志望校の目標点数を決めて、
目指すべきところを
明確にしよう!
ここまでで、大学受験における志望校の決め方を学んできました。しかし大学受験では、志望校を決めるだけではダメ。そこから、志望校受験に必要な各教科において「目標点数」を設定しなくていけません。
目次
なぜ「目標点」を把握する必要があるのか?
受験計画を立てるのであれば、志望校目標さえあれば問題なさそうですよね。それなのになぜ、目標点数を立てる必要があるのでしょうか?
大学受験は「志望校の最低合格点」を越えれば良いから
そもそも大学受験では高得点を取る必要はありません。あくまでも「この最低点さえ取れれば合格!」というラインさえ越えれば大丈夫。
そのため志望校合格ラインの点数よりも、いくらか上乗せした目標点数を設定することで目標が非常に明確になります!
最低点を知ることで無駄な勉強を省ける!
上記のように具体的な点数ベースでの目標があると、「あとこのくらい点数を伸ばさなくてはいけないから、そのために自分はこれをやらなくてはいけない」ということが明確になります。
時間が無限にあれば、勉強範囲を気にせず様々なことに取り組んで知識を頭に叩き込みさえすれば力は付きます。しかし現実はそうではありません。受験生に与えられた時間は限られています。特に3年生から本格的に勉強を始めた人には1年も残されていません。
そのため受験生は「本当に必要な勉強にだけ」取り組む必要があります。目標点数を知り、自分がどれだけ力が足りていないのかを把握することで、必要なことにだけ時間を使うことができるようになるのです!
志望校の配点もしっかり確認しておこう
ここでは目標点数を決めるのと同時に、教科ごとの配点も見ておきましょう。なぜなら配点が低い科目に時間を使ってもなかなか全体の点数は伸びにくいから。
例えば「英語200点・国語100点・数学100点」という配点があったとしましょう。この場合だと、数学にどれだけ力を入れても最高で100点にしかなりません。
しかし英語であれば200点まで上を目指すことができますよね。全体の合計点で合否が決まる場合は、このように配点の大きい教科をどれだけ伸ばせるかが大切になるのです。
また「配点が低い教科が得意科目」だった場合、そこに時間をかけなくても正直すでに高得点は取れますよね。それならば、すでに高得点を取れる教科に時間をかけるよりも「配点が大きいけど苦手な教科」に時間を使った方が効果的です。
志望校の「合格最低点」と「配点」を知り目標点を決めるにはどうすればいいのか?
では具体的にはどのような方法で目標点数を決めるのでしょうか?
パスナビで調べる
目標点数はパスナビで調べるのが王道です。「志望校ごとの合格最低ライン」「各教科ごとの配点」を両方調べることができます。
ただし2021年度からは大学ごとに最低点や配点が変更となる可能性があるので、調べる際は年度をきちんと確認しておきましょう。
また、念のため大学の公式HP等も確認しておいてください。パスナビには書いてない最速の情報が書かれていることがあります。
合格最低ラインの調べ方
step1.『大学受験パスナビ』のサイトを開く
step2.(第1志望校名)を入力し、『検索結果を表示』を押す。
step3.志望学部をクリックする。
step4.『合格最低点』をクリックする。
step5.合格最低点を把握する。
各教科ごとの配点の調べ方
step1.『大学受験パスナビ』のサイトを開く
step2.(第1志望校名)を入力し、『検索結果を表示』を押す。
step3.志望学部をクリックする。
step4.『一般入試(科目・日程)』をクリックする。
step5.配点を把握する。
最低点を基に適切な目標点数を決める!
上記で合格最低ラインを調べましたね。これを基にして目標点数を決めましょう!
目標点数は「過去3年間の合格最低点の平均の1割増し」で設定するといいです。式は以下の通り。
(目標点数)=(過去3年間の合格最低点の平均)✕1.1
目標点数の決め方をさらに詳しく知りたい方はこの記事を参考にしてください!
ではどうしてこのような計算式で目標点数を出す必要があるのでしょうか?「最低点を超えれば合格!」ならば、そのままにしても良さそうですよね。
合格ラインギリギリを目標にするのは危ない
当然ですが、合格最低ラインは毎年全く同じという訳ではありません。多少点数が前後する可能性はあります。
そのためぴったり合格最低ラインを目標点数にしてしまうと、例えば新しい出題傾向の設問が出た時に、それに対応できないと不合格になってしまう危険性があるのです。
特に私大を中心にボーダーは上昇傾向にあるうえ、2021年度に大きな入試の傾向変更が予定されているため、2021年度以降は特にどうなるか予測ができません。
そのためなおさらギリギリの目標点数設定は危険です。しっかり上乗せで考えておきましょう。
高すぎる目標にするのもよくない
だからといって「じゃあ合格最低ラインにめちゃくちゃ数字を上乗せしておこう!」とすれば良い訳でもありません。確かに点数を多く見積もった方が安心はできますよね。
しかし目標点数が高すぎてしまうと、当然勉強量も増えるので負担が大きくなります。先述の通り、受験生には限られた時間しかありません。そのため、極力必要以上の勉強は省く必要があるのです。
各科目の目標点数を設定する!
ここまでで全体の目標点数を設定しました。次に教科ごとの目標点数を設定しましょう。
個人の得手・不得手もあるが、大まかに以下の3つのルールで決めるのがオススメです。
・英語・数学の目標点数は65%以上に設定する。
・国語の目標点数は70%以下に設定する。
・社会・理科の目標点数は60%から70%に設定する。
それぞれの理由を解説します!
英語・数学の目標点数は65%以上に設定する
英語と数学に関しては、どの大学でも配点が高い傾向にあります。そのためこの2教科でいかに取りこぼさないかが重要になるのです。
国語の目標点数は70%以下に設定する。
国語に関しては目標点数を高めに設定しないでください。なぜなら国語は、他の教科と比べて「これを暗記しておけば確実にとれる!」というものなどが無く、点数が安定しにくいためです。
そのため国語に期待しすぎてしまうのは危険。目標点高く設定して本番で失敗してしまうと、合格可能性を大きく下げてしまいます。そのため対策が立てやすい英語や数学の目標点数を高めに設定し、国語は抑えめにすることがオススメです。
社会・理科の目標点数は60%から70%に設定する。
この2教科は暗記するだけで得点できるものが多いので高めに設定しておきます。教科書の基礎事項を覚えるだけでも得点できる問題も多いので、そうしたものは取りこぼさず得点しておきましょう。
ただし設定した以上の高得点を目指すとなると、重箱の隅をつつくような細かい知識も問われます。そこを覚えようとなるとかなり時間を使ってしまうので、それであれば配点の大きい英語や数学の勉強に時間を使うべきでしょう。
目標点数を基に時間配分を決める!
教科ごとの目標点数を決めると、そこに必要な勉強時間の配分も見えてきます。やはり配点の小さい教科よりも大きい教科には時間をかけるべきですよね。
時間配分は「目標点数の比率=勉強時間の比率」で設定するといいでしょう。具体的には以下のように考えます。
満点が200点で、各教科の配点が「英語80点・国語60点・社会:60点」の場合
各教科の目標点数
「英語60点・国語40点・社会41点」
全体の目標点数
「英語60点・国語40点・社会41点=141点」
勉強時間の比率
英語:国語:社会=60点:40点:41点≒3:two:2
目標点数を決めることで正しい受験計画が立てられる!
このようなステップを踏んで「目標点数」「配点」を正しく設定することで、適切な計画作成をするための土台が作れます。ここの目標設定が正しくないと、どれだけ勉強しても志望校合格に向かうことはできません。
準備の段階でしっかり目標を定めておいて、正しく受験勉強ができるようにしておきましょう!