こんばんは!STRUX塾長の橋本です!
さて、今回も大学別の分析シリーズ。「中央大学」について見ていきましょう。
中央大学の試験情報
今回は一般選抜を中心に見ていくことにします。学部によって多少入試形式が異なりますが、今回は一番名の通っておりレベルも高い「法学部」を例に見ていきます。
入試制度について
中央大学には「統一試験」と一般入試の各学部個別試験、また共通テスト併用・単独方式の入試があります。今回はより一般的な一般入試の個別試験について見ていきます。法学部の場合は「4教科型」「3教科型」がありますが、こちらも一般的に受験者が多い「3教科型」を見ていくことにしましょう。
期日(法学部) | 2月12日 |
共通テスト | 不要 |
科目 | 独自試験: ・外国語(英語など) ・国語 ・選択科目(地歴・公民・数学) |
科目としてはオーソドックスなもので、選択科目は「日本史B」「世界史B」「政治・経済」「数学1A2B」のいずれかから1つ選択することになります。地理Bは利用できないので気をつけましょう。
併願のパターン
中央大を第一志望とする場合の併願パターンと「統一試験」の活用法を見ていきましょう。
一般入試と統一入試の使い分け
原則として、同一学科であっても「一般入試」「統一入試」「共通テスト利用」で1回ずつ受験することが可能です。中央大学の場合一般入試の中でも法学部の複数学科に出願が可能で、1つの試験を受けることで複数学科を受験できますし、統一入試でも学部を問わず最大8つ出願できるようになっています。
原則としては「一般入試」で法学部を目指すことになりますが、中央大の志望度合いが高い場合はチャンスを増やすために統一入試も合わせて受験することをおすすめします。
他大学との併願であれば同レベル〜少し下を
関東圏で他大学の法学部を併願する場合は同レベルから少し下の大学、具体的には成蹊大学・成城大学などがおすすめです。法学部の場合は他のマーチレベル(明治、法政など)や学習院などを選択肢に入れてもいいでしょう。
このあたりの大学からすこし話して、日東駒専レベルの大学で安全圏、東海や大東文化大などを押さえとして入れられるようになると万全です。
共通テスト利用は国公立との併願で
共通テスト利用入試は概して最低点が高いため、注意が必要です。国公立大の法学部を志望している場合に、得意な科目数で出願して併願にする、という使い方が一番良いでしょう。共通テスト「併用」入試は共通テストの点数に加え、個別試験の英語も必要になります。
中央大学の配点と目標点数
中央の配点と目標点数については、最低点をもとに考えていくことになります。配点からどの科目で確保すべきなのか考えていきましょう。こちらも「法学部一般入試・3教科型」を見ていきます。
中央大学の科目・配点
外国語(英語) | 150点or200点 |
国語 | 100点 |
選択科目(地歴・公民・数学) | 100点 |
英語150点、国語100点、社会・数学100点の400点満点です。試験時間は英語90分、その他60分となっています。国際企業関係法学科のみ、英語の配点が200点になっています。
目標点数
次に、目標点数を確認しましょう。過去の合格最低点をもとに考えていく事になります。ここでは一部学科を抜粋しています。
例年の合格最低点(法学部法律学科3教科型)
- 2020年度:203.9/350点(58.3%)
- 2019年度:203.3/350点(58.1%)
例年の合格最低点(法学部国際企業関係法学科3教科型)
- 2020年度:222.9/400点(55.7%)
- 2019年度:231.6/400点(57.9%)
例年の合格最低点(法学部政治学科3教科型)
- 2020年度:200.3/350点(57.2%)
- 2019年度:198.0/350点(56.6%)
点数はいずれも偏差点(偏差値をもとに得点調整が実施される)となっています。過去2年の合格最低点はいずれも55%〜60%前後となっています。偏差値換算が入っていることも踏まえると、ここから合格点を狙う上では7割をまず目標にはしておきたいところです。
目標点の例:合計240/350点(65%)
英語 | 110/150点 |
国語 | 60/100点 |
社会 | 70/100点 |
基本的には「全科目まんべんなく65〜70%を目指す」ことになります。選択科目は社会(特に日本史・世界史)を選ぶことをおすすめします。比較的オーソドックスな問題ですが、英作文や和訳、国語の記述も出題されるため、早めに傾向を把握した上で、着実に正答率を挙げていきたいところです。
今回の目標点では英語を高めに設定し、点数が安定しづらい国語を低めに見積もっていますが、国語が得意という場合はもっと極端に動かしてもいいかもしれません。
中央大学 科目別の勉強法と問題攻略
最後にかんたんに中央大学の勉強法と傾向対策を見ていきます。
時系列・やるべき科目と対策
中央大学は学部によって出題形式が異なりますが、法学部は私大の中でも記述問題量が多いのが特徴。英語では英作文と和訳、国語も60字程度の記述問題が出題されます。日本史・世界史でも15〜30字程度の短文論述問題が出題されますから、「段階式論述」などの該当レベルを活用していくべきです。英作文や和訳などは対策を怠っていると細かいところで点を落としてしまうことになるので、注意しておきましょう。
勉強の手順としてはあくまで「英語」→「国語」→「社会」となります。数学を選択する場合は話が変わってきますが、まずはこの3つの手順で進めましょう。
理系学部志望の場合は「英語・数学」→「理科」の順になります。これはどの大学を志望する際にも必要なことなので、特に数学はなるべく早く数1A・2Bを固め切るようにしましょう。
英語
法学部の英語は和訳2つ、和文英訳2つと長文2つ程度、残りは文法問題という構成で、設問数も多くなっています。90分の中で解くには長文以外をなるべく短い時間でスムーズに進める必要がありますから、文法は早めに固めきるべきです。長文のレベル自体はものすごく難しいというわけではないので、丁寧に解いていけるように演習をこなしておきましょう。
他学部では英作文や和訳はほとんどなく、代わりに会話文や3語程度の空所を埋める形での簡単な和文英訳が多くなっています。いずれも傾向を過去問を見て把握しておきましょう。
国語
ほとんどの学部で「現代文2つ+古文」という形式ですが、文学部では現代文・古文・漢文の3つ、国際経営学部では現代文3つ、国際情報学部では現代文2つと漢字、知識問題といった形になっています。法学部ではベーシックな現代文2つと古文1つの問題形式で、難易度自体はそこまで難しくありません。現代文の配点比率が高いため安定しづらいですし、記述問題もあるので少々対策が面倒ですが、過去問演習を欠かさずに行っておいて、点数を少しでも安定させられるようにしましょう。
学部によっては文学史や漢字・慣用句をしっかり身につける必要がありますが、これらはあくまで入試直前に取り組むようにしてください。
日本史・世界史
こちらは他の大学同様「高3の夏前には全範囲を履修する」ことを目標にしておきます。それ以降一問一答と私大向けの問題集で対策をしていくのですが、先述の通り法学部では30字までの短文論述が課されます。それほど難しい内容ではないので、10月ごろからは過去問や「段階式論述のトレーニング」などで同じ字数の論述訓練をしておきましょう。
数学
数学は記述式問題で、意外と難しい問題が多くなっているため注意が必要です。時間こそ1問20分程度かけられることがおおいですが、それでも余裕があるとはいえないため、数学受験をする場合は高3の夏には入試問題の演習を繰り返せるようにしておきましょう。
理系の場合も同様に難易度は一定レベルあるため、高2のうちには1A2Bを固め、高3の夏前には数3を完璧にして、こちらも高3の夏に演習ができるようにしておきましょう。
物理・化学・生物
理科はマーク式の問題が多いですが、計算問題も多いうえ、学校のペースでは受験ギリギリまで全範囲の学習が終わらないことも多いため、なるべく早くに予習をスタートさせ、高3の夏〜秋には全範囲が固まった状態で演習を進めることをおすすめします。
まとめ
今回は2021年度以降の「中央大学」の入試の傾向と対策についてお伝えしました。学部によって大きく入試形式が異なりますので、必ず自分の志望学部について入念に確認をして、早速対策をスタートさせましょう。
お知らせ!
学習塾STRUXはいつでもオンラインでの無料体験&授業を実施しています。志望校に合わせた計画作成を行っているので、今後の勉強内容を固める上でお気軽にご相談ください!
それでは!
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
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