こんばんは!
学習塾STRUX塾長で、ストマガを監修している、橋本拓磨です。
今週も入試変更点シリーズ。こちらも入試改革に積極的な「青山学院大学」について、今回は書いていければと思います!
簡単に言うと、青山学院大学でもこれまで紹介してきた上智大学などのように共通テストを入試の一部科目として積極的に利用する方針となっています。
学部によって違う部分があるので、細かく見ていきましょう。
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青山学院大学の入試変更点をピックアップ!
青山学院大学の一般選抜(個別学部日程)は、共通テストを併用する学部がほとんどになります。経済学部と、文学部、理工学部などの一部学科・方式では引き続き一般入試のみの方式もあるので、まずはそこを整理しましょう。
詳しい学科ごとの入試内容につきましては、青山学院大学公式の発表を参照していただければと思います。
青学で共通テストが必要になる学部・学科
共通テストが必要な学部・学科は、経済学部以外の学部学科になります。
これらのなかでも、例えば文学部英米文学科(A方式)では英・国・社3科目とも必要(各100点)になる一方で、同じ文学部でも日本文学科(A方式)では英語・歴史のみ必要(学部独自問題で国語を出題)というふうに、同じ学部内でも必要科目がわかれてきます。多くの学部学科では3科目求められる事になっていますが、詳しくはきちんと自分が目指す学部学科の情報を詐称しましょう。
青学で共通テストが不要な学部・学科
共通テストなしで受けられる学部・学科のほうが少ないので、こちらは列挙しておくことにします。学部学科によっては「A方式では学部独自試験のみ」「B方式では共通テストも利用」というようなパターンもあるので、定員なども参照しながら実際は出願を決めていくことになるでしょう(そういった点でも、共通テストは使うつもりで勉強をしておくのがベースにはなります)。
共通テストを利用しない学部・学科(一般選抜)
- 文学部英米文学科
- B方式(英語+総合問題)、C方式(英語+国語)
- 経済学部経済学科
- 英語+地歴公民180名、英語+数学100名
- 経済学部現代経済デザイン学科
- 英語+地歴公民50名、英語+数学25名
- 理工学部各学科
- A方式:英語・数学・理科各150点の独自問題。B方式は共通テスト3科目+学部独自の数学・理科
学部ごと共通テストが不要になるのは経済学部。英語に加えて地歴または数学を定員を分けて課すようになっています。ほかであれば、文学部や理工学部の一部方式で共通テストを利用しない形式が課されています。共通テストを課さない方式のほうが定員は多い傾向にあるので、実際は組み合わせながら受けていくことになります。
「総合問題」はどんな問題?青学一部学部の傾向変化をチェック
一部学部では、これまでに出題されていなかった「総合問題」が出題されます。
総合問題が出題されるようになるのは以下の学部学科。
- 文学部英米文学科
- B方式で、英語による記述式問題と小論文
- 文学部フランス文学科
- A方式は文章読解中で読解力・論理力・外国文化や社会への理解を問う総合問題。B方式は論述形式。
- 法学部法学科
- 国語または英語と「世界史」「日本史」「政治経済」の総合問題
- 国際政治経済学部
- 英語と「世界史」「日本史」「政治経済」の総合問題
- 文化政策学部
- 国語、地歴公民の総合問題
- 社会情報学部
- D方式:日本語の文章やデータから論述等を課す
もちろん、すべての入試形式が総合問題になるわけではないですし、英米文学科やフランス文学科など総合問題のない入試形式が課される学科もありますが、法学部は必ず総合問題を解く必要があるなど、学部ごとに細かい対策が必要になります。
問題も学部によって細かく異なりますが、サンプル問題がホームページで掲載されているため、それをきちんと参照しておけばよいでしょう。
法学部法学科
法学部の総合問題Bは、英語、社会の複合的な問題となっています。以下、詳細を示した大学発表の資料。
総合問題B|法学部(PDFが開きます)
基本的には「読解力、表現力及び論理的思考力」を問うものとされていて、マークシート式の選択問題に加え要約等の記述式問題を併用することになっています。
サンプル問題はまだ出ていませんが、出題の意図などからは、日本史・世界史(17世紀以降)そして政治・経済にまつわる長めの文章が出る、とされているので、資料の読み取り及び論述などを含めた出題になるのではと予想されます。今後の発表を見ていく必要がありますが、基本的には日本史・世界史・政治経済のいずれも基礎知識レベルは押さえておく必要があるでしょう。
国際政治経済学部国際経済学科
国際経済学科の問題はこのようなサンプルになっています。
国際政治経済学部国際経済学科(PDFが開きます)
どちらかというと慶應義塾の入試問題に近い出題をイメージするといいでしょうか。文章を読み、底に出てくる評価、図表の読み取りと計算が日本語ならびに英語で出題される形式です。考察を40字程度で記述する論述問題も出題される予定になっていて、以下のように英作文も選択式問題で出題されるため、今まで以上に総合的な学力が求められるようになります。
社会情報学部
社会情報学部はD方式(募集20人)で総合問題200点が課されます。「日本語の文章やデータを読み取り……」という出題範囲の通り、実際の問題もこのような形になっています。
社会情報学部D方式総合問題(PDFが開きます)
こちらも慶応でよく出るような読み取り問題がメインですが、少し分量が多い印象。この資料を読み取った上で、最後に論述問題を解くような設問になっています。今までとはかなり性質の異なる出題であるため、慶応の過去問や資料読み取りの演習を重ねておく必要があります。
総合問題への対応はどうする?
こういった「総合問題」への対応の仕方はまたどこかで改めてまとめようと思いますが、簡単にここでも紹介しておきます。
基本的には「文章を読んで、重要なポイントを掴む」「適切に資料を読み取る」というところが第一。その点でも、課題文型の小論文や記述式の現代文の対策がいちばん手っ取り早い攻略法です。
なんどか慶応の名前が出てますが、慶應義塾大学は以前からこうした形式の問題を多く出題していますので、これらを過去問のサンプルとして使うのも有りかなと思います。ただ、まずは正確に文章を読む、とはどういうことか?というのを、現代文の訓練などで磨いてほしいです。
その他の変更点:英検などの外部試験について
大きな変更点はこれまでにお伝えしたとおりですが、これに国際政治経済学部は英語外部試験の成績提出が必須となりますので、注意が必要です。
この変化にはどう対応すべき?
最後にこの変化への対応ですが、やはり共通テストへの対応が最も大きく変わる部分なので、一番は共通テストへの対策を怠らずに進めておくことです。共通テストでどのくらい点が取れたかで個別試験での戦い方も変わってくるため、何よりも共通テストで安定した点数を取ることが重要になってきます。
あとはどの大学にも言えることですが、なるべく早く志望校を学部学科まで決めておくことがプラスに働きます。青学も他に劣らず学部学科ごとの違いが大きいため、学部学科を絞りつつ対策を進めていくこと、そして定期的に情報収集をしておくことが対策に繋がります。
受験生があたふたして情報収集に翻弄されるからこそ、早めの対策で力をつけることができます!ぜひ、早期に対策ができるよう早めに志望校について調べて、勉強を進めていきましょう。
今回は青学について見ていきました。他のマーチレベルの大学も見ていければと思います。「この大学調べて!」というのがあったら調べるので、どしどしTwitterなどで教えて下さい!
それでは!
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
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