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総合型選抜とは?
選抜方法の種類を知ろう!

2020年度の入試改革にあたって「AO入試」を「総合型選抜」として名称を改めました。

人物重視の選考ではありますが、入試改革に伴い、学力テストや外部試験の結果も考慮するなど、選抜方法に大きな変更点があります。

具体的には、どのような変更点があるのでしょうか?

下記にて「総合型選抜」の選考方法、「従来のAO入試と何が違うのか?」などの詳細についてまとめました。

総合型選抜とは

「総合型選抜」とは、大学・学部学科が求める人物像を採用する選抜方式です。

学校推薦型選抜(これまでの「指定校推薦」や「学校からの公募推薦」)と比べると間口は狭いですが、取り入れている学校も多いため、選抜方法の一つとして視野に入れるべきでしょう。

学校推薦型選抜と違う点は、所属している高校の推薦がなくても出願できる点です。さらに、一般選抜のような学力評価だけでなく、面接や小論文などの選考を通して「大学・学部の意欲や志望動機」「今までの活動実績」など人物評価が重視されます。

従来のAO入試との相違点

「総合型選抜」は、AO入試から名称変更しただけでなく、選抜方法も見直されました。

その選抜方式については、文部科学省の以下の発表を確認して下さい。

・ 調査書等の出願書類だけでなく、
(1)各大学が実施する評価方法等
(例:小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等)、
もしくは
(2)「大学入学共通テスト」の少なくともいずれか一つの活用を必須化することとしています。

3-2-2 「総合型選抜」(現行 AO入試)における評価方法の改善点を教えてください。:文部科学省
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/koudai/detail/1402

上記のように資格・検定試験の成績や「大学入学共通テスト」の結果も考慮されるようになりました。

今までは一芸さえあれば、学力不問で出願できる大学もありましたが、志望校によってはしっかり勉強する必要があります。

選抜方法

「総合型選抜」の選抜方法は下記のように多岐に渡ります。

・小論文
・プレゼンテーション
・面接
・実技試験

・教科・科目に係るテスト
・資格・検定試験等の実績
・大学入学共通テスト
・調査書等

この中から複数の選抜方法を通して評価されることが多いです。

例えば、一次試験は小論文などの書類選考を行い、二次試験は面接を通して志望度や求める人物像か見定める、などの選抜方法です。

総合型選抜の提出物

所属する高校の学校長からの推薦書は必要ないですが、以下のような書類を提出するケースがあります。

・志望理由書
・学修計画書
・活動報告書
・調査票

これは、受験生の所属する高校での学習・活動内容や、資格取得やボランティアなどの外部活動のような今までの活動を評価するためです。

また、「志望理由書」には大学を志望する理由を、「学習計画書」には入学後の学習計画などを記載し、意欲を評価します。

書類選考の対策は、各大学ごとに求める人物像や評価基準が違うため、一朝一夕では対策は中々出来ません。

受験勉強も含めて早期から対策しましょう。

各大学ごとの対策方法とは?

他の選抜方法と違い、選考方法や評価基準が多様化しており、各大学ごとに独自の対策を行う必要があります。

大学が総合型選抜で求める人物像を理解する

例えば、志望度を評価基準にしている大学の場合だと、「何故この大学・学部学科を志望しているのか?」などを明確に答えられなければなりません。

そのためには、各大学・学部学科の特徴などを研究し、志望校の求める人物像に近付ける必要があります。

総合選抜とは – 筑波大学アドミッションセンター

例えば、筑波大学の総合選抜は上記のURLに求める人物像を明記しています。

各大学の入試情報や総合選抜のページで求める人物像や選抜方法の詳細について記載されていることが多いので、こちらを元に研究しましょう。

また、大学によっては、他の選抜方法と併願不可などのルールや、出願するための条件が違います。

大学ごとの選考方法や評価基準を知るには、各大学の入試情報ページを見るのが一番です。

入試情報ページには、求める人物像や選考方法、評価基準などより具体的な情報が載っているので、必ず確認しましょう。

必要な学力レベルや面接・推薦書以外の試験内容を把握する

そして、これまでのAO入試に比べてより「学力」の比重が高くなっています。しばらくは移行措置的に「共通テストの点数の提出を求めるが、合否判定には利用しない」という事になっている大学も多いですが、ここも順次合否に利用するようになったり、すでにプレゼンテーションや小論文などの能力を課している大学もあるため、ここもしっかり調べて、遅くとも受験生の6月ごろからは必要な対策を取りましょう。