- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
北海道大学文系数学では、標準レベルの問題を中心にやや難しい問題も時折出題され、文系の中では難易度がやや高めです。
この記事で北海道大学文系数学の出題傾向や勉強法をしっかり把握し、十分に対策しておきましょう。
北海道大学文系の数学出題傾向
北海道大学文系数学の近年の出題傾向を表にまとめています。
微積分・図形と方程式・ベクトル・確率・数列などが頻出分野。いろいろな分野から幅広く出題されるため、全範囲まんべんなく対策しておく必要があります。苦手分野があれば、しっかり克服しておきましょう。まずは微積分を始めとした頻出分野を重点的に固めつつ、全範囲の標準問題を網羅します。その後入試形式の問題集や過去問演習で、入試頻出問題・複合問題の対策に取り組みましょう。
北海道大学文系数学の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 記述式設問
- 第2問 記述式設問
- 第3問 記述式設問
- 第4問 記述式設問
大問数は4問で、すべて記述式。各大問では小問による誘導がなされるため、前の小問の結果をうまく活用しながら解いていきましょう。
北海道大学文系数学の時間配分の例
試験時間は90分。単純計算で1題あたり22分ほどあります。それほど厳しい時間設定ではないですが、難しい問題に固執して時間を使い過ぎないよう注意しましょう。標準レベルの問題が中心ですが、やや難しい問題が含まれることもあるため、解ける問題から先に解いていくのがセオリーになります。
時間配分の例
| 00:00 | 第1問 記述式設問（22） |
| 00:22 | 第2問 記述式設問（22） |
| 00:44 | 第3問 記述式設問（23） |
| 01:07 | 第4問 記述式設問（23） |
第1問から解き始めるのではなく、まずは落ち着いて全ての問題を俯瞰し、解答方針の予想を立てましょう。その上で、見ただけでは解き方の想像がつかない問題や、計算が煩雑になりそうな問題は後回しにします。ただし一見簡単そうに見えても、解き始めると難しかったり手間がかかったりする場合があるため、時間を気にしつつ臨機応変に対応しましょう。各大問において、比較的簡単な前半の小問だけでも先に解いてしまうのも一つの手です。
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北大文系数学で必要な学力レベル
北海道大学文系数学は、東大文系などの最難関クラスには及びませんが、旧帝国大学の中では難易度がやや高め。目標正解率は7割といったところです。標準レベルの問題とやや難しい問題がセットで出題されるパターンが多いため、標準レベルの問題を確実に正解できるかが合否の分かれ目になるでしょう。標準レベルと言っても、ひと工夫が必要だったり計算量が多かったりと、一筋縄ではいかない問題も出題されます。そのため普段の勉強では解法を暗記するだけでなく、自ら手を動かして仮説・検証し、粘り強く考え抜くトレーニングも積んでおきましょう。
北海道大学文系数学が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、北海道大学文系の数学で合格点をとれるようになるための勉強内容について解説します。「これから勉強を始める！」という人ははじめから進めてほしいですし、「ある程度基礎はできている！これから北大に特化していきたい！」という人は途中から読み進めてもOKです。
まずは基本から。教科書レベルの内容をきっちり押さえよう
「数学が苦手！」という人は、まずその苦手意識を払拭するため、基礎の基礎レベルの参考書から取り組むべきです。以下のチェックリストで、自分の数学力をチェックしてみましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 数字がそもそも苦手
- 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ
これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
これらはなるべく早く終わらせてください。どんなに遅くても2年生のうちには終わらせておかないと、入試対策に間に合わなくなってしまいます。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業を活用した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、教科書レベルの基本知識を確実なものにしていきます。いきなり問題を解くことはできないため、まずは映像授業の視聴と付属の問題を解くことで、数学の基礎をしっかり身につけましょう。
次に進むポイント
- 数学の苦手意識がかなり薄れてきた
- 数学1A2Bでどういう範囲があって、どんな問題が出るのか把握している
- 学校の授業・教科書の内容はすべて理解できた
入試必須の「定石」を把握する問題演習
北海道大学文系入試や共通テストの数学を解くためには、頻出の解法パターンである「定石」の把握が不可欠です。定石問題に取り組むことで様々な解法パターンを把握するとともに、数学的思考力も身につけていきましょう。
これらは3年生の夏前までに仕上げておいてください。
青チャートを一通りやり終えたら、センター・共通テストの過去問に挑戦してみましょう。数学1A2Bの総復習にうってつけですし、入試本番レベルに対する自分の立ち位置を早めに把握することで、今後の勉強方針を立てる上での参考にもなります。時間内に解き切れなかったとしてもすぐに答えを見ず、自分の力でできるところまで解き切ってください。よく間違える分野や苦手分野があれば、青チャートなどでしっかり復習しておきましょう。
次に進むポイント
- 「青チャート」の「レベル3」までは完璧に解ける
- 「青チャート」の「レベル4・5」は7割以上解ける
- センター・共通テスト過去問は時間をかければ9割以上解ける
北大入試レベルまで引き上げる！入試形式の問題演習で総仕上げ
各分野の定石問題を身につけたら、入試形式の問題に取り組みます。北海道大学文系数学では、複数分野を含む融合問題が多く出題されるため、実際の入試問題で演習することで各分野の基本知識や定石を自在に使いこなせるようにしておきましょう。
ここまでの参考書を3年生の夏～秋にかけて仕上げます。それ以降は過去問演習に入りましょう。
共通テスト対策として、少なくとも直近5年分ほどの過去問を時間を計って解き、安定して8～9割ほど取れるようにしておきましょう。
2次試験対策も並行して進めます。こちらも赤本を活用して過去問に取り組み、出題傾向をしっかり掴んでおきましょう。
- 過去問赤本（5〜10年分）
北海道大学文系数学では、解きやすい問題とそうでない問題の見極めが重要になります。直近10年分ほどの過去問に時間を計って取り組み、標準レベルの問題を確実に解けるように時間配分の練習をしておきましょう。正解できなかった問題はしっかり復習し、類題が出たら確実に解けるようにしておくことも大切です。
