- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、共通テストの問題変更が予定されています。2024年度共通テスト終了後記事も順次更新しますが、しばらくは古い情報も含まれますのでご注意ください。詳しい変更点はこちらの記事をご確認ください。
センター試験から共通テストに移行することで、地理の問題が変わります!この記事を読めば「問題傾向」や「センターとの違い」「対策方法」など共通テスト地理を勉強するうえで必要なすべてのことが分かります!
*この記事は、共通テスト・過去の試行調査・市販の予想問題集の内容を元に作成されています。
共通テスト地理の概要
まずは共通テスト地理の試験時間や出題範囲から説明していきます。
共通テスト地理の試験時間と時間配分
共通テスト地理の試験時間は60分です。
国語や数学と違って問題を普通に解いていけば基本的には時間が余るので、落ち着いて問題に取り組みましょう。
共通テスト地理の設問構成と出題範囲
続いて共通テスト地理A・Bの設問構成と出題範囲を見てみましょう。
地理A
設問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 地図の読み取りと活用 | 20 |
2 | 世界の生活・文化 | 20 |
3 | 東アジアの地誌 | 20 |
4 | 地球全体の課題 | 20 |
5 | 苫小牧市および周辺の地域調査 | 20 |
地理B
設問 | 内容 | 配点 |
---|---|---|
1 | 世界の自然環境および自然災害 | 20 |
2 | 資源と産業 | 20 |
3 | 村落・都市と人口 | 20 |
4 | ラテンアメリカの地誌 | 20 |
5 | 苫小牧市および周辺の地域調査 | 20 |
共通テスト地理は、A・Bともに「大問ごと20点×5問」という構成です。配点は1問3~4点。
特定の地域・分野が狙われやすいということはないので、教科書の内容をバランスよく学習しておく必要があります。
共通テスト地理の設問ごとの詳しい問題分析はこちらをチェック!
共通テスト地理とセンター地理の違い
2022年時点で共通テストは2回しか実施されていないため、場合によってはセンター過去問を活用して勉強する方もいるでしょう。
活用する場合は、きちんとセンター試験との違いを把握しておきましょう。センター試験と共通テストの違いは主にこの2つです。
- 資料読み取り問題の増加
- 問題数の減少
違いその1:資料読み取り問題の増加
共通テスト地理はセンター地理と比べて、資料やリード文、会話文などが増えます。
例えば、2021年度共通テストでは以下の問題が出題されました。
センター地理も資料を使った問題量は多めでしたが、共通テスト地理ではさらに資料やリード文の量が増え、長い文章も増えます。
資料が増えたことで問題を解く時間が増えるのですが、それを考慮してか、問題数はセンター試験よりも減少しています。
総合的に考えるとセンター試験と比べて時間が極端に厳しいことはないので、1問1問じっくりと資料を読み込み落ち着いて解きましょう。
違いその2:問題数の減少
先ほども説明した通り、共通テストでは問題数がセンター試験よりも減少します。
実際、センター試験は「大問数6・マーク数35程度」でしたが、2022年度の共通テストは「大問数5・マーク数31」でした。
この影響で、1問あたりの配点で3点問題が減って4点問題が増加し、1問あたりの重要性が増加するので注意しましょう。
共通テスト地理とセンター地理の詳しい違いについて知りたい方はこちら!
共通テスト地理の対策
地理は日本史や世界史と比べると、暗記要素が少ない科目です。
実際、正しい語句を答えさせるような知識問題は少なく、地理的思考力に基づき資料から情報を読み取り、さまざまな事象の状況や原因を考える問題が多く出題されました。
とはいえ「地理はほとんど暗記が必要ない」というわけではありません。
例えば「お米の生産量の表から国名を当てる」という問題が出題された場合、データだけでは答えが分かるはずはなく、「お米の生産はモンスーン気候にある南アジアや東南アジアで盛んである」といった最低限の地理的な知識が必要です。
共通テスト地理の勉強法
共通テスト地理の勉強の流れは以下のようになります。
- 共通テスト地理を解くための知識を暗記する
- 共通テスト地理を解く練習をする
それでは、詳しいやり方を見ていきましょう。
1.共通テスト地理を解くための知識を暗記する
地理は、「系統地理(気候・農業などテーマ別に学習する)」「地誌(東アジア・アフリカなど地域別に学習する)」の2つに分かれます。
地理の基礎力を固めるには、まずは系統地理を完璧にするところから始めましょう。
なぜなら、「系統地理」で出題される事象が【なぜそこで起こっているのか】を理解すると、因果関係に基き、勉強しなくても地誌の問題が解けるようになるからです。
系統地理について詳しく知りたい方はこの記事をチェック!
地誌について詳しく知りたい方はこの記事をチェク!
勉強の順番が分かったところで、共通テスト地理を解くために必要な系統地理と地誌の知識が身につく参考書をご紹介します。
おすすめは以下の2つの参考書です。
オススメ参考書その1:共通テスト地理B集中講義
この参考書はセンター過去問の出題傾向の分析にもとづき、テーマと学習項目をランクづけしてくれています。
系統地理と地誌の内容が厳選されてコンパクトにまとまっていて、しっかり取り組めば短期間で高得点を狙える1冊です。
オススメ参考書その2:短期攻略大学入学共通テスト地理B
共通テスト対応の短期完成型問題集であり、1ヶ月で「基礎から共通テストレベル」までを身につけられます。
1冊で系統地理と地誌の内容を両方カバーしていますが、話のレベルが「共通テスト地理B集中講義」よりも高いため、「地理がある程度できる」「共通テスト地理で高得点を狙っている」という人向けです。
上記2冊の参考書は、「記述を読む」+「付属の問題を解く」という取り組み方で十分です。
参考書を読んで「詳しいデータが知りたい」「実際の写真、地図を見たい」となったら、教科書や資料集、地図帳を使って確認しましょう。
共通テスト地理のおすすめ問題集はこちらをチェック!
2.共通テスト地理を解く練習をする
共通テストでは、生産量ランキングを答えさせるような「単純な知識問題」はあまり出題されず、「見たことのないデータから答えを推測させる」ような問題が多く出題されます。
最初は解けないかもしれませんが、系統地理と地誌で覚えた基本的な知識があれば、問題演習をしていくうちに解けるようになります。
そのため、系統地理と地誌の勉強が終わったら、共通テスト形式の問題を解いて「データから答えを推測する」作業に慣れていきましょう。
使う参考書は共通テスト・センターの過去問、共通テスト予想問題集のどちらでも構いません。
予想問題集の場合は「共通テスト実戦模試(13)地理B」、共通テスト・センター過去問の場合は赤本がオススメです!
問題演習をする際に重要なのは、「答えの出し方を学ぶこと」です。
解説には「どのように答えを導きだすか」が詳しく書かれているので、間違えた問題や解答に自信がなかった問題は必ず解説を読んで、
- 単に知識不足なのか
- 知識はあったが、答えにうまく結びつけられなかったのか
のどちらのパターンなのかをしっかり分析しましょう!
「単なる知識不足」なら、参考書を使って間違えた問題で出題されていた範囲を読み直しましょう。
「知識はあったが、答えに結びつけられなかった」なら、解説に書かれている考え方をしっかりと理解して、次に同じような問題が出題された際に対処できるようにしましょう。
まとめ
- 共通テスト地理は答えを推測する科目!ただし推測のためには最低限の知識が必要。
- 系統地理→地誌の順番で勉強する。
- 間違えた原因をしっかり確認する。
もっと具体的に「このとおりに勉強すれば地理の勉強は完璧、という参考書の流れが知りたい!」という方は、ぜひSTRUXの参考書マップを活用してください!
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STRUXの「参考書マップ」は、受験までにやるべき勉強を「順番通りに」すべて洗い出したもの。「いつまでに」「どの順番で」勉強をすればいいかがひと目で分かるので、あとはこの通りに勉強するだけ!という状態になります。
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