こんばんは!STRUX塾長の橋本です!
さて、今回も大学別の分析シリーズ。今回は関西の難関私大・「立命館大学」について見ていきましょう。
立命館大学の試験情報
今回は一般選抜を中心に見ていくことにします。学部によって多少入試形式が異なりますので、文系の「経営学部」・理系の「理工学部」を見ていくことにします。
入試制度について
立命館大学には一般的な私立大学同様、全学部統一方式と個別学部方式に大きく分かれています。今回は学部ごとの配点方式を見ていくことにします。
期日(前期日程) | 2月1日〜9日のいずれか |
共通テスト | 不要(一部利用可能) |
全学部方式(「全学統一方式」)は文系・理系と「薬学方式」「理系型3教科方式」とに分かれており、それぞれによって科目が異なります。基本的に理系学部は理系方式、文系学部は文系方式を受験することができるようになっています。
立命館大学の場合は一般的な私立大と違い、個別学部入試も、出題形式自体は全学統一方式と同一になっています。こちらも文系型・理系1科目型・理系2科目型と分かれており、学部によってどの型で受けられるのかや、指定の科目や配点がどうかといったところが変わってきます。他の大学と異なり学部によって問題は変わらないため複数学部を受ける場合でも対策はしやすくなります。
一般的な私大と異なり全学統一方式のほうが定員が少ないということはなく、日程ごとにほぼ同じ定員になっているため、全学部入試も安心して受験してください。
学部ごとの配点や入試方式について、詳しくは大学HP(立命館大学入試案内)を確認しましょう。わかりやすくまとめてあります。
併願のパターン
立命館を第一志望とする場合の併願パターンを見ていきましょう。
全学統一方式・個別配点方式の使い分け
全学統一方式は複数日程受験することが可能です。文系であれば最大4回(全学統一方式)受験できるので、学部個別配点方式と合わせて5回受験のチャンスがあります。すべて同じ学部でも、違う学部でもかまいません。立命館大学の志望度が高い人であれば、基本的になるべく全学統一方式を複数日程受験することをおすすめします。理系の場合は仕組み上は全学・個別あわせて3日程まで受験が可能です。
立命館を第一志望にするのではなく、他大学が第一志望という場合は、日程の融通が利きやすい全学統一方式で都合の良い日程を受験することになるでしょう。もちろん日程的に個別方式のほうが良い場合はそれでもかまいません。
他大学との併願であれば同レベル〜少し下を
関西圏の似たような私大を受験していくのであれば、同志社大学など同レベル〜少し上を狙うのもいいですし、立命館が第一志望でほかは正直どうでも…というのであればもっとハードルを下げるのもありです。立命館以外で龍谷大、近畿大などを受けておくとレベル的に見てもバランス良く受験できるはずです。
浪人できないという場合はもっとレベルを下げた滑り止め大学まで決めておきましょう。
立命館大学の配点と目標点数
立命館の配点と目標点数については、最低点をもとに考えていくことになります。配点からどの科目で確保すべきなのか考えていきましょう。こちらでは「全学統一方式」の文系・理系と「経営学部」「理工学部」の学部個別配点方式を見ていきます。
立命館大学の科目・配点(全学統一方式文系)
外国語(英語) | 120点 |
国語 | 100点 |
選択科目(地歴・公民・数学) | 100点 |
どの学部を受けるにしても、全学統一方式はこの配点です。
立命館大学の科目・配点(経営学部経営学科個別)
外国語(英語) | 120点 |
国語 | 100点 |
選択科目(地歴・公民・数学) | 150点 |
全学統一方式と比べ、選択科目の配点が高くなっています。社会や数学が得意な場合コチラの入試に比重を置くのも選択肢のひとつですね。
ちなみに同じ経営学部でも国際経営学科だと英語200、その他100と半分を英語の配点が占めています。英語が得意な国際経営学科志望の人も個別配点方式に比重を置きたいところですね。
立命館大学の科目・配点(全学統一方式理系)
外国語(英語) | 100点 |
理科(物理または化学) | 100点 |
数学(123AB) | 100点 |
理系だと上記のような3科目になっています。学科によっては
立命館大学の科目・配点(理工学部個別配点方式・電気電子工学科)
外国語(英語) | 100点 |
理科(物理) | 150点 |
数学 | 150点 |
理工学部は上記配点のほかにも「2科目型」があり、その場合は学科に関わらず英語100・数学150・理科200(物理化学生物から2科目)となっています。多くの学科では物理は必須ですが、学部によっては化学が必須の場合もありますので、必ず学部ごとに確認しておきましょう。
その他学部ごとの配点等はこちらのページに昨年のものが掲載されています。
目標点数
次に、目標点数を確認しましょう。こちらも一部学科を抜粋しています。
例年の合格最低点(経営学部経営学科・全学統一方式文系)
- 2020年度:228/320点(71.3%)
- 2019年度:220/320点(68.8%)
例年の合格最低点(経営学部経営学科・個別配点方式)
- 2020年度:253/370点(68.4%)
- 2019年度:259/370点(70.0%)
例年の合格最低点(理工学部電気電子工学科・全学統一方式)
- 2020年度:168/300点(56.0%)
- 2019年度:184/300点(61.3%)
例年の合格最低点(理工学部電気電子工学科・個別配点方式1科目型)
- 2020年度:201/400点(50.3%)
- 2019年度:221/400点(55.3%)
過去2年の合格最低点はいずれも文系で70%、理系で50〜60%前後となっています。文系に比べ理系の点数が顕著に低くなっています。
目標点の例(経営学部経営学科・全学統一方式文系)合計240/320点(75%)
英語 | 90/120点 |
国語 | 70/100点 |
社会 | 80/100点 |
目標点の例(経営学部経営学科・個別配点方式)合計275/370点(74.3%)
英語 | 85/120点 |
国語 | 70/100点 |
社会 | 120/150点 |
基本的には「全科目まんべんなく75%を目指す」ことになります。本番75%を取れる必要はないですが、目標としてはこのあたりに設定しておくべきです。個別配点方式だと特に社会(または数学)の配点が大きくなるため、少し高めに点を取れるように狙っておきたいところです。
目標点の例(理工学部電気電子工学科・全学統一方式)合計200/300点(67%)
英語 | 60/100点 |
物理 | 70/100点 |
数学 | 70/100点 |
目標点の例(理工学部電気電子工学科・個別配点方式1科目型)合計260/400点(65%)
英語 | 60/100点 |
物理 | 100/150点 |
数学 | 100/150点 |
理系の場合は理科も科目が指定されることが多いため、科目間の調整はほとんどありません。最低点も低めですが、65%程度は目指しておきたいところです。このくらいの目標点数であれば、英語よりも理系科目に比重をおいてしっかり対策するほうがたどり着きやすいはずです。
立命館大学 科目別の勉強法と問題攻略
最後にかんたんに立命館大学の勉強法と傾向対策を見ていきます。
時系列・やるべき科目と対策
立命館大学は入試傾向が学部間で変わらないため、複数学部に跨いでの対策もしやすくなっています。全学・個別どちらの方式でも基本的には文系なら英語>>>社会>国語、理系なら数学>理科>英語という形になるでしょう。ただ、国語や理系英語は入試が近づくと対策できる時間も限られてしまうため、高1・高2のうちに固められるのであれば固めておきたいところですね。
英語
文学部の場合は長文2つと文法2つ、会話文1つの大問5つ構成です。文法部分は下線部の意味を問う問題もあり、語彙力/文法力が総合的に求められます。ある程度難易度の高いところまで押さえておくべきでしょう。長文も1つの文章あたり700語以上と長くなっているため、時間配分は非常に重要です。
国語
現代文、現代文、古文、漢文の構成で、どれも文章が長く解きごたえのある問題です。いずれも漢字の読み書き以外は記号問題なので、「システム現代文」などで根拠を正確に拾いながら読んでいく練習を重ねていく必要があります。文学史は難易度が高いため、捨ててもいいでしょう。
社会
こちらは他の大学同様「高3の夏前には全範囲を履修する」ことを目標にしておきます。それ以降一問一答と私大向けの問題集で対策をしていきます。細かい知識を問われる問題もありますが、基本部分を答えられるようになっておけば十分7割以上を狙えるようになります。
数学
数学はほとんどが穴埋め形式のマーク式問題ですが、文系で1問だけ記述式問題が出題されます。理系の場合は数3ばかりかというとそうでもなく、半分が数3、残りは1A2Bからの出題と理系にしてはまんべんなく問われます。データの分析の範囲も出題歴があるため、まずは共通テストなどを活用してマーク式の練習を全範囲まんべんなく進めておけるようにしましょう。
物理・化学・生物
理科も社会と同様、「高3の夏前には全範囲を履修」することが目標です。1科目に絞れる場合は夏で共通テストやセンター試験、そこから応用問題という形でステップアップしていけば十分7割以上点を取ることができます。
まとめ
今回は2021年度以降の「立命館大学」の入試の傾向と対策についてお伝えしました。入試方式が多少特殊なのでしっかり調べた上で受験するようにしましょう。
お知らせ!
学習塾STRUXはいつでもオンラインでの無料体験&授業を実施しています。志望校に合わせた計画作成を行っているので、今後の勉強内容を固める上でお気軽にご相談ください!
それでは!
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
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