- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
関西大学の文系数学には凝った設定の問題はほとんどなく、典型的な良問が多く出題されています。そのため、合格者の正答率は平均的に高く、数学が足を引っ張ってしまうと大きな痛手となる可能性があります。数学が苦手という人は早い段階から対策を始めて、しっかりと基礎を固めておくことが重要です。
この記事では、関西大学文系数学の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
関西大学文系の数学出題傾向
関西大学文系数学の出題頻度を表にまとめています。頻出度の高い範囲は重点的に対策をしていきましょう。
数学2Bの範囲からの出題が多く、微積分や三角関数、指数関数、ベクトルは頻出です。微積分は大問記述で問われるケースも多く、穴埋め式と記述式の両方を対策する必要があります。
数学1Aからは図形問題や二次関数などが過去に出題されていますが、入試頻出である確率は近年出題実績がありません。メインはやはり数学2Bなので、数学1Aは頻出分野を中心に学習を進め、なるべく早い段階での完成を目指しましょう。
関西大学文系数学の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 穴埋め式設問
- 第2問 穴埋め式設問
- 第3問 記述式設問
穴埋め式2問と記述式1問で構成されています。なお、記述式設問の順番は年度によって異なる場合があります。
関西大学文系数学の時間配分の例
関西大学文系数学の試験時間は60分です。大問は3つあり、解答見直しの時間も考慮すると、1問あたりにかけられる時間は15~18分程度となります。大問3つのうち2つは穴埋め式設問なので、この2問をどれだけ速く処理できるかが勝負の分かれ目となります。解く順番としては、まず穴埋め式設問の中から自信があるものを先に解き始めると良いでしょう。誘導に上手く乗って解ければ1問あたり15分以内で解くことも可能です。記述式設問は計算量や解答文を書く手間も増えるため、できれば25分以上の時間を残せると理想的です。
時間配分の例
00:00 | 第1問 穴埋め式設問(12) |
00:12 | 第2問 穴埋め式設問(13) |
00:25 | 第3問 記述式設問(25) |
計算ミスやケアレスミスは絶対に許されないので、見直しをする時間(5分が目安)は必ず確保しておくようにしましょう。
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関西大学文系数学で必要な学力レベル
関西大学の文系数学は、教科書章末問題から共通テストと同等のレベルに該当します。複雑な計算や発想の転換が必要な問題はほとんどなく、全体を通して典型的な良問が多いことが特徴です。文系でも数学が得意な人なら満点を狙えるレベルなので、合格には最低でも7割以上の正答率が必要となるでしょう。ほとんどの受験者が正答している問題でケアレスミスをしてしまうと、他の科目で補って逆転することはかなり厳しくなります。問題演習をする時はミスを減らすことを意識して、最後まで正確に解き切れる力を伸ばしましょう。
また、関西大学文系数学を攻略するには、記述力も重要です。記述問題には完答できなくても部分点がもらえるという利点があります。逆に記述の仕方が悪いと、解答が正しくとも思わぬところで減点されてしまうかもしれません。まずは問題演習を積んで数学的な記述の型を身につけ、模試や過去問で解いた解答は学校や塾の先生に添削してもらいましょう。
関西大学文系数学が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、関西大学の文系数学で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから関西大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
数学の教科書レベルの基礎が身についているかのチェック
数学が「苦手!」という場合は、まずその苦手意識を払拭するため、基礎の基礎レベルの問題集から取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず1番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 数字がそもそも苦手
- 定期テストは赤点ギリギリ
これらに1つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
これらの参考書は数学が苦手な人にとっても理解しやすい内容になっています。授業でわからなかったところの復習にも活用できます。遅くとも高2のうちには終わらせておくようにしましょう。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、教科書レベルの基本知識を盤石にしていきます。まずは映像授業を視聴して、基礎の部分をしっかりと理解することを意識しましょう。その後付属の問題にチャレンジして、基礎力がちゃんと身についているか力試しをしてみましょう。内容を100%理解できるようになるまで「視聴→問題演習」のサイクルを回すことが大切ですよ。
次に進むポイント
- 数学の苦手意識が少し薄れてきた
- 数学1A2Bでどういう範囲があって、どんな問題が出るのか把握している
- 「スタディサプリ」のほとんどを理解し、付属の問題が9割以上できる
大学入試で問われる数学の「定石」を叩き込む
大学入試レベルの問題を解けるようになるには、数学を理解するだけでなく理解したことを問題で実践できなくてはいけません。ここからは頻出の解法を固めていくことで、まずは入試問題を解くための「武器」を身につけていきます。
黄チャートには共通テストレベルの典型問題が網羅されています。関西大学の場合は、これらのテキストを完璧にしておくことで、入試問題を解くうえでの基礎力が身につきます。完成時期は高2の冬前を目安に取り組みましょう。
また、余裕がある人は青チャートにも取り組めると理想的です。
青チャートに取り組んでおけば、やや難易度の高い問題が出題された場合にも柔軟に対応できます。高3の夏前までの完了を目指しましょう。
次に進むポイント
- 「黄チャート」はすべて9割以上解ける
- 「青チャート」の「レベル3」までは完璧に解ける
関西大学に特化した対策を!入試形式の問題でひたすら演習
ここまでくれば定石問題はかなり身についているので、あとは関西大学文系数学の入試に向けて絞り込んでいくだけ。入試問題は定石問題の組み合わせで出題されますから、実際の入試問題をどんどん演習していきます。
これらのテキストでより実践的な数学力を身につけましょう。これまでやった定石問題の解き方を初見の問題でいかに活用できるかが重要なので、数をこなして入試で戦える力を身につけていきましょう。
これらの参考書をやり終えたら仕上げに入ります。仕上げは関西大学の赤本に挑戦していきましょう。
- 過去問赤本(5〜10年分)
赤本を解く際は、時間を測って本番の試験をイメージしながら取り組むことが重要です。記述問題の解答は学校や塾の先生にも見てもらい、どこがダメだったのか、改善すべき点はどこかを明確にしておきましょう。
赤本には遅くとも高3の秋までには本格的に取り組めるよう、計画的に学習を進めていきましょう。
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