こんばんは!
学習塾STRUX塾長で、STRUX大学受験マガジンを監修している、橋本拓磨です。
なかなか梅雨があけませんね……高校生・受験生の皆さんも「そろそろ夏休み!」とワクワクしながらも、まだ天気は良くないからなんとなくもやもや……なんて人が多いのではないでしょうか。
天気が悪いので、僕は最近ずっとなんとなく体が重く感じていなす。気分もあまり晴れずイライラ……なんてことも。
そんなときはあまり気にしないことが肝要です。鈍感になることも一つの才能ですよね……
はてさて、前回はそんなみなさんに向けて、「やる気を出すには?」「勉強に集中するには?」みたいな話をしました。
今回も、学習塾STRUXの生徒さんによく話をしていることをまとめていこうと思います。
特にこの時期は「夏どうやって勉強していこう……」「何を勉強すればいいの?」といった悩みが多く寄せられます。
せっかく夏直前!ということで、今回はもっと具体的に「夏何を勉強するのか?」という話をシチュエーション別にしてみようと思います!
理系学部志望!なかなか理系科目がはかどらない受験生は「基礎固め」に徹すべし!
担当している生徒さんや、無料体験で相談しに来てくれる生徒さんで多いのが、「物理や化学、数IIIが終わらない!難しい!」という悩み。学校の授業もなかなか理解できずテスト前の勉強だけでなんとかしてきた高3生や、「現役のときあまり勉強してなくて……」といった既卒生の方が多いですね。
理系科目はそもそもとても時間がかかるもの。STRUXで利用している参考書リスト+カリキュラムだけでも、基礎から勉強すると数学だけで2000時間、物理化学は1000時間ずつかかるなんて計算になります。
しかも、理系学部は「国英+社会1つ」が多い文系学部と異なり「英数+物化」の4科目が受験科目になる場合も多いです。
そうなるとなおさら学習に必要な時間は多くなりますね……。
この「ものすごく時間がかかる理系科目」に立ち向かうためには、「夏のうちに基礎を完璧にする」ことがもはや「最低条件」となります。
なぜならどの科目も範囲が広く、入試問題の演習にもとても時間がかかるから。
そうなればそれ以前に、基礎が完璧になっていないと十分な入試問題演習ができなくなってしまいます。
そのため、実際の生徒さんの計画を立てるときも、このように「夏のうちに必ず物理・化学・数3の基礎を終わらせようね!」と話をしています。
理系を目指す高校1・2年生は、とにかく「英語」「数学」を固めよう!
こんなことを聞くと、理系を目指す高校1・2年生の皆さんは戦々恐々とすることでしょう。
「やばい!急いで物理とか化学勉強しないと!」となるのも無理はありません。
しかし、落ち着いてください。
今、学校で習った範囲の英語・数学は、完璧に理解できていますか?
または、多少学校より先に進んで、自分で数学など勉強していますか?
どれだけ物理・化学・数3に時間がかかるといっても、同じくらい英語・数学1A2Bも重要なのです。
特に数学については、1A/2Bが完璧に理解できていて、問題が解けるようでなければ絶対に数3は解けないと思っていてください。
数学は1・A・2・B・3が並列してあるのではなく、1A2Bの上に数3が乗っかっているようなイメージです。
数3ではベクトルや数列、三角関数や対数関数を理解できていることは大前提に、それをもとにした問題が出されます。
これは実際STRUXの塾生さんを見ていても思うことですが、1A2Bの範囲が完璧にできていないと、受験生の4月から「まずは1A2Bの復習!」となってしまい、数3に回す時間が十分に取れないことがあります。
逆にいってしまえば、数学1A2Bがある程度完璧になっていれば、受験生になってじっくり数3や物理化学に取り組めるというわけです。
英語も同様。物理や化学は学校の進度も遅く、3年生までじっくり時間をかけて進められます。
いっぽう英語などは基本的な文法事項は早々に終わらせ、解釈や長文読解の授業が早いうちに始まるのではないでしょうか?
つまり受験生になると、物理や化学に時間を取られるのでなかなか英語に時間を回せないんです。
もし英語、特に英単語・英文法・英文解釈に不安がある人は、夏を使ってこれらの基礎を固めきるようにしましょう!
- 数学は「1A2Bの既習範囲を完璧に」!
- 青チャートなどの問題を何も見ずに解けるようになっておこう!
- 英語は「単語・文法・解釈」の基本を入れておく!
- ターゲット1200レベル/入門英文法問題精講レベル/入門英文解釈の技術70レベル、までは完璧に!
文系でも同じ!まずは「英語」の基礎固め。受験生は全科目の基礎を夏で終わらせよう!
ここまで理系科目の話ばかりしてきましたが、これは理系に限った話ではありません。
文系の皆さんも「英語」は必須科目。
更に大学によっては社会も必須ですよね。
大学入試で使われる社会、特に一般入試では「日本史」「世界史」が大半。
この2科目の最大の敵は「通史の理解と暗記」です。
論述が出る大学にせよ、細かい用語や歴史理解を問われる大学にせよ、「通史の理解と暗記」は大前提として押さえないといけない部分。
ここが押さえられていないと、そもそも入試形式の問題演習に取り組むことができません。
なので、時間のある夏に「通史の理解と暗記」をバッチリこなしていくことが重要です。
特に高校3年生は、学校の歴史の授業の進度が遅い場合もあるので要注意!
STRUXの生徒さんが通っている学校では、もはや夏の課題で「学校の世界史の授業では通史が終わらないかもしれないけど、夏までに1周はしておくことが大事だよ!だから予習しよう!」と言ってしまっているところもありました。
なので、どんなに進みが遅い生徒でも、「夏の間に通史は終わらせよう!」と話をしています。
スタディサプリや「詳説日本史ノート」などを駆使して、歴史の流れをつかみつつ単語を覚えていくようにしましょう。
- 文系1,2年生はまず「英語!」
- 時間がある時期に「単語・文法・解釈」を完璧に!
- 受験生は「世界史・日本史」をとにかく1周!
- 時間があるときに1周しておいて、秋から演習に入ろう!
英数に自身がある人は、どんどん理科・社会を進めよう!
これまで文系・理系で「夏で基礎を固めよう!」「遅れを取り戻そう!」ということを話しました。
時間がまとまって取れる、かつ受験前にまとめて勉強できるラストチャンスだから、そういったリカバリーをしていこう!ということですね。
逆に、学校の授業もテストも理解できて、ある程度問題が解けるよ!という高校1,2年生は時間がまとまって取れる夏休みを使って、どんどん物理・化学や世界史・日本史を進めましょう。
受験においては早くスタートを切るに越したことはないです。
なるべく早く始められれば、それだけたくさんの勉強を刷ることができます。
理科や社会は学校の授業もなかなか終わらないので、ペースに余裕がある人は早め早めに進めておくと良いでしょう。
スタディサプリの動画などを活用して、予習をどんどん進めていくのがBest!
1日1本見ていけば、日本史の通史(50講座)や物理(24講)などの基礎を一通りインプットできます!
(もちろん、まだまだ英文法などが固まりきっていない場合はそちらを優先してくださいね!)
- 時間に余裕があれば「理科・社会」の予習!
- 受験にフライングはない!1,2年で数学・英語に余裕があれば進めるべし。
今回は、「夏休みに何をすればいいの?」ということをパターン別に紹介しました。
STRUXの塾生さんには、夏前の授業で「夏の時間をどう活用するの?」「夏でこの参考書を終わらせよう!」みたいな話をみっちりしています。
みなさんもぜひ、「この夏で〇〇を終わらせる!」といった目標を立てて、勉強をすすめてみてください!
では今週はこのへんで!
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。