「用語集を使うように!」と先生から言われて、使っている人いますよね?でも、その用語集、「正しく」使えていますか?用語集を間違って使っている受験生は多いです。間違ったまま使ってしまうと、大変勉強時間を無駄にしてしまいます。この記事では、用語集を正しく使って、世界史を得意にするための「用語集の使い方」を紹介。これを読んで、無駄なく用語集を使いこなしましょう!

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用語集ってどうやって使えばいいんですか?

用語集ってどうやって使えばいいんですか?





※早慶などの難関私大は、教科書に載っていないような単語を出題してくる場合がある。

- 用語集に載っている単語を全て覚えようとしている。
- 用語集を単語帳代わりに使用している。
- 用語集を使っていない。





戦略01用語集って何?用語集って必要?
今回は用語集の解説です。世界史の用語集は、こういったものがあります。

世界史の用語集の基本的な構成は、下の図のようになっています。

こんな印象をもつ人もいるかもしれません。それでも用語集が使うよう勧められているのは、この二つの理由があるからです。
①頻出度が分かるから
用語の隣には数字が書かれています。これは「この単語が何種類の教科書に載っているか」を示しています。この数字が高ければ高いほど、大学受験の世界史においては重要な単語となります。もちろん、入試で問われることが多いのも、この数字が高い単語です。つまり、用語集は重要単語を教えてくれるわけです。

②用語の解説が載っているから
単語の詳しい解説は、「なんでこの戦争が起こったのか?」「この制度って具体的にどんな内容だったの?」といったことを説明してくれています。授業の説明や、問題集の解説でよく分からなかった内容を理解するのにピッタリです。

しかしいざ用語集を使おうとすると、
「どうやって使えばいいの?」
「頻出数字のいくつぐらいまで覚えないといけないの?」
といった悩みが出てくると思います。次の章では、「用語集の正しい使い方」を解説していきます。
戦略02この使い方はNG!やってはいけない用語集の使い方


【マルオの用語集の使い方】
- 用語集の重要そうな説明に蛍光ペンで線を引きまくる。
- 用語集で暗記を行う。(一問一答などは使わない)
- 用語集に載っている単語を全て覚えようとしている。



1-1.正しい用語集の使い方
これから正しい用語集の使い方を説明していきます。まず、用語集は世界史の「辞書」として使いましょう。

たとえば、英語の授業で分からない単語があれば、英和辞典で意味を調べますよね?
それと同じように世界史でも「この法律ってどういう内容なのかな?」「この戦争ってどんな内容だったのかな?」というような疑問を解決するのが、「用語集」です。
意味、内容が分からない、内容をもっと知りたい用語が出てきた➡用語集で確認
注意点として、「用語集で暗記しようとしない」ことが大切です。


用語集で暗記しようとしてはいけない理由は2つあります。
① 用語集は「覚える作業」に向いていない。
用語集は、そもそも暗記する作業に向いている教材ではありません。

問題形式でもなければ(一部例外はあります)、書き込み式でもないので、暗記するという目的には向いていないのです。
英語で文法事項をマスターするなら、
- ① 文法事項を理解する
- ② 文法問題集で知識を定着させる
- ③ 長文や英作文で文法事項を使えるようになる
この流れになります。これを世界史に置き換えてみましょう。
たとえば「オリエント史」をマスターするなら、
- ① 教科書、用語集、資料集でオリエント史の内容を理解する
- ② 一問一答などで「アケメネス朝」などの単語の知識を定着させる
- ③ 論述問題などで知識を使えるようになる
こういった流れになります。

その通りです。あくまで用語集は、教科書などでは理解しきれなかった部分を、補うための補助教材なのです。(ここでの「理解する」の意味は、どんな出来事がなんで起こったか、といった大まかな歴史の流れを知ることを指します。)
決して、暗記のための教材ではありません。蛍光ペンなどで線を引いている人は要注意!線を引いて覚えた気になってしまいがちです。

必ず「知識を定着させる」勉強は、一問一答などの教材を使いましょう。以下の記事も参考にしてください。
② 情報を分散させない
また、暗記が重要になる科目は、「情報の場所を一つの場所にまとめること」が大事。
試験中に、
「あっ、この問題、用語集で覚えたような…でもノートばかり見ていたから覚えてない!」
こんなことになってはいませんか?世界史はただでさえ暗記量が多い科目です。試験中はたえずその知識を頭から引っ張りだしていく必要があります。
そのため、情報はできるだけ、一つの場所にまとめてシンプルに覚えた方がいいのです。
あまりにも多くの教材を使ったり、色々な教材に蛍光ペンで線を引っ張って暗記したりしてしまうとかえって混乱してしまいます。

用語集の記述内容を覚えたいなら、普段使っているノートなどにその記述をメモするようにしましょう。
1-2. 用語集はどこまで覚えればいい?
用語集で一番多い悩みはこの問題でしょう。
「早慶に受かるなら①(用語の隣にある数字)まで覚えないといけない」
「赤字の用語だけ覚えてれば十分」
などと、巷ではとやかく言われていますが、一つだけ言えるのは、
「全部の単語を覚える必要はまったくない」
ということ。


さきほども述べた通り、用語集は、「よくわからない単語」を調べるためのもの。
用語集に載っているからといって、その単語を覚えるべき理由にはならないのです。
教科書や問題集に出てきた時に、その単語を「覚えるべき単語」としてみなしましょう。
数字が④や⑤でも、よく出題されるような単語はしっかり覚えるべきですし、①や②の単語はまず覚えなくていいでしょう。
確かに、早慶の入試問題では、①や②の単語は出ることはあります。
しかし、そのような問題はみんなできないので、差がつくことはありません。実際に差がつくのは、④や⑤の単語についての深い理解を必要とする問題なのです。


あくまで用語集は、「意味を調べるための教材」として使いましょう。
戦略03おすすめの用語集は?




世界史用語集(山川出版社)
言わずと知れた用語集の鉄板。教科書順に単語が掲載されています。解説も充実しているのでとりあえずこれを買っておけば、大丈夫でしょう。
【こんな人におすすめ】
・はずれを避けたい!
・鉄板のものがほしい!
世界史用語集ちゃーと&わーど(駿台文庫)
この用語集の特徴は、図表が充実していること。各時代の流れを整理した表や、地図が載っています。その代わり収録語数は少なめです。
【こんな人におすすめ】
・単語と一緒に歴史の流れも理解しておきたい!
・地図もちゃんと頭に入れておきたい!!
必携世界史用語(実教出版)
この用語集は収録語数が7700と多いです。(山川のものが5600)またセンター試験の頻出度の目印があり、センター試験のみで世界史を使うという人にもおすすめです。ただ収録語数が多い分、気がめいってしまうかもしれないので注意しましょう。
【こんな人におすすめ】
・センター試験だけ世界史を使う人
・慶応義塾大学法学部などの超マニアックな問題を出してくる大学を受ける人

まとめ
最後に今回の記事で学んだことを復習しましょう。
- 用語集は辞書的役割で使おう。
- 用語集で暗記しようとしないこと
- 用語集に載っているからといってすべての単語を覚える必要はない。
