暗記も計算も多い化学。「暗記は得意だけど計算は苦手だ……」という人もいれば、その逆の人もいるのではないでしょうか。
そんな化学でも、自分に合った問題集を選びきちんと対策をおこなえば必ず高得点に結びつきます。
この記事では、化学の勉強にオススメな問題集を5冊ご紹介します!ポイントは自分と相性の良い問題集を用いることです。
紹介する5冊の問題集の特徴や使い方などを踏まえて自分に合ったものを見つけてください!
自分にピッタリの化学の問題集を選ぶのが成績アップのコツ!
化学は暗記から原理原則、計算まで必要な能力が多く、かつ範囲も広く難解な科目です。だからこそ、自分のレベルに合った問題集を選択し着実に実力を高めていかなければなりません。
もし、自分のレベルや志望校に合わない問題集を選ぶと「余計な時間を浪費した」といった事態になりかねません。
必ず基礎から積み上げ応用へとステップアップしていきましょう。
では、どのような観点で問題集を選べばよいのでしょうか?基本的には以下の3点に着目しましょう。
- 自分に合った難易度か?
- 問題の解説が丁寧であるか?
- 自分の目指す大学への対策ができるか?
これら3点を意識し問題集を選ぶと、自分に合った1冊を見つけることができます。今回はこの基準に沿って化学の長文読解にオススメな問題集をご紹介します。
化学問題集おすすめ5選
化学は問題集ごとに難易度の幅があります。次に挙げる5冊の中から自分の難易度に合った1冊を見つけてみましょう!
化学問題集早見表
まずは今回ご紹介する問題集がどのような人にオススメなのか、簡単にまとめました。
- 化学に苦手意識があり、基礎レベルから身につけたい!→宇宙一わかりやすい高校化学 [理論化学/有機化学/無機化学]
- 基礎はバッチリ!丁寧な解説で入試の演習をしたい!→化学基礎問題精講
- 共通テストで8割以上を安定して取れるから、国公立・私立入試の対策を徹底的にやりたい人→化学重要問題集
- たくさんの問題演習で基礎から入試レベルまで一冊で仕上げたい人!→エクセル化学
- 理論化学を基礎から応用まで身につけたい人→大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義
おすすめ化学問題集その1:「宇宙一わかりやすい高校化学 理論化学/有機化学/無機化学」
レベル:化学の基礎レベル
「宇宙一わかりやすい高校化学」は、理解が難しい化学を文章とイラスト・図解で分かりやすく解説している参考書。
左ページに説明、右ページは図解を掲載しており、化学に苦手意識を持っている人でも苦なく取り組めます。
また、「理論化学/有機化学/無機化学」と分野ごとで問題集が分かれているため、苦手な分野だけ基礎から勉強する、というときにも便利です。
本書はイラストでキャラクターが多く描かれているものの、中身に関しては受験化学における基本的な考え方と注意点をしっかり網羅しています。
東大生が自分の学習法を体系化した書籍ということもあり、実は本格派の問題集なのです。
「宇宙一わかりやすい高校化学」はこんな人におすすめ!
- 楽しみながら化学を学びたい!
- 化学がとても苦手、堅苦しい解説は苦手!
- 化学の基礎を楽しく習得したい!


おすすめ化学問題集その2:「化学基礎問題精講」
レベル:センター試験8割レベルまで
「化学基礎問題精講」は、基礎を固めるのにおすすめの一冊。共通テストで8割を狙えるまでの実力が身につきます。図による解説も多く分かりやすい構成です。
本書は典型的な問題が厳選された問題集です。また、重要事項のまとめも掲載されているため基本事項を参照するかんたんな参考書としても利用できます。
応用問題に挑戦する前に「化学基礎問題精講」で基礎事項を習得してしまいましょう。
「化学基礎問題精講」はこんな人におすすめ!
- 教科書レベルは卒業したい!実践を通して基本をしっかり固めたい
- 共通テスト化学の目標点数は8割以上!
- 数多くの典型問題に取り組みたい!


この問題集については、こちらの記事を参考にしてください。
おすすめ化学問題集その3:「化学重要問題集」
レベル:共通テスト8割以上から難関国公立、早慶レベルまで
「化学重要問題集」は難関大学志望者には欠かせない問題集。A問題・B問題と難易度が分類分けされています。早慶の理系学部や難関大学を目指す人は両方解いてください。
また、難関大学を志望しない人もA問題を解けば、入試に対応できる実力が身につきます。MARCHレベルだけでなく早慶レベル以上の問題にも対応している一冊です。
この問題集は応用問題が多く、基礎が身についていないと難しいです。そのため、化学に苦手意識を持っている人やはじめての化学の問題集を選ぶ人にはおすすめできません。
基礎をしっかり身につけたい人は、先述した「化学基礎問題精講」から着実に力を着けていきましょう。
「化学重要問題集」はこんな人におすすめ!
- 化学の基礎はバッチリ!共通テストも8割以上得点できる!
- 「化学基礎問題精講」をやり終えた人!
- 難関国公立・早慶を目指している人


おすすめ化学問題集その4:「エクセル化学」
レベル:基礎から難関国公立レベル
「エクセル化学」は、教科書レベルの問題から難関大学レベルまで全ての難易度を網羅している問題集。
ウォーミングアップ→基本例題・問題→標準例題・問題→発展問題と解くことで着実にステップアップできる構成です。
さらにエクササイズでは、覚えておきたい物質量や化学反応式がまとまっているため暗記にも便利。そのため、順序だてて取り組めば受験対策もできる優れものです。
別冊の解答は詳細な説明が記載されているので、問題の理解がすすみます。
さらに、側注には覚えておきたい知識や考え方も満載。化学の知識を深めるうえでは欠かせない内容です。
学校で配布されている「セミナー化学」や「リードα」などの問題集も同じような構成なので、これらを持っている場合はそれでも構いません。
「エクセル化学」はこんな人におすすめ!
- たくさんの問題演習を通していろいろなパターンの問題に慣れたい人
- 基礎から発展まで順を追って取り組みたい人
- 二次試験で化学を用いる人

おすすめ化学問題集その5:「大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義」
レベル:共通テストから国公立二次試験レベル
「大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義」は、例題とイラストが併記されており、理論化学が苦手な人にはおすすめの一冊です。
難易度も幅広く、理論化学の基礎から発展問題まで幅広く対応できる実力を身につけられます。
特に入試突破のためのTIPS(秘訣)も要所ごとに掲載されています。そのため、典型的な問題の理解を深めるだけではなく、入試への対策もできる問題集です。
同系列の問題集で「大学受験Doシリーズ 福間の無機化学の講義」や「大学受験Doシリーズ 鎌田の有機化学の講義」もあります。苦手分野毎に別々の問題集を手に取るのもおすすめです。
「大学受験Doシリーズ 鎌田の理論化学の講義」はこんな人におすすめ!
- 理論化学は不安だ
- わかりやすい問題集に取り組みたい
- 演習に取り組みながら理論化学を深めたい

おすすめの化学の問題集がわかったら、使い方をチェック!
化学は暗記と計算、両者が求められる教科です。どちらか片方だけ得意でも入試問題には対応しきれません。
だからこそ効率的に化学を理解する戦略を立てないといけません。そのため、厳選された問題集に取り組み成果を高めていきましょう。
問題集の使い方の原則は「反復し知識を定着させる」ことです。このことについて詳しく見ていきましょう。
問題集の使い方の原則は「反復し知識を定着させる」こと
化学は暗記と計算力の両者が求められる科目です。知識量も膨大な量が必要で教科書の内容を理解し、演習による知識の定着は欠かせません。
そのため、化学の問題集の勉強は次のステップを守るようにしてください。
- Step1.
- 問題集を1周する
- Step2.
- 間違えた問題をメモする
- Step3.
- 問題集の解説を読み込む
- Step4.
- 再度、問題集を1周する
まずは、教科書で理解した内容を基に問題集を解き、知識の定着を確認します。次に解説を読み込み解法を理解しましょう。教科書や資料集を基に関連事項まで確認し解答に至るプロセスを身につけてください。
また、化学は理論・有機・無機と3つの分野に分かれています。計算力が求められる理論化学と、暗記が必要な有機・無機化学です。そのため、それぞれの分野に取り組む際には目的をはっきりさせましょう。
計算分野では典型問題の理解です。必ず何度も同じ問題を解きましょう。
特に間違えた問題は解説を熟読してよく理解し、試験本番で同じ問題が出たら解けるように復習してください。この小さな積み重ねが化学の基礎として培われます。
暗記分野では、暗記と同時に用語の意味を理解するということを意識しましょう。単純に暗記するだけだと忘れた際に思い出せなくなります。
原理や原則の中身を正確に把握したうえで覚えていきましょう。そして、問題演習を繰り返し、覚えた内容の定着を確認してください。
まとめ
「暗記」と「計算力」が求められる化学を攻略するためには、何度も繰り返し演習をしながら、「暗記」と「計算」それぞれの範囲で問題集を上手に活用しなければなりません。自分の課題に合ったものを選択しましょう。
そして、問題集は必ず解説を熟読してください。解法や豆知識などためになる知識が満載です。これらの内容を最大限利用し入試に向けて実力を高めていきましょう。