この記事では、文理選択について徹底的に解説していきます。「文系と理系はなにが違うの?」とか、「職業の選択にも関わる?」といった疑問をまとめて解決していきます!





文理選択のしくみを徹底解説!



高校で誰もが経験する文理選択ですが、そもそも文系と理系についてきちんとわかっている人は少ないのではないのでしょうか。大学での文理の違いは、文系は法や政治、経済、文学、教育などの科目を扱い、理系は理学や工学、医学、薬学、数学などの科目を扱うということです。

大学で学ぶことが違うので、大学入試の段階でも文系と理系では求められる科目が異なります。文系であれば国語や社会の点数配分が大きくなりますし、理系であれば理科や数学の点数配分が大きくなります。


このように入試で用いる科目が異なるため、高校生の時から文系か理系かを選択し、第一志望校・志望学部に沿った勉強を進めていきます。

自分の志望学部が文系・理系のどちらかわからない場合には学校の先生に相談しましょう。また、志望大学や志望学部が決まっていない人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

文理選択は一般的には高校1年生から高校2年生に進級する段階で行われます。まだまだ受験までは遠い時期に行われますが、この時点では志望大学があることが望ましいですね。ただ、まだまだ決まっていなくてもとりあえずはOK。この記事を読んで具体的なイメージを持ちましょう。また、高校2年生から高校3年生に進級する段階で文理選択を行う高校もありますが、これは高校によって様々ですので、学校の先生に聞いてみましょう!


文系と理系の違いを徹底解説!


(1)大学入試での文理の違いを徹底解説!
まず解説するのは大学入試での文系と理系の違いです。科目ごとにどのような違いがあるのかを説明していきますね!
(a)英語
英語は文系と理系で学ぶ範囲に違いはありません。ただし、科目ごとの配点を考えたときに文系の方が、英語が重要になるケースが多いです。また、東京外国語大学や早稲田大学国際教養学部など、英語が特に難しいとされる大学は文系であることが多いので、その意味でも文系学部の方が英語が重要だと言えるでしょう。また、英文のテーマが文系は文系のテーマ、理系は理系のテーマにかたよる大学もあります。自分の志望校の過去問をみて確認しておきましょう。

(b)数学
数学は国公立文系、私立文系、そして理系によって勉強する範囲が異なります。

まず国公立文系は数学ⅠAと数学ⅡBを勉強します。文部科学省のカリキュラムに寄れば高校2年生の間に全ての範囲が終了しますから、高校3年生は受験勉強になります。次に、私立文系は大学によっても異なりますが基本的に数学は必要ありません。私立文系のほとんどの大学が英語・国語・社会1科目の受験を行っているので、数学は勉強しなくても大丈夫です。ただし、数学を使った受験方法もあるので、数学が得意だけど私立文系に行きたい!という人は自分の志望校の入試について調べてみましょう。


理系では、数学ⅠAと数学ⅡBに加えて数学Ⅲも範囲になります。数学Ⅲでは複素数平面や2次曲線、微積分の応用などを扱いますね。数学Ⅲは高校3年生で勉強することが一般的ですが、受験までの期間が短いため、夏休みや直前期にまとめて演習を行わないと間に合いません。

(c)国語
国語は英語と同様、文系と理系で範囲は同じですが、配点を考えると文系でより重視されます。ただし、大学によっては漢文を使わない大学なども存在するので、事前に国語のうちどこまで出題されるのか、把握しておきましょう!

また、私大理系では国語は出題されません。一部の医学部などでは小論文が出題されますが、国語とは異なった対策になるので、そのような場合は小論文専門の対策を行いましょう!
(d)理科
理科は数学と同様、国公立文系、私立文系、理系の3パターンに大きく別れます。まず、国公立文系は、センター試験で「基礎科目」を2つ受験することが一般的です。

基礎科目とは、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の4つの科目のことで、理系が受験する物理、化学、生物、地学より簡単な試験になっています。2科目を受験するということで大変そうに思うかもしれませんが、基礎科目で扱う範囲はかなり少ないので、高校3年生の間に数ヶ月集中的に勉強すれば高得点が狙えます。

次に、私立文系では理科は必要ありません。私立文系だけを考えている人は、理科の勉強に時間を割いてはいけないということですね。


最後に、理系は一般的に物理、化学、生物、地学の中から2科目を受験します。ただし、地学は選択できない大学が多いことと、学部によっては必須の科目が定められていたりするので、学校の科目選択の前に必ず調べてください!

(e)社会
最後に、社会は国公立文系、私立文系、国公立理系、私立理系で大きく4パターンに別れます。

まず、国公立文系ではセンター試験で社会2科目を受験することが一般的です。選ぶ科目としては日本史、世界史、地理、倫理政経から選ぶことが一般的です。また、2次試験で社会を課される大学もあるので、その場合はセンター試験以上のレベルについて勉強しておきましょう。




次に私立文系は、個別試験で社会1科目を受験することが一般的です。ただし、私立大学の社会は細かい知識まで聞かれることが多いため、単語帳や問題集で入念な対策をしておきましょう!

国公立理系ではセンター試験で社会1科目を受験します。国公立文系の人が受ける試験と同じ試験を受けるため、きちんと対策して受験しましょう!そして最後に私立理系では、社会は必要ありません。ここでも必要のない勉強を行わないように注意しましょう!


英語 | 数学 | 国語 | 社会 | 理科 | |
---|---|---|---|---|---|
国公立文系 | 必要かつ重要! | 数学ⅠAⅡB | 必要かつ配点高め | 2科目を丁寧に | 基礎科目2つを最低限の時間で |
私立文系 | 必要かつ重要! | 不要 | 必要かつ配点高め | 1科目を極めよう | 不要 |
国公立理系 | 必要かつ重要! | 数学ⅠAⅡBⅢ | 必要だが配点は低い | 1科目だけ最低限の時間で | 2科目を丁寧に |
私立理系 | 必要かつ重要! | 数学ⅠAⅡBⅢ | 不要 | 不要 | 2科目を丁寧に |
(2)大学での文理の違いを徹底解説!




まず、文系と理系のそれぞれでどのような学部があるのかをおさらいしておきましょう。
- 文系
- 法・政治・経済・経営・商・文・教育・社会・教養・人文・国際
- 理系
- 理・工・農・医・薬・獣医・歯・看護・環境・情報




上に紹介した学部の中だと、教育学部や医学部はそれぞれ教師、医師になるために必須になりますが、その他の学部は将来の選択肢も様々です。一般的に言えることとしては、文系は大学4年を卒業したら就職する人が多いですが、理系は大学院まで進んで6年間は大学に在籍する人が多いですね!


文理選択の決め方を徹底解説!



将来の職業を考えると文理の判断ができないという人も多いのではないでしょうか。もちろん、弁護士や教師、医者になりたい!というように明確に決まっている人は選びやすいですが、必ずしもそのような人ばかりではありませんよね。ここではそんな人の文理選択の仕方を解説します。

マルオくんのように、やりたいことが決まっていないせいで文理選択ができない、という人は大学の学部で興味のある分野に進むことをおすすめします。「法学部だから法律関係の仕事をやらなきゃいけない」とか「理学部だから理学を勉強し続けなきゃいけない」ということは全くなく、就職の際にはその時に自分が気になっている分野に進むことができますから、今の段階で職業が決まっていなくても心配する必要はありません!


まとめ





