「受験計画」という言葉を聞き慣れていないひとも多いはず。ですが、この受験計画シリーズの記事を読み切ればあなたも受験までを見通した勉強計画を立てることができます。
【どの参考書を】【どの時期に】【どの順番で】勉強すればいいのかわかれば、どんなに勉強がラクになるでしょうか??下のダウンロードコンテンツをダウンロードして印刷してください。印刷した紙にそって、この戦略の記事を読んでいけば、第1志望校合格にむけたあなただけの受験計画を完成させることができます。
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⇒⇒『受験計画vol.2 まず敵を知ること』
今回解説するのは、受験計画4つのステップの第3ステップです。
以前の記事を読んでいないあなたは、こちらをお読みください!
戦略01
試験本番の目標点数を決めよう!
ここでは、試験本番で目指すことになる目標点数の決め方を紹介します。
受験計画vol.2で紹介した”志望校分析”の中で、合格最低点を調べたはずです。合格最低点が目標点数を決める大きな目安になります。合格最低点を超えれば合格できるんですから当然ですよね。
とはいえ、合格最低点も毎年多少は前後するので、合格最低点ぎりぎりを目標点数とするのは危険です。
そこでオススメなのが、過去3年間の合格最低点の平均の1割増しを目標点数とすることです。目標点数は高すぎてもいけません。もちろん本番の点数は高ければ高いほど安心できますが、現実味のない目標を設定すると、かえってムダの多い勉強計画を立ててしまいます。高すぎず、低すぎない合格最低点の1割増しの点数を目指しましょう。
(目標点数)=(過去3年間の合格最低点の平均)✕1.1
【合格最低点】
2016年度 129点
2015年度 126点
2014年度 127点
(目標点数)=(129+126+127)÷3 ✕1.1
= 141点
※小数点以下は、切り上げ
戦略02
各科目の目標点数を決めよう!
全体の目標点数が決まったら、その目標点数を達成するためには各科目で何点取らなければいけないのか?を考えていきます。全体から部分へと要素分解していくことが重要なのです。
全体の目標点数を決めても、毎日の勉強に直接活かすことは難しいと思います。各科目の目標点数に落とし込むことによって、より実感のわく目標設定となり、目標を実際の勉強に活かせるようになるのです。
具体的な活かし方については、次の[戦略03]で説明します。
各科目の目標点数の決め方ですが、どんな人でもこの決め方に従えば大丈夫!という決め方はありません。
志望校の得点配分や得意科目・不得意科目などによって各科目の目標点数は大きくかわってきますが、以下の3つのルールを守って各科目の目標点数を決めることをオススメします。
【目標点数の決め方 3つのルール】
1, 英語・数学の目標点数は65%以上に設定する。
2, 国語の目標点数は70%以下に設定する。
3, 社会の目標点数は60%から70%に設定する。
1, 英語・数学の目標点数は65%以上に設定する。
英語や数学の目標点数は他の科目よりも高めに設定すべきです。なぜなら、多くの大学の入試配点においてもっとも配点が高いのが英語と数学だからです。配点の高い科目で高得点をとることが合格において重要なことですから、英語や数学の目標点数は高めに設定するよう心がけましょう。
(具体例):早稲田商学部の場合
英語の満点は80点だから、52点以上を目指す。
2, 国語の目標点数は70%以下に設定する。
国語の目標点数を高めに設定してしまうのは危険です。なぜなら、国語は最低基準が他の強化と比べあいまいであり、点数が安定しにくい科目だからです。そのため国語に期待しすぎてしまうのは危険なのです。高い目標点数を設定して、本番で失敗してしまうと合格可能性を大きく下げてしまいます。地道な努力が実を結びやすい英語や数学の目標点数を高めに設定し、国語の目標点数は低めに抑えることをオススメします。
(具体例):早稲田商学部の場合
国語の満点は60点だから、42点以下を目指す。
3, 社会の目標点数は60%から70%に設定する
社会などの暗記科目は、どれだけ知識を暗記しているかがその科目の点数に大きく関わってきます。また中には基礎的な暗記事項を覚えているだけで得点が取れる問題も多く出題されます。そのため社会の目標点数を低くしすぎるのはもったいないことです。基礎的な事項を勉強するだけで取れる問題はしっかりと取りきりましょう。ただ、暗記科目の場合、高得点を取るには重箱の隅をつつくような知識も暗記しなくてはなりません。得点があがればあがるほど、次の1点をとるのが難しくなるのです。
得点は高ければ高いほどいいことは間違いないのですが、社会の細かい知識を大量に覚えている時間があれば、その時間を英語・数学にまわすことによってより得点を上げることができます。効率のいい勉強をするためにも社会の目標点数は7割以下におさえておきましょう。
(具体例):早稲田商学部の場合
社会の満点は60点だから、36点以上42点以下を目指す。
【早稲田商学部の場合】
●満点:200点
(英語:80点 国語:60点 社会:60点)
●目標点数 141点
各科目の目標点数は……
目標点数 141点 = 英語:60点 + 国語:40点 + 社会:41点
(あくまで一例です)
戦略03
目標点数から時間配分が見えてくる。
目標点数を本番の試験でとることが目的で受験勉強をしていくわけですから、目標点数は普段の勉強にも活かしていくべきです。具体的には、目標点数から各科目を何時間ずつ勉強すればいいのかが見えてくるのです。目標点数が高ければ高い科目ほどより勉強をするべきですし、目標点数の低い科目の勉強時間は抑えるべきです。目安として、(目標点数の比)=(勉強時間の比)を取り入れるといいでしょう。
【各科目の目標点数】
英語 60点 国語 40点 社会 41点
(勉強時間の比)=60:40:41 ≒ 3:2:2
戦略04
目標点数の見直しは模試のときだけ
まとめ
【目標設定の仕方】
1、合格最低点から、全体の目標点数を決める。
2、全体の目標点数を、各科目の目標点数に要素分解する。
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