大学受験キホンのキ

学校の課題を受験勉強で
活かすためには?

受験生の中には、「学校の課題が多くて受験勉強と両立できない……」という悩みを抱えている人がいるかもしれません。

本来なら、授業時間外は自分の志望校に向けた勉強をしたいですよね。学校の中でしか通用しない課題をこなすよりも、演習問題を一題でも多く解きたいと思うのは当然のことです。

しかし毎週提出期限に追われていては、それもなかなかうまくいきません。

それならばいっそ「学校の課題を受験に向けて活用するにはどうすればいいか?」と考えてみましょう!

大前提として「学校の課題だけで合格はできない!」

大前提として覚えておくべきなのは「学校の課題はあくまでも勉強の補助として活用する」ということです。

学校の課題を受験に活かすことはできます。しかし当然ですが、学校の課題全てが自分の志望校に沿っているなんてことはありません。

そのため学校の課題を活用できたとしても、それは「受験勉強の補助にすぎない」ということを覚えておきましょう。

課題は体裁さえ整えておけばOKな場合が多い!

学校の課題は「提出さえすればOK!」な場合がほとんど。

課題の内容や教師によっても変わるので一概にはいえませんが、提出物が成績を大きく左右することはあまりありません。

そのため、基本的には時間をかけて取り組まなくても大丈夫です。

これからご説明する内容を見て、「課題の優先度をあげるべき人」や「課題の内容が受験勉強に繋がりそうな人」などは課題も活用してみましょう。

課題を活かすべきかは「人」「科目」による!

「学校の課題を活用しよう!」とはいっても、全員が課題を活用すればいいというわけでもありません。

そもそも科目によって課題の活かしやすさは異なりますし、人によっても必要性や優先度は変わります。ではどういう面で異なるのでしょうか?

課題を活かすべき「科目」は?

まずは「学校の課題を受験に活かせる科目」についてご紹介します!

暗記科目

これは主に日本史や世界史などです。

入試問題はどの教科も教科書の内容を基準にして作成されており、社会科目はそれがさらに顕著。

「いかに教科書の知識を細かく暗記できているか?」の勝負になります。

そのため自分でわざわざ時間を作って勉強するよりも、学校の課題として知識を暗記してしまう方が効率的!

どういう経緯で暗記しようとも世界史の流れが変わるわけではありませんからね。受験勉強にもなる上に学校の課題も終わらせられます。

数学・物理・化学などの理数系科目

こちらは世界史などと比べ暗記だけでは乗り切れません。自学自習できちんと志望校に向けた演習を解くことが大切です。

しかし理数系科目には「範囲が広すぎるため、自学自習だけでは勉強しきれない」という問題があります。そのため学校の課題も活用して勉強時間を確保するのがベスト。

学校の授業や課題も活用しながら1・2年生のうちにできる範囲で基礎を固めておき、3年生からは先の範囲の予習と実践的な演習に集中できる土台を固めておきましょう!

古文の品詞分解

古文に関しては「教科書の文章の品詞分解」「訳」「単語調べ」が課題として出されることが多いです。

しかし古文は範囲が他よりも狭いため、そこまで多くの時間をかける科目でもありません。それよりも上記の理数系科目や英語に取り組むべきです。

古文も世界史などと同じで、どういう経緯で勉強しても知識が変化することはありません。そのため、学校の課題をこなすタイミングで量をこなしていきましょう。

特に「品詞分解」や「単語を調べること」は出てきたうちに調べておいたり練習しておいたりするのが良いでしょう。

共通テストでしか使わない科目

あまり使う機会がない科目に多くの時間は割けません。社会科目などがどれに当てはまりますよね。

こうした科目は学校の課題を活用しながら勉強し、自習時間ではより優先度の高い数学などを勉強しましょう。

課題を活かすべき「人」は?

では次に「どのような人が学校の課題を活用すべきなのか?」についてご説明します!

一般入試よりも内申点が重要になる人!

指定校などの推薦入試では、定期テストの点数はもちろん提出物などの内申点も重要になります。

推薦希望の受験生は、学校の課題をこなしておけば定期テストの勉強にもなる可能性は高いので、内申点重視ならしっかり取り組むべきです。

ただし入試改革で調査書を求める大学も増えているので、重要度は推薦希望者より下がるとしても「一般入試だから全くやらなくていいや!」というのは避けましょう。

もちろん先述の通り提出さえすればOKという課題も多いので、そこまで頑張りすぎる必要もありません。内申点に影響が出ない程度にほどよく取り組みましょう。

時間をかけて取り組むべきでない課題には要注意!

以上のように、科目の種類や受験生の種類によっては課題を活かすべきです。

しかし上記に当てはまるよう人でも、そもそも課題の内容自体がダメならガッツリ取り組んでも意味がありません。

では「ダメな課題」とはどんなものでしょうか?

本文写し

受験本番で本文を写すだけの問題はまず出題されないので、一生懸命取り組むのは無意味です。

ただし課題は課題なので、提出しないわけにもいきません。その場合は、休憩時間にテレビでも見ながら片手間で写しましょう。これなら勉強時間をそこまで削らなくて済みます。

もし「必ず書き写す!」ということが指定されていなければ教科書のコピーを取っても良いでしょう。

習っていなかったり忘れていたりする範囲の問題集

「問題集を解くなら自分の力になりそう!」と考える人もいるでしょう。しかしそれは「基礎がしっかりできている状態」で問題集に取り組む場合です。

確かに全く無意味ではありません。しかし、基礎知識が身についていない時に演習に取り組んでもそもそも解けませんし、「何がわからないのかわからない」という状態になる可能性が高いです。

一番効率的なのは「授業などで基礎知識を確認してから応用として問題集を解く」というやり方。

そのため、課題をやる場合は先に基礎事項を確認してから問題を解きましょう。

もし時間が無いならとりあえず埋めて出せば大丈夫です。

レポート課題

レポートも「出せばOK」なことが多いです。

あまりにも文章量が少なすぎるのはまずいですが、形式に沿っていたりある程度体裁を整えて書いてあれば問題ありません。

深くやりすぎても入試にはほぼ役立たないので早めに終わらせましょう。

もし内申点に影響するならもう少し意識的に取り組んでもいいかもしれません。しかしその場合でも「1日◯分で終わらせる!」というような目標を立てましょう。

ノートのまとめ

ノートのまとめもレポート同様です。

「書いたことをまとめるなら効果的じゃん!」と思うかもしれませんが、ノートをきれいにまとめたり眺めたりするよりも演習問題を解いた方が効率的です。

それに、色分けにこだわってキレイにまとめても、入試ではその能力は求められません。

問題を実際に解けるかどうかの方が大切です。提出する場合はそれなりに書いておけば大丈夫です。これも時間を決めて取り組みましょう。

活かすべき「科目」「人」を見極めて課題に取り組もう!

当然ですが学校の課題だけで受験は乗り越えられません。しかし限られた時間しかない受験生であれば、受験に活用できる課題であれば存分に活用すべきです!

そのために今回挙げた「課題を活用すべき科目&人」をまとめたので、最後に確認しておきましょう!

【受験を活用すべき「科目」】
・日本史や世界史などの暗記科目
・数学、物理、化学などの理数系科目
・古文の品詞分解
・共通テストでしか使わない科目

【受験を活用すべき「人」】
・一般入試よりも内申点が重要になる人

以上です!

本来受験勉強では、志望校に向けた内容にだけ取り組みたいところ。だからといって全く課題をやらないわけにもいきません。

それならば「どうすれば学校の課題を受験勉強に活かせるだろうか?」という考え方に変えてみると良いかもしれませんね。