学習塾STRUX編集部連載


慶應義塾大学理工学部の入試傾向と対策をチェック!各科目ハイレベルな仕上げが必須

慶應理工の入試の傾向と対策

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こんばんは!STRUX塾長の橋本です!

 

今回の「大学入試の志望校別対策シリーズ」も慶應義塾大学。今回は理系学部で人気の高い「理工学部」について見ていきます。慶応の中でも小論文のない入試方式のひとつなので、比較的対策しやすい学部ではありますが、難易度としては非常に高いため傾向をしっかり確認して対策をすることが必要です。

 
 
 

慶應義塾大学理工学部(一般選抜)の試験情報

期日 2月12日
共通テスト 不要
科目 独自試験:
英語・数学・物理・化学

数学は1A2B3(数Bは数列・ベクトル、数Aは確率・整数・図形)が出題されます。基本的な理系の学部試験と同じ科目配分なので、そこまで迷うものはないでしょう。理科は物理・化学の両方が必要です。

 
 

併願のパターン

理系受験であれば基本的には英語・数学・理科2科目または1科目が必要になるため、基本的には自分が受けたいところを受けることになります。志望校のレベル感については気にかけておいてもいいでしょう。

 

レベルを下げて抑えるならマーチ〜理科大

ある程度高いレベルまで勉強ができていて、慶應理工でもC判定くらいを取れているのであれば、東京理科大学、明治大学、青山学院大学あたりを併願しておくのがレベル的には良いでしょう。一部理科1科目で良い学部もあるため、不安な理科を削ることも出来ますし、東京理科大学や青学は共通テストの点数もうまく活用できますから、それによって併願の幅も広がります。

ただし、大学によっては「キャンパスの場所」が慶應に通う場合の印象と違いすぎることも……。例えば青学の理系キャンパスは淵野辺(相模原キャンパス)、明治大学も理工学部は川崎(生田キャンパス)と少し都心からは離れます。「青学!」「明治!」のイメージが強く、「慶應のキャンパスの雰囲気やキラキラした大学生活に憧れて……」という人は慎重に選んだほうがいいかもしれません。

都心近くにキャンパスを構える大学で選ぶのであれば、東京理科大学の一部学部、上智大、中央大学あたりでしょうか。

 

早稲田との併願はあり?

早稲田大学の理工学部系との併願をする人も多いです。ただレベルはいずれも高く、入試傾向も多少異なるため、「どちらも確実に合格する」というのは意外と難しいです。「慶應に行きたいけど、なるべくレベルの高いところをほかにも受けたい」という場合チャンスを増やす純粋な目的で受験するのはありでしょう。

 
 

最難関国公立の併願として受ける人も多い

慶應のレベルが高いのは文系同様東大や東工大の滑り止めとして受ける人が一定数いることも挙げられます。慶應専願の人だけでなくこうした人もいる上、東大に(上位で)合格するような人は合格も勝ち取っていくため、実際倍率以上に難易度が上がる傾向にあります。そのため、慶應専願で行く場合も徹底した対策が求められます。

慶應理工は早稲田理工や東大・東工大に似て「2年進級時に学科の振り分けを行う」学門制を取り入れているため、これも人気の理由としてはあるでしょう。

慶應義塾大学理工学部の配点と目標点数

つづいて、慶應義塾大学理工学部の配点と目標点数について確認していきましょう。

慶應義塾大学理工学部の科目・配点

外国語 150点
数学 150点
物理 100点
化学 100点

 

英語・数学が150点、物理・化学が100点。一つ得意科目があると戦いやすいですが、そうでない場合はどの科目もまんべんなく点を取れるようにしていかなければいけません。

 
 

目標点数

慶應義塾大学理工学部では得点調整等はありませんが、学門ごとに正規合格者の枠が異なるため、合格最低点は「学門ごとの最低点の平均」が出されています。科目毎の受験者平均点は公表されていません。

 

例年の合格最低点

  • 2020年度:309/500点(61.8%)
  • 2019年度:280/500点(56.0%)

理系科目ばかりということもあり、文系学部に比べると合格最低点は低めに出ています。

 

例年の受験者平均点

  • 2020年度:271.89/500点(54.3%)
  • 2019年度:241.68/500点(48.3%)

参考:2020年度一般選抜得点状況2019年度一般選抜得点状況

年によって大きく平均点は代わりますが、だいたい65%あたりを目指しておくことになるでしょう。できれば数学・英語などでもう少し点を取りたいところです。

目標点の例:320/500点

英語 100/150点
数学 100/150点
物理 60/100点
化学 60/100点

配点の高い数学・英語で67%は取りたいところです。ただ理系の場合、得意な科目でなるべく高得点を取ることも合格につながりますから、得意な科目があればしっかりそれを伸ばしておくこと、苦手な科目で最低限を取れるようにしておくことが重要です。例えば……

目標点の例:320/500点(数学が得意な場合

英語 80/150点
数学 130/150点
物理 55/100点
化学 55/100点

数学が得意であればこのようなとり方も可能になるわけです。文系と違い得意であれば高得点が安定して狙いやすい科目が多い(文系の英語・国語などは狙いにくく、社会は配点が高くない)ため、このように得意を伸ばしておくことも十分入試対策になります。

ただそのために他の科目が疎かになるといけません。どんなに悪くても半分以上は取っておかないと他の科目で巻き返しづらいですから、最低限の勉強はしっかりしておくようにしましょう。

 
 

慶應義塾大学理工学部・科目別の勉強法と問題攻略

最後に、科目別の勉強方針を軽くまとめておきましょう。

時系列・やるべき科目と対策

理系学部の受験を決めた段階でなるべく早く勉強をスタートするのがカギ。というのも理系次第受験は文系より必要な科目も多く、勉強に時間がかかる科目もあるから。数学の参考書、分厚いですよね。あれをやりきるだけでなく入試問題まで解けるようになるには、遅くとも高2の秋〜冬には本格的に勉強をスタートさせたいところです。英語・数学を最優先してスタートさせ、学校の授業の復習と並行しつつ、物理・化学は高3になる前くらいには本格的に予習も含めてスタートさせるべきです。

 

英語

慶應理工の英語は理系とはいえ高レベル。慶應らしい超長文が2つに、会話文と長文の空所補充。長文の空所補充は和文も書いてありますが、解答の単語は自分で記入する形式なので、単語の知識も十分に求められます。一部解答を英語で記述する問題もあります。

なるべく早い段階で英語の長文読解のスキルは身につけておきたいですから、高2の間に「イチから鍛える300」などのレベルは問題なく読めるようになっておき、高3の夏前には共通テストレベルは難なく読めておくべきでしょう。もしこれが厳しい場合は他の科目でしっかり加点することも視野に入れたいです。

 
 

英語

慶應義塾大学理工学部の英語は大問が多く、8つ構成になっています。そのうち1つを除いては長文を中心とした出題で、長文の読解や空所補充になっています。1つだけ文法問題が出ますが、長文問題の分量がなんにせよ多いため、時間内でどのくらい正確に解けるかがポイントになります。「ポラリス3」や「やっておきたい1000」レベルの長文問題集を短い時間で解けるように訓練をして、8割程度は取れるようになりたいところです。

 

数学

慶應義塾大学理工学部の数学は証明問題を除きすべて空所補充形式なので、部分点がもらえないことは注意しておくべきです。計算の過程が評価されないため、夏休みにはセンター形式の問題集やセンター過去問でこうした誘導に乗りながら解くコツを身につけておき、秋以降より難易度をあげて演習をしておく必要があります。

理系学部だからといって数3ばかりが出題されるということはなく、基本的に数1A2Bからもまんべんなく出題されます。いずれにせよ数3の土台になるのが1A2Bですから、1A2Bは高2の夏頃まで、遅くとも学校の授業に合わせて高2のうちには青チャートのレベルは完璧に解けるようにしましょう。

学校の授業は数3が入試ギリギリまでかかるところも少なくないですから、数3については1A2Bがある程度目処が立ったら予習を始め、「青チャート」の基本的な問題や「大学への数学」シリーズ「1対1対応」などで演習を重ねていきましょう。

物理・化学

物理・化学も学校の授業のペースが遅く、進学校でも9月〜10月に終わるということが少なくありません。英語・数学と比べ優先度がものすごく高いというわけではないため、高2のうちはテスト勉強のたびに、というくらいでよいですが、高2の夏明けくらいから他の科目の仕上がり具合に応じて「スタディサプリ」などで先の範囲を予習します。高3の夏前には一通り全範囲終わっており、かつセミナーなどの問題は完璧に解けるという状態にしておきましょう。

 

 
 

まとめ

慶應義塾大学理工学部は理系でも最高峰。英語も侮れないですし、理系科目は時間がかかるものですから、早めに対策をスタートさせましょう。

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それでは!

 
 
 
 

ライター:橋本拓磨

東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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