- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
首都圏の名門である千葉大学は総合大学としての強みを活かした取り組みを進めており、特に2020年には学術研究・イノベーション推薦機構を設置して企業や自治体と連携した研究活動を行っています。
このようにレベルの高い教育を提供している千葉大学に合格するためには、出題傾向をきちんと把握して、必要な対策に絞った効率的な勉強を行うことが大切です。
この記事では、千葉大学生物の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
千葉大学の生物出題傾向
まずは千葉大学の生物における出題傾向を分析しておきましょう。近年、大問は5題で構成されており、主に知識や実験考察問題を問われます。また、各大問100字前後の論述問題が数問出題されています。問題集や過去問で、論理的に説明する力を身に付けましょう。
千葉大学の生物は例年、様々な単元から出題されていますが、遺伝子、発生、植物ホルモンの単元は出やすい傾向にあります。単元を絞らずにどの単元が出題されても対応できるように対策しておきましょう。
千葉大学・生物の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 生物記述式設問
- 第2問 生物記述式設問
- 第3問 生物記述式設問
- 第4問 生物記述式設問
- 第5問 生物記述式設問
大問は5題構成ですが、受験する学部により解く大問数が異なります。詳しくは千葉大学の受験要項を確認してください。
千葉大学生物の時間配分の例
千葉大学の生物はほとんどの学部・学科で50分相当の問題が出題されます。なお、理学部生物学科は80分相当の出題となります。試験が始まったら、いきなり解き始めるよりもまずは全体の構成を確認し、比較的取り組みやすそうな設問から解いていく方針がいいでしょう。また、1つの問題に長時間足止めされると大きくタイムロスをして取り返しがつかなくなります。そのため、3分ほど手が止まっていたら一旦他の問題に移り、後でまた戻ってくる柔軟な解き進め方も出来るようになっておきたい所です。こうした戦略は日頃の学習できちんと練習しておかないと本番で実行するのは難しいため、模試や過去問を使って試験の要領をつかむ練習をしておきましょう。
時間配分の例(参考:2021年度)
国際教養学部(1科目80分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(20分) |
00:20 | 第2問 生物記述式設問(20分) |
00:40 | 第3問 生物記述式設問(20分) |
01:00 | 第5問 生物記述式設問(20分) |
教育学部(1科目50分あるいは2科目100分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第5問 生物記述式設問(16分) |
理学部(数学・情報数理学科)(1科目50分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第3問 生物記述式設問(16分) |
理学部(化学科)(2科目150分ですが、募集要項では化学が100分相当のため生物の目安時間は50分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:26 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:52 | 第3問 生物記述式設問(16分) |
理学部(生物学科)(2科目130分ですが、募集要項では生物は80分相当)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第3問 生物記述式設問(16分) |
00:48 | 第4問 生物記述式設問(16分) |
01:04 | 第5問 生物記述式設問(16分) |
理学部(地球科学科)(2科目100分のため、生物の目安時間は50分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第4問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第5問 生物記述式設問(16分) |
園芸学部(園芸学科, 緑地環境学科)(2科目100分のため、生物の目安時間は50分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第5問 生物記述式設問(16分) |
園芸学部(応用生命化学科)(2科目100分のため、生物の目安時間は50分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第3問 生物記述式設問(16分) |
薬学部, 医学部, 看護学部の例(2科目100分のため、生物の目安時間は50分)
00:00 | 第1問 生物記述式設問(16分) |
00:16 | 第2問 生物記述式設問(16分) |
00:32 | 第3問 生物記述式設問(16分) |
薬学部、医学部、園芸学部などは2科目100分です。
各大問に100字前後の論述問題が出題されています。知識問題や記号問題は素早く解き、論述問題や実験考察問題に時間を残しておきましょう。
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千葉大生物で必要な学力レベル
千葉大学の生物は様々な単元を深く問われます。教科書レベルはもちろん、問題集や過去問で発展問題の対策をしておきましょう。
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、千葉大学の生物に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
千葉大学のレーダーチャートはこのようになります。
千葉大学における入試生物の難易度はレベル5です。教科書レベルの内容に加え、電気泳動法などの実験手法の原理や実験結果の考察ができるようにしておきましょう。
千葉大学生物が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、千葉大学の生物で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから千葉大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
千葉大へのスタートライン!まずは教科書内容で土台固め
多くの高校では3年の夏頃まで生物の授業が終わりません。そのため学校の授業ペースに合わせていると、入試問題を十分に演習できないまま入試本番を迎えてしまうことになります。千葉大学を目指すのであれば、自習を前提として生物の学習を進めましょう。高3の夏前には高校範囲を一通り終わらせ、夏以降は入試問題を使ってどんどん演習をこなしていきましょう。
これまで習った範囲の復習も含め、以下の参考書で全範囲の知識の網羅と定着を並行して行います。
- 教科書理解スタディサプリ高3生物(理論編)
- 教科書理解セミナー生物・生物基礎
- 教科書理解リードα生物・生物基礎
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、教科書レベルの基本知識を盤石にしていきます。いきなり問題を解くことはできないため、まずは映像授業の視聴と付属の問題を解くことで身につけていきましょう。
「リードα」「セミナー」などは適宜学校で配布されたもので似たようなものを使っても構いません。学校で配布されない場合、中古のものの購入や市販の「エクセル生物」などを活用しましょう。問題数が多くレベルも幅広いため、知識の定着にも入試レベルへの飛躍にも最適です。
次に進むポイント
- 生物の苦手意識が少し薄れてきた
- 生物でどういう範囲があって、どんな問題が出るのか把握している
- 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた
徹底した反復練習により、千葉大入試を解くための必修問題を定着
千葉大入試や共通テストレベルの問題を解けるようになるには、実際に問題を解いて知識をアウトプットしてはじめて意味があります。ここからは頻出の解法を固めていくことで、まずは入試問題を解くための「武器」を身につけていきます。
- 教科書理解セミナー生物・生物基礎
- 教科書理解リードα生物・生物基礎
- 定石演習生物基礎問題精講
夏休みでこれらを固められると良いでしょう。
次に進むポイント
- 「基礎問題精講」で8割程度は解ける
- センター試験の過去問で80点くらいは取れる
千葉大レベルまで伸ばしきる!仕上げの入試演習
ここまでの学習で標準的な問題は身についたので、あとは千葉大入試に向けて絞り込んでいくだけ。ここまで身につけてきた典型問題は確かに重要ですが、それだけでは合格点に達するのは困難です。基本的知識を頭の中で整理しなおし、うまく組み合わせて問題を解く力をつけるために入試レベルの問題演習をこなしていきましょう。
- 入試演習生物重要問題集
- 入試演習生物標準問題精講
- 入試演習生物一問一答
ここまでに挙げてきた参考書を終えたら立命館大学の過去問や形式の似た他大学の問題で仕上げていきます。入試問題は各大学によって大きく異なるものですから、入試本番での得点力を最大化するためには過去問演習が大きな鍵を握るということを忘れないでください。
- 過去問赤本(5〜10年分)
直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組みましょう。本番での得点力を上げるためには、実際にどの順番で解くかを意識しながら解くことが大切です。秋以降は必ず過去問を使って入試対策の総仕上げに取り掛かりましょう。