学習塾STRUX編集部連載


【高校1・2年生向け】センターVS共通テスト!違いと対策は?英語・国語編

*紹介している教材にはプロモーションを含みます

 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 

こんばんは!

学習塾STRUX塾長で、STRUX大学受験マガジンを監修している、橋本拓磨です。

 
 
 
 
 
 

着々とセンター試験が近づいていますね!センタープレも受験して「まだまだ頑張らないと……」なんて考えている人も多いのではないでしょうか。

その一方で1年生・2年生は定期テストシーズン。順調ですかね?

 
 
 
 
 
 

さてさて、前回もお伝えしたとおり、センター試験までの期間は「受験生向け」と「1・2年生向け」交互に毎週記事を書いていきながら、「センター試験」「共通テスト」に向けた準備や対策法について話していければと思います。

 

予定ラインナップはこちら!

  • 11/23 【受験生向け】センター試験の対策、いつからやる?何をやる?
  • 11/30[今回] 【1・2年生向け】共通テストとセンター試験の大きな違い・いまからやるべきことは?
  • 12/7 【受験生向け】センター利用は「合格したらラッキー」?私大勢も看過できないセンター利用入試の賢い使い方
  • 12/14 【1・2年生向け】「早めに対策しておけばよかった!」な共通テスト科目は?

 
 
 
 

それでは早速今回の話題に入っていきましょう!

今回はズバリ1・2年生向け。共通テストについて詳しく触れていきたいと思います。

絶賛入試が揺れ動いている中で、共通テストの準備が着々と進められています。今回は過去数回実施されているプレテストを参照しながら、共通テストに向けてやるべきことについて話していきます。

 
 
 
 

センター試験VS共通テスト、どう違う?傾向と対策

さてさて、各科目ごとに「センター試験」と比較してどのように変わるのかを見ていきましょう。

なお、基本的にはすべて平成30年度試行調査をもとに分析しています。

総合

まずは全体像ですが、ぶっちゃけここは「記述式が登場する」以外は大きくかわりません。

以前は「複数回実施にしてチャンスを増やす」なんてこともやろうとしていましたが、流石に導入できず現行通り1月中旬土日に実施することになりました。

 
 

英語

おそらく一番大きく変わるのがこの「英語」の部分。英語については第1問から大きく問題形式が変わるほか、リスニングとの配点比率も大きく変わってくるので注意が必要です。

配点・問題構成

  • 筆記:200点→100点(リーディング)
  • リスニング:50点→100点

筆記が「リーディング」というふうに置き換わり、配点が半減します。名前が変わったとおり、いままであった文法問題や発音・アクセント問題はなくなってしまいました。

おそらく今までの長文問題を知っている人からすると、「長文は1問間違うだけで5点以上飛ぶからやだなあ……」なんて人もいたと思いますが、長文全体が100点満点、かつ大問数は6つですべて長文や票の読み取り問題になっているので、1問あたりの点数は1〜2点に落ち着くことになります。

マルオ笑った顔
やったあ!ちょっと安心。

 
 

ただ、その分リスニングの配点が上がっているので注意が必要です。リスニングはセンター試験であれば1問2点だったのが、問題数はあまり変わらず配点が倍になっているために1問あたり3点〜4点の配点になっています。

よりしっかりリスニングの対策をしておかないと、リスニングが得意な人と苦手な人で英語の点数に差が出やすくなることになります。

 
 
 
 

リーディングの細かい問題構成はこんな感じ。

大問 センター(配点) 共通(配点)
第1問 発音アクセント(14) 掲示・Webサイトの読解(10)
第2問 文法(47) レシピ・記事の読解(20)
第3問 文削除、会話文など(33) ブログ・雑誌の読解(10)
第4問 図表読解など(40) 記事(図表つき)読解(16)
第5問 小説・エッセイ読解(30) 雑誌読解・ポスター作成(20)
第6問 評論読解(36) 記事読解(24)

なぜか第5問だけは1問あたり5点も割り振られていますが、それ以外の大問は1〜3点ずつになっています。今まであった評論や図表の読み取りが減少しており、会話文に関しては削除されています(これは本当に謎なのですが)。評論を削ったのはそれをすべて「新聞記事」「雑誌記事」として扱っているからで、評論がないからと言ってその手の難しい文章がないかと言われるとそんなことないです。

「ポスター問題」の例(大学入試センターHPより)

「レシピ問題」の例(大学入試センターHPより)

ただ、いままでのように「評論がパラグラフごとにしっかり分けられていて、根拠が拾いやすい状態にしてある」ということがなくなったので、多少初見での難易度は上がっているでしょうか。最後には「記事に見出しをつけるとしたらどれか」という、私立大でよく見られるような問題が追加されています。

 

 

形式が変わったぶん総じて実用を求めるスタイルになっています。これは英語に限った話ではないですが、「〇〇くんは学校の授業でディベートをすることになり、以下の記事を読みました」とか「以下の雑誌記事を参考にポスターを作ることになりました」とかいう注釈が入っています。

ただ、これはあくまで注意書きとして増えただけで、実質的な問題は文章の正確な読み取りがほとんどなので、形式になれさえしてしまえばそこまで問題ないように思います。

(逆に問題に一文追加しただけで果たしてどれだけ「実用的な英語」になるんですかね……ちょっと疑問です。)

 

冒頭の文が「授業の準備のため〜」みたいになっています。それだけですが……。あとちゃっかり問題文がすべて英語になっていますね。

 
 
 

リスニングは大きく設問はかわりませんが、大問によっては英文放送が1回のみになる問題もあるので、難易度が少し上がっているようです。

 
 
 
 

対策

さて、大きく出題が変わる英語ですが、基本的にはいまと同じく基本的な部分からの学習を進めていく必要があります。

文法や発音アクセントが出ないぶん、そこの個別対策は不要ですが、長文を読むために必要な能力は変わらず単語・文法・解釈であるので、そういった基本の部分から勉強を進めていきましょう。

 

リスニングも、「やること」としては従来と変わりません。ただ、配点が大きくなっているぶん共通テストである程度点を取らないといけないような人は、今までより早め(具体的には受験生の夏ごろ)から少しずつ対策を進める必要があるでしょう。

とはいえリスニングもやはり長文までの上積みがあってのものなので、まずはそこまでをしっかり固めきりましょう。

教材はセンター試験向け、または共通テスト向けに出されている予想問題など何でも良いでしょう。

放送が1回のみになる設問もあるため、今まで以上に「先に設問を読む」だったり「注意すべきキーワードを掴んでおく」だったりを徹底しましょう。

 
 
 
 
 

国語

記述式が大きく騒がれているのが国語です。国語と数学1のみ記述式が導入されますので、こちらも詳しく見ておきましょう。

配点・問題構成

実は配点自体は大きく変わらず、今まで通り大問4つ構成で各50点になっています。

マルオ困った顔
あれ?記述はどこいったの?

現代文の記述式問題は、これらの大問とは別、つまり200点の外で計算されるようになっています。

こうすることで、大学によっては「共通テストの記述式部分を合否判定に使わない」という判断ができるわけです。実際多くの国立大学では共通テスト国語の記述部分を合否判断に含めないという方針が固まりつつあります(2019年11月29日現在)。

 
 

共通テストではその記述式が「第1問」として扱われます。これについては以下の記事が詳しいのでこちらに任せます。

記述とはいえ文章はとても平易なもので、解答がばらけないようヒントもだいぶガッツリ書かれているので、正直そこのコツを掴めばしっかり点が取れるはずです。

 
 

それ以外の大問では、大問番号がそれぞれ1つずつずれ、評論が第1問→第2問、小説(詩)が第2問→第3問、古文が第3問→第4問、漢文が第4問→第5問というふうにそれぞれ変更になります。

これらの設問の内容で大きく変わるのは主に以下の2点。

  • 評論に「法律の条文」「掲示物の読解」なども含まれるようになる
  • 小説が「詩歌」も含む問題形式になる
  • 各設問に「生徒のやりとり」などが含まれるようになる

いずれの変更も、より実用面や多様な言語の使用を想定しているものと言えます。

 
 
 
 

評論については、条文や掲示物に加えて短めの説明文を読み取っていく必要があるため、今まで以上に「書いてあることを正確に読み取る」ことが求められます。さらに、根拠の箇所も多くの出典に散らばるため、ここを上手に処理していかないといけません。ただし、その分具体的な説明や「これに当てはまる例はどれか」のような問題が増えるため、いままでの単純な読解よりは難易度自体は落ちると思われます。


 
 

小説がやっかいなところで、今までのような小説であれば評論と同じような読み方を基本的にしていけば点が取れたのですが、詩やエッセイなどから幅広く読み取ることが求められるようになるので、より詩の解釈や表現技法について知っておく必要があります。「本文に書いてあることだけを正確に読み取る」ことには変わりないのですが、より「書いてあることを表現技法に照らし合わせて解釈する」能力まで細かく求められるというわけですね。

マルオ困った顔
難しそう。

 
 

古文・漢文は大きく変わらないのですが、今までになかった「漢文が示す故事成語」を問うたり、文章の解釈を生徒同士がしてその空欄を埋めたりする問題が出ています。

生徒の会話を埋める、という形式はなかなか解き慣れないものですが、結局生徒が話しているのはいままで設問で「どういうことか」などと問われていた内容なので、きちんと読み取れればむしろヒントになりえます。

対策

基本的に聞かれていることはやはり変わらないので、現行のセンター試験の対策をベースにしていきます。

その際、点数が上がりやすい古文・漢文をまず着実に押さえるようにするのがポイントです。

 
 

ある程度センター試験までの対策ができれば、10〜11月頃から問題形式に慣れていくことが重要になります。こちらも予想問題集などを活用しながら対策していきます。特に小説や評論・実用的な文章の読解はなかなか慣れていないことが多いため、綿密に対策していきましょう。

 
 
 
 
 
 


 
 
 

長くなってきた……

ここまで書いておいてなんなんですが、ちょっと1記事でまとめきるのはしんどいですね。

あと3教科複数科目控えていると思うと、書ききれません……。

 
 

ということで、ちょっと2週後に回します。残りの科目はしばしお待ち下さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 

ライター:橋本拓磨

東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。

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