早稲田大学文化構想学部傾向と対策

難関私立大学として知られる早稲田大学。学生数の多いマンモス校と言われますが、少人数でのグループ活動やディスカッションの授業が盛んに行なわれ、授業の質が高いのが魅力。「オープン科目制度」によって他の学部の授業を受講することができるので、様々なことを学びたい人にはオススメの大学です。文科構想学部は文学部とともに創設された学部で、様々な点で似通っています。文学部は分野を掘り下げる「縦の学問」と言われるのに対し、文化構想学部は分野を横断する「横の学問」と言われています。

Part.1 文化構想学部の試験・出願情報

早稲田大学は学部ごとに試験問題が異なります。試験日程、科目などをはじめとした試験情報をまとめたので、文化構想学部がどのような入試形態を取るのか調べましょう。今回は「一般選抜」に絞って解説します。

試験日・入試形態・出願について

一般入試
期日 2月21日
共通テスト 不要(併用方式あり)
出願時期 1月
科目 外国語・国・社

社会は世界史Bと日本史Bから選択できます。外国語は、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語から選択できます。

これまでは「センター試験利用入試」の「センター試験のみ利用」形式が実施されていましたが、2021年以降は廃止されることに注意が必要です。共通テストを利用する入試でも必ず学部の試験を受ける必要があります。

一般選抜は「英語4技能テスト利用方式」と「共通テスト利用方式」もありますが、ここでは個別試験のみを受験する一般選抜について触れていきます。

Part.2 文化構想学部の配点と目標点

早稲田大学は学部ごとに試験問題が異なります。文化構想学部はかつての「第一文学部」と「第二文学部」が再編されて文学部と共にできたものなので、文学部と試験の傾向が似ています。ここでは文化構想学部の科目、配点、目標点数などを見ていきましょう。

配点・科目

配点は外国語と国語が75点、社会が50点です。社会科目は世界史Bと日本史Bの選択ですので、成績調整のために全科目の得点が調整されます。そのため、英語も素点から点数が下がる可能性があります。

また、文化構想学部では国語と英語の比率が同じということに注意が必要です。というのも、多くの学部では英語の配点が高いことが多いので、文化構想学部では国語がより重要になってくるからです。英語と同様に国語もきちんと対策しておきましょう。

目標点数 *矢印は得点換算

合格最低ライン目安
145
パターン1: 外国語(英語)が得意
外国語 54/75点
国語 54/75点
社会 37/50点
合計 145/200
パターン2: 国語が得意
外国語 48/75点
国語 59/75点
社会 38/50点
合計 145/200
パターン3: 社会が得意
外国語 48/75点
国語 55/75点
社会 42/50点
合計 145/200点

過去2年の得点調整後の合格最低点は130~134点(65~67%)です。得点調整により、英語と国語は素点より下がる可能性があるので、合格最低点+5〜10%を目標にしておくとよいでしょう。よって合格ラインは70%~75%だと考えられます。上の3パターンは合計73%を目標に換算しています。

公式のHPでは、「4技能テスト利用型」と「センター+一般方式」の合格最低点も公表されているので参考にしましょう。

また、文化構想学部は、各科目の受験者全体の得点平均も公表されています。英語は50%付近ですが、国語や社会は60%近くに達する年があります。よって、大切なのは「国語と社会を落とさないこと」だと言えます。しかも、これは受験者全体の平均なので、合格するには全科目70%~80%を目指す必要があるでしょう。

国語は記号問題メインなので、得点源にすることも可能ですが、概して不安定な教科です。社会で高得点を狙うのが得策でしょう。英語が得意な人は英語で差をつけられるので、大きなアドバンテージになります。

模試一覧
5月 河合全統共通テスト模試
8月 河合全統共通テスト模試
9月 河合全統マーク模試
10月 河合全統共通テスト模試
11月 早慶オープン
河合全統プレ共通テスト
駿台atama+プレ共通テスト

早稲田大学に特化した模試は多くありませんので、予行練習のために「早慶オープン」を受けておきましょう。「早慶オープン」では選択問題と全体問題があり、選択問題は志望する大学の問題を選べますが、全体問題では早慶の問題が混じって出題されます。志望する大学・学部以外の問題が出題されるため難しく感じるでしょう。実際、判定がDの人がほとんどです。C判定以上を目指して挑戦しましょう。結果が悪くても、気にせずに復習をおろそかにしないことが大切です。

併願校・志望変更

早稲田大学文化構想学部は、試験内容もシンプルな形式で、英語においては文法問題等も少ないため、英語の長文問題を多く出題する&英作文などの比重が低い大学・学部との併願をすると良いでしょう。

早稲田内併願
文学部、商学部、教育学部、社会科学部
私立大併願
明治大、法政大、成城大、成蹊大

早稲田内で併願を狙う場合は、文学部がオススメです。文学部と文化構想学部は入試傾向が似ているため、対策しやすいです。進学後に学ぶ内容も近いため、この二つの学部で併願する人は多いです。基本的にはどちらも受けるべきでしょう。他の学部では、商学部、教育学部、社会科学部など、の自由英作文が軽い学部が良いです。

他の私立大学では、MARCHの文学部を視野に入れましょう。ただ、独特な文学史の問題が出題されることがあるので対策が必要になります。MARCHの中でも明治大学、法政大学は共通テストを利用する必要がないので、受けやすいでしょう。他に共通テストを使わない大学では成城大学や成蹊大学がオススメです。

Part.3 科目別の勉強法と攻略法

さて、ここからは具体的な攻略法をみていきます。各科目のポイントだけでなく、オススメの参考書や過去問の傾向を分析しています。受験に必要な情報を有効に活用していってください。

英語

英語は例年は大問5つ構成で、長文問題が4題、会話文が1題です。空所単語補充や空所文補充などを中心に、最終問題には長文の英語要約が出題されます。

選択問題を38問、要約問題を1問というボリューミーな試験を90分で解く必要があるため、時間的な余裕はありません。さらに空所文補充が出題される第3問では、引っ掛かりやすい選択肢が用意されているので、難易度が高いです。第3問を最後に回しつつ、他の大問できちんと点数を稼いでいく戦略が良いでしょう。

要約問題も文章の抽象度が高かったり、逆に具体例しか書かれていなかったりと要約しづらい文章で、それを「自分の言葉で英語で1文で」まとめる必要があるため、難しいです。過去問などで対策をしておくべきですが、要約に時間をかけすぎるよりは、選択問題で確実に点を取るべきでしょう。

時間は限られているため、やはり長文を早く正確に読むスキルが最重要になります。特に単語が多く出され、文章のテーマ自体も難しいため、早い時期から単語・文法や速読力を鍛える必要があります。高3になったタイミングではすでに「リンガメタリカ」などで、テーマごとの難易度の高い単語やテーマの背景知識を押さえておけるようにしたいです。その他さまざまなジャンルの長文を読み慣れておくことも求められるでしょう。

国語

文化構想学部の国語は「現代文」2問に加え「現代文・古文・漢文の融合文」の3問構成となっています。融合文は「現代文による評論」の中で、古文・漢文が原文で言及されている形です。

問題自体が長いため読むだけで大変ですが、特段難しい対策が必要というわけではありません。融合していても「この問題は古文を読めば答えられる」「この問題は現代文」という風に大体決まっているため、落ち着いて取り組めば解ける問題です。問題も現代語訳や書き下し文、返り点を打たせる問題など幅広く出てきます。一部「古文の和歌に込められた思いを、現代文も参考に答える」というものがありますが、これも指示通りに読んでいけば問題ないでしょう。

もうひとつ特徴的なのが近代文語文が出題される点です。近代文語文とは「書ハ美術ナリト称スル人ノ説ニ曰ク、〜〜〜」といったふうに、古文と同じ文体かつカタカナで、現代文に近い評論がなされている文です。古文の文法知識があれば意味を取るのはそこまで難しくないのですが、読み慣れていないと時間がかかってしまう可能性があります。過去問や参考書でこの形式の文章に慣れておくべきでしょう。

社会

社会は日本史・世界史のみの選択です。もちろん細かい知識も出題されますが、一問一答や教科書などできちんと確認していれば取れるものがほとんどです。

記述問題はなく、空所補充などで単語を書かせる程度です。日本史二関しては、文学部では幅広く出題される一方、文化構想学部では限られた大問数で、よりテーマを絞って出題されます。
日本史も世界史も、そこまで難易度が高い問題ではありませんので、高得点を狙いましょう。