学校で配られた世界史の資料集。大きくて存在感はありますが、あまり使ってない人も多いのでは?
この記事では「何のために資料集を使うの?」ということから、「資料集をどう使えば良いか分からない!」とか「おすすめの資料集は?」といった資料集を巡る様々な疑問にお答えしていきます!
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資料集って何のために使うの?
資料集って何のために使うの?
戦略01資料集って何のために使うの?
1-1.資料集を使う意味を理解しよう
まず、資料集は単語を記憶したり、覚えかけの知識を整理するために使います。また、覚えた知識を忘れにくくするのにも効果があります。
確かに資料集には細かい知識まで載っていますよね。でも、かえってその方が単語は覚えやすいです。例えば、この写真を見て下さい。
(帝国書院 最新世界史図説タペストリーp114参照)
これは、両方とも明を建国した朱元璋だと言われています。でも、2枚の絵は全然違いますよね。これは、本当の朱元璋は右側に似ていたのですが、格好良く描かせ、左のような絵が完成したと言われています。こんな受験には出ないような豆知識まで資料集には載っていますが、これを聞けば教科書でただ読むだけよりも、朱元璋という単語を覚えやすくなりますよね。
一度覚えた知識についても、いろんな情報と一緒に覚えたら忘れにくいですよね。資料集においても出来るだけいろいろな情報と関連づけて覚えることで忘れにくくしたり、忘れてしまっても思い出す手がかりができたりします。
このように、資料集は知識を記憶して、とどめておくことにとても役立ちます。
1-2.資料集って実際どんな役に立つの?
これは世界史のセンター試験の問題です。
(独立行政法人大学入試センターホームページ参照 http://www.dnc.ac.jp/)
例えばセンター試験においてはこのような地図の問題は必ずと言って良いほどの頻度で出題されます。ですが、この問題も資料集で場所を確認しておけば簡単に解けますよね。
(帝国書院 最新世界史図説タペストリーp100参照)
いま見てきたように、世界史は情報量を増やしていった方が覚えやすいんです。資料集は細かすぎて入試には出ないような情報まで載っているから必要ない!って言う人がいますがそれは間違い。入試には出ないような知識まで目を通しておくことで、入試に出てくる知識がどんどん定着していきます。
このように、資料集は世界史の知識を増やしたり、知識の整理をする場面で使います。この段階の人は積極的に資料集を開き、知識を増やしていく必要があります。逆に、ほとんど知識は完璧であとは2次試験の論述を対策しよう!という人は、資料集は気になったところを調べる程度の使い方で構いません。
戦略02資料集はどう使えば良いの?
2-1.どの場面で使うの?
まずはどんなときに使えば良いのかについて説明します。これは大きく分けて4つあります。
①.学校や塾の授業中
まず、知識に初めて触れるときに資料集に触れることでインパクトを強くし、印象的な知識を覚えやすくしていきます。例えば歴史上の人物が出てきたらその人の肖像画を見て、意外とイケメンだとか変な顔だとか、その程度の情報でもいいので印象づけます。逆に言えば、授業中はこの程度で大丈夫です。授業内容を覚えることが一番優先なので、その邪魔にならない程度に資料集を使って下さい。
②.授業の復習時
授業の復習は授業を受けたその日のうちにしましょう。そのとき、授業では見きれなかった部分にも目を通していきます。このときに見る部分としては、肖像画やある事件について描いた絵、美術作品など絵や写真で解説されているもの、また授業中に出てきた都市の場所などです。このときも、絵や写真、地図を覚えてしまう必要はありません。事件の絵であれば当時の様子をイメージしたり、地図であれば周りの都市との位置関係を確認したりなど、資料集で学んだ知識をさらに広げていきましょう。
(帝国書院 最新世界史図説タペストリーp192参照)
③.問題を解いたあと
次に資料集を使うのは問題演習したときです。例えば学校のテスト前に問題を解いたりしますよね?そのときに確認します。このときに見るべきは、今まで見たものの確認&関係図です。関係図とは、人物の関係図、国同士の関係図などを目で見て分かるようにまとめてあるものです。国同士の関係などはあらゆる試験でよく問われるので、文字だけで無く視覚的にも覚えましょう。また、これまで見てきたものも確認し直しましょう。特に重要な都市が載っている地図などは、今回は覚えてしまうつもりで見ていきます。
(帝国書院 最新世界史図説タペストリーp234参照)
そのほかにも戦争時の関係図やイスラームの国々の時代による領土の違い、アフリカの植民地の分割図などは特に確認しておきましょう。
④.分からないことを調べるとき
最後に紹介するのは、辞書のような使い方です。日頃勉強していて単語が分からなかったり、問題が解けないことがありますよね。そのようなときに、電子辞書や教科書も良いですが資料集も使ってみましょう。知識を覚えられていないのはその知識にまつわる印象が少ないからです。資料集で知識を集めて、印象づけましょう。
ここで注意して欲しいことは、資料集を見るだけの勉強はあまり役に立たないのでやめましょう。資料集は常に教科書の補助教材であり、あくまでも、覚えるのは教科書の知識です。教科書を完璧にするため、資料集を使いこなしていきましょう!
2-2.どこまで覚えたら良いの?
こんな悩みを持っている人もいるのではないでしょうか?そんな人のために、次は資料集の知識ってどこまで覚えればいいの?という疑問に答えていきます。でも、この疑問って実はちょっとナンセンスなんですね。
先ほど言いましたが、資料集はあくまでも教科書の補助教材でしかないんです。ですから、資料集の内容を覚えようとするのは間違い。あくまでも教科書に載っていることを覚えるために使う物です。ただ、地図や関係図などについては受験で狙われやすいので、覚えておくと有利です。特に、教科書や授業で説明された出来事の場所は確認しておきましょう。
2-3.どの時期に使えば良いの?
資料集の使い方について、最後はいつの時期に使えば良いかについて説明します。
こんな風に思った人もいるのでは無いでしょうか。しかし、このような考えのもとで資料集を使っていては、あまりにも効率が悪いです。ではいつの時期に資料集を使うのか。それは、
“世界史を勉強しているときは常に”
です。つまり、高校1年で世界史を学び始めたときから、受験を迎えるまで常に資料集は使い続けて下さい。知識を増やすという点では高校1年でも受験生でもやることは変わりません。
こんな人もまだ大丈夫です。資料集は開いた回数だけ自分の力になっていきます。これから解けない問題や知らない知識に出会うたびに資料集を使っていきましょう。
コラム 資料集を使う際のちょっとした工夫
資料集を辞書として使っていると、よく開くページというものが出てきます。受験生が苦手な事がまとまっているページですね。いちいち開くのが面倒くさい場合は、そのページをコピーしてノートや教科書に張ってしましましょう。たとえば、各地のイスラーム国家の時代ごとの変遷や、東南アジア諸国での王朝の変遷などの横と縦のつながりが見える年表などですね。
戦略03おすすめの資料集はある?
ここまで、資料集の使い方を紹介してきました。これに従って資料集を使っていけば、確実に今までよりも知識の定着が早く、そして忘れにくくなります。
基本的に、資料集を新しく買う必要は無く、学校で配られたものを使えば十分です。どの資料集も全体的な情報量はあまり変わらず、難易度や完成度においても目立った差はありません。
また、2冊目以降を買う必要もありません。1冊の資料集に十分な量の情報が詰め込まれているのでその1冊を最後まで使いましょう。
もし、学校で資料集が配られていなかったり、無くしてしまったという人は以下の中から自分にとって使いやすそうなものを一つ選べば大丈夫です。
1.ニューステージ世界史詳覧 浜島書店
2.山川 詳説世界史図覧 山川出版社
3.最新世界史図説タペストリー 帝国書院編集部
いずれも大きな書店やアマゾンで購入することが出来ます。
まとめ
- 資料集は知識を身につけたり、忘れないために必須のアイテム!
- 世界史を勉強するときは常に資料集を使おう!
- 細かい知識は完璧に覚える必要こそないが、記憶の定着に役立つ!
もっと具体的に「このとおりに勉強すれば世界史の勉強は完璧、という参考書の流れが知りたい!」という方は、ぜひSTRUXの参考書マップを活用してください!
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