こんばんは!
学習塾STRUX塾長で、STRUX大学受験マガジンを監修している、橋本拓磨です。
この週末は、東大の学園祭「駒場祭」が開催されています。僕も明日(日曜日)は顔を出そうかなと思っていますので、そういう学園祭レポートや「見るべきポイント」なんてのを書こうとしたんですが、そういえば各地の学園祭シーズンはもう終わってますね……。
どの大学もたいてい11月頭〜末で終わってしまうので、また来年、機会があれば書いてみます。
そんな学園祭シーズンが終われば、いつの間にか今年の受験まで2ヶ月を切っているなんてことも。
今年のセンター試験までもあと2ヶ月をとっくに切っています。(あと55日くらいかな?)
ということで、ここからセンター試験までの期間は「受験生向け」と「1・2年生向け」交互に毎週記事を書いていきながら、「センター試験」「共通テスト」に向けた準備や対策法について話していければと思います。
予定ラインナップはこちら!
- 11/23[今回] 【受験生向け】センター試験の対策、いつからやる?何をやる?
- 11/30 【1・2年生向け】共通テストとセンター試験の大きな違い・いまからやるべきことは?
- 12/7 【受験生向け】センター利用は「合格したらラッキー」?私大勢も看過できないセンター利用入試の賢い使い方
- 12/14 【1・2年生向け】「早めに対策しておけばよかった!」な共通テスト科目は?
*これ以降は未定です。受験生向けの比率を後半は増やしつつ「あと10点を取りに行くテクニック」みたいな話だったり「センターでやらかしたらどうする?」とか「本番の注意事項」だったりを伝えられればと思っています。
それでは早速今回の話題に入っていきましょう!
なお、今回の記事ではセンター試験について取り上げていますが、「共通テスト対策をいつから行うの?」という人がメインかと思いますので、詳しい内容は以下の動画で解説しています。
いま、センター対策でやるべきことは何?
センター試験まで2ヶ月を切っているとなると、さすがにみなさん焦ってきますね。
生徒さんの中でも模試であまりいい点が取れず焦っている……なんて人は多いです。
では、今の時期そもそもいい点が取れていないとまずいんでしょうか?過去問はいつからやればいいんでしょうか?
実際の生徒さんの例もふまえてお伝えしていきますね。
*ちなみに今回の記事は「国公立志望でセンターが必要、かつ5教科7科目である程度点数が必要」である場合を想定しています。
過去問は少しずつ始めよう!
正直な話をすると、今どれだけ点が取れていなかろうが、どれだけ基礎が身についていなかろうが、数年分は過去問を解いてほしいです。
誰かが今の学力を見極めてくれるのであればまだしも、そうでない状況であれば「とりあえず解いてみる」ということが大事になります。
というのも、センター試験は出題形式が決まっていて、かつ解き方のセオリーも確立しており過去問演習で最も点が上がりやすいものだからです。
いま点数が上がらない原因が「基礎力不足」にあるのか「過去問演習不足」にあるのか自分ではなかなか判断が難しいです。そういう場合は、過去問演習をとりあえず数年分やってみて、その過去問の点数で基礎に戻るべきか演習を重ねるべきか決めていくという判断をすることになります。
例えば物理や化学であれば、7割以上取れていればだいたい基礎は身についているので、得点率が極端に落ちている分野があればそこを補強しつつ、過去問演習を引き続きやるように話します。一方でまだ50〜60点台を推移しているのであれば、まだまだ基本的な理解が足りていない可能性があるので、「センター〇〇の点数が面白いほど取れる本」シリーズを使って基本を身につけ直し、週1程度で改めて過去問を解いて成長を見るようにします。
他の科目でもだいたいセンター過去問で5割〜6割あたりでとどまっているのか、7割は取れていてそこからの引き伸ばしなのかによって大きく戦略を変えることになります。
その境目を把握するためにも、まずは過去問を解いてみる!という意識を持ちましょう。
学校でも場合によっては過去問演習が行われますが、たいてい早くて12月半ばからになってしまいます。そこからセンター演習を始めると、「基礎が身についていない」となったときに間に合わなくなってしまうので、自分で早めに数年分は解いておくようにしましょう。
センター過去問はたいてい安く20年分以上手に入るので、良い演習教材です。
過去問の点数が取れない1:そもそも基礎が身についてない
過去問をいくつかといてみて、そもそも5割〜6割を推移している場合は、もっと基本的な部分から見直しが必要です。
まずは、「点を落としている大問」をチェックしましょう。1つの大問だけいつも明らかに点数が悪いのか、はたまたどの大問もまんべんなく間違っているのかによって、対策すべきことは変わってくるので注意しましょう。
一つの大問で明らかに多く間違えているとき
ある大問だけ点数が悪いという場合は、その大問の問題形式をきちんと把握し、解くコツをつかむことが重要です。
その大問だけしっかり取れるようになれば全体の点数も大きく跳ね上がるはずなので、細かいところを覚え直したり、時間配分を見直したりして解いていきましょう。
全体でまんべんなく落としている場合
それぞれの大問でまんべんなく落としている場合は、科目によって対処が違うはず。
社会などはどの大問も違いがないため、全般的に改めて一問一答や過去問を見直し、何度も解いていくこと。そして必ず間違えた問題を見直していくことが重要です。
逆に英語や数学など分野が大問ごとに区切られている大問で、どの大問でも少しずつ間違う場合は、どの大問にも共通する部分をまずきちんと固めきる事が重要になります。
たとえば英語だと「単語が覚えきれていない」「構文がスムーズに取れない」などが全体の点が上がらない理由として出てきますし、数学だと「計算の順序や基本演算がスムーズにできない」ことが理由になるでしょうね。
このあたりの原因特定をして、11月〜12月頭できちんと解消できるかどうかが、その後点数を上げていく近道になります。
過去問の点数が取れない2:センター形式に慣れていない
逆に7割位は取れているけど、そこから点数が上がらないという場合。
多くは「センター試験の問題形式に慣れる」ことで解決します。
センター試験は「時間制約」がありながら、選択肢も非常に精巧につくられているので、放っておくとなかなか解けるようになりません。
特にこの「時間制約」の面では、普段使わない頭を使うので、訓練が必要になるわけですね。
こういう場合の対処法としては、「時間」「設問」の両方に慣れていく必要があるわけです。
時間:それぞれの科目の「解く順番」「目標時間」を決める!
まずは時間面ですが、時間設定がシビアなセンター試験では必ず「解く順番」「目標時間」が決まっている必要があります。
それぞれの科目の、それぞれの科目にだいたい何分くらい使っていて、どの大問から解くか頭の中にありますか?決まっていますか?
これを即答できるように、普段から意識していきましょう。
例えば……
英語:1から順に解く。それぞれ3分、12分、15分、15分、15分、15分で解く。
国語:4→3→1→2の順で、10分→20分→25分→25分。
あくまでこれは一例ですが、こういったふうに「自分だったらいつもこう解く」というところを決めて、その時間配分を目指して時間を計りながら解くようにしましょう。
設問:何度も解いて慣れる!
設問にはぶっちゃけ何度も解く中で慣れるしかありません。
センター試験過去問だけでなく模試の問題集などを活用していきましょう。
過去問では点が取れるのに、模試だと10点ずつくらい下がってしまう場合
マーク模試やセンタープレなどで点が伸びない……という人もいるはず。
そういう人は、過去問を解く時のやり方を見直しましょう。
みなさんは、過去問を解く時にマークシートを使っていますか?
……という場合、それが原因かもしれません。
入試本番も模試のときも、センター試験はマークシートへの書き込み形式。
意外とこのマークシートに書き込む段階で手間取ってしまい、時間をロスしてしまうことが多いんです。
1つマークするのに5秒ぐらいかかるとしても、50問くらい設問があれば4分以上かかる計算になります。
当然ですが、マークシートに転記する時間は別にはとってくれません。せっかく時間を意識して普段から解いているのに、本番だとプラス4分くらいかかってしまうとなったら意味がないですよね。
さらに、実際はマークミスを恐れて慎重につけたり、科目のマークを見直したりするので更に時間がかかります。
不慣れなマークシートだとマークミスも起こりやすいです。
不用なマークミスを避ける意味でも、必ず普段過去問を解くときからマークシートに解くようにしましょう。
これさえやればOK!センター対策教材
さてさて、ここまではセンター試験の対策法について話していきました。
ラストはどの科目にも共通して使える、センター試験教材をお伝えします。
センターでしか使わない科目
まずはかんたんに、センターでしか使わない科目の対策用を。
これは何度も紹介しているいわゆる「黄色本」がおすすめです。
正式名称は「センター試験〇〇の点数が面白いほど取れる本」ですね。
画像は世界史の例ですが、基本的にどの科目もあります。
正直センター試験にはオーバーキルなくらい情報が詰まっているので、これ1冊を完璧にするというより、ざっくり一通り読み込んで別の問題集を解いて、わからないものは全部これで調べる、という使い方が良いですね。
すべての科目で使えるアウトプット問題集
それ以外の科目は基本的な事項を他の問題集などで身につけているはずなので、あとはセンターの形式にどんどんなれていくことが重要です。
その点でよく使っているのは主に以下の3種類。
駿台短期攻略センター
センター試験でよく出るような選択肢式の問題ばかり取り揃えています。コレの良いところは過去問や模試問題集のように回数別になっていないこと。1回分の試験が何回分、という入れ方ではなく全部で80問、のような構成になっているので、普段から解いたりとにかく演習量こなしたりするのにうってつけです。
特に、センターの理科基礎などは過去問が2015〜2019の5年分しかないので、こういった問題集が重宝します。
適度にインプットを終えたら、こちらをどんどん演習していって間違えたところを改めて復習していく、という方式で良いでしょう。
センター過去問
いちばん王道なのはこちら。理科基礎以外は正直コチラだけあれば十分です。
1000円前後の価格設定で20年分以上載っているので、コスパも最高ですし「これで足りない!」ということは基本的にはありません。
赤本・青本・黒本の違いはそこまでないので、好みで決めて良いでしょう。
おすすめは赤か黒です。青本は年度が少ないので。
模試の過去問
基本的にはこの「過去問」と「短期攻略」で十分ですし、もっと演習が必要という場合は河合塾などの模試の過去問を使えばよいでしょう。
これだけあれば、十分センターの対策をやりきることができるはずです。
さて、今回はセンター試験の「導入」として、どういう勉強をすべきか?どの参考書を使うべきか?というところをお伝えしていきました。
まだまだここから10%以上伸ばすことは十分可能ですので、やるべきことを絞って勉強していくようにしましょう!
センタープレも頑張ってください!
*なお、今回の記事に絡んで、11月頃にやるべき勉強については以下の動画でも解説しています。
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
詳しいプロフィール・サイトにかける思いはこちらから!
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