- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、共通テストの問題変更が予定されています。2024年度共通テスト終了後記事も順次更新しますが、しばらくは古い情報も含まれますのでご注意ください。詳しい変更点はこちらの記事をご確認ください。
共通テスト全教科の中で最も難しいという人も多い国語。確かに共通テスト国語は9割や満点を取るのは難しいですが、8割までであれば意外と簡単に取れてしまうことをご存知でしょうか。
この記事ではそんな共通テスト国語で、8割を安定して取るための戦略や勉強法を紹介します。
*この記事は既に模試などで共通テスト国語は6割を取れる、という人向けの記事です。まだ6割を取れないという人はまずこちらをご覧ください。
共通テスト国語で8割を安定して取るための戦略
共通テスト国語の問題には、「対策すればほぼ確実に正解できる」ものもあれば、「どんなに対策しても正答率が7割程度になってしまう」ものもあります。ですので8割を狙うのなら、確実に正解できる問題をしっかりと取れるようになるまで勉強し、難問の対策には時間をかけない勉強法が最も効率が良いです。
以下で問題を難易度ごとに「絶対に落としたくない問題」「出来るだけ得点したい問題」「間違えても仕方ない問題」に分けているのでチェックしましょう。
絶対に落としたくない問題
絶対に落としたくない問題はズバリ!
この計57点分の問題は対策すれば確実に正解できますので、9割(52点)取ることを目標にしましょう。
出来るだけ得点したい問題
出来るだけ得点したい問題はコチラ!
「できるだけ得点したい問題」は計62点となります。これらは8割(50点)取りたい問題です。古文と漢文の問題は全て「できるだけ得点したい問題」「絶対に落としたくない問題」のどちらかに入っていることからお分かりの通り、古文と漢文の対策が共通テスト国語では重要になります。
間違えても仕方ない問題
間違えても仕方ない問題はこちらになります。
この計81点分は、どれだけ対策しても安定して正解するのは難しい問題となっています。7割(57点)取ることを目標にすると良いでしょう。
「絶対に落としたくない問題」で52点、「できるだけ得点したい問題」で50点、「間違えても仕方ない問題」で57点を取れば、計159点となりほぼ8割の点数になります。
各設問の詳しい解説はこちらをチェック!
共通テスト国語で8割を目指すための時間配分と解く順番
戦略が分かったところで、次は問題の時間配分と解く順番を考えていきます。
解く順番と時間配分は以下がオススメです。
漢文(15分)→古文(20分)→評論(25分)→小説(20分)
確実にとるべき漢文と古文で焦らないように、漢文と古文は最初のうちに解いてしまいましょう。8割を取るためには漢文と古文で確実に正解する必要がありますが、だからといって漢文と古文に時間をかけ過ぎていては、文章量の多い現代文が解き終わらなくなります。
漢文と古文の細かい時間配分は変えても良いので、漢文と古文は合わせて35分以内で解くようにしましょう。この時間配分で解けないという人は、次で紹介する解き方のコツを参考にすれば問題をより早く解けるようになるはずです。
共通テスト国語の解き方のコツ
ここからは、共通テスト国語の解き方を6つ紹介します。ここで紹介するコツを知っておくと、共通テスト国語をより「簡単に」「素早く」解くことができるようになります。
共通テスト国語の解き方のコツ①:消去法を使おう
短い試験時間で大量の問題を解くために、絶対に覚えておきたいテクニックが「消去法」。各設問に5つある選択肢のうち、4つは「本文に書かれていないことが書いてある」か、「本文の趣旨と異なった事が書いてある」間違った選択肢です。
選択肢の文章の一部分でも間違っているのならば、その他の部分が正しくてもその選択肢は間違いになります。そういった選択肢をドンドン消していき最後に余った選択肢が正解です。消去法を使った方が、初めから正解の選択肢を選ぼうとするよりも「早く」「確実に」正解にたどり着けますので、必ず使いこなせるようになっておきましょう。
ただし現代文の場合に注意しなければならないのは、「本文に書かれていない」ということと「本文にない表現が使われている」ことは別だということ。正解の選択肢では、意味をほとんど変えることのないまま、文中の語句の一部を言い換えていることがよくあります(「迫害する」⇔「弾圧する」など)。
本文と同じ表現でないからといって、正解の選択肢を消去してしまわないように注意しましょう。
共通テスト国語の解き方のコツ②:読解問題は傍線部の前後に注目しよう
読解問題は傍線部の前後に解答の根拠が散らばっていることが多いです。まずは傍線部の前後をよく読むようにしましょう。特に、傍線部の前後に逆説を表す接続詞があった場合は、解答の根拠がそこに含まれていることが多いので要注意!
共通テスト国語の解き方のコツ③:古文・漢文はリード文と注釈を上手く利用する
古文・漢文を解き始める際にまずやらないといけないのが、リード文と注釈の確認になります。たくさんあって読むのがメンドくさいですが、読めば必ず問題を解く際のヒントになります。本文を読み始める前に、まずはリード文と注釈をしっかりと確認するようにしましょう。
共通テスト国語の解き方のコツ④:問題文を先に読む
現代文・古文・漢文共通で、本文を読む前に必ず問題文を読みましょう(古文・漢文の場合はリード文と注釈を読んだ後に読むと良いでしょう)。その理由は問題文を読むことで、本文の内容を少しだけ把握できるからです。
ただし、問題の選択肢はこの時に確認してはいけません。5つの選択肢のうち4つは誤った読み方ですから、本文を先入観で正しく読めなくなる可能性が高くなってしまいます。
リード文、注釈、問題文を先に読めば、本文が読めなくても内容がなんとなく推測できるようになるので、古文・漢文が苦手だという人は特にこの作業が有効です。
共通テスト国語の解き方のコツ⑤:古文は主語を意識する
古文の内容がわかりくい原因のひとつに、「文の主語を理解できていから」が挙げられます。古文を読んでいると主語が分からなくなってしまう人は、出てきた人物名に印をつけるようにしましょう。人物によって印を変えると見やすくなるのでオススメ。
また助詞も主語を判別する際の手助けとなります。例えば「て」の前後では、現代文と同じように基本的には主語は変わらないことがほとんどです。(例:私は勉強し「て」、ご飯を食べ「て」、寝た)
逆に「を・に・が・ど・ば」であれば、その前後で主語が変わることが多くなります。(例:私が〜といへば、(Aさんは)笑へど、(Bさん)は笑はず)
このように助詞によって、その前後で主語が変わりやすいものと変わりにくいものがあるので、ここで紹介した2種類の助詞を覚えておくと、主語の判別で絶対にとはいえませんが役立つことが多いです。
主語の判別には、他にも敬語が有効です。
尊敬語は目上の人の動作、謙譲語は目下の人の動作に用いられます。この決まりを利用すると、主語が明示されていなくても尊敬語や謙譲語が使用されているかどうかで、動作主が目上か目下か判断することが可能です。
共通テスト国語の解き方のコツ⑥:現代文はディスコースマーカーに印をつけよう
ディスコースマーカーは「しかし」「要するに」などの、筆者の主張が次に続くことを表す接続詞です。問題を解く根拠は、棒線部付近にあるディスコースマーカーのそばにあることがよくあるので、あらかじめディスコースマーカーに印をつけておくと解答の根拠を探す手間が省けます。
逆接の接続詞(「しかし」など)と結論を表す接続詞(「要するに」など)には特に注意しましょう。
共通テスト国語8割の勉強法
続いて勉強法の話をしましょう。共通テスト国語で既に6割を取れている皆さんは、単語や文法といった基礎は身についてると思うのでその前提で話を進めます。もし基礎が身についていない教科がある場合は以下の記事を参考にしてみてください。
共通テスト漢文の詳しい勉強法はこちら!
共通テスト現代文の詳しい勉強法はこちら!
基礎力が身についている皆さんに必要なのは、問題を解くための読解力です。読解力は参考書を使ってひたすら問題を解くことで身につきます。参考書は学校で配られたものを使ってもいいですし、以下の記事で紹介している共通テストに特化したオススメ問題集を使っても良いでしょう。
共通テスト国語のオススメ問題集はこちらをチェック!
まとめ
共通テスト国語はしっかりとした対策をすれば8割を安定して取れるようになる科目です。そして8割を狙う際に重要になってくるのが古文・漢文ですので、この2つをまずはしっかりと対策しましょう。本番で8割取ることを目指して頑張ってください!