どうも、ついついTwitterを開いてしまい、閉じた2秒後にまたTwitterを開いているSTRUXマガジン編集部のはっしーです。
みなさんもそんな経験、あると思うんですよね。
夜中にラーメンが食べたくなったり、ついついYouTubeを開いたり。
受験生は特にこういった「YouTube」や「インスタ」、もっと広く言えば「スマホ」が勉強の敵になっている……なんて人も多いのではないでしょうか。
別にいいじゃん!その分勉強すれば!という人は、注意が必要です。
内閣府の調査によれば、高校生のスマホ使用時間は平均して1日に2時間57分といわれています。6時間寝て、8時間学校にいたとしても、残りの10時間のうち実に3割はスマホに奪われているという計算ですね。スマホ、おそるべし。
こうなってくればそもそも勉強できる時間が減ってしまうのも無理はありません。
ついついスマホを見てしまうので、スマホは受験の敵!というのは間違いではなさそうです。
では、どうやってスマホに打ち勝てばいいんでしょうかね?
そもそも、人間は誘惑に弱いもの。
ただ、いつも誘惑に負けてばかりではいられないのも事実。
「誘惑に打ち勝ってやるべきことに集中する」自己統制は「自己統制葛藤」と呼ばれています。
小林, 2013, 学業場面における誘惑対処法略尺度の作成, https://www.jstage.jst.go.jp/article/personality/22/1/22_1/_pdf/-char/ja
誘惑に打ち勝つ「自己統制」ができていないと、どうなるのでしょうか?
皆さんは「川」って知ってますよね。
川の水は、高いところから低いところに流れます。これは誰でも知っていることです。
人間の欲求も、高いところから低いところに流れます。
つまり、高次の欲求(大学に合格したい!とか、成績をあげたい!とか)も低次の欲求(ゲームしたい!Twitterしたい!インスタみたい!)も混在している時、どんどん低い方に欲求は集まっていきます。
人間の脳は、長期的で高次な目標を達成したいと思う時、かえって短期的で低次な望みが魅力的に感じるように仕組まれています。
受験勉強の場合でみてみましょう。誰もが「志望校に合格したい!」と思っていても、それは「長期的」で「高次」な目標であるため、達成する実感がわきません。
となると、「まあこの今くらいいや〜」と考えてしまうので、どうしても短期的で低次な「スマホで遊びたい!」という欲求に逃げてしまいます。
この欲求を統制して長期的目標を促進するための「自己統制」が必要だというわけです。
じゃあこの「自己統制」ってやつを頑張ればいいじゃん!と思ったそこのあなた。
スマホはそう一筋縄じゃ行かないんです。
みなさん、スマホを触る時、何しますか?
ほかにもYouTube、Twitterなどなど……
ついつい中毒になってしまいます。
特にSNSについては、「ついつい通知が気になってしまう」という経験があると思います。
いちどSNSを見てしまうと、人間の脳はどうしても「SNS」にそのキャパを奪われてしまうんです。
- スマホを伏せてテーブルに置く
- スマホを視野の外の手の届くところ(カバンやポケット)に置く
- スマホを別室に置く
の状況に分けて、どのくらいスマホが気になるか、それがどう集中力に影響するかを実験しました。
スマホによる”brain drain”(頭脳流出)といわれるこの仮説は、集中力や注意力がスマホの方に向いてしまうため、テストなど目の前の目的に対して注意力を向けることが困難になる!と予測したものでした。
ちなみに被験者たちはスマホの通知を切っています。この状態でとあるテストを受けてもらいました。
すると、「スマホを別室においた」グループはほかの2グループに比べてテストの成績が高くなりました。
どのグループでも、「スマホのことはテスト中考えていなかった」と答えたにも関わらず、です。
図表:Brain Drain: The Mere Presence of One’s Own
Smartphone Reduces Available Cognitive Capacityより
つまり「ポケットの中」や「机の上」など、スマホが近くにあるだけで集中力は削られてしまうことがわかります。
近くにあるだけでつい無意識のうちに「通知が来てないかな……」「LINEの返信が来てないかな……」と考えてしまいます。ついついスマホのことを認知してしまう「認知コスト」(cognitive costs)によって、集中力が妨げられているというわけです。
そうなんです。ますます「スマホは敵!」ということがひしひしと伝わってきたのではないでしょうか……。
勉強のときは、そもそもスマホは触るべきではない。休憩の時も触るべきではない。どんなに気をつけていても気にしてしまうのはむしろ仕方のないことですから、なおさらスマホは受験の敵である!というわけです。
では、我々人類はスマホに対してなすすべなしなのでしょうか。
いえ、我々人類もスマホの進撃を指をくわえて見ているわけにはいきません。しかるべき対策をとり、スマホの侵攻を食い止めなければならないのです。
我々がスマホの進撃を食い止めるためにやらなければならないのは、「壁を作る」こと。
なるべくたくさんの壁を作ることで、少しでもスマホを遠ざける必要があります。
人間、めんどくさいことはやりません。
スマホを触るのがめんどくさい、なんて状況まで持っていくことができれば、人類の勝利は近いです。
そんな壁の作り方をレベル別に紹介します。ぜひじぶんにあったものを選んでみてくださいね。
スマホ侵攻レベル1のあなた
そこまでスマホに冒されているわけではないあなた。意思が強いと思っているあなたは、まず「スマホの電源を切る」ことから始めてみるといいでしょう。スマホの電源をつけるのはとても面倒な作業です。スマホの電源をあらかじめ切っておき、触っても電源をいちいちつけないといけない……なんて状況になっていれば、自然とスマホからは遠ざかるでしょう。
スマホ侵攻レベル2のあなた
それでもスマホを触ってしまうあなたは、障壁をもう1枚。部屋のすみっこにスマホを置いておけば、スマホを取りに行くのが面倒になります。そこまでしてスマホを触らなくていいや……という風になれば人類の勝利です。
スマホ侵攻レベル3のあなた
それでも触ってしまう……というのであれば、もうあなたの部屋にスマホの居場所はありません。容赦無くスマホを他の部屋に追い出しましょう。
スマホ侵攻レベル4のあなた
別の部屋までスマホを取りに行って休憩……なんてことになってしまったらかえって勉強から遠ざかってしまいます。もしスマホを取りに行くほどの重症になってしまうなら、スマホを親御さんに預けてしまいましょう。「その日の勉強が終わるまでスマホを触らない!」ということにして親御さんに持っていてもらえば、流石に親御さんに交渉までしてスマホを返してもらう……という面倒なことはしないはず。
スマホ侵攻レベル5のあなた
親御さんを説き伏せてまでスマホをいじってしまうあなたは相当スマホに毒されています。
そんなあなたにはこのアイテム。
こちらの「タイマー付き金庫」というアイテム、スマホ依存を解決するスグレモノ。なんと中に物を入れてタイマーをセットすると、時間になるまで開かなくなってしまうんです!
その日の夜までタイマーをセットしておけば、箱ごとぶっ壊さない限りとりだすことはできません。
たしかに、記事執筆時点で約1万円とおねだんはそこそこ。でも、ここまでスマホ依存なあなたなら安いものだと箱を壊してまでスマホを取り出してしまうので、この値段はすごくちょうどいい価格なんです。
どうしようもなくなったら、この金庫を使って見てください。
どうしようもなくなったら
金庫も破壊してもはやどうしようもない……そんな人は最終手段、スマホを解約しましょう。
さようなら私のスマホ。さようなら私のSIMカード。
もはや壁では防げなかった場合、敵を倒すしかありません。スマホを解約し、本体は下取りに出しましょう。そうすればWi-fiでも見れないので一切の煩悩から解き放たれます。スマホとの長い戦いもこれでおしまい。なんならそれ以降携帯の通信料がかからないのでその分参考書を買うことまでできちゃいます。
にっちもさっちもいかなくなったら、スマホを手放しましょう。
まとめ
さて、「禁スマホ術」についていろいろご紹介してきました。
大事なことはこの2つ。
- スマホは受験の敵!そばにあるだけで集中力が削られてしまう!
- そんなスマホの進撃を食い止めるには「壁を作る」ことが重要!
スマホの侵略を食い止めて人類を救いましょう。
……僕も頑張ります。