「英検2級が使える大学はどこだろう？」「自分の志望校で2級のスコアはどのように利用できるのか？」「頑張って取った英検2級を大学受験で活用したい！」「英検2級を利用できる大学で私立の併願校を探している！」のように考えている受験生も多いはず。
自分の志望校で英検2級のスコアが利用できたらかなり大きなアドバンテージになりますからね。
この記事ではどこの大学でどのような英検2級の利用方法があるのかをご紹介します。またあなた自身でも調べられるように調べ方もまとめています。
大学一覧だけに興味がある場合は記事の後半の方にまとめていますので、先にスクロールしてご覧ください。
英検スコアの使われ方
大学受験において英検のスコアの使われ方は様々です。どのような使われ方があるのか一緒に見ていきましょう。
英検でよく聞く「CSEスコア」と「CEFR」とは？
まずは英検のスコアはどのような仕組みになっているのかをご紹介します。現在英検は合格・不合格の発表だけでなく、CSEスコアとCEFRを導入して英語力を詳細に示してくれます。
では、CSEスコアとCEFRはとは何なのでしょうか？詳しく見ていきましょう。
CSEスコア
CSEとは「common scale for English」の略称です。国際的な英語力の尺度を示したものです。
今までは合格・不合格の評価のみでしたが、グローバル社会になった現代において国際基準で英語のスコアを表す必要性が出てきたのでCSEスコアが導入されました。
4技能ごとにスコアが算出されるため「自分の苦手分野は何なのか」が一目瞭然です。
大きなメリットとしては、英検の級を超えて英語力が判断できるということです。
また、英検以外にもCSEスコアを導入しているTEAPやTOEICなどの他の試験と比較することもできます。
CSEスコアの満点は4000点となっています。
英検は級のレベルが上がれば上がるほど、CSEスコアの満点も上がります。英検2級の満点のスコアは2600点（各技能650点満点×4技能）です。
CEFR
CEFRとは「Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment」の略称です。
先ほどのCSEスコアはCEFRと対応しているため、国際基準で自分の英語力を客観的に知ることができます。
また、CSEスコアと同様に多くの試験で導入されているため、他の英語の試験のスコアとも比較できます。
CEFRにはA1〜C2の6つのレベルがあります。ひとつひとつ見ていきましょう。
- A1とA2レベル 基礎段階の言語使用者
- B1とB2レベル 自立した言語使用者
- C1とC2レベル 熟達した言語使用者
上記のレベルは英検の級によって測定可能な範囲は異なります。英検2級は「A1〜B2」まで測ることができます。
英検2級を入試で活用する方法は4種類！
英検2級のスコアを入試で活用する方法は以下の4種類です。
- 得点換算
- 出願資格
- 得点加算
- 英語試験免除
以下で詳しく説明します。
得点換算
英検2級合格資格やそこで獲得したCSEスコアが大学が提示する基準を越えていれば、英語の試験を受けなくても一定の得点を獲得できるという制度です。
出願資格
英検2級の資格を持っている人だけが出願できる入試方法があります。出願の条件のひとつに英検2級が入っているパターンです。
得点加算
英検2級の資格を持っていると、入試の合計点に得点が加算されるという制度です。
英語の試験免除
英検2級を持っていると入試本番で英語の試験が免除されるという制度です。このことにより、英語の対策をする必要性がなくなり、他の教科の苦手分野の勉強に時間を使うことができます。
その他（奨学金がもらえる）
英検2級の資格を持っているだけで、大学の学費が免除される大学もあります。残念ながら難関私立大学にはそのような大学はありません。
また、大学入学後の単位に換算される場合もあります。各大学HPの入試情報を検索してください。
たとえば千葉県の川村女子大学では「大学3年間の学費半額免除」の制度があります。英検2級の資格を持っていると、年間348,000円が免除されます。さらに英検1級を持っていると大学4年間の学費が全額免除されます。詳しくは公式ホームページを確認してみてください。
あなたの志望する大学にこのような制度があるか確認してみましょう。
英検2級のスコアを使える大学の調べ方
ここまで英検2級が大学受験に有利に働くことはおわかりいただけたと思います。
あなたの志望校では英検2級のスコアを活用できるでしょうか？
次にどのように自分の志望校の英検2級活用方法を調べるか、調べ方を詳しくお伝えします。
大学入試における英検2級の活用方法と使える大学の調べ方
こちらの英検の公式ホームページから検索することができます。手順を説明します。
サイトを開くと、この画面が出てきます。
例として、「青山学院大学を一般入試で受験しようと思っていて英検2級の活用方法を知りたい」と考えているとします。
★マークを付けたところを、このように入力します。
すると下記のように検索結果が出てきます。
★マークを付けたところが英検2級の活用方法になります。今回は、先ほどお伝えした特典の2つ目である「出願資格」でした。
ただし1点注意事項があります。●マークを付けたところを見てみてください。「推薦入試・AO入試は2019年8月時点、一般入試は2019年10月時点の調査情報を掲載しています。」と記載されています。
英検の公式のホームページですが、最新の情報という保証はありません。よって志望校の決定や出願に際しては必ず各大学HPの入試情報を検索してください。
また、最初の画像に戻りますが、欲しいと思う特典に絞って検索できます。
こちらの〇で囲んだ4つの項目で選択できます。自分に合った調べ方をしてみましょう。
奨学金などの英検2級の活用方法の調べ方
先ほどと同様にこちらの英検の公式サイトから検索します。
サイトを開くとこのような画面が出てきます。
例として、「東京の私立大学で英検2級を活用して奨学金がもらえないか」と思って検索したとします。
「奨学金・給付金」を選択して入力するとこの画面が出てきます。
今回の条件では実践女子大学が当てはまりました。また、こちらも同様に受験前に必ず各大学HPの入試情報を検索してください。
英検2級が入試で使える大学一覧
では難関私立大学ではどのように英検2級が入試に活用されているのかを大学別に見ていきましょう。2021年度版の情報ですが、2020年12月現在の情報です。
※ここで示すのはあくまでも一部の大学のみですから、必ずあなた自身の手で調べるようにしましょう。
早慶上智
まずは、最難関私立大学と言われている早稲田・慶應・上智大学を見てみましょう。残念ながら、慶應大学では英検2級を活用することができません。
早稲田大学
- 国際教養（英検2級）
一般入試で得点換算できます。英語4技能テスト（20点満点）において、その中の7点に換算されます。 - 文・文化構想（CSE2200点）
英語4技能テスト利用型の一般入試の出願資格を得ることができます。
上智大学
【全学部（国際教養学部を除く）】
共通テスト併用型入試の合計点に加算されます。CSE1700点以上のスコア取得者は、CEFRレベルA2以上で、段階的に5〜30点が共通テストの外国語に加算されます。
さらにCSE2300点以上のスコア取得者は、CEFRレベルB2以上で、共通テストの英語の得点が180点（200点満点中）に換算されます。さらに上位のレベルになると満点に換算されます。
関関同立
次に関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学を見ていきましょう。英検2級のスコアが活用できるのは関西大学と立命館大学の2校です。
それぞれ見ていきましょう。
関西大学
【文】
共通テスト前期（英語外部入試重視方式）の出願資格かつ160点換算の対象になります。対象のCSEスコアは1950点以上です。
立命館大学
【国際関係】
一般入試のIR方式（英語資格試験利用型）の出願資格かつ80点に換算されます。
GMARCH
最後は学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学を見ていきましょう。
英検2級のスコアが活用できるのは明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学です。
それぞれ見ていきましょう。
明治大学
【経営】
一般入試の英語4技能試験活用方式で出願資格になります。対象のCSEスコアは2200点以上です。
【商】
一般入試の英語4技能試験利用方式で出願資格になります。英検2級合格の資格を持っている事が条件です。CSEスコアの指定はありません。
【経営学・国際日本・農】
全学部統一入試（英語4技能3科目方式）の出願資格・得点換算の権利を得られます。対象は英検2級以上かつCSEスコアが1980点以上です。
級やスコアに応じて、独自試験英語の満点の80％に換算されます。
【総合数理】
全学部統一入試（英語4技能4科目方式）の出願資格・得点換算の権利を得られます。対象は英検2級以上かつCSEスコアが1980点以上です。
級やスコアに応じて、独自試験英語の満点の80％に換算されます。
青山学院大学
【総合文化政策】
一般入試のA方式の出願資格の権利を得られます。対象は、CSEスコア2100点以上です。
立教大学
【全学部】
共通テスト（英語外部試験利用制度）と一般入試において、得点換算の権利が手に入ります。スコアや級に応じて独自の換算表に基づいて1点単位で換算されます。
詳しくは立教大学の公式サイトを見てみましょう。
中央大学
【経済】
一般入試（英語外部検定試験利用）の出願資格・得点換算・試験免除の権利を得られます。対象は英検2級以上かつCSEスコア1728点以上です。
独自試験英語が免除されます。また、スコアに応じて得点換算されます。
【総合政策】
一般入試（英語外部検定試験換算型）の出願資格・加点の権利を得られます。対象はCSEスコア2304点以上です。
スコアに応じて最高50点が加算されます。
【国際経営】
一般入試（英語外部検定試験利用）の出願資格・得点換算・試験免除の権利をを得られます。対象は英検2級以上かつCSEスコア1980点以上です。
独自試験英語が免除されます。また、スコアに応じて得点換算されます。
法政大学
【人間環境・キャリアデザイン・スポーツ健康】
一般入試（英語外部試験利用）の出願資格になります。英検2級合格の資格を持っている事が条件です。CSEスコアの指定はありません。
【現代福祉】
一般入試（英語外部試験利用）の出願資格になります。対象は英検2級以上かつCSEスコア2150点以上です。
【生命科学】
一般入試（英語外部試験利用）の出願資格になります。英検2級合格の資格を持っている事が条件です。CSEスコアの指定はありません。
※こちらが参考資料です。他の大学も掲載してありますので是非ご覧ください。
https://passnavi.evidus.com/gaibukentei/09.html
まとめ
英検のスコアの種類
CSEスコアは
- 「common scale for English（英語の共通尺度）」の略称
- 国際的な英語力の尺度を示したもの。
- 英検の場合、級のレベルが上がれば上がるほどスコアの満点も上がる
CEFRは
- 「Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment（ヨーロッパ言語共通参照枠：学習、教育、評価）」の略称
- CSEスコアと対応している
- A1〜C2の6つのレベルがある
でした。英検のスコアを大学入試で活用する方法としては、
- 得点換算
- 出願資格
- 得点加算
- 英語の試験免除
- その他（奨学金がもらえる）
の5パターンが有り、
- 早稲田大学
- 上智大学
- 関西大学
- 立命館大学
- 明治大学
- 青山学院大学
- 立教大学
- 中央大学
- 法政大学
などで活用できます。
早くから英語の点数を確保できる、かつ何度もチャレンジできるので、自分の志望大学が当てはまっているか調べてみて、積極的に活用していきましょう。
