この記事では整数問題に関する悩みや疑問を解決していきます!センター試験の選択問題や難関大学の2次試験で出題される整数問題ですが、「しっかりと対策したことがない」という人が多いのではないでしょうか。この記事を読んで整数問題の対策をし、得意分野にしていきましょう!
目次
戦略1 「整数問題」を知ろう!
これらがいわゆる「整数問題」です。具体的な分野としては以下のものが上げられます。
- ユークリッドの互除法
- 不定方程式
- 最小公倍数・最大公約数
- n進法
- ガウス記号などの新記号
- そのほか整数の証明問題
とくに注意すべきは上の4つ。 これらがセンター試験でよく狙われます。2次試験でも数学を使う人は赤本などの過去問分析を読み、整数問題の対策が必要か調べておきましょう。2次試験の整数問題は難易度が高いものも多く、上の6つの分野に関してしっかりと対策することが必要です!
戦略2 整数問題、本当に必要?
センター試験数学ⅠAでは大問が1~6まであります。大問1~3は全員共通で解きますが、 大問4~6は、そのなかから2つを選んで解答します。
例年の傾向として大問4は確率、大問5は整数、大問6は図形が出題されます。
こんな期待を抱く人もいるかもしれませんがちょっと待って。たしかに、受験の戦略としてはあらかじめどの大問を解くか決めておき、その分野を重点的に対策しなければいけません。しかし、整数問題は単独で対策しやすい分野ですし、センターでは他の分野よりも完答しやすいことが多いです。
戦略3 センター試験への対策法
項目ごとのポイント
① ユークリッドの互除法
これは、2つの数の最大公約数を求めたいのに、数が大きすぎて大変だ……。というときに使います。例えば、12と18の最大公約数ならば、6と即答できますが、957と348の最大公約数なんていわれてもわからないですよね。そんなときにユークリッドの互除法を使うのです。ポイントは大きい数と最大公約数。この2つが出てきたら、ユークリッドの互除法を使ってみましょう。
ちなみに、957と348の最大公約数は以下のように求めます。
$$957\div348=2+261$$
$$348\div261=1+87$$
$$261\div87=3$$
これにより、最大公約数は87だとわかりますね。もし、このやり方がわからなければ今すぐに教科書で復習してください!
②不定方程式
なにはともあれ答えをひとつ見つけることが一番のポイントです。たとえば$23x+5y=1$なんて式が出てきます。このとき、落ち着いて答えを探す以外に先に進む方法はありません。(今回の答えの1つは $x=2$、$y=-9$です。)
また、 探す方法としては1つずつ数字を入れて試してみるのが確実です。逆に、それさえできてしまえば後は一本道。教科書通りに解いていけばセンターの問題で困ることはありません。
③最小公倍数・最大公約数
1つ難しいポイントをあげるならば、置き換えです。A,Bという2つの数字の最小公倍数を求める際に、gをA,Bの最大公約数として、$A=gA’$、$B=gB’$とおき、最小公倍数は$gA’B’$とするやつです。
たとえば、「積が2700、最小公倍数が180の2つの数字を求めよ」という問題などが出題されますよね。
まず、2つに数字をA,Bとおき、上のように$gA’B’=180$…①とします。積は$AB=gA’gB’=2700$…②ですから、$②\div①よりg=15$、そして$A’B’=12$ですね。あとはこれに適するA,Bを探していくという問題です。
文字が出てきて難しそうに感じるかもしれませんが、教科書にも必ず載っている問題ですので、教科書を読んで理解しておきましょう。
④n進法
センターで出てくるものとしては、ほとんどが計算問題です。ですから、ポイントはn進法の計算をしっかりできるようになっておくことです。
具体的には、
(1)10進法から10以外の進法に直す
(2)10以外の進法から10進法に直す
(3)10以外の進法から別の10以外の進法に直す
の3つがきちんとできれば大丈夫です。教科書の例題や様々な問題集で練習できるので、迷いなく解けるまで練習しておきましょう。
いま紹介したポイントはどれも教科書レベルです。ただ、教科書レベルとはいっても練習しないと身につきませんよね。この記事を読んだら、実際に教科書の例題や、問題集の練習問題を解いてみましょう。始めは教科書を見ながらでよいので、教科書で述べられていることが理解できているかを確認して下さい!
戦略4 2次試験への対応
問題形式が限られていたセンター試験とは異なり、2次試験においては様々な問題が出題されます。しかし、あくまでも基本は教科書や、青チャートやフォーカスゴールドのような全体を網羅している問題集です。さまざまな問題演習を行うにしても、これらの内容ができていないことには意味がありません。特に問題集については、典型問題が多く集録されているので、まずは解き方を覚えてしまいましょう。
青チャートレベルが終わったら、戦略5で紹介するような問題集や、過去問を使って演習していきます。
基礎をマスターした人は一問一問じっくりと解いていきましょう。基礎を学習した段階で整数問題を解くための手札はそろっています。あとはそれをどう使うかを身につけるだけ。そのために1番重要なポイントはわからなくても手を動かしてみることです。
ベストな解法がいきなりわかるなんてことはありません。「背理法かな?」とか「置き換えたらうまくいくかな?」のように知っている手法をいっぱい使ってみましょう。最初はベストな解法にたどり着くまで時間がかかるかもしれませんが、しっかり考えた問題は、似たような問題が出てきても対応できるようになります!
また、2次試験において、整数はしばしば数列の分野と関わってきます。(たとえば東京大学の平成29年度理系数学第4問などですね。)このような問題に対しては、整数、数列ともに青チャートレベルを完璧にしたあと、問題集や過去問で演習を重ねましょう!
戦略5 整数問題のおすすめ参考書
数学 整数 分野別標準問題精講
解説が詳しく、良問がそろえられています。整数を得意にしたい人におすすめの1冊!
2週間で完成! 整数問題
教科書レベルから応用レベルまで段階的に構成されています。簡単なレベルから解いていけばちょっと自信のない人も大丈夫!
まとめ
・整数が自分の受験に必要か見極めよう。
・センターは4パターンを抑えよう!
・基礎をマスターしたら問題に使ってみよう!
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