学習塾STRUX編集部連載


【神戸大学】入試傾向と対策を要チェック。全科目と共通テストのバランスが鍵を握る!

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橋本が教えている様子
 
 
 
 
 
 

こんばんは!STRUX塾長の橋本です!

さて、今回も大学別の分析シリーズ。今回は関西の人気国立大学「神戸大学」について見ていきましょう。

いわゆる「旧帝大」に入らないとはいえ、人気も相まって入試のレベルは高くなっています。しっかり対策を確認した上で臨むようにしましょう。

 
 
 

神戸大学の試験情報

神戸大の入試の場合は前期試験・後期試験の受験がほとんどの学部で可能です。今回は前期試験に絞ってみていくことになります。

学部によって配点が異なりますが、ここでは文系で経済学部、理系で工学部についてみていきましょう。配点はほとんどの学部で同じ形式・配点の入試ですが、細かい科目毎の内容が異なることがありますので、各自でしっかり調べるようにしましょう。

参考:神戸大学学生募集要項(令和3年度)、一部変更の可能性もあるので必ず公式の「最新の」要項をチェックしましょう

期日(個別試験前期) 2月25日
共通テスト ・共テ:個別の配点例
400:400(経済学部)
300:500(工学部市民工学部など)
2段階選抜 あり(一部学部)
科目(個別試験)
経済学部:英語・数学・国語(総合配点)
工学部:理科(物理・化学)・数学・英語

学部・学科によって配点はまちまちですが、極端な配点になることはそう多くはありません。ほとんどの学部が二次試験の配点が50%前後ですし、ほとんどの学部で4倍前後までの2段階選抜が実施されることからも、共通テストは全く軽視できません。

 

併願のパターン

併願については私大併願時のパターンと、国公立で志望校変更、後期受験をする場合のパターンを参考にしていきましょう。

 
 

私大は関関同立レベルを中心に、産近甲龍まで流す

国公立受験でまず考えなくていはいけないのが、私大の併願。神戸大学合格レベルから考えると、まず関関同立レベルを最上位に考えた上で、そこから下げていくことが多いです。もちろん早稲田なども視野にいれることはありますが、共通テスト利用の数学を含めた4科目型などで関関同立レベルの大学を確保できると非常に有利になります。

ただ、関学・関大レベルでも神戸大学合格から考えると「確実」とは言えないため、絶対に浪人できないという場合は近畿大、龍谷大などのレベルまで流して受験校を抑えておくようにしましょう。

 
 

国公立の後期と「志望校を下げる」目安

神戸大には後期試験もあるため、「どうしても神戸大に!」という場合は後期も神戸大、という選択肢もアリです。ただ後期のほうが入試の難易度としては高いため、「国公立にはきちんと通りたい」という場合は、付近の大学でそれより下のレベルを視野に入れておく必要があります。近畿圏であれば大阪市立・大阪府立が統合する大阪公立大や、京都府立、兵庫県立あたりが視野に入るでしょう。

志望校を下げるのは原則として共通テストの点数を見て、になります。神戸大だと基本的に共通テストで8割前後が合格者の平均点で、できれば83〜85%は確保したいところです。共通テストも半分点になるので、共通テストで600点台後半までなら特攻もナシではないですが、安全に受験したい場合は8割切ったあたりで志望校変更を検討してもいいでしょう。

神戸大学の配点と目標点数

つづいて、神戸大学の配点と目標点数について確認していきましょう。今回は「経済学部前期試験」「工学部建築学科」を例にとって見てみます。今回は2020年度入試を参考にしています。

神戸大学の科目・配点

経済学部

共通テスト 400点*
個別試験 400点**

*共通テストは国語・数学・外国語100点、地歴公民2科目75点、理科1科目または基礎2科目25点。発展理科を2つ受けた上で地歴公民1科目25点、理科2科目75点という配点も可能。

**個別試験は「数学受験」「英数受験」「総合受験」が選択可能。

  • 「数学受験」の場合「数学1A2B:400点」
  • 「英数受験」の場合「数学1A2B:200点」「英語:200点」
  • 「総合受験」の場合「数学1A2B:125点」「英語:150点」「国語:125点」

 

経済学部の場合は入試形態が多少特殊で、出願時に「数学受験」「英数受験」「総合受験」から一つ選択できます。数学が大得意な場合は文句無しで数学受験でもいいですが、定員は3科目の総合選抜が最も多い(160人、ほかは30人)ため、ここは戦略が必要です。

 

工学部建築学科

共通テスト 300点*
外国語(個別) 150点
数学(個別) 200点
物理・化学(個別) 150点

*共通テストは国語100、数学・理科・英語・社会各50。

理系の場合はもっとシンプルになっています。多少二次試験の配点のほうが高い場合が多く、数学の配点がその中でも割合高いようになっています。とはいえ、共通テストも合わせると国語も100点あるため、侮ることはできません。

 
 
 

目標点数

ここでは代表としてあげた学部の「合格点」の目安を見ていきましょう。令和3年度(2021年度)・令和2年度(2020年度)の入試をみていきます。

 

合格最低点と平均点

 

経済学部(総合選抜)の合格最低点
  • 2021年度:504.375/800点(63.0%)
  • 2020年度:536.333/800点(67.0%)

共通テストの「合格者」平均は2021年度で323.527/400点でした。

 

工学部建築学科の合格最低点
  • 2021年度:488.583/800点(61.1%)
  • 2020年度:504.300/800点(63.0%)

通テストの「合格者」平均は2021年度で305.253/400点でした。

 

参考:入試データ

他の学部についても大きくは変わりませんが、必ず大学公式の点数をチェックしておくようにしましょう。

基本的には数学・理科があること、また共通テストの比率が低いことが平均点を押し下げる事になります。ただ、どの学部でも概ね65%前後(理系はこれより低め)で推移しています。

 
 

目標点の例(文系の例):580/800点

だいたいボーダーが65%あたりで推移しているため、だいたい75%くらいは目指しておきたいところです。目標点数的には最低点+30〜50点程度を目指しておきたいです。

共通テスト 720/900点→320/400点
外国語(個別) 110/150点
国語(個別) 75/125点
数学or社会(個別) 75/125点

共通テストでだいたい320点程度が取れればこのような目標点になってきます。もちろん共通テストでもう少し高得点が狙えれば、より数学や国語は低い点数でも問題ありません。ただ、数学も国語も安定しづらい科目のため、英語については高得点を狙っておきたいところです。

数学が苦手であれば、より国語や共通テストで高得点を狙っておくべきでしょう。特に共通テストの国語や個別試験の古文・漢文などは高得点必須です。

 

目標点の例(理系・工学部建築の例):550/800点

共通テスト 720/900点→240/300点
外国語(個別) 90/150点
数学(個別) 120/200点
理科(個別) 100/150点

理系でも基本的に目指す点数は変わりません。共通テストで80%、それ以外は各科目100点前後を目安に狙っておくことになります。場合によってはもっと英語の目標を下げて数学・理科に振ってもいいでしょう。得意苦手や学校の授業進度から戦略を練ることで合格に近づきます。

 
 

神戸大学・科目別の勉強法と問題攻略

最後に、科目別の勉強方針を軽くまとめておきましょう。

時系列・やるべき科目と対策

基本的には文系の場合は数学と英語、理系の場合は数学が鍵を握ることになります。特に理系の数学は半分以上取れていないと致命的になってきますので、高1・高2の段階からなるべく演習を重ねておきたいところです。これができていれば理系の場合英語に多少抜けがあっても問題ありません。逆に文系の場合は英語・数学ともに一定の点数が求められます。

 

英語

神戸大学の英語は長文2題、会話文1つ、英作文1つとなります。語句問題などを除いては記述式の設問が多く、問題文も相応の長さがあるため侮れません。文章自体の難易度はものすごく高いというわけではないですが、英作文でも200語前後の長文を読み説明する必要があるため、早い段階で英語の基本、単語文法を固めた上で高3からはどんどん演習を重ねたいところです。

 

数学

神戸大学の数学は記述問題3問(文系)または5問(理系)です。文系の場合3問しかなく、1問間違えるだけで大きな失点となってしまいます。問題の難易度はものすごく高いというわけではないため、文系の場合は2完または1完と2半(部分点)は必ずしたいところです。理系の場合は5問ありますが基本高得点狙いで、2完と全て部分点、もしくは3完+1問部分点などで進めたいところです。そこまで難しくない問題とは言え、時間に余裕があるわけではありません。すべて記述式なので解けそうな設問からしっかり解き進め、確実に点を取りたいところです。

そのように本番解いていくためにはもちろん基礎を早めに固めることが最重要です。高1・高2で数1A2Bは完璧にした上で、理系なら高3夏前までに数3を固め、文系でも夏には入試問題の演習が出来るようにしておきましょう。

 

国語

神戸大の国語は現代文・古文・漢文が1題ずつ出題されます。いずれも80字〜160字程度の記述問題が複数問出題されるほか、古文では助動詞の活用や文学史、漢文では句法の読み・書き下しを求められるなど「なんとなく」解けるだけでは細かいところで点を落としてしまう仕様になっています。必ず文法・句法などまで完璧にした上で臨むようにしましょう。

 

理科

理科は物理・化学が必須となる学部が多いですが、一部では生物・地学も選択可能です。入試レベルの計算問題や化学式を答える問題など、出題自体はオーソドックスですが、一部理由の記述などが求められるようになってます。時間内に正確に解くためには全範囲を正確に理解しておく必要と、頻出の実験系問題などを押さえておく必要とがあります。学校のペースだけだと終わらないことが多いため、必ず高3の夏前までに予習をする形で全範囲終わらせるようにしましょう。

 
 
 

まとめ

神戸大学は共通テストも含め全科目のバランスが非常に重要になる大学です。早めに必要な科目と配点を把握した上で、対策をスムーズに進められるようにしましょう。

 
 

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それでは!

 
 
 
 

ライター:橋本拓磨

東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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