英語勉強法


【共通テスト英語】リーディング各設問の傾向と解き方のコツを詳しく分析!

*紹介している教材にはプロモーションを含みます

「共通テスト英語は全部読解問題って聞いたけど、ほんと?」
「全然時間が足りないんだけど、どうやって解いたらいいの?」

こんな風に思ったことはありませんか?

この記事では「共通テスト英語」の出題内容と大問ごとに詳しく説明していきます。これを読めば共通テスト英語の設問がどうなっているのか、どういった問題が出題されるのか必ず理解できるはずです!

また時間配分や大問を解くコツもお伝えするので、ぜひ参考にしてくださいね!

*ここでは、共通テスト2022本試験英語リーディングをもとに分析しています。

共通テスト英語リーディングの出題範囲:設問はすべて「読解」

出題範囲は基本的な単語を中心としたもので、出題形式はすべて読解形式になっています。

すべて読解問題のため、「英文法の勉強をしなくてもいいのでは?」と考える人も出てくると思います。しかし、それは大きな間違いです。英文法は英語の勉強の基礎なので問題として出題されなくても必ず勉強しましょう。

英語の勉強の流れは以下の記事でも解説しているので、参考にしてくださいね!

単語の難易度は「センター試験」と同レベルだが、正確な語彙力が重要

長文中に出てくる単語の難易度は、単語帳で言えば「ターゲット1900」や「システム英単語」のレベルで、これは「センター試験」のときと大きくは変わっていません。ですので、「センター試験」のときと同様に、これらの単語帳をまずは「1冊」完璧にすることで、十分「共通テスト」に対応できる単語力が身につきます。

ただし、中学レベルがあやふやな人や、はじめて単語帳を買う人は「ターゲット1200」など難易度の低いものから取り組んでください。

長文を「読める人」「読めない人」を分ける最大の要因は語彙力です。長文を読むときにどんなに読解力に優れた人でも、語彙力がないと完璧に正解することはできません。逆に、多少長文を読むのが遅くても語彙力がある人なら、問題に確実に正解して得点を伸ばすことができます。語彙力は誰でも努力すれば伸ばすことができるとができる力です。入試は最終的には語彙力勝負になりますから、必ず語彙力を鍛えるようにしましょう。

共通テストの長文の単語量は「5000〜6000語」程度!

長文の文章量は「センター試験」と比較したときに圧倒的に増加しています。具体的には、総単語数がセンター試験2018では4000〜4500語であったのに対し、共通テストでは5000〜6000語と、約1000〜1500語程度増えています。

すべて読解問題になったため、単語数が増えていますが、増えたからといって解答時間は80分で変わりありません。問題を解く時間を差し引いても、だいたい1分で100単語以上を読み進めなければいけないため、早く正確に文章を読むことが求められます。

共通テスト英語の問題構成&設問ごとの難易度を詳しく知ろう

ここからはより細かい問題構成を見ていきましょう。すべて読解問題になっていますが、細かい大問構成は以下の通りです。

大問 構成(配点)
第1問 書籍中の図・Webサイトの読解(10)
第2問 図書館案内・記事の読解(20)
第3問 ブログ・雑誌の読解(15)
第4問 ブログ(図表つき)読解(16)
第5問 伝記読解・プレゼンメモ作成(15)
第6問 記事読解・要約メモ&ポスター作成(24)

すべて読解問題であるため、設問ごとの配点に偏りが少なく、配点は第1問と第2問が1問2点、第3問以降が1問2~3点となっています。1問1問の配点は他の科目と比べてもそれほど大きくないですが、入試のシステムによっては英語リーディングの点数が2倍換算で計算される大学もあるので、注意が必要です。

次に大問ごとの「文章量」と「難易度」、そしてそれぞれ「どういう問題か」について説明します。

*実施回によって多少の誤差があります。

共通テスト英語リーディング第1問

第1問は、伝言メモ、ウェブサイト(広告記事)の問題でした。伝言メモの方はあまり見てこなかった出題形式なので要チェックです。ウェブサイト(広告記事)の方はセンター試験第4問に少し近い問題です。

問題概要

第1問はA・Bの2つの問題から構成されています。内容はAが書籍中の挿絵の説明について、Bがウェブサイト(イベント詳細)です。

設問数 難易度 単語数(語) 内容
A 2 やさしい 143 書籍中の挿絵・説明
B 3 普通 263 ウェブサイト(イベント詳細)

共通テスト英語リーディング第1問1

共通テスト英語リーディング第1問2

第1問は文章量が少なく、単語の難易度も高くありません。また、1問につき2点と配点が高くなっているわけではありません。ただ、ここで失点を重ねているようだとこの先の問題を解くのはなかなか難しく、着実に満点を狙いたい大問です。

求められる力

第1問では他の大問と比べて素早く解くことが求められます。第1問が一番易しく、単語数が少ないからです。そのために、文章の要点がどこなのかすぐに判断する力が必要です。頭から素早く読むよりは、先に設問に目を通して、聞かれていることを探しながら読み、どれだけ早く見つけられるかが第1問を解く上で大切です。

共通テスト英語リーディング第2問

第2問は、図書館の利用案内・ペットに関する記事の読解。図書館案内自体は日本語でも見かける文章ですし、記事の方も内容自体はそれほど難しくはありません。

問題概要

第2問はA、Bから構成されています。内容はAが図書館の利用案内、Bがペットに関する記事でした。

設問数 難易度 単語数(語) 内容
A 5 普通 321 図書館の利用案内
B 5 普通 259 ペットに関する記事

共通テスト英語リーディング第2問1

共通テスト英語リーディング第2問2

第1問と比べて単語数が増えただけで、難易度は変化していません。そのため第1問同様ここでの失点はなるべく避けるようにしましょう。第2問は一番設問数が多い大問になっていますが、1問あたりの配点や難易度を考えるとここもなるべく時間をかけずに点を取れるようにしたいところです。

第2問で求められる力

第1問のような文章の要点を見抜く力に加え、特に第2問のBでは「主張(Opinion)」と「事実(Fact)」を整理する力が求められます。

Bは記事を読んで答える問題であるため、過去には「書かれている「事実(Fact)」として正しいことを選べ」という設問が出たこともありました。そのときに記者の「主張」を「事実」と勘違いする受験生が必ずいます。たしかに、記者の主張は文章中に書いてあり間違いでは無いのですが、「事実として正しいものはどれか」という問いに対する答えとしては不適切です。そこで失点しないためにも「主張」と「事実」を整理する力をつけましょう。

「主張」と「事実」を色分けする練習が有効です。可視化することで「主張」と「事実」の整理がしやすくなります。また、解説を確認して色分けが正しかったかを必ず確かめてください。だんだんと慣れてきたら色分けをしないで演習していけば素早く「主張」と「事実」の整理ができるようになります。

また2022共通テスト本試では、第2問Bの最後の問題にタイトルを付ける問題が出題されています。このタイプの問題が出題されていることに読み始める前に意識できていれば、後で読み返す手間が省けます。

共通テスト英語リーディング第3問

第3問はブログと雑誌記事でした。特徴的な問題というわけではないです。

第3問の問題概要

第3問はA、Bから構成されています。

設問数 難易度 単語数(語) 内容
A 2 やさしい 301 ブログ
B 3 普通 399 雑誌記事

共通テスト英語リーディング第3問1

共通テスト英語リーディング第3問2

第3問は第1、2問同様の単語の難易度になっていますが、1問につき3点となっています。第3問Aについては単語数も多くないですし問題も2問しかないので、ここでの失点は避けたいです。第3問Bは約400単語の長文が初めて登場してくるので少し負担は大きくなりますが、これも難易度に変化はありません。

第3問で求められる力

第1、2問で取り上げた「言い換え部分を素早く見つける力」「主張と事実を整理する力」のどちらも必要になってきます。ですので、前半戦の総復習のつもりで問題を解くようにしましょう。本番ではここで問題の半分なので時間調整ができるのであればしましょう。第1、2問を問題なく解くことができれば苦労しないはずですが、裏を返すと、普段の演習で第1、2問で点数を落としているのであればそこを集中的に問題を解いてから第3問に取り組むようにしましょう。

また2022年共通テスト本試では、第3問Bで出来事を起こった順に並び替える問題が出題されたので、問題に先に目を通しておくと、後で読み返す時間が短縮できるでしょう。

共通テスト英語リーディング第4問

第4問は記事・グラフになっています。グラフの読み取り問題が出てくるので注意して問題に取り組んでください。

問題概要

第4問は図や表の付いたブログ記事2つで構成されています。

設問数 難易度 単語数(語) 内容
1 合わせて5問 普通 186 ブログ(図つき)読解
2 合わせて5問 普通 299 ブログ(表つき)読解

共通テスト英語リーディング第4問1

共通テスト英語リーディング第4問2

第4問は2つのブログ記事で構成されていて、1問あたり2〜3点になっています。2記事を比較して解答しなければならない問題も出るので、両方の文章の内容を正確に把握する必要があります。

第4問で求められる力

1つずつの文章のレベルは第3問までと大きく変わりませんが、2記事を比較して解答する問題が出ている分、片方の内容把握をミスると、正確に解答することができない問題になっています。

また表や過去にはグラフなどが出されることもあり、ちょっとした図や表の読み取りも同時に課されるので、慣れは必要でしょう。共通テスト以外ではなかなか見かけない出題形式なので、過去問演習などで慣れる必要があります。

共通テスト英語リーディング第5問

第5問は伝記です。伝記は時系列の整理がものすごく大切になってきます。

問題概要

第5問は長文1つで構成されています。

設問数 難易度 単語数(語) 内容
5 難しい 724 伝記・プレゼンメモ作成

共通テスト英語リーディング第5問1

共通テスト英語リーディング第5問2

第5問は1問3点です。時系列の並び替え問題が含まれていて、こちらは全て正しくマークできた場合のみ点数をもらえます。なので時を表す表現に気をつけないといけません。逆にここの問題が解ければ時系列を整理できているといっていいでしょう。また文章全体の語数もかなり多いので事前の時間配分通りに時間をかけて解くようにしましょう。

求められる力

第5問のような長めの長文の場合には、ピンポイントで探す能力も大事ですが、それ以上に頭から全て理解しながら読んでいく力が重要です。それに追加で求められるのが、「時系列を意識して読む」ということです。内容が「伝記」の形式になっていますが、必ずしも「文章の流れ=時系列」ではありません。時を表す表現に特に気を付けて読んでいかないと、この大問にある「年表を完成させる問題」を解くことはできません。

共通テスト英語リーディング第6問

第6問は記事です。今までの記事問題よりも分量も難易度も高くなっているので覚悟してください。

問題概要

第6問はA、Bから構成されています。

設問数 難易度 単語数(語) 内容
A 4 難しい 797 記事・要約メモ作成
B 4 難しい 766 記事・プレゼンポスター作成

共通テスト英語リーディング第6問1

共通テスト英語リーディング第6問2

第6問はA、Bの2つの設問から構成されています。大問の中で一番単語数も多く単語の難易度も高いため流石最終問題といったとこでしょう。配点は1問3点になっていて、1問あたりの点数はそこまで高くないものの全体の約4分の1を占める得点になっています。第6問になると時間が足りず解き切れない、という人が多いですが、多くの点を落としてしまうことになりますから、必ず解くようにしましょう。

求められる力

今まで取り上げたすべての能力が求められます。その中でも内容が記事問題になっているので、第2問で触れた「主張」と「事実」の整理を必ずできるようにしてください。そうすることで問いに答えやすくなるはずです。第1~5問でミスなく解けるようになっているのであれば、後はどれだけ長文を解くことに慣れているのかが求められているので、演習を多くするようにしましょう。演習する中で段落ごとにどういう主張なのか理解する能力を鍛えてください。具体的には、長文演習のときに段落ごとの要約を端に書いて、解説と照らし合わせて確かめる、ということを繰り返してください。

共通テスト英語の設問ごとの時間配分をチェック

これだけ多くの文章が出題されると、「いかに時間内に解き終えるか」というのが重要になります。そこで大事になるのが「時間配分」です。かんたんに大問ごとの時間配分をまとめておきましょう。

大問 時間
大問1 5分
大問2 7分
大問3 14分
大問4 10分
大問5 18分
大問6 24分
見直し 2分


基本的には大問1から順番に解いていき、後半の大問に時間を多く残しておくようにしましょう。この時間配分を意識しておかないとどんなに演習をしても点数につながりません。対策を始めた直後は設問に慣れる意図から時間を気にしなくてもいいのですが、各大問ごとの求められる力がついてきたら時間を意識して解いてください。そうすることで、本番に自分の目標点数を達成できます。

共通テストの時間配分については、こちらで詳しく説明しています。

まとめ

共通テストといっても何か特別な問題が出題されるのではなく、今までやってきた勉強の成果をそのまま発揮すれば大丈夫です。この記事を通じて今後の勉強方針やどういうことを意識して勉強すればいいのかを参考にして頑張ってください!

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橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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