「英検2級のリスニングの音声が全く聞き取れない」
「リスニングの音声は聞き取れるけど、問題が解けない」
「勉強法のコツがあるなら教えてほしい!!」
このようなお悩みをお持ちのあなたに英検2級のリスニングの全てを解説します!
なお、英検2級のリスニング勉強法については以下の動画でも解説しています。
まずはリスニングの出題傾向を知ろう!英検2級合格のための最重要ポイント!
英検はどの級でも出題傾向はここ数年変化がありません。ですから、しっかり傾向を知っておくと、対策もしやすくなります。
英検2級のリスニング問題について解説していきます!
英検2級のリスニングの大まかな構成は以下の通りです。
- part1.会話の内容一致
- part2.ナレーションの内容一致
以下、partごとに詳しく説明していきます。
【英検2級リスニング】part1【会話の内容一致】の出題傾向
part1は会話の内容一致問題です。
会話の流れは基本的に以下の通りとなります。
- 1人目の発言(1言目)
- 2人目の発言(1言目)
- 1人目の発言(2言目)
- 2人目の発言(2言目)
- 会話の内容に関する質問
このように2人が2言ずつの会話をし、その後、会話に関連する質問が流れます。解答は正しいものを4択の中から選ぶ形式です。
1問あたり40語くらいの分量なので、かなり短めの会話と言えるでしょう。
では、実際に本番で流れる音声のスクリプトを見てみましょう。
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
そして、問題用紙には以下のように選択肢が載っています。
この中から適切な選択肢を選びます。
英検2級の選択肢は、ほとんどがミスを誘うような「ひっかけ」の選択肢となっています。
例えば、上の問題では1、3、4番目の選択肢が「ひっかけ」となっています。
スクリプト中の
“Could you tell me where the conference room is ?”「その会議室はどこにあるか教えていただけますか?」
が聞けていないと2番以外の選択肢を選んでしまう可能性は十分にあるでしょうが、正確に聞き取れていると2番が正解ということが分かります。
part1では、この形式が15問続きます。
しかし、このpartは1問あたり40語くらいの分量なので、聞き取ることさえ出来ていればメモを取らなくても正解を選ぶことは可能です。
無理してメモを取ることでむしろ点数が下がる可能性があるので、リスニングの力に余裕のない場合にはメモは取らない方がおすすめです。
【英検2級リスニング】part2【ナレーションの内容一致】の出題傾向
part2はナレーションの内容一致問題です。
part2はpart1と違って、会話ではなくスピーカー1人によるナレーションが流れます。
50語程度の短い文章がナレーションされて、それに対応する問題が読まれます。
設問の流れとしては、以下の通りです。
- ナレーション
- ナレーションの内容に関する質問
このような形式でナレーションが流れて、そのナレーションの最後に流れた質問に対する応答を答える問題です。
では、本番で流れる音声のスクリプトを見てみましょう。
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
そして問題用紙には以下のように選択肢が載っています。
この中から適切な選択肢を選ぶ問題になります。このような形式が15問続きます。
またpart2は「デパートや空港の案内アナウンス」「学校生活」に関する題材が多い傾向があります。
英検の公式HPにも記載のあるように英語圏の日常生活に関連する題材になっています。
part2も語彙数は50語程度であり質問も難しいものではないので、全てを聞き取ることができればメモを取らなくても解答は可能な問題がほとんどです。
【英検2級リスニング】リスニングが苦手で【音声が聞き取れない】場合の対策
英検に限らず、リスニングの音声が聞き取れないのには、以下のような理由があります。
- 単語の発音を知らない
- 単語・会話表現の知識が足りていない
- 英語を英語の語順で理解していない
- 解けない問題は飛ばす癖がついていない
以下、詳しく説明していきます。
リスニングでは単語の発音を知らないと聞き取れない!単語の暗記をするときは発音も必ず覚えていこう!
リスニングの音声が聞き取れない原因の1つ目は「単語の発音を知らない」ことです。
単語や熟語を覚えるときに発音を一緒に覚えるようにしておかないと、知っている単語でも聞き取ることはできなくなってしまいます。
単語を覚えるときには「発音」や「アクセント」も必ずセットで覚えるようにしましょう。
発音記号も覚えるようにするとより効率的に各単語の発音も覚えられるでしょう。面倒だと思わずに少しずつ取り組んでみてください。
語彙力不足の解消を!リスニングで頻出の単語・会話表現の知識を増やそう!
「スクリプトを見て復習していたら、分からない単語や表現がいっぱいあった」
という経験はありませんか?
それは単語や熟語、そして会話に特有な表現の知識が不足している証拠です。
ただ単語を知らないだけなのに「聞き逃した」と錯覚し、焦ってしまうこともあり得ます。
また会話でしか出てこないような表現も英語にはたくさんあります。
英検準2級を持っている方であれば、過去問を解き、スクリプトを読んで分からない単語や会話に特有の表現が出てきたら、サボらずに1つずつ丁寧に覚えていくことで十分な知識を蓄えていくことができます。
英語の語順で理解しつつ音読しよう!返り読み禁止で訓練を!
長文読解で普段から「返り読み」をしている場合、そもそも英語を前から順に理解できません。
「返り読み」とは文章中に関係詞があったときなどに「右から左へ向けて英文を読む」ことです。
リスニングでは音声が必ず前から順に読まれますから、前から順に理解できるようになっていないと、音声に理解が追いつかなくなります。
これが出来ていない場合は、リーディングの練習が不十分です。
これまでに勉強で使った長文の素材を前から英語の順で理解しつつ音読できるように繰り返し練習しましょう。
もちろんリスニングで使った素材に関しても同様に音読することが効果的です。
リーディングの勉強法についてはこちらに詳しく書いてありますので、音読についても参考にしてみてください!
解けない問題は飛ばす癖を付けよう!悩んでいるうちに次の音声が流れ始める!
最後のコツです。これはPart1と2の両方に当てはまるコツですが、「解けない問題は適当にマークをして飛ばす癖」をつけましょう。
リスニングは解けない問題で立ち止まって、時間をかけて悩んでいるうちに次の問題の音声が流れ始めてしまいます。
そのせいで、次の問題まで解けなくなって、というのを繰り返しているうちにあっという間に全ての問題が終わって悲惨な結果になってしまう、、、なんてことも。
解けない問題はスパッと諦めて次の問題に移る感覚を養っておきましょう!
リスニング問題のPart1を解くときのコツを2つ紹介!
せっかく音声が聞き取れるようになったのに、問題が解けないと意味がありません。
またPart1とPart2では解くコツが違ってくるのでそれぞれを詳しく解説します!
先にPart1を解くコツから解説します。
Part1の問題が解けるようになるコツは、以下の通りです。
- 「会話の冒頭」を意識する
- 2人目の最初の発言に着目する
以下、詳しく説明していきます。
リスニング問題のPart1を解くコツ1:【会話の冒頭】を集中して聞こう!
放送文の冒頭からは、2人の話者の関係、話題、場所などを把握する事ができます。
以下のようなスクリプトであれば、冒頭の“Welcome to Trade Winds Tea Store.”に注目することで、会話が“Tea store”で行われていて、店員と客の会話であることがわかります。
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
冒頭で【この会話が行われている場所】【会話している2人の関係性】とを聞き逃してしまうと会話の内容が理解できなくなります。
また過去問などに取り組む際は、1問解いてその都度答え合わせをするのではなく、1回分の問題をまとめて解き、全ての問題で冒頭文を集中して聞く練習をしましょう。
特に解けない問題で迷っていると、次の会話の冒頭が始まってしまって聞き逃すというのは、1回分を通しで解いて練習していないと経験できません。
練習の段階で失敗しておけば、本番にこのような冒頭を聞き逃す失敗をする可能性がグンと下がります。
リスニング問題のPart1を解くコツ2:2人目の最初の発言に着目しよう!
英検2級のリスニング問題のpart1は、男女の会話の「一部が切り取られて」出題されます。
Part1は2人目の最初の発言が設問の答えになっていることが多いのでそこに着目するのも有効です!
以下のスクリプトを見てみましょう。
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
スクリプトを見ますと、冒頭でErikoの卒業後の進路がトピックとなっています。
そして、2人目(ここではEriko)の発言で彼女は日本に帰ると言ってます。
これは、 2人目の最初の発言がそのまま答えとなっている例の1つです。
リスニング問題のPart2の問題を解くコツを3つ紹介!
英検2級リスニング問題Part2を解くコツは、以下の3つです。
- 時系列を意識する
- 情報を整理しながら聞き取る
- 固有名詞の正体をつかむ
以下詳しく解説します。
リスニング問題のPart2を解くコツ1:時間を表す単語やフレーズに着目して時系列を理解しよう!
Part2では、「ある人物の予定」が頻出の内容の1つです。
このタイプの問題を解くカギとなるのは、時間を表す単語やフレーズに着目することです。
以下のスクリプトを見てみましょう。
*画像
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
スクリプトを見ると、“when he was young”や“Last month”といった時間を表す単語やフレーズがあります。
ナレーション中の時系列は、“when he was young”→“Last month”となります。
この問題では、“Last month”に関する情報が問われています。
時系列が整理できていないと正解を選ぶのは難しいでしょう。
また、このタイプの問題は冒頭に人物名が流れることが多いです。
ですので、冒頭に人物名が流れたら時間を表す単語やフレーズに着目しましょう!
リスニング問題のPart2を解くコツ2:時間・場所などの情報を整理しながら聞き取ろう!
Part2でよく出るパターンの2つ目はアナウンス問題です。
アナウンスの種類は「店内放送」「校内放送」「イベントの告知」「ラジオ広告や番組案内」「機内アナウンス」などが該当します。
このタイプの問題では、「アナウンスをした目的」「イベントの日時」などが問われます。
複数の情報が話されることが多いので、時間・場所・事柄を混同しないように整理しながら聞き取りましょう。
以下の例で、コツをつかみましょう!
*画像
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
今回の例では2行目に、
“The Aqua Music Festival will take place at ~on July
2.”「アクアミュージアムフェスティバルは~で7月2日に行われる。」
と書いてあることから、題材が「イベントの告知」とわかります。
設問で
“What will happen on July 2?”
「7月2日に何がありますか?」
と問われていることから、「イベントの日時」が問われていることがわかります。
リスニング問題のPart2を解くコツ3:固有名詞の正体をつかもう!
Part2では、「植物や動物」「歴史上の人物・建物」「世界各国の文化」に関するナレーションも頻出です。
特に固有名詞も頻出しますから、それが何を表しているのかを文の流れで理解する必要があります。
以下のスクリプトを見てみましょう。
*画像
出典:英検2級 2020年第2回より(「旺文社 英検2級過去6回全問題集」)
上では、“la ruzzola”のような固有名詞が出てきますが、これを聞いただけではどのような名詞なのか全くありません。
しかし、上のスクリプト中の
“There is a sport in the north of Italy called La ruzzola. La ruzzola is usually played before the end of winter.”
「北イタリアでは、“ La ruzzola” というスポーツがあります。みんなは“ La ruzzola”を 冬が終わる前に遊びます。」
の部分を聞き取ると、固有名詞がどういうものかが理解できるようになります。
今回の例では、“ La ruzzola”
は北イタリアで冬が終わる前に遊ぶスポーツだとわかります。
固有名詞の説明はその名詞の前後どちらかには必ずあるので、数語聞き取れなかった程度で焦ってしまっては、その説明を聞き逃す可能性があります。
自分の語彙力に自信がないと、固有名詞だから聞き取れなかったのか、普通の名詞だけど聞き取れなかったのかの判断ができませんので、語彙力の学習をサボってはいけません!
リスニングで【高得点】を取るための対策は?過去問演習が最善策!勉強法は?
ここまでに説明したことが全て出来るようになれば、リスニングの音声を難なく聞き取れるようになります。
ですが、「どのようにしてその練習をすればいいの?」「勉強法を教えてほしい!」と思うこともあるはずです。
リスニングで高得点を取る方法として最善の方法は「過去問演習」です。
出題形式に慣れ、足りない語彙力を少しずつ増やしていくことが最短距離になります。
その過去問演習の方法をここでは詳しく解説していきます。
過去問でリスニングの練習をするときの手順を解説!注意点は??
先ほどリスニングは過去問演習が大切だと言いましたが、きちんとした手順を踏まないと、
演習の効果が薄れます。詳しくその手順を見ていきましょう!
- 1回分を通しで全部解く
- マークシート必ず使う
- 全てのスクリプトを確認して分からない単語・熟語・会話表現は全て覚える
- 音声に合わせて音読、出来れば倍速再生機能なども使いつつ早いスピードに慣れておく
- 慣れたらスクリプトを見ずに音読
1回分を通しで全部解く
過去問は通しで解かないと意味がありません。
特にリスニング問題の場合は、
「前の問題の選択肢を吟味しているうちに次の問題の音声が始まってしまった」
なんてことがよく起こります。これが頻繁に起こってしまううちはなかなか高得点を狙うことは難しいでしょう。
またリスニング試験は25分で、それほど試験時間が短いわけではありません。最後まで集中した状態を保つ練習は必須です。
これらを意識して「通し」で過去問演習をするようにしましょう。
マークシート必ず使う
マークシートは、必ず使いましょう!
なぜならマークシートに慣れていないと、試験本番に思いもしなかったハプニングにあうからです。
例えば解答がずれたり、マークするのを忘れたり、のんびりマークして次の問題にいつの間にか移ってたりといったことが起こります。
旺文社の過去問の問題集にはマークシートも付属していますので、活用してください。
全てのスクリプトを確認して分からない単語・熟語・会話表現は全て覚える
解いても復習をしなければ、全く練習の意味がありません。
特にリスニングに関しては、知らない語彙が出てきたとしても推測をする暇はありません。
全ての単語の意味が分かる状態でないとなりませんから、知らなかった単語、熟語、会話特有の表現がないか、スクリプトを全て確認し、
知らなかったものは必ず全て覚えるようにしましょう。
音声に合わせて音読、出来れば倍速再生機能なども使いつつ早いスピードに慣れておく
音読をしながら英語を英語の順番で理解するトレーニングをすることもリスニングの得点を上げるためには、有効な練習法です。
この際、何も考えずにただ口を動かすだけでなく、必ず英語の語順で文章の意味を意識しながら音読するようにしましょう。
さらに実際の問題のスピードで練習しないと何の練習にもなりません。音声に合わせたスピードで音読してください。
スマホのアプリなどを使えば、倍速機能も上手く使えます。本番よりも少しだけ早いスピードで練習しておけば、本番はゆっくり聞こえるようになります!
慣れたらスクリプトを見ずに音読
最終的にはスクリプトを見ずに理解できるようにならないと問題は解けるようになりません。
実際の問題の音声に少しだけ遅れて「スクリプトを見ずに」シャドーイングをするように音読を繰り返すと、これができるようになってきます。
確実に練習をこなして、聞き取れるようになりましょう!
まとめ
この記事では英検2級のリスニングについてすべて解説しました。
英検2級リスニングの出題傾向は以下の通りです。
- 会話の内容一致
- ナレーションの内容一致
「リスニングが苦手で音声が聞き取れない」原因は以下の通りです。
- 単語の発音を知らない
- 単語・会話表現の知識が足りていない
- スクリプトを前から英語の語順で理解していない
- 解けない問題は飛ばす癖がついていない
過去問演習が最も効率的な学習ですが、その手順は以下の通りです。
- 1回分を通しで全部解く
- マークシート必ず使う
- 全てのスクリプトを確認して分からない単語・熟語・会話表現は全て覚える
- 音声に合わせて音読、出来れば倍速再生機能なども使いつつ早いスピードに慣れておく
- 慣れたらスクリプトを見ずに音読
リスニングについてはここまでの内容を元にしっかり勉強するだけです!
他の分野の勉強法についても知りたい場合はこちらを参考にしてください!