早稲田大学文学部傾向と対策

難関私立大学として知られる早稲田大学。学生数の多いマンモス校と言われますが、少人数でのグループ活動やディスカッションの授業が盛んに行なわれ、授業の質が高いのが魅力。「オープン科目制度」によって他の学部の授業を受講することができるので、様々なことを学びたい人にはオススメの大学です。文学部は文化構想学部とともに創設された学部で、様々な点で似通っています。文化構想学部は分野を横断する「横の学問」と言われるのに対し、文学部は分野を掘り下げる「縦の学問」と言われています。

Part.1 文学部の試験・出願情報

早稲田大学は学部ごとに試験問題が異なります。試験日程、科目などをはじめとした試験情報をまとめたので、文学部がどのような入試形態を取るのか調べましょう。今回は「一般選抜」に絞って解説します。

試験日・入試形態・出願について

一般入試
期日 2月17日
共通テスト 不要
出願時期 1月
科目 外国語・国・社

社会は世界史Bと日本史Bから選択できます。外国語は、英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語から選択できます。

これまでは「センター試験利用入試」の「センター試験のみ利用」形式が実施されていましたが、2021年以降は廃止されることに注意が必要です。共通テストを利用する入試でも、必ず学部の試験を受ける必要があります。

一般選抜は「英語4技能テスト利用方式」と「共通テスト利用方式」もありますが、ここでは個別試験のみを受験する一般選抜について触れていきます。

Part.2 文学部の配点と目標点

早稲田大学は学部ごとに試験問題が異なります。文学部はかつての「第一文学部」と「第二文学部」が再編されて、文化構想学部とともに創設されたものです。そのため、文化構想学部と試験の傾向が似ています。ここでは文学部の科目、配点、目標点数などを見ていきましょう。

配点・科目

配点は外国語と国語が75点、社会が50点です。社会科目は世界史Bと日本史Bの選択です。文学部は選択科目の成績調整のために全科目の得点が調整されます。そのため、英語も素点から点数が下がる可能性があります。

また、文学部は国語と英語の比率が同じということに注意が必要です。多くの学部では英語の配点が高いのですが、文学部では国語がより重要になってくるため、英語と同様に国語もきちんと対策しておきましょう。

目標点数 *矢印は得点換算

合格最低ライン目安
145
パターン1: 外国語(英語)が得意
外国語 54/75点
国語 54/75点
社会 37/50点
合計 145/200
パターン2: 国語が得意
外国語 48/75点
国語 59/75点
社会 38/50点
合計 145/200
パターン3: 社会が得意
外国語 48/75点
国語 55/75点
社会 42/50点
合計 145/200点

過去2年の得点調整後の合格最低点は130~136点(65~68%)です。得点調整により、英語と国語は素点より下がる可能性があるので、合格最低点+5〜10%を目標にしておくとよいでしょう。よって合格ラインは70%~78%だと考えられます。上の3パターンは合計73%を目標に換算しています。

公式のHPでは、「4技能テスト利用型」と「センター+一般方式」の合格最低点も公表されているので参考にしましょう。

また、文学部は、各科目の受験者全体の得点平均も公表されています。英語は年によって60%付近になり、国語や社会はそれぞれ64%、60%を安定的に推移しています。この数値は受験者全体の平均なので、合格するには全科目70%~80%台を目指す必要があるでしょう。全教科バランスの良い対策が必要になります。

模試一覧
5月 河合全統共通テスト模試
8月 河合全統共通テスト模試
9月 河合全統マーク模試
10月 河合全統共通テスト模試
11月 早慶オープン
河合全統プレ共通テスト
駿台atama+プレ共通テスト

早稲田大学に特化した模試は多くありませんので、予行練習のために「早慶オープン」を受けておきましょう。「早慶オープン」では選択問題と全体問題があり、選択問題は志望する大学の問題を選べますが、全体問題では早慶の問題が混じって出題されます。志望する大学・学部以外の問題が出題されるため難しく感じるでしょう。実際、判定がDの人がほとんどです。C判定以上を目指して挑戦しましょう。結果が悪くても、気にせずに復習をおろそかにしないことが大切です。

併願校・志望変更

早稲田大学文学部は、試験内容もシンプルな形式で、英語においては文法問題等も少ないため、英語の長文問題を多く出題する&英作文などの比重が低い大学・学部との併願をすると良いでしょう。

早稲田内併願
文化構想学部、商学部、教育学部、社会科学部
私立大併願
明治大、法政大、成城大、成蹊大

早稲田内で併願を狙う場合は、文化構想学部がオススメです。文学部と文化構想学部は入試傾向が似ているため、対策しやすいです。進学後に学ぶ内容も近く、この二つの学部で併願する人は多いため、基本的にはどちらも受けるべきです。他の学部を併願する場合は、商学部、教育学部、社会科学部など自由英作文が軽い学部が良いでしょう。

他の私立大学では、MARCHの文学部を視野に入れましょう。ただ、独特な文学史の問題が出題されることがあるので対策が必要になります。MARCHの中でも明治大学、法政大学は共通テストを利用する必要がないので、受けやすいでしょう。他に共通テストを使わない大学では成城大学や成蹊大学がオススメです。

Part.3 科目別の勉強法と攻略法

さて、ここからは具体的な攻略法をみていきます。各科目のポイントだけでなく、オススメの参考書や過去問の傾向を分析しています。受験に必要な情報を有効に活用していってください。

英語

英語は例年は大問5つ構成で、長文問題が4題、会話文が1題です。空所単語補充や空所文補充などを中心に、最終問題には長文の英語要約が出題されます。

選択問題を38問、要約問題を1問というボリューミーな試験を90分で解く必要があるため、時間的な余裕はありません。さらに空所文補充が出題される第3問では、引っ掛かりやすい選択肢が用意されているので、難易度が高いです。第3問を最後に回しつつ、他の大問できちんと点数を稼いでいく戦略が良いでしょう。

要約問題も文章の抽象度が高かったり、逆に具体例しか書かれていなかったりと要約しづらい文章で、それを「自分の言葉で英語で1文で」まとめる必要があるため、難しいです。過去問などで対策をしておくべきですが、要約に時間をかけすぎるよりは、選択問題で確実に点を取るべきでしょう。

時間は限られているため、やはり長文を早く正確に読むスキルが最重要になります。特に単語が多く出され、文章のテーマ自体も難しいため、早い時期から単語・文法や速読力を鍛える必要があります。高3になったタイミングではすでに「リンガメタリカ」などで、テーマごとの難易度の高い単語やテーマの背景知識を押さえておけるようにしたいです。その他さまざまなジャンルの長文を読み慣れておくことも求められるでしょう。

国語

文学部の国語は「現代文」2問と「古文」「漢文」の4問構成です。

漢文の問題数は少なく、内容理解よりも文法事項や解釈が中心で問われるため、満点を狙いたいところ。現代文では文章が非常に長く、図表なども出されるため、時間内にしっかり読み切るのには苦戦するかもしれません。難易度が高く、長い文章に慣れておくのはもちろん、「キーワード読解」などの単語帳で語彙力を高めましょう。

現代文や古文で1問だけ40〜50字程度の記述問題が出題されます。少々難易度が高いため、記述のコツについては予め知って、対策しておくべきでしょう。

社会

社会は日本史・世界史のみの選択です。もちろん細かい知識も出題されますが、一問一答や教科書などできちんと確認していれば取れるものがほとんどです。

記述問題はなく、空所補充などで単語を書かせる程度です。日本史は比較的幅広く、先史時代から江戸〜明治まで出題されています。日本史、世界史ともに、そこまで難易度が高い問題ではありませんので、高得点を狙いましょう。