2015年からセンター試験で導入された「理科基礎」。中でも化学基礎は多くの受験生が選択する科目です。ですが十分な時間をかけ、対策をできている人は少ないのではないでしょうか。
しかしそれは、他の受験生に大きな差をつけるチャンスでもあります。そこでこのページではセンター化学基礎を最も少ない勉強量で、満点をねらう勉強法を紹介します。
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化学基礎ってどうすればいいのか、イチから教えてください!
化学基礎ってどうすればいいのか、イチから教えてください!
戦略1. やってはいけないセンター化学基礎対策
いつもお決まりの事ですが、センター化学基礎の対策を進める前に、やるべきことがあります。それはセンター化学基礎の問題傾向を分析し、目標点数を決めることです。皆さんは以下の質問にすべて明確に答えられますか?
- センター化学基礎は、なん点満点?
- センター化学基礎ではどのような問題形式で出題される?
- あなたのセンター化学基礎の目標点は?
大問の構成について知ろう
センター化学基礎は、大問2つの構成です。それぞれの内容と配点は以下の通りです。
センター試験 化学基礎の出題内容
大問1 基本問題・知識問題(25点)
大問2 計算問題・応用問題(25点)
※配点は変更される可能性があります。
大問ごとの傾向は以下の通りです。
大問1 基本問題・知識問題
大問1では、分子の性質や実験器具の使用法など、知識によって解ける問題が多く出題されます。分子の性質についてはきちんと理解していないと応用問題を解くときに支障が出てくるので、きちんと理解して覚えましょう。
大問2 応用問題・計算問題
大問2ではmolの計算や酸化還元反応など、知識だけでなくその場で考える必要がある問題が出題されます。大問1よりも難しい内容になっているので、時間をかけ慎重に取り組みましょう。
時間配分を知ろう
センター試験の理科基礎は、2教科を合わせて60分で解くことが求められます。解く順番や、時間配分は自由なので、自分なりに順番・時間配分を決めておき、解くようにしましょう!
一応の時間配分の目安としては、見直しも含めて25分が良いでしょう。もう1つの教科に余裕を持って、取り組めるような時間配分が望ましいですね。
志望校別目標点数は?
ここでは志望校別にセンター化学基礎の目標点の目安を設定します。ただし、この目標はあくまで目安です。私大はセンター利用入試をのぞき、センター試験の得点が合否に影響しませんから、理科基礎の力を入れる必要はありません。また理科基礎が苦手でもほかの教科でカバーすれば合格することも可能です。
センター化学基礎 大学別目標点数
東大・京大・一橋大 50点
その他旧帝大(文系) 45点
その他国立大学(文系) 40点
早稲田(センター利用) 50点
MARCH(センター利用) 45点
※目標点のため、実際の合格者の平均より若干高めに点数を設定してあります。
戦略1. センター化学基礎の対策手順
- Step 1
- 過去問を解き、自分の現状を知る
- Step 2
- 参考書で知識をインプットする
- Step 3
- 問題集・過去問でアウトプットをする
- Step 4
- 知識を詰め込む
最初にやるべきことは過去問を解くこと
最初にやるべきことは、実際の試験問題を解くことです。なぜかというと、過去問を解くことで自分の現状の実力を知ることができ、自分に合った勉強法を実行できるから。
例えば点数が10点しか取れない人と、40点の人ではやるべき勉強は全く違いますよね? ですから、まずはきちんと過去問を解くことで自分の現在地をつかむことが必要なのです!
自分の実力が分かったら、対策スタート!!
過去問を解いて現状を把握したら、いよいよ対策が始まります。ですが繰り返すように、やるべき勉強は皆さんの実力によって変わるのです。まずは下の表を見て、自分が今やるべき勉強が何かを確かめましょう!
現在の点数に応じたやるべきこと
~34点 参考書でインプットをする
35点~45点 過去問・問題集で演習を積む
46点~ 知識を詰め込む
34点以下の人
過去問演習で点数が35点に届かなかった皆さんが最初にやるべきことは、参考書の知識のインプットです。
知識のインプットが完全に済めば、基本的に35点をきることはありません! ですからまずは知識をしっかりインプットすることで、点数を安定させるようにしましょう!
具体的な勉強方法については、「戦略3:化学基礎おすすめ参考書&使い方」で説明します。
35点~45点の人
知識のインプットをひととおり終えた皆さんは、問題演習を重ねましょう!
問題演習を積むことで得られるものは大きく2つです。
- ①知識に抜け漏れがないか確認できる
- ②センター試験で出題されるような問題形式に慣れることができる
問題演習におすすめな問題集
点数が35点を超えてきた人たちにはこちらの問題集がおすすめです。駿台予備校が実施するセンター模試の過去問が7回分収録されていて、更なる問題演習を積むことができます! 問題のレベルは実際のセンター試験より若干むずかしめなので、これで高得点が取れれば本番でも高得点が期待できます。
45点以上の人
そして過去問演習で得点が45点を超えるようになった……。そんな皆さんはいよいよセンター化学基礎の総仕上げです。総仕上げでは知識の詰め込みを行います。
詰め込みは、今まで使っていた参考書を見直す勉強法がおすすめです。
センター化学基礎に割ける時間は多くありません。ですから新しい参考書に手を出すのではなく、今まで使っていた参考書を完璧にすることを目指しましょう。
戦略3 化学基礎おすすめ参考書&使い方
ここからは
・インプット用参考書
・アウトプット用問題集
・おすすめ過去問題集
を1つずつ紹介します!
化学基礎:インプット用おすすめ参考書
『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに』は、センター化学基礎で必要な知識を、抜けもれなく網羅している参考書です。この一冊を勉強することで、インプットは完璧になります。
『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに』の使い方
1周目
●1回の勉強時間:1時間
●勉強の頻度:1週間に1回
●期間:2か月間
まずは参考書を読み進めていきましょう。内容を暗記する必要はありません。参考書の中に書いてある内容を、つっかかりなく読み進められるくらい、理解をすることを大事にしてください。
2周目
●1回の勉強時間:2時間
●勉強の頻度:1週間に2回
●期間:1か月間
そして2周目には内容を一気に暗記してしまいます。ポイントとしては、1ページを読み進めるごとに、参考書をとじて、そのページの中に書いてあったことをすべて思い出す、という作業を行うことです。
インプットした知識は、思い出すという動作を通じて、定着します。思い出すという作業をすれば、あっという間に知識が身につきますよ。
化学基礎:アウトプット用おすすめ問題集
全範囲に対応した問題集ですね。教科書と平行して解いていくタイプの問題集です。学校で指定されている場合も多いので、既に持っている人も多いかもしれませんね。おすすめの人は点数が35点に満たない人です。様々な分野に関して対策する必要があるので、この問題集で対応していきましょう!
『リードα 化学基礎』の使い方
1周目
●1回の勉強時間:2時間
●勉強の頻度:1週間に2回
●期間:1か月間
この問題集は2周してみましょう。1周目では、ひととおりすべての問題を解いていきます。また間違った問題に関しては、選択肢を暗記するのではなく、なぜその答えになるのかを知ることが大切です。
また1周目で間違った問題に関しては、問題文の横にチェックを入れておくようにしましょう。
2周目
●1回の勉強時間:1時間
●勉強の頻度:1週間に2回
●期間:2週間
そして2周目には間違った問題だけ復習していきましょう。そしてここでも間違った問題に関しては、解説を熟読するようにしましょう。
化学基礎:おすすめ過去問題集
こちらは化学基礎の過去問題集、そして模試の過去問題集です。必ず過去問を解いて本番の試験に備えましょう。
化学基礎過去問の使い方
1周目
●1回の勉強時間:1時間
●勉強の頻度:1週間に2回
●期間:3週間
時間を図り、問題を解いていきます。基本的に30分以内に解き終え、残りの30分で復習をしていきます。忘れてしまっていた知識に関しては、教科書や『鎌田の化学基礎をはじめからていねいに』を使って暗記をし直しましょう。
2周目
●1回の勉強時間:1時間
●勉強の頻度:1週間に1回
●期間:1ヶ月間
そして2周目には間違った問題だけ、解きなおしをしましょう。そして解説を熟読し、類題が出てきても解けるまで、理解をしましょう。他の人に問題の解説ができるレベルで理解をすることがポイントです。
まとめ
・まずは敵を知ること!
・実力に合わせた勉強をしよう!
・間違った問題を徹底的に復習しよう!
もっと具体的に「このとおりに勉強すれば化学の勉強は完璧、という参考書の流れが知りたい!」という方は、ぜひSTRUXの参考書マップを活用してください!
■ 参考書マップとは? ■
STRUXの「参考書マップ」は、受験までにやるべき勉強を「順番通りに」すべて洗い出したもの。「いつまでに」「どの順番で」勉強をすればいいかがひと目で分かるので、あとはこの通りに勉強するだけ!という状態になります。
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