学習塾STRUX編集部連載


【大学別入試対策シリーズ】明治大学の入試傾向と科目別の対策

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橋本が教えている様子
 
 
 
 
 
 

こんばんは!STRUX塾長の橋本です!

 

今週も「大学入試の志望校別対策シリーズ」、今回はストマガの「志望校別対策」の中でもアクセスが多い「明治大学」をピックアップします。

 
 
 

明治大学の試験情報

明治大学の受験日・受験科目は学部によって、また個別学部日程か全学部統一日程かによって変わってきます。今回は一部学部をピックアップしてお伝えします。また、ここでは基本的に一般選抜の「一般入試」について扱います。

期日 2月11日(政治経済学部)、16日(商学部)など
共通テスト 不要
出願時期 1月(共通テスト前後)
科目(文系) 独自試験:英語、国語、選択科目
(地歴公民・数学など学部により異なる)
科目(理系) 独自試験:英語・数学(総合数理)
英語・数学・理科(理工)
英語・選択(農)

2021年度入試からの変更点で大きなものはありません。基本的には従来どおり、文系学部であれば英語・国語と選択科目の3科目受験がベースになります。

選択科目は学部によって選べる科目・選べない科目があるので注意しましょう。例えば政治経済学部や商学部では「世界史B」「日本史B」「地理B」「政治・経済」「数学」から1つ選択することになりますが、文学部では「世界史B」「日本史B」「地理B」しか選択できません。また国際日本学部では2022年度入試より「政治・経済」が廃止されるなど、今後選べる科目が少なくなる学部もあります。

理系学部も学部により大きく異なり、理工学部であれば英語・数学・理科(物理または化学)の3科目、農学部であれば英語・選択科目(国語、数学、生物、化学)の2科目といったふうになっています。

受験する学部により大きく異なってくるため、必ず大学の公式ホームページを確認するようにしましょう。

明治大学入試総合サイト

 
 

併願のパターン

明治大学は他のマーチレベルの大学の一部(青山学院、立教)のように共通テストの点数が必要になるわけではないため、「共通テスト、受けはするけど入試で使う気はない」という人であればこうした共通テストを利用しない法政大や中央大・学習院大あたり、またランクを下げて成城・成蹊・明治学院〜日東駒専をしっかり受けておくことになるでしょう。

明治大学は例年志願者数も多いですし、今年入試の変更が少ない分さらに受験者が集中することも予想されます。自分の実力との兼ね合いでしっかり併願校も選んでおくようにしましょう。

 

おすすめの併願先:学習院大学、法政大学

同じレベル(いわゆる「マーチレベル」)であれば学習院大学・法政大学・中央大学といった一般入試で共通テストを使用しない大学がおすすめです。求められる能力も近く、明治大学のほうが難易度が少し高い事が多い(社会など)ため、対策の仕方としても近く効率よく勉強ができます。

共通テスト利用も視野にいれるなら立教・青学なども受けやすい

全く共通テストを視野に入れない受け方もできる反面、共通テストでもしっかり対策をして合格を目指したい、という場合は青山学院大学・立教大学も視野に入ります。特に立教大学は複数日程から選べる全学部試験のみの実施になっているため、受験日程の重複も気にせず、かつ複数回受験が可能です。

英語の外部試験を使うなら立教大学もあり

共通テストの点数を重視しなくても、英語の4技能試験(外部試験)を使えば立教大学が受験可能です。英検であれば2級〜準1級の取得で立教大学の受験者層のレベルとしては問題ないですし、仮に英検で2級を取れていれば日東駒専レベルの大学でも英語の得点を置き換えることが可能ですから、積極的に活用してなるべく負担を減らし、第一志望に専念したいところです。


 

明治大学の配点と目標点数

明治大学の配点は学部により大きく異なります。ここでは志願者数の多い「商学部」と理系の「理工学部」を例に話していきましょう。

明治大学商学部(個別)の科目・配点

外国語 150点
国語(漢文除く) 100点
選択科目 100点

*配点比率としては政治経済学部や経営学部も同様

明治大学理工学部(個別)の科目・配点

外国語 120点
数学 120点
理科(物理3・化学3から3つ) 120点

学部によって大きく配点が異なるため、正確な情報は大学のホームページで確認するようにしましょう。文系学部ではどこでも比較的英語の配点が高く設定される傾向がありますが、文学部は全て100点の300点満点、かつ国語でも漢文が必要となります。

 
 

目標点数

入試制度に大きな変更はないため、基本的に例年の入試の合格最低点が参考にできます。ただここ数年人気が上昇傾向なうえに、合格者数を絞っているため最低点も上昇トレンドですから、高めに見積もっておくのが良いでしょう。

例年の合格最低点

例:明治大学商学部
  • 2020年度:253/350点(72.3%)
  • 2019年度:267/350点(76.3%)
  • 2018年度:254/350点(72.6%)

参考:明治大学入試データ

明治大学商学部ではここ3年72〜77%あたりで最低点が推移しています。学部によって最低点の推移は大きく異なり、たとえば政治経済学部だと65%程度→70%前後と上昇傾向にあります。理工学部などは学科によって最低点に20点以上差があることもあるため、どの学科を志望するかも重要な要素になります。ただ、この「学科ごとの最低点」は変動しやすいので注意が必要です。

目標点の例:明治大学商学部

英語 120/150点
国語 70/100点
選択科目(社会) 80/100点

基本的に、目標点数は「最低点+5%から10%」を想定しておくべきですから、商学部であれば270〜280点あたりを目指すことになります。ほぼ8割を目指すとなると、比較的点数を安定させやすい英語、社会は確実に8割取るべきところです。ただし、明治大学の英語は設問数が少ないため1つあたりの配点が大きく、1つ間違えるだけで大きく減点されてしまうため注意が必要です。英語に不安があり点数が安定させられないというのであれば、そのぶん社会を9割近くまで対策するか、国語の古文の点数を安定させていく必要があるでしょう。

選択科目について

明治大学における選択科目では、文系学部の場合は出願時に科目選択が必要で、理系学部の場合は当日解答の際に選択する形になっています。入試要項によれば、

合否判定は,各学部が指定する試験科目の総合点で行い,選択科目による有利,不利が生じないよう判定処理を行います。

(参考:2020年度入試要項

とされているため、素点を合否判定時にある程度調整するものと思われます。そのため、科目間での有利・不利はそこまで気にする必要はなく、得意な科目を選べば良いです。

ただ、文系の場合社会の難易度と比べて数学の難易度は非常に高く、勉強時間も多く必要であるため、基本的に文系の場合は社会受験をおすすめします。受験までの期間が十分にある場合は、他大学でも併願しやすい日本史または世界史を選択するのがよいでしょう。

 
 

明治大学・科目別の勉強法と問題攻略

最後に、科目別の勉強方針を軽くまとめておきましょう。

時系列・やるべき科目と対策

はじめから「私大文系」と絞って対策するのであれば、オーソドックスに「英語」を最優先に対策しつつ、ついで「国語」、最後に「社会」という順で見ていくことになります。もちろん高校2年生までに英語の文法の下地ができていれば一番良いですが、最悪高3から始めるとしても夏前までには単語・文法・解釈が全て揃っている状態を作るべきです。部活が終わってから、とはいわず頭からしっかり固めておくことが最重要です。国語も並行して進めますが、勉強量としてはどの科目より少なく済むため、高3に入ってからは社会科目の比率を上げてこれも夏前、遅くとも夏中には通史を一通り完璧にできるようにしましょう。

 

英語

明治大学の英語は文系だと大問2〜4つ、理系だと大問1〜3つのことが多く、長文がメインではありますがその中に空欄補充などの文法問題も散らばっている形になります。例えば商学部であれば大問4つの構成で、文法・会話文・長文・長文です。文法は基本的な語句補充問題ですが、語彙力も問われるため、ある程度の語法・イディオムまで演習しておくべきでしょう。長文は800語前後と長めのものを遅くとも25分程度では読まないといけないため、速読はもちろん根拠をしっかり拾いながら読む力をつけていく必要があります。

英語の配点が高い場合が多いため、なるべく早い段階で「ネクステ」レベルの文法事項、「ターゲット1900」レベルの単語は完璧にしておくべきです。高3はすべて長文とより難しい語彙の習得、また他科目に割けるように計画的に勉強しておきたい科目です。

 

国語

文学部以外の国語の独自試験では例年どおりであれば「現代文」「現代文」「古文」の大問構成です。学部によっては古文で「掛詞」(商学部)、古文・現代文で「文学史」(国際日本学部、法学部など)が求められます。そうでなくても古文では文法事項まできちんと尋ねられるため、感覚で文章を読んでいる人は要注意です。高3の夏前にはこうした文法事項を固めておき、演習をするごとに出典を確認しておくなどしましょう。

文学部の漢文は、センター試験の過去問で1問間違い程度になるまで対策しておきましょう。時間がなければ漢文については覚えることが少ない分「夏で固めきる」と割り切ってもよいです。

 

社会

社会は基本的に記号式の選択問題、または語句記述ですが、学部によって(国際日本学部など)3行での説明論述があります。他の私大で論述がでるところは少ないですから、この論述についてもガッツリと対策すると言うよりも「一問一答などで逆引きができるようになっておく」というくらいでよいでしょう。それよりも、なるべく早く(できれば夏前、遅くとも夏休み中)に通史を一通り終わらせ、夏〜秋から一問一答や「実力をつける100題」「標準問題精講」などで実戦力を上げていきましょう。

 

数学(文系)

先述の通り、文系で数学受験をするのはできるだけ避けたいところです。理系から文転して高3の頭にはすでに数学1A・2Bの全範囲ある程度固まっているとか、文系で同様に夏にはセンターで時間をかければ満点取れるとか、そのくらいしっかり解ける・かつ得意意識がある場合でなければ、なるべく避けるべきでしょう。対策するとしても高3の夏前には「青チャート」などのコンパス4までは完璧に解ける状態が望ましく、夏で計算力や得点力を高めていくことになります。

数学・理科(理系)

理系の場合は数学3まで必要になりますから、正直高2には受験勉強を始めておかないと間に合いません。高2のうちには数学1A・2Bの「青チャート」でコンパス4まで解ける状態、数3も学校より少し先取りしておく状態にして、高3の夏前には数3全範囲を予習し終えた上で夏に入試問題レベルまで引き上げる、というペースが必要です。理科は1科目のみの選択も可能ですが、これも学校の進度は遅いため、高2のうちから早め早めに対策をしておきましょう。


 

まとめ

明治大学は比較的オーソドックスな入試スタイルなため、きちんと対策を怠らず行っていれば合格は十分可能です。人気も高まっているため余裕を持って対策していけるようにしましょう。

 
 

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それでは!

 
 
 
 

ライター:橋本拓磨

東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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