今回の合格体験記は、浪人を1年間経験し、東大理科1類に合格したSさんに話を伺いました。Sさんは、東大進学者数が0の年もあるような高校出身で、身近に東大を目指すという人がそこまで多くない環境です。そんな中「好きだから」という理由で、数学の勉強を高1の時から独学で始め、高1の時には既に高3の内容まで一通り終えていました。現役時も浪人時も塾に通うという選択をしなかったSさんが、どのような環境で勉強を進めていたのか、インタビューしました!
Sさんの基本情報はこちら!
- 名前
- Sさん
- 大学・科類
- 東京大学理科1類
- 出身高校
- 千葉県立柏高等学校
- 高校偏差値
- 66
- 塾
- 現役時、浪人時ともに通塾なし
Sさん、今日はよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
Sさんは、千葉県立柏高等学校出身だと伺いましたが、どんな高校だったんですか?
そうですね。僕の高校は、千葉県の中でもそこまで高い偏差値の高校ではなくて、東大に進学する人は0の年もあるような高校です。
なるほど。そのような環境の中で、Sさんが東大を意識したのはなぜですか?
えっと…とりあえず数学が好きで、高校2年生までは千葉県にある国公立大学の数学科に行こうと思っていました。でもその大学は、模試の結果でA判定を取ることが多かったので、志望校を東大に変更しました。色々調べてみると、東大は幅広く勉強できるし、可能性を数学に限定したくないと思ったからというのも理由の1つですね。
数学・理科は独学。コツは好きという気持ちを持つことと、参考書の問題を解き続けること!
Sさんは塾に通っていなかったそうですが、現役時はどのように勉強していたんですか?
高校の授業はだいたい聞いていたんですけど、自主的に勉強するわけではなく、宿題を出されたらする程度でした。でも、数学だけは楽しかったので、自分で勉強していましたね。教科書と参考書を使いながら、高1のうちにに数3を一通り勉強し終えました。
すごいですね!数学がすごく好きなんですね。Sさんは独学で数学の勉強を進めていたとのことですが、これは他の教科もですか?
そうですね。高3になったしそろそろ受験勉強始めるか!って思ったときに、高校の理科の授業の進捗度が遅いことに気付いたんですよね。だから、このまま授業に沿って勉強していても間に合わないと思って、理科も学校から配られた参考書を自分で進めていました。
地方の進学校でよく起こりうることですよね…具体的にどのように勉強をしていたんですか?
物理に関しては、自分的に教科書が分かりにくかったので、参考書を解いてその都度理解していく感じでした。でも、物理を1人で解いていくのはなかなか厳しかったですね…。
そうですよね…。でも、数学を高1の段階で進めていたから、受験期に物理に時間をかけることが出来たというのは、大きいかもしれませんね。
宅浪でも友達と週5で一緒に勉強して支え合う
Sさんは、浪人時代も塾に通わなかったそうですが、なぜ宅浪に決めたんですか?
東大に落ちた日に、宅浪が1番合ってるなと思って決めました。毎日出席して授業を聞くより自分で勉強したかったですし、高校時代から独学に慣れていたからですかね。
なるほど。宅浪はつらくなかったですか?
宅浪の友達が地元にいて、一緒に勉強していたのでつらくなかったですね。友達の存在はだいぶ大きかったと思います。
友達がいるのはいいですね。どれくらい一緒に勉強していたんですか?
週5で一緒に勉強していましたね。隣に集中している人がいるから自分も頑張れていました。また、教え合いもできてよかったです。
週5ですか!それは友達の存在がとても大きいですね。では、勉強の内容面で意識していたことはありますか?
とりあえず最初は、基礎を固めることを意識しました。例えば英語だと、SVOCなどを見直してから、長文を読んで読解力を身に付けていくようにしました。また、英作文では構文をひたすら覚えました。とても苦行でしたけど頑張って覚えて、構文を理解してからは勉強が楽しくなりましたね。
なるほど、基礎から取り組んだんですね。参考書などは現役のときから使ってたものをそのまま継続して使っていたんですか?
新しく買ったものもあります。役立ちそうだなと思ったら、あまり考えずに買っていましたね。
参考書の情報とかはどうやって手に入れていたんですか?
東大対策と書いてあるネットをみてましたね。ネットで調べれば、だいたいの情報は分かりました。
順調に成績を伸ばすも、決して油断することはなかった
模試はどれくらい受けていましたか?
浪人の時だと、毎日が勉強で飽きてくるので、月1回くらいのペースで受けていましたね。大手の予備校の模試、東大模試と共に、日程が合えば他の大学の模試も受けていました。イベント感覚でしたね(笑)
たくさん受けていますね。成績はどうだったんですか?
秋ごろにはA判定を取れるようになっていましたね。
いいですね。だとすると、合格する自信も結構ありました?
いや、自信がなかったというか、心配がありましたね。現役の時に落ちたからか不安もありましたし、解答が分かっても時間が足りずに解けなかったらどうしようとも思っていたので、油断はしなかったですね。自分の勉強法を貫き、勉強し続けました。
ありがとうございます。それでは最後に、これから東大を目指す受験生に一言お願いします。
現役の時、2次の英語の結果をみてから分かったんですけど、東大の採点する人は、ちゃんと解答をみてくれています。きちんと勉強していれば力はつくので、自分の勉強を信じて頑張って下さい。自分の勉強法を信じることが大切だと思います。
まとめ
高1の頃から独学で数学の勉強を進めたSさん。勉強する上で「好き」という気持ちをもつことも大切だと感じました。また、宅浪でも自分を甘やかすことなく友達と切磋琢磨し合いながら勉強を続け、模試でよい判定を取れたとしても油断をしなかったSさんの気持ちの持ちようは、受験生のみなさんも参考にしてみてくださいね。