こんにちは。
STRUXマガジン編集部ライターの井出です。
私立大学に進学しようとしている人であれば、大学生になって奨学金制度を利用しようと考えている人もいるのではないでしょうか?
特に地方から上京して一人暮らしをしようとしている人や学費が高い私立大学を志望している学生は奨学金制度を利用しようと考えているかもしれませんね。
公共財団法人生命保険文化センターによると大学生の奨学金利用率は約5割というデータもあります。
大学生の約半数が利用している奨学金について皆さんは高校の内申点が奨学金利用に大きく影響してくることを知っていましたか?
どのように影響してくるかというと、内申点によって申し込める奨学金制度や給付される金額に違いが出てきます。
なので高校生から奨学金についての理解を深めておくだけで、大学生になってから優位に奨学金制度を活用することができます。
今回は大学生で奨学金制度を利用しようとしている人に向けて、高校の内申点が奨学金制度利用時にどう影響してくるのかをお教えします。
奨学金については以下の動画でも解説しています!
私たちが利用する奨学金はどのようなものがあるのか?
そもそも「奨学金」とは、経済的な理由や家庭の事情で「進学が難しい方」に向けて学費の付与や貸与を行う制度です。
「学費が高いから」と進学を諦めてしまったり、「東京の大学に進学したいが地元の国公立大学に進学する」という人は特に自分に合う奨学金を見つけてみましょう。
例えば、授業料などの「学費」として奨学金を利用するとイメージしている人が多いですが、「授業で使う教材費」「下宿先の家賃」「生活費」「クラブやサークル活動費」「海外留学」でも奨学金を利用することができます。
このように奨学金には様々な使い道があります。
もしあなたが奨学金を利用する場合以下のいずれから奨学金を利用することになります。
主な奨学金制度は4つあります。
日本学生支援機構の奨学金
奨学金を利用している大学生の多くがこの「日本学生支援機構」の奨学金を利用しています。
大学入学前に予約をする「予約採用」と大学に入学してからの「在学採用」の2種類から奨学金の申し込みができます。
予約採用では「大学進学してから奨学金を借りることができずお金が無い」という事態を事前に防ぐことができます。
高校在学中に奨学金の予約をすることができるため現時点で奨学金を利用することが決まっている人は、「予約採用」の審査が通れば確実に奨学金制度を利用することができます。
また「日本学生支援機構」の奨学金には「第1種奨学金」と「第2種奨学金」があります。
この二つの大きな違いは、「利息があるかないか」です。
どちらの奨学金も大学在学中は利息がかかってくることはありません。
その上、毎月きまった金額を受け取る事ができます。
しかし第1種奨学金は利息が発生しませんが第二種奨学金のみ卒業と同時に利息が発生し借りた分の奨学金を毎月返済する必要があります。
金利は最大で年利3%です。
ただこれは固定金利型と変動金利型のどちらかを選択可能で、変動金利型にした場合の上限が3%になり、固定金利型を選択した場合年利は0.5%~1%程度の金利です。
卒業後の返済計画をよく考えて奨学金精度を利用をすることが重要です。
大学独自の奨学金制度
主に私立大学が学校独自に設けている奨学金制度です。
学生OBや援助会の支援から、特別に運営される奨学金があります。
大学独自の奨学金は学校によって異なります。
大学での成績が優秀な生徒や入試で優秀な成績を修めた受験生を対象にした特待生制度として、授業料の一部あるいは全額が免除になることが多いです。
学内に設けられる奨学金の多くは、入学金や学費の免除など、返還の義務のない特待生制度、奨学金制度が大半を占めます。
このほか、無利息で学費や生活費を貸してくれる学校(支援金制度)もあります。
自分が志望する大学に大学独自の奨学金制度が無いか一度調べておきましょう。
地方自治体の奨学金
地方自治体の奨学金は、各都道府県が設けるや各地方公共団体がそれぞれ独自に設ける奨学金です。
月額平均1万円から5万円を経済的に困難で修学できない家庭に奨学金として給付しています。
奨学金の形態は無利子による一定金額の月額貸与が多い傾向にあります。
ほとんどの場合求められるのは、本人または保護者がその地方自治体に居住していること、またはその地方自治体の出身であること
ただし、全国的には「取り扱っていない自治体」も多く見られます。
また、全体の募集数も少ないため、希望する奨学金が利用できないケースも多いです。
最寄りの県庁や区役所へ問い合わたり各自治体のホームページなどから応募することができます。
自分の地域で奨学金の募集をしているのか早めに調べておくことが重要になってきます。
民間の奨学金
企業や公益財団法人、研究機関などが独自に設けている奨学金制度です。
給付内容は、各団体によって異なります。
月額5万の奨学金もあれば、月15万円給付する制度もあります。
民間の奨学金のほとんどが給付型となっていて、卒業後の返還義務はありません。
民間団体の奨学金は募集人数や採用人数が少ないです。
少ないところでは、採用1名のみというところもあります。
日本学生支援機構のホームページや、一部の大学の公式サイトからも応募をすることができます。
返還義務はありませんが、かなり狭き門なので確実に奨学金を借りたいひとには手を出しづらい奨学金かもしれません。
一時的に学費分のお金を貸してくれたり、返還義務が無いのはとても嬉しいですよね。
しかし、どの奨学金利用する上でも採用基準として重要視されている要素が二つあります。
その要素とは、「家庭の経済状況」と「高校の内申点」です。
その理由を次の章でお教えします!
高校の内申点によって申し込みができる奨学金が変わってくる
奨学金の種類や制度についての理解は深められたと思います。
それでは、奨学金に「高校の成績」がどう影響するのでしょうか?
奨学金精度の給付内容は様々でしたが大きく分けると借りたお金を返す義務のない「給付型」と、返さなければならない「貸与型」の2パターンがあります。
自分が奨学金を借りることを考えると「給付型」の奨学金を利用したいですよね。
100人中100人がさきさきと同じく給付型を選びたいですよね。
しかし、実際のところほとんどの大学生は貸与型を利用している人が圧倒的に多いです。
なぜかというと、奨学金は条件がいいほど審査が厳しくなっています。
そもそも奨学金の申し込み資格として、経済的理由による修学に困難で優れた学生であると認められる人とされています。
経済的な面をもちろん強く見られますが、同様に「高校の内申点」重要視されるのです。
これはどの奨学金も好条件になればなるほど「経済的側面」と「学力的側面」の条件の審査が厳しくなる傾向にあります。
ですが種類によって条件などは異なります。
あらかじめ奨学金制度についてはきちんと調べたり親御さんと相談して決めましょう!
具体的にどのような審査基準なのかみていきましょう!
今回は大学生の4人に1人が利用している「日本学生支援機構」の奨学金を例にあげて説明します。
日本学生支援機構の奨学金は第1種奨学金(利息なし)第2種奨学金(利息あり)があると紹介しました。
この日本学生支援機構のHPで奨学金の申し込み基準を見ると「高等学校または専修学校高等課程最終2か年の成績の平均が3.5以上であること」という条件があります。
もし、成績が3.5以上の基準を満たしていない場合は以下の条件に当てはまる人は第1種奨学金を利用することができます。
親など家計を支える人の住民税が非課税である者生活保護受給世帯である者又は社会的養護を必要とする者であり
「特定の分野において、特に優れた資質能力を有し、特に優れた学習成績を修める見込みがあること。」「学修に意欲があり、特に優れた学習成績を修める見込みがあること」
このどちらかに該当する者は、第1種奨学金又は併用貸与の学力基準を満たす者として取り扱うことができます
第2種奨学金は、
「成績平均水準以上」または「特定の分野に優れた資質能力がある」または「学習意欲があり、学業を終了できる見込みがある」
このいずれかに該当すれば良いという、抽象的で緩やかな基準です。
利息が無いという好条件の第1種奨学金の方が厳しい申し込み基準になっています。
その点第2種奨学金は学力基準と家系基準どちらも審査がゆるいため利用できる学生が多いというわけです。
奨学金制度は前提として、学業で優秀な成績を残す見込みのある優秀な学生であるということが条件としてあるため、「高校の内申点」が一つの基準になってきます。
どうせなら給付型や、無利子で奨学金制度を利用したいですよね。
内申点3.5以上をとるには、いまからコツコツと準備する必要があります。
1年生であればこれから内申点3.5以上をとるための方法をお教えします。
2年生であっても内申点をあげる努力をすることで、推薦入試に活かせたり、第2種奨学金であっても審査が通りやすくなります。
なかなか上げることが難しい内申点ですが、ここからはより好条件な奨学金制度を利用するために今からできる内申点を上げるために必要なポイントをご紹介します。
今から奨学金のために準備できる内申点の上げ方
奨学金制度を利用する際に影響してくるのが、「高校の内申点」です。
内申点を3.5以上にすることで、日本学生支援機構の奨学金第1種や、給付型の奨学金に申し込むことができるからです。
内申点を3.5以上にするために意識するポイントは4つあるので是非日頃から意識して実践してみてください。
テストの点数
内申点をあげる上で一番重要なのが、定期テストの点数です。
テストの点数が内申点と関係していることはおそらくほとんどの人が想像できるはずです。
内申点の評価方法は学校のテストの難易度や評価の仕方によっても微妙に異なります。
しかし、テストの点が高得点であればまず内申点が1や2を取ることはありません。
また、いくら先生に好かれていたり、授業態度が良かったとしても、テストの点数が悪ければ内申点で4や5は取れません。
内申点で3.5以上を獲得するには毎回の定期テストの点数で各教科7割は点数をとっておく必要があります。
毎回のテストで7割取ることが難しいという人も最初から諦めてしまうのではなく、
毎回の定期テストで確実に点数をとるために、授業でテストに出る範囲は確実に抑える努力を欠かさないようにしましょう。
そして、週テストなども毎回高得点を目指し、確実に点数を積み重ねることが重要になってきます。
毎日自宅での予習や復習、自学の時間を必ず取る習慣をつけて毎日勉強することが内申点を上げることへの近道です。
授業態度
こちらも内申点に結びつくのはなんとなくイメージできるのではないでしょうか?
いくら点数が取れても、授業中に寝ていることが多かったり、友達と話している生徒では授業態度が悪いと判断されてしまい内申点は上がりません。
内申点を上げるため授業態度で意識することは、当たり前ですが先生の話を真剣に聞いて授業を受けることです。
ただ、意識して欲しい点があります。
それは、自分にとっての良い授業態度ではなく、先生視点で良い授業態度を意識することです。
授業態度が良いか悪いかを判断するのは、先生です。
その先生からみた時に自分は、授業態度はどうなのか客観視する視点を持つと自分自身では気づけない修正すべき点に気づくことができます。
常に先生目線で自分の行動をコントロールすることを意識できると授業態度で評定を上げるきっかけになるはずです。
提出物
提出物において重要なことは、期限を守ることです。
内容の精度は二の次で構いません。
とにかく期限を守ることを最優先事項にしましょう
勘違いしてしまうのが完璧な内容のものを出さなくてはいけないと思い、提出期限を過ぎてしまったりすることです。
提出期限を守れなければ、評定の減点対象になってきます。
差をつけるとするなら、誰よりも早く先生に提出することが良いかもしれません。
誰よりも早く提出して、課題であれば問題の質問などを聞いたりすることで、先生の印象に残すことができるかもしれません。
また提出物がある時は前日自宅に置き忘れることなど無いように、必ず持ち物チェックを怠らないようにしましょう。
こういった小さな積み重ねが内申点をあげることに繋がります。
先生とのコミュニケーション
内申点は相対評価ではなく、絶対評価です。
評定5の人が何人いてもいい中で、先生は生徒の内申点を出す時にどうしても個人的な価値観などが評価に関わってくることもあります。
人間なのでそれは仕方が無いことでしょう。
テストの点数が全く同じな生徒がいた時に、仲が良い生徒とあまり関わらない生徒がいた時に、仲が良い生徒の方が評定が上がりやすいです。
贔屓だとおもう人も多いかもしれません。
極端にいうと一度も話したことが無い生徒は先生からすると情報が少ないので点数だけで判断されてしまいがちです。
やはり日頃から先生とコミュニケーションを取っている生徒の方が性格などが見えやすいため評価をしやすいという点はあるでしょう。
先生にゴマをすろうということではありません。
どれだけ印象に残すことができているのかが重要です。
先生に自分自身を評価をしてもらう時に、テストの点数以外でどんな印象を抱くのかを考えてみてください。
悪い印象があるなら改善しなくてはいけませんが、何も印象に残っていないというのであれば良い印象をつけるためのアクションを取るべきです。
いかがでしたでしょうか?
大学に入ってから奨学金制度を利用する人は「高校の内申点」を3.5以上にすることで好条件な奨学金に申し込むことができます。
返済がなかったり、利子がないことで大学での生活や、卒業後の生活にも影響してくるはずです。
しかし、内申点が3.5以上ないことには、せっかく選択肢を作ることができるのに成績のせいで奨学金を利用できないのはいやですよね。
そんなことにならないためにも今のうちから1日少しでも勉強しておきましょう。
何より知って欲しいのが、このような制度を活用することで、自身の選択肢を増やすことができるということです。
選択肢を今のうちから広くもって志望大学を決めることで勉強においても納得感を持って進めることができるはずです。
是非参考にしてみてください!