- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
関西学院大学の文系数学は典型問題がほとんどのため難易度はそこまで高くありませんが、計算量が多い点には注意が必要です。試験時間も厳しめに設定されているため、素早く処理できるように計算力を鍛えることが重要となってきます。
この記事では、関西学院大学文系数学の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
関西学院大学文系の数学出題傾向
関西学院大学文系数学の出題頻度を表にまとめています。頻出度の高い範囲は重点的に対策をしていきましょう。
1Aからは二次関数や確率、2Bからはベクトルや数列、微積分が頻出分野となっており、傾向はここ数年ほとんど変わっていません。なかでも微積分はほぼ毎年出題されると言っていいほど出題確率が高い分野です。記述式の大問で問われることが多いため、苦戦する受験生も多いはずです。逆に言えば微積分は他と差をつけられるチャンスの分野でもあるので、問題演習の数をこなしてしっかりと対策していきましょう。
関西学院大学文系数学の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 穴埋め式設問
- 第2問 穴埋め式設問
- 第3問 記述式設問
第1~2問までが穴埋め式で第3問のみ記述式というハイブリッド型の試験です。記述問題は解答が採点者に正しく伝わらなければ減点となる可能性もあるため、得点源とするには演習経験を積むことがとても重要となります。
関西学院大学文系数学の時間配分の例
関西学院大学文系数学の試験時間は60分です。大問は3つあり、単純に計算すれば、1問あたりにかけられる時間は20分となります。第3問は記述式であることも考慮すると、実際には時間を傾斜配分して解き進めなくてはなりません。時間的な余裕はあまりないため、解法が思いついた問題から素早く処理することが重要です。確率やベクトルなど、解答導出までの手数が多い問題も中にはありますが、簡潔な解法を探すことよりも、とにかく手を動かすということを念頭に置いて試験に挑むようにしましょう。
基本方針としては、まず穴埋め式の第1問と第2問を見て難易度を把握し、解けそうな問題から解き始めると良いでしょう。ここでは積極的に時間短縮を狙い、記述式の第3問にできるだけ多くの時間を残すことを意識しましょう。
時間配分の例
00:00 | 第1問 穴埋め式設問(12) |
00:12 | 第2問 穴埋め式設問(13) |
00:25 | 第3問 記述式設問(25) |
記述式設問は計算量が多い分どうしても時間がかかるので、前半の穴埋め式設問をできる限り速く解くことを心がけましょう。また計算ミスやケアレスミスは大幅な失点にも繋がりかねないので、最後に解答の見直しをする時間も確保しておくことが重要です。見直しの時間は5分を目安に残しておくようにしましょう。
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関西学院大学文系数学で必要な学力レベル
関西学院大学の文系数学では、共通テストの難易度に近い標準的なレベルの問題が出題されます。ひねりのある問題というよりも、典型問題をベースとした素直な問題が多く、1つ1つの問題を手際よく正確に解く能力が求められます。試験時間は60分とやや短めなので、1/6公式のような計算量を減らせる便利な公式は暗記しておくと良いでしょう。また、関西学院大学では記述式設問もあります。記述問題では自分の解答を相手に伝える技術が必要となり、数学的な表現を交えて論理的に説明できるかが問われます。記述の仕方に慣れておくことが重要なので、普段の学習から記述式の問題演習にできるだけ多く取り組みましょう。学校や塾の先生に解答を添削してもらい、アドバイスをもらいながら学習するとより効果的です。力がついてきたら、記述式の模試などにも積極的にチャレンジしましょう。
文系数学は7割以上の得点率を目標としましょう。このラインなら黄チャートクラスの網羅系テキストを9割ほど解ける状態にしておけば十分到達できるレベルです。数学が得意な人は、8割以上を取れると合格への大きな強みとなるでしょう。
関西学院大学文系数学が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、関西学院大学の文系数学で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから関西学院大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
まずは数学の基礎レベルが身についているかのチェック
数学が「苦手!」という場合は、まずその苦手意識を払拭するため、基礎の基礎レベルの問題集から取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず1番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 数字がそもそも苦手
- 定期テストは赤点ギリギリ
これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
これらの参考書は数学が苦手な人にとっても非常に分かりやすく書かれているので、数学初心者でも取り組みやすいテキストになっています。学校の授業についていけなくなる前に、なるべく早く取りかかるようにしましょう。遅くても高2のうちには終わらせておくようにしましょう。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、教科書レベルの基本知識を盤石にしていきます。まずは映像授業を視聴して、内容をしっかり理解することを意識しましょう。その後付属の問題にチャレンジして、基礎力がちゃんと身についているか力試しをしてみましょう。内容を100%理解できるようになるまで「視聴→問題演習」のサイクルを回すことが大切ですよ。
次に進むポイント
- 数学の苦手意識が少し薄れてきた
- 数学1A2Bでどういう範囲があって、どんな問題が出るのか把握している
- 「スタディサプリ」のほとんどを理解し、付属の問題が9割以上できる
大学入試で問われる数学の「定石」を叩き込む
大学入試レベルの問題を解けるようになるには、数学を理解するだけでなく理解したことを問題で実践できなくてはいけません。ここからは頻出の解法を固めていくことで、まずは入試問題を解くための「武器」を身につけていきます。
黄チャートには共通テストレベルのよく問われる典型問題が網羅されています。関西学院大学の場合は、これらのテキストを完ぺきにしておくことが入試問題を解くうえでの土台となります。高3までに完成させるようにしましょう。
余裕がある人は並行して青チャートにも取り組んでいきましょう。
青チャートに取り組んでおけば、やや難易度の高い問題が出題された場合にも柔軟に対応できる力が身につきます。高3の夏前までの完了を目指しましょう。
次に進むポイント
- 「黄チャート」はすべて9割以上解ける
- 「青チャート」の「レベル3」までは完璧に解ける
関西学院大学の実践レベルへ!入試形式の問題でひたすら演習
ここまでくれば定石問題はかなり身についているので、あとは関西学院大学文系数学の入試に向けて絞り込んでいくだけ。入試問題は定石問題の組み合わせで出題されますから、実際の入試問題をどんどん演習していきます。
これらのテキストでより実践的な数学力を身につけましょう。これまでやった定石問題の解き方を初見の問題でいかに活用できるかが重要なので、数をこなして入試で戦える力を身につけていきましょう。
これらの参考書をやり終えたら仕上げに入ります。仕上げは関西学院大学の赤本に挑戦していきましょう。
- 過去問赤本(5〜10年分)
赤本を解く際は、時間を測って本番の試験さながらに問題演習を行うことが重要です。記述問題を解いた後は、自分の解答と解答例を見比べて、ダメだった点や改善点すべき点を確実に押さえておきましょう。
赤本には遅くとも高3の秋までには本格的に取り組めるよう、計画的に学習を進めていきましょう。