こんばんは!STRUX塾長の橋本です!
今週も「大学入試の志望校別対策シリーズ」、しばらく早稲田・慶應を中心に扱っていましたが、今回はMARCHの中でもまだ扱っていない「法政大学」について見ていきましょう。
なお、以下の動画では「法政の文系」合格に必要な勉強についてまとめています!
マーチの他大学はこちら
法政大学の試験情報(一般選抜)
法政大学の一般選抜は、学部個別日程の「A方式」、全学部統一日程の「T日程」をはじめ、英語外部試験の利用入試、共通テスト利用入試などさまざまです。また、学部によっても大きく入試傾向が異なります。今回は一番受験者数の多い「A方式」について、文系の「経営学部」、理系の「理工学部」に絞って見ていきましょう。
期日(A方式) | 2月7日〜16日 |
共通テスト | 不要(一部利用できる方式あり) |
科目(文系例:経営学部) | 独自試験: ・英語 ・国語 ・選択科目 (世界史B/ 日本史B/ 数学/ 地理/ 政治経済) |
科目(理系例:理工学部) | 独自試験: ・英語 ・数学1A2B3 ・選択科目 (物理/ 化学) |
文系、理系ともに一般的な受験科目3科目で受験が可能です。学部によっては生物での受験が可能なところもありますが、多くは物理または科学となります。
これまでの入試と大きく変更になっていることはないですが、学部ごとの詳しい情報は必ず大学ホームページを確認するようにしてください。
併願のパターン
法政大学の併願の例を、文系・理系それぞれ見ていくことにしましょう。
同じレベルで併願するなら:明治大学・中央大学・学習院大学
MARCHレベル内で受験をするなら、共通テスト利用の必要がない明治大学・中央大学あたりがおすすめです。明治大学は法政と比べると少しハードルが上がりますが、形式はシンプルで傾向も近いため解きやすいはずです。理系の場合中央大学はキャンパスも都心にあり、こちらも受験しやすいでしょう。
文系であれば学習院大学も視野に入れて良いでしょう。
レベルを下げた併願校
MARCHレベルでたくさん併願をしても、すべて合格できない、という可能性が残念ながらあります。これを防ぐには適切な併願校選びが肝要。
なるべく上位の大学を狙いたいということであれば、成蹊大学や成城大学、明治学院大学あたりはレベルがほとんど変わらないため受験しやすいです。ただ、明治学院大学は英語の傾向が法政とは大きく違うため注意が必要です。
確実に合格したいところを狙っていくなら、ここからさらに日大、東洋など出題形式がオーソドックスな日東駒専レベルの大学を2〜3つ、さらに押さえとして大東文化大などのレベルを入れておけると安心して受験ができるのではないでしょうか。理系の場合は東京電機大なども選択肢に入ってきます。
法政大学の配点と目標点数
ここからは、法政大学の配点と目標点数について触れていきます。今回は先程あげた「経営学部」「理工学部」のA方式について確認していきましょう。
法政大学の科目・配点(文系:経営学部の例)
外国語(英語) | 150点 |
国語 | 100点 |
地歴・公民・数学 | 100点 |
配点としては比較的シンプルで、多くの大学にありがちな「英語の配点が高い」状態です。
法政大学の科目・配点(理系:理工学部の例)
理工学部は「航空操縦学」の分野以外について見ていきます(この学科は面接、書類、適正審査となっています)。
外国語(英語) | 150点 |
数学 | 150点 |
理科 | 150点 |
*個別試験の数学は数学1A2B3、理科は化学・物理から1つ選択。
文系と比べると英語の比重が下がり、全科目均等な配点となっています。理系科目を確実に取るのはもちろんですが、だからといって理系科目の配点が高いわけではないため、英語をあなどると痛い目にあってしまいます。
目標点数
ここからかんたんに目標点数を確認していきます。
例年の合格最低点(経営学部経営学科)
- 2020年度:232.7/350点(66.4%)
- 2019年度:218.8/350点(62.5%)
例年の合格最低点(理工学部機械工学科・航空操縦学専修を除く)
- 2020年度:302.0/450点(67.1%)
- 2019年度:324.1/450点(72.0%)
参考:入試データ
合格最低点は65%〜75%前後をどの学部も推移しています。理系学部だと特に高めになる傾向がありますが、文系学部では60〜70%に収まっているところがほとんどです。
目標点の例(経営学部):合計260/350点(74%)
英語 | 120/150点 |
国語 | 65/100点 |
選択科目(日本史を想定) | 75/100点 |
文系の場合、配点の高い英語と確実に点を伸ばしやすい社会で高得点を目指し、不安定になりがちな国語は低めに見積もっておくのが最適です。英語で8割に届かなくても、合格最低点自体は超える計算になるので、余裕を持った目標点設定になっています。英語で取れない人は古文・社会できちんと点をとっておかなければいけません。
目標点の例(理工学部):合計350/450点(78%)
英語 | 110/150点 |
数学 | 120/150点 |
理科 | 120/150点 |
こちらも基本的には合格最低点+5〜10%を目標にしておくべきで、そうなると英語で多少低めに見積もっても数学・理科は8割を取る必要があります。問題自体は基本的なものですが、ミスが許されないため気をつけましょう。
法政大学 科目別の勉強法と問題攻略
最後にかんたんに法政大学の勉強法と傾向対策を見ていきます。
時系列・やるべき科目と対策
基本的な勉強のステップは文系・理系、また学部で異なりますが、文系の場合は「英語→国語→社会」、理系の場合は「英語=数学→理科」の優先順位となるでしょう。点が上がりにくい、かつ量も多い英語・数学が最優先となります。
英語
法政大学の英語は大問4つ前後の構成ですが、学部によって長文のみ出題される日程と「長文+文法」の日程があります。長文メインの学部の場合時間が不足することも多いため、正確に読む力と速読力をどちらもあげておく必要があります。ただ、他のマーチレベルの大学(明治大学など)と比べると長文・文法ともにそこまで難易度は高くないため、確実に取れる問題をとっていくべきでしょう。点を取るためには基本的な単語・文法を固めきるところから長文へ順番にステップアップするのが必須です。
国語
国語は原則大問3つ構成で、学部によって「現代文・現代文・古文」「現代文3つ」などさまざまですが、2020年以降「現代文・現代文・古文」という形式の学部が殆どになっているようです。文学部・経営学部では漢文が出題されていたこともありますが、2020年以降要項に「漢文の要・不要」が記載されるようになっているはずなので、必ず確認しておくようにしましょう。
漢文が不要であれば、古文を早めに取り組んでおくだけで他の科目に時間を割くことができるため、なるべく早く完成させておくことを心がけたいところです。
社会
日本史・世界史は比較的シンプルな出題となっています。一部史料問題などで難しい設問がありますが、これらは全員取れない問題になっている(難易度が高すぎる問題)こともあるため、確実に取れる問題にフォーカスして取れるようにしておきましょう。
地理・政経を選択するのは受験者も少なくおすすめではありません。
数学
数学も全範囲から幅広く出題されるため、早い段階から基本的な問題を身につけておく必要があります。特に理系は数3がギリギリまで終わらないため、自力で早めに予習を進めておく必要があります。理科系でも数1A2Bからの出題にしっかり対応する必要があるため対策も大変ではありますが、理科系・文科系ともに1〜2問は確実に答えたい問題が含まれていますから、そこを確実に落とさないようにしておきましょう。
理科
理科も数学などと同様学校の進度が遅いことが多いため、数学が一区切りついた高2の2,3月ごろには少しずつ予習を始めていきましょう。問題自体は比較的シンプルなので、淡々と解けるよう「セミナー」などで数をこなしていろいろな問題にあたっておきましょう。
まとめ
今回は2021年度以降の「法政大学」の入試の傾向と対策についてお伝えしました。2020年から出題形式などが変わった学部も多いので、すでに出ている2020年度の過去問などを参考に、自分が解くべき・身につけるべき内容を確認しておくようにしましょう。
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それでは!
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
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