2021年入試改革により、センター試験が共通テストに変わります。
大半の受験生が受ける科目である数学も記述式問題の削減の影響を受けたりなどの変更点が出てきています。数学を受験で使う人は、センター試験とどんな違いがあり、どう対策するべきなのかしっかり把握しておきましょう。
この記事では共通テスト数学について詳しく解説していきます。
*2020年3月現在の情報です。共通テストの出願・出題の詳細については2020年6月30日までに発表されます。
*2018年実施の共通テストプレテストをもとに分析しています
共通テストの数学理科における変更概要
共通テスト数学において大きな変化はありません。
センター試験で出題されていた大問や配点に多少の変化があるので数学を受験する人は必ず確認して対策をしてください。
センター数学・各大問の出題範囲と配点
大きく配点や問題構成が変わることは有りません。
今まで通り「数学1・A」では大問4つ構成。
ただし選択問題(確率・図形の性質・整数から2)の配点が各20点、第1問と第2問の配点がそれぞれ25点、35点となっています。
2019年度と比べて第2問の問題(データの分析以外)が多少増え、難易度をあげています。
第1問に今までの3ジャンル(集合と論証、計算、2次関数)だけでなく三角比の問題を追加して小問数を増やしてきているので、1つあたりの解答は簡単になっている印象です。
センター試験と共通テストの傾向の違い
続いては、センター試験から共通テストに変わり、出題傾向にどんな変更がされているのか確認していきましょう。
基本的な変更方針
数学1の範囲で記述問題が導入される予定でしたが、こちらは見送りとなりました。
ただし、記述問題の導入により変更されることになっていた、試験時間の60分から70分への延長は継続されています。
数学2・Bの試験時間は変わらず60分となっています。
問題に関しては、数学的な本質を理解しているかを試される問題が出題されます。
下で詳しく解説します。
問題の変更点・数1A
今までのセンター試験に慣れていると、「なかなか解きにくい問題」が多くなると考えて良いでしょう。
なぜなら、ただ計算して思考していく、いわゆる「青チャート」などに載っているような問題ばかりだったのが、「太郎さんと花子さんの会話の中でなされている証明の一部を埋める」「実生活で使うものが確率や整数の問題にあてはめられており、それを解く」というような「問題の本質以外の部分」での脚色が増えているからです。
これらの脚色があると、「この問題はどの知識をつかうのか?」というところがなかなか見極められなくなります。そのため、しっかりとその真意を読み取る必要が出てきます。
脚色の中から「問題の本質」を見極める力が要求されてきます。
ただ、あくまで知識自体は「実生活で使うもの」に無理矢理でも紐付けようとしているので、数値が簡単たったり、計算自体は基本的な問題なことが多いです。
そのため普段の勉強から、「この問題はどの知識を使うのか」ということを常に考える必要が出てきます。
問題の変更点・数2B
数学2・Bも基本的な発想は同じです。配点や時間等はかわりませんが、第1問で単位円と三角関数のグラフの関係を問うたり、第2問で食品の脂質含有量について方程式・不等式を立式してx,yの存在領域を出したりと、かなり複雑です。
「数学」を探すという、今までにない頭の使い方が求められると思ってください。
共通テスト数学の対策
基本的には今までより正確な理解を追求することと、予想問題・プレテストを解いて、問題の傾向に慣れることです。
ただ式や計算方法を覚えるだけでなく、「こういう原理でこの計算になる」といった基本的な理解をする必要があります。そのためによりいっそう、学校の授業などでどれだけきちんと話を聞いて、正確に理解できているかという観点が重要になります。
プレテストや模試の問題は必ず解いてほしいですが、問題を作る側からすると、「実用を織り交ぜた問題」というのはかなり作問が難しいため、どうしても難易度にムラが出てしまいます。
マーク模試とかでも「難しすぎる」と感じたことがある人は多いのではないでしょうか?これも同じ理屈で「程よいレベルの良問を作るのはかなり難しい」からです。これに「実例に即しながら」という条件がつくと、かなり難しいわけです。
なので予想問題集などの正答率はあまり気にせず、今まで通り基本的な問題理解を重視するようにして、復習の際に「この問題は青チャートだとこの部分で解ける」というように「範囲を見極める練習」をしてください。
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