大学受験キホンのキ

受験生は一年間のペースが重要。
高3生がいまからやるべきことを紹介

高校3年生になって本格的に受験勉強を始める人は多いでしょう。部活も引退し、高校1・2年生のときに比べれば受験勉強に時間を割くことができるようになりますが、試験日までの時間は限られています。ただ闇雲に勉強すれば良いわけではなく、やるべきことだけに注力しないと間に合いません。この記事では高3生がやるべきことを詳しく紹介していきます。

高3生が今からやるべきこと

高3生は毎日長時間勉強することも重要ですが、それ以上に「どの時期に」「何をするのか」がとても重要です。

一年間のスケジュールを前もってイメージしておきましょう。

高3の夏休み前までにやること

多くの人は高3の4月から大学受験を意識し始めるはずです。ここで闇雲に勉強をし始めるのではなく、計画を立ててやるべき勉強を決めておくことがポイントです。

志望校を決め、計画を立てる

受験勉強を始める前に、1年間の勉強計画を立てましょう。受験勉強は「志望校と現状の学力の差を埋める」ためにするものです。そのため、勉強計画を立てるには目標となる志望校が決まっていないといけません。志望校が決まれば各科目の目標点がわかるため、より詳細な計画を立てることができるはずです。

計画の立て方についてはこちらの記事に詳しく書かれています。

受験生必読!志望校に合格するための計画の立て方とは?


志望校の過去問を解いてみる

「この時期に過去問!?」と驚く人もいると思いますが、計画を立てる前に現状の成績を把握する上で、一度過去問を解き志望校との差を把握しておくことはとても重要です。

「最終的に自分が解かなければいけない問題はどんなものか?」をを知っておくことで、今後1年間の勉強のモチベーションにも繋がります。受験勉強を始める前にまず過去問を解いてみてください。

過去問についてはこちらの記事に詳しく書かれています。

自分の現在の学力と志望校までの差を知って、やるべき勉強を正しく把握しよう!

勉強習慣をつけておく

夏休みに入る前に、長時間勉強できる体力や、毎日勉強する習慣を必ずつけておきましょう。夏休みは基礎固めや苦手範囲の克服に時間を割くことができるラストチャンスです。長時間勉強時間を取れる夏休みを無駄にしないためにも、今のうちに勉強習慣をつけておきましょう。

高3の夏休みでやること

高3生の夏休みは「大学受験の天王山」と呼ばれています。そんな夏休みの役割は「基礎を完璧にして、入試問題に入れる下地を完成させておく」ことです。受験勉強の過ごし方で合否が決まると言っても過言ではないので、事前に夏休みにやるべきことを理解しておきましょう。

基礎の定着

夏休みが終わったら過去問を解き始めるデッドラインの12月までは3ヶ月程度しかありません。この3ヶ月の中で入試レベルの問題を解けるようにならないといけないため、苦手があったり基礎に漏れがあったりすると、入試レベルの問題を解く障壁になってしまいます。これまで勉強してきた中で苦手な範囲は必ず完璧に解けるようにしておきましょう。例えば高1・2の全範囲を復習し直して苦手を潰していくとか、映像授業などで再度基本を固めきるようにします。

理解、社会のペースは学校に合わせない

「理科や社会は学校のペースで進めている」という人は、受験に出てくる範囲の授業が終わるのがいつなのか?をきちんと聞いておいて、勉強のペースについてよく考えておきましょう。12月に入ってようやく授業が終わるという学校も多いですが、このペースだと試験まで1ヶ月ほどしか復習や演習の期間が残っていません。焦って復習するということが無いように、前倒しで理社の勉強を進めておきましょう。遅くても12月から過去問に取り組むためには、10〜11月には過去問に近いレベルの問題集に手を付けておく必要があり、そうなると9月にはそのひとつ下のレベルの問題集が解けていないといけません。9月にそうした実践的な問題集に取り組むためには、夏休みで基礎を固めきっておくことが必須条件になります。

過去問や模試、センター試験の過去問で実力の伸びを測る

「夏までに勉強してどれだけ成績が伸びたのか?」「志望校合格に何が足りないのか?」を詳しく把握するために、夏前または夏明けに過去問を再度解いてみましょう。志望校の過去問でもモチベーション面ではいいですが、実力をより正確につかむには「模試」「センター試験の過去問」を使うのもおすすめです。これらの解け具合によって、基礎が必要なのか演習が必要なのかなど今後の方針が見えてきます。

高3の9月~11月

夏休みで基礎範囲の定着をさせたら、入試までの3ヶ月で入試問題レベルの対策を進めていきましょう。

入試レベルの参考書まで引き上げる

夏が終われば入試まで3ヶ月です。ここからは入試で出題される問題に対応できる実力をつけていかなければいけません。参考書にはそれぞれレベルがあり、適切な時期に適切な参考書を使うことでで成績が伸びます。計画を立てる時点で志望校合格に必要な参考書を洗い出しておき、基礎レベル向けの参考書をやりきったら、演習問題や試験対策ができる参考書に取り組みましょう。

共通テストでしか使わない科目を演習する

志望校で必要な科目だけでなく、共通テストでしか使わない科目の演習も始めていきましょう。共通テストしか使わない科目も計画的に勉強を進めないと、二次試験で使う科目ばかりに気を取られて十分な対策ができない、ということがあります。事前に科目ごとのバランスを決めて、遅くとも夏終わりから共通テストでしか使わない科目も勉強し始めましょう。

併願校を決める

併願校を決める際に注意して欲しいことは、必ず「この大学ならいってもいい」と思える大学を併願校にすることです。もし第一志望に落ちてしまったとしてもこの大学なら自分が勉強したい・やりたいことができる」という大学を選ぶようにしましょう。併願校を決める際は、志望校のランクを4段階、偏差値差としては3〜5刻みで分けて「チャレンジ校」「合格圏校」「安全圏校」「滑り止め校」と分けて出願校を決めてください。

併願校についてはこちらの記事に詳しく書かれています。

志望校の選び方のコツは「妥協しない」こと!成績を気にせず、行きたい大学を目指すべき理由とは?

冠模試で現状を把握する

志望校の大学名が名に付いている「冠模試」を受けてみると同じ志望校の受験生の中で自分がどのレベルにいるのかが分かりますし、試験の形式に慣れることができます。各予備校のHPを調べて申し込んでみましょう。

12月〜冬休みにやること

入試間近の12月以降は、学校の授業もなくなりまとまって勉強に時間が取れる期間です。

12月には過去問に取り組む

遅くとも12月中旬、冬休みに入る前には共通テスト対策や志望校対策を始めていきましょう。最低5年~10年分過去問を用意し、併願校も2~3年分は過去問に取り組んでください。ただ、基礎が固まっていないのに問題演習に時間を割いても実力は身につきません。早めに身につけば12月より前から過去問にどんどん取り組んでOKですが、基礎範囲が定着していないと感じる場合は、焦らず基礎に立ち返って勉強に取り組みましょう。

出願準備

「願書」は、大学の試験を受けるために必要な書類です。試験を受けるために「願書」を大学に提出することを「出願」と言います。

願書の取り寄せる時期が遅れてしまうと、出願の期日に間に合わず、志望校の受験すらできなくなる可能性があります。願書の取り寄せ時期をしっかりと把握しましょう。

出願準備に関してはこちらの記事に詳しくまとめられています。

高3の1月~試験直前にやること

年明けは、入試日も近づき受験生は緊張感も出てくるころでしょう。この時期は入試を意識した勉強に入りますが、だんだん焦りが出てくる時期でもあります。本番で最大限実力を発揮するために、直前期にやるべきことをご紹介します。

体調管理に気をつける

試験日まで時間が無いからと連日夜遅くまで勉強したり、無理をしたりして体調を崩してしまうと試験で実力を十分発揮できないということに繋がりかねません。手洗いうがいや規則正しい生活を心がけ、試験まで体調管理を怠らないようにしましょう。

ギリギリまで暗記科目などに取り組み点数を稼ぐ

試験の1週間前などは暗記系の勉強を集中的にしましょう。英語や国語の単語に時間を割くなど暗記系の科目に取り組むことで試験ギリギリまで点数を伸ばすことができます。

決して諦めずに最後まで取り組めば点数を伸ばすことができるのでやりきりましょう。

朝型にする

「朝型」の生活スタイルにしておくこともポイントです。大学入試は基本的に9時半ごろ、朝早くからのスタートです。朝早い時間の勉強に慣れていないがために頭が冴えず実力を出せない、となるとこれまでの努力が無駄になってしまいます。脳は起床後2〜3時間で活動すると言われているので、普段夜型で勉強している人も、試験の1週間前から朝6時ごろにはに起きる生活にしておきましょう。

普段と違うことはしない

特に試験前日など、普段と違う食生活で過ごしたり、極端に遅い時間や、早い時間に起きたりといった普段と違う行動を取ると、かえって緊張してしまいます。それによって本番緊張がピークになってしまったり、体調が悪くなったりしてしまうので注意が必要です。

まとめ

「高3生になってから受験勉強をすれば良い」と考えている人は、思っているよりも受験勉強に時間が割けないということを前もって理解しておきましょう。

だからこそ、高3になってからは一年間の勉強のペースがとても重要。この記事を見てやるべきことを理解してから受験勉強を始めてください。