こんばんは!STRUX塾長の橋本です!
今週も「大学入試の志望校別対策シリーズ」、今回は、「早稲田大学スポーツ科学部」について見ていきましょう。
早稲田大学の試験情報
早稲田大学スポーツ科学部では共通テストと小論文を利用した「一般選抜」に加え、共通テストのみ、または競技歴を追加で利用する「共通テスト利用入試」も実施されます。ここでは独自試験を使う一般選抜に絞って解説をしていきます。
期日 | 2月23日 |
共通テスト | 必要 |
科目 | 独自試験: ・小論文 共通テスト: ・外国語(英語) ・選択科目 (国語/数学1A) |
他の学部と比べても非常に特殊な形式で、小論文と共通テストを利用することになるため注意が必要です。共通テストの国語は200点満点を100点換算、英語はリスニング100点・リーディング100点の合計200点を100点換算です。
併願のパターン
試験形式自体が特殊なため、併願についても注意しておく必要があります。
早稲田内での併願先:社会科学部、人間科学部など
試験形式は圧倒的に特殊なため、難易度や学部での学習内容から考えると「社会科学部」「人間科学部」あたりがおすすめでしょうか。各学部の対策は必要になりますが、共通テストレベルの英語・国語を履修しておく必要があることを考えると、そこからの底上げで狙いやすい学部をみておくのがよいです。
早稲田大学の共通テスト利用を活用するという手もなくはないですが、基本的に科目数が増えることが多いためあまりおすすめはできません。
マーチレベルなら共通テスト利用も選択肢に
早稲田大学とはうって変わり、MARCHレベルの大学を受験するのであれば共通テスト利用の活用も可能です。3科目で9割近くを狙う必要がありますが、ここまで極められるという人であれば狙うのも一つの手でしょう。そうでなくても一般入試に向けて対策しておいてもよいです。
国公立第一志望の人が狙いやすい併願校に
逆に国公立大学を第一志望としている人にとっては、小論文の対策さえすればよいため受験しやすくなっています。「早稲田」といってもスポーツ科学部は少し特殊な立ち位置のため、他の早稲田の学部に入った際と雰囲気などが異なる可能性はありますが、そのあたりを気にしないというのであれば十分選択肢に入るでしょう。
早稲田大学スポーツ科学部の配点と目標点数
早稲田大学スポーツ科学部の配点と目標点数についてですが、2021年度より入試形式が変更となっているため、過去の点数があまり参考になりません。参考程度で掲載をしておきますが、例年の受験者層がどのくらいの点をとってくるのか、という点を踏まえて考えていくことになります。
早稲田大学スポーツ科学部の科目・配点
小論文(個別) | 50点 |
国語/数学1A(共通テスト) | 100点 |
英語(共通テスト) | 100点 |
*選択科目は国語または数学1・A。両方を受験している場合、得点の高い方を自動的に利用。
注意すべきなのは、小論文の得点が基準点に満たない場合は不合格になるということ。この点数は公表されていないため詳細はわかりませんが、ものすごく高い基準点ということは無いはずなので、論理の通った文章を書けるようにきちんと慣れておけば問題ないでしょう。
目標点数
ここからかんたんに目標点数を確認していきます。
例年の合格最低点
例年の最低点はそもそも入試形式が異なるためあまり参考になりませんが、得点率という点で参考までに考えておきましょう。
- 2020年度:123.5/183点(67.5%)
- 2019年度:116.0/183点(63.4%)
参考:近年の入学試験結果
過去2年の合格最低点は63〜68%(国語・数学の得点調整後)ですが、この当時は「小論文33点+各科目の独自試験75点」という形式だったためあまり参考には出来ません。
共通テストが利用されることになるため得点の調整は行われないことが濃厚ですし、独自試験を利用する場合と比べて平均得点が上昇する可能性は高いです。多少小論文の得点比率が上がってはいますが、それでも平均点・最低点は微増することが予想されます。
目標点の例:合計195/250点(78%)
小論文 | 35/50点 |
英語 | 80/100点 |
国語/数学1A | 80/100点 |
点数が読めないため難しいところですが、共通テストの難易度、これまでの受験者層を考えると少なくとも75%〜80%は確保したいところです。その中でも共通テスト科目は8割必須、小論文が不安であれば国語または英語でもう5〜10点かさ増しをしたいところです。
早稲田大学スポーツ科学部 科目別の勉強法と問題攻略
最後にかんたんに早稲田大学スポーツ科学部の勉強法と傾向対策を見ていきます。
時系列・やるべき科目と対策
基本的には共通テストの勉強になるため、基本的な勉強はオーソドックスに進められるはずです。文系の場合は「英語→国語」、理系の場合は「英語=数学」の順で優先して進めていくようにしましょう。数学は1Aのみでよいですが、他大学も数学で受験するという場合は注意が必要です。
小論文(独自試験)
個別試験はこの小論文のみ。数年の出題パターンは以下のようになっています。
- 2020年:「科学とは疑うことである」から始まる文を書く
- 2019年:「かくれんぼう」を大人になると遊ばなくなる理由を問う
- 2018年:じゃんけんに一つ新しい手を加え新しいゲームを考える
- 2017年:オリンピックについての新聞記事からスポーツにおける男女平等を考察
- 2016年:高校の運動部を改革すべき、というテーマのディベート
2018年以降はしばらく「1つのお題が与えられ、それについて自由に601〜1000字で記述する」というものが続いていますから、こちらの形式をある程度想定しておくのが良いでしょう。じゃんけんのゲームを考える問題など、発想力や対応力が問われる問題も出ますから、何が出ても書けるように普段から様々なテーマの問題に慣れておくこと、そして何より「論理が一貫した」文章を書けるように添削を受けて練習しておくことが大事です。
英語(共通テスト)
早稲田大学スポーツ科学部の英語は共通テストですべてが決まるため、リーディング・リスニングともにきちんと練習しておく必要があります。リーディングは時間が足りなくなることを想定し速読の練習、リスニングは普段の長文練習からCDを使った音読を繰り返しつつ、遅くとも高3の10月頃から共通テスト形式の問題に取り組んで慣れていきましょう。
国語(共通テスト)
国語の共通テストは形式こそ従来と変わりませんが、従来より文章量が増えているため、時間が足りなくなる可能性があります。古文・漢文で確実に加点できるよう基本的な単語・文法を固めておくのはもちろんですが、夏頃からセンター試験の過去問などで解き慣れていくことが重要です。
数学
数学1Aの共通テストは70分ですが、これもセンター試験と比べると文章量が多く、解きづらい物が多くなっています。範囲は1Aなのでそこまで広くありませんから、高2のうちに「青チャート」のレベル3〜4あたりの問題は解けるようになっておき、必ず共通テスト形式の予想問題を繰り返して演習するようにしましょう。
まとめ
今回は2021年度以降の「早稲田大学スポーツ科学部」の入試の傾向と対策についてお伝えしました。共通テストと小論文の対策をすればいいためシンプルではありますが、最低点が読めないところもあるため、余裕を持った対策が進められるといいですね。
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それでは!
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
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