この記事では大学受験初心者の皆さんに向けて、「大学入試ってどんな仕組み?」「受験にはどんな形式があるの?」といったお悩みを解決していきます。まだまだ受験についてよくわからない人も多いかと思いますが、基本的な制度、仕組みについて理解してしまいましょう!
大学受験の基礎については以下の動画でも解説しています。

















大学受験のしくみを徹底解説!



(1)大学受験の流れ
大学受験は中学や高校の受験と同様に、
という流れに沿って行われます。一般的には出願は9月初め〜1月終わりにおこなわれ、実際に受験するは1月中頃〜2月終わりになります。ただし、あくまでも一般的な例なので、後ほど紹介する特別入試では、9月には合格発表が行われることもあり、自分の出願する形式については早めから情報を取得しておかなければなりません。


(2)大学受験の形式


現在の大学入試は大きく一般入試と特別入試に別れます。一般入試は皆さんがイメージする大学受験で、大学それぞれの学力試験を受けて試験の点数を競います。この試験は毎年1月中頃〜2月末まで行われ、国公立大学は2月25日(大学によっては26日も含めた2日間)が受験日になっています。

一方特別入試は、留学の経験やスポーツの成績、個別面接などで合否が決まる、少し違った形式の入試です。ここではペーパーテストで1点を競うというより、自分は大学が求める人材である、ということを正しく伝えられるかどうかの勝負になります。


このように大学入試は一般入試と特別入試に別れており、参考書を使ったり塾に行って対策したりするのは一般入試です。実際に受験する人の数を見ると一般入試の方がかなり多く、特別入試専願の人はあまり多くありません。

一般入試のしくみを徹底解説!
入試の仕組みを知る前に押さえておくべき、「国公立と私立の違い」については以下で解説しています!





(1)国公立大学の一般入試を徹底解説!



国公立大学の一般入試は、センター試験と2次試験の2種類の試験からなります。センター試験は全国共通のマーク式試験で、2次試験はそれぞれの大学が問題を作成します。どの国公立大学もセンターと2次の両方を受けることが必須で、得点の合計を競います。



大学や学部によってセンター試験の配点、2次試験の配点は全く異なります。例えば東京大学ではセンター試験が110点で2次試験が440点。一方大阪大学経済学部のA配点ではセンターが540点で2次が60点になります。

マルオ君のいう通り、大学や学部によってセンター試験、2次試験の重要性は全く異なります。それゆえ、自分の目指す大学はどこに力を入れて勉強するべきかを定めるためにも、早めに配点については知っておきましょう!
配点の考え方についてさらに知りたい人はこちらをチェック!





国公立大学は前期、中期、後期に分かれていて、それぞれ1つずつしか受けられません。ですから、最高で受けられる大学は3つまでです。

しかも、ほとんどの合格者は前期試験で出てしまいます。中期試験や後期試験を第一志望にすることは現実的ではありません。



(2)私立大学の一般入試を徹底解説!


私立大学はセンター試験を受ける必要がなく、個別試験のみの1発勝負です。ただし、出願する学校数に制限はないので、たくさん併願することも可能です。


また、国公立大学の2次試験と同じように大学や学部ごとに配点が異なります。特に、私立大学では学部ごとに問題も全く異なるので注意が必要です。


私立大学の一般入試ではこのような個別試験を受ける受験方法もありますが、もう1つに「センター試験利用入試」というものがあります。

センター試験利用入試は、センター試験を受験した人が特別に良い成績であった場合、個別試験を受験せずに合格することができます。個別入試を受験せずに合格できるのでかなりお得な試験ですが、センター試験でかなりの高得点が必要になります。個別試験で合格することを狙いつつ、センター試験で実力以上の結果が出せた場合には利用してみるといいでしょう。


特別入試の仕組みを徹底解説!


(1)指定校入試を徹底解説!


指定校入試は、通っている高校からの推薦で私立大学合格を目指すシステムです。それぞれの高校ごとに、受験できる大学や大学に推薦できる人数が決まっているので、まずは学校の先生に指定校推薦について聞いてみましょう。

どのような大学に推薦してもらえるかは高校によって異なりますが、進学校であれば早慶、中堅校であれば気になるGMARCHなどへの推薦も可能です。推薦の際には学校の定期テストの成績が重要になるので、普段のテスト勉強にも力を入れましょう。


指定校推薦で推薦を受けた場合、小論文や面接などを行うことが一般的です。これらの対策を怠れば不合格になってしまうことも考えられます。また、指定校推薦はかなり早い時期から募集が始まるので、このような受験を考えている人はできるだけ早く先生に詳細を聞いてみましょう。
指定校推薦については、以下の動画でも解説しています!
(2)自己推薦入試を徹底解説!


自己推薦入試は、高校時代のスポーツの大会の成績や部活の成績などをもとに、個人で大学に推薦入試を申し込む制度です。現在どの高校に通っていても、個人の成績次第では行きたい大学に合格できる一方、求められる基準は非常に高いです。



自己推薦入試は確かに選択肢の一つではありますが、募集人数が多いわけではないので、簡単に合格できる試験ではありません。他の入試制度と組み合わせて受験することをお勧めします。

自己推薦入試も始まる時期は大学・学部ごとによって様々であり、一概には言えません。しかし、早いところでは夏頃から始まるため、いち早く情報を獲得しておくことは必須です。大学のホームページなどに紹介されているので、確認しておきましょう!

(3)AO入試を徹底解説!



AO入試は自己推薦入試と同様、現在通っている高校に関係なく応募できる特別入試です。自己推薦入試のみ存在する大学、AO入試のみ存在する大学、両方が存在する大学があるので、自分の第一志望校はどのような入試制度が存在するのかを確認しましょう!

自己推薦入試は高校時代の成果が最も重視されますが、AO入試は高校時代の成果よりも、大学に入ってからどのようなことを学びたいかが重視されます。そのため、高校時代に全国レベルの成果を残していなくても、AO入試を突破することは可能です。


そのため、AO入試では小論文や面接などの試験が課され、大学で学ぶ意欲が十分であるかどうかが試されます。その意味では、自己推薦入試よりも試験に対して入念な対策が必要になります。

AO入試も他の2つの特別入試と同様に、早いところでは夏頃から始まります。小論文や面接の練習をすることを考えたら、高校3年生の1学期から対策する必要があります。




英語の外部試験のしくみを徹底解説!






ここでは英検やTEAPなど、英語の外部試験について解説します。これらの試験をすでに受けた人もいるかもしれませんね。

現在の大学入試の制度では、英検やTEAPでいい成績を取っていると有利になる制度が存在します。もちろん、制度の有無や、どの程度有利になるかは大学によって異なりますが、特にGMARCHなどの私立大学では積極的に用いられています。よくある制度としては、英検準1級を持っていると、英語の試験が免除されたり、満点に換算されたりします。

ただし、英検準1級は簡単な試験ではありません。レベルとしては、センター試験のリスニングが2級レベル、東京大学2次試験で出題されるリスニングが準1級レベルとされているので、準1級に合格するためにはかなりの勉強が必要です。

TEAPは「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能が1度に試される試験です。大学入試には2016年度頃から用いられてきました。英検でも同じですが、受験生は特に「書く」や「話す」ことに苦手意識を持っているが多いので、実際に受験するとなったらこの分野を重点的に勉強しましょう。また、帰国子女や留学経験のある人は「書く」や「話す」も得意な人が多いので、受験を検討してもいいと思います。


外部試験についてさらに知りたい人はこちらをチェック!
2020年教育改革を徹底解説!



ここでは2020年の教育改革について解説していきます。2020年度から入試制度が大きく変わることを聞いている人も多いと思いますが、具体的にどのような変化があるのか、対策はどうするのかわからない人はここを参考にしてください。

2020年度教育改革で最も注意すべきことはセンター試験の廃止です。従来の完全マーク方式の試験が改変されて「大学入学共通テスト」が導入され、国語や数学では記述式の試験が導入される一方、英語では戦略4でも紹介した英語の外部試験が導入されます。


大きな制度変更がなされるため、どのような対策をしたら良いか困っている人も多いでしょうが、勉強する内容が今までと大きく変わるわけではありません。記述式の試験では、より深く正確に理解できているかを問われるものになると予想されます。英語の外部試験の対策としては「書く」や「話す」の能力を鍛える必要がありますが、これは今までの英語の勉強の延長線上にあるので、少し勉強する量が増えるものだと考えられます。



現在発表されている「大学入学共通テスト」は従来のセンター試験と大きく変わるようなものでもなく、対策方法にも大きな違いはないと言えます。まずは自分の受験科目を今まで通りに完璧にしていくことを目指しましょう!また、これから「大学入学共通テスト」についての情報は次第に明らかになっていくと思われます。学校の先生などの話をよく聞いておきましょう!

2020年度教育改革についてさらに知りたい人はこちらをチェック!
まとめ





