- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
法科の名門と謳われ、文系学生に向けた勉強環境が特に充実していると評判の中央大学の文系数学では、典型問題の出題を通して、数1A2Bに対する確実な理解とそれを活用する力が問われる試験となっています。そこで、出題傾向を的確にとらえた対策をすることで、中央大学文系数学での得点率向上を狙いましょう。
この記事では、中央大学文系数学の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
中央大学の文系数学出題傾向
中央大学の文系数学の出題頻度を表にまとめました。頻出度の高い範囲は重点的に対策をしていくために確認しておきましょう。
中央大学では2018年度から各学部の個別入試に加えて、統一入試が新たに開始されました。統一入試に関しては、確率や整数、図形を絡めた微積の問題が頻出です。
一方、個別入試では、平面ベクトルや図形と方程式、三角関数からの出題が多い学部もあるので注意が必要です。その中でも、確率は受験形式を問わずに頻出であることが見受けられます。
基本的には典型問題の出題がほとんどを占めますが、単元をまたいだ複合問題もあるので戸惑わないような練習が必要です。
また、制限時間に見合った数の問題が例年出題されており、各大問中の小問による導入もあることが多いです。そのため、上記の頻出分野を中心に、定石の解法に従って、標準レベルの典型問題を解き切る実力をつけていくことが中央大文系数学の得点力向上に直結するでしょう。
中央大学文系数学の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 マーク形式の大問
- 第2問 記述形式の大問
- 第3問 記述形式の大問
- 第4問 記述形式の大問
ここでは統一入試の入試形態に基づいた大問構成を記載します。
1つの大問は2~3題からなる小問構成となっており、前半の小問が後半の小問の誘導になっています。一方で、商学部を除く各学部の個別入試では、記述式の大問が3題出題されており、各々の大問は3~6題からなる小問構成となっています(商学部の個別入試のみ大問記述式設問が4題出題されます)。
統一入試と個別入試の問題の分量に大きな違いはなく、前半の小問が後半の誘導となっていることも同じです。
中央大学文系数学の時間配分の例
中央大の文系数学は60分で、完答するのに10~15分の時間がかかるマーク形式または記述式の大問が計4題出題されています。
より詳しくみると、確率や整数等に関しては、10分程度の比較的短い解答時間で済むものもある一方、微積分を含む図形問題などは15分超の解答時間がかかるものもあります。
また、各学部の個別入試における試験時間も60分で、完答するのに15~20分程度の時間がかかる記述式大問が3題出題されています。
まず、どのような系統の問題が出題されているかを試験開始直後に確認しておき、得意分野かつ手早く得点できそうと感じた大問から着手し始めることをお勧めします。計算処理が多くなりそうと感じたり、苦手だなと感じた問題については、他の問題を解答し終えた後に解き始めると良いでしょう。
時間配分の例
00:00 | 解答しやすい問題の予測をつける (2) |
00:02 | 自分の得意分野で、確実に得点できそうな大問(12) |
00:14 | 確率や整数などの素早く得点できそうな大問(12) |
00:26 | 苦手分野で、応用的な内容も含んで解きづらそうな大問(15) |
00:41 | 微積分を含む図形問題など解答に時間がかかりそうな大問(17) |
00:58 | 解答できた問題の見直し(2) |
ケアレスミスや計算ミスによる失点を防ぐためにも、予め時間配分に余裕を持たせておき、解けた問題の見直しにあてる時間を確保しておくと安心です。
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中央大文系数学で必要な学力レベル
中央大学の文系数学で合格点を取るには、共通テストレベルの問題で確実に得点できる実力をつけておくことが好ましいです。
極端な難問や奇問の類の対策は必要なく、確率問題や微積分を用いた面積を求める問題、図形と方程式といった頻出範囲から出題される典型問題の解法を重点的に体得していくことを心掛けましょう。
年度や受験形式にもよりますが、部分点も含めて6割以上の正答率を目標としましょう。数学が苦手であっても5割5分の正答率は死守し、逆に数学を得点源にしたいのなら7割近くの正答率を目指したいですね。
法学部や総合政策学部の受験を考えている場合は、合格最低点が高くなることが多いため、6割5分を超えるような正答率が出せるようになると安心です。
中央大学文系数学が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、中央大文系数学で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、基礎ができている自信があってこれから中央大学に特化していきたい!という人は途中からでもOKです。
数学の基本、教科書レベルがきちんと身についているかのチェック
数学が「苦手!」という場合は、まずその苦手を払拭するため、基礎の基礎レベルの問題集から取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず1番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 数字がそもそも苦手
- 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ
これらに1つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
他教科の学習や後の問題演習があることを鑑みると、できるだけ2年生のうちに終わらせたいです。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、教科書レベルの基本知識を盤石にしていきます。いきなり問題を解くことはできないため、まずは映像授業の視聴と付属の問題を解くことで身につけていきましょう。
次に進むポイント
- 数学の苦手意識が少し薄れてきた
- 数学1A2Bでどういう範囲があって、どんな問題が出るのか把握している
- 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた
中央大入試を解くための「定石」を体得する問題演習
中央大入試レベルの問題を解くにあたっては、典型問題の解法を漏れなく押さえておくことが求められます。ここからは頻出の解法を固めていくことで、入試問題を解くための「武器」を身につけていきます。
過去問を用いた問題演習を万全の態勢でスタートするためにも、高3の夏が終わる頃には是非完了させておきたいです。
次に進むポイント
- 「青チャート」の「レベル3」までは完璧に解ける
- 「青チャート」の「レベル4・5」は7割以上解ける
中央大入試レベルまで引き上げる!入試形式の問題で演習
基本的な参考書をやり終えたら、中央大の過去問や中央大形式に似た問題で仕上げていきます。これまでに学習した定石の解法を活かしながら、過去問演習を繰り返すことで、頻出形式の問題を解くコツを体得できます。
- 過去問赤本(5〜10年分)
受験予定学部の入試問題が不足している場合は、他学部での入試問題も含めても大丈夫なので、直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組むと良いでしょう。実際にどの順番で解くのか、というのを意識できるので、10月から11月にかけてある全国模試や共通テスト入試プレと併せて、秋以降の仕上げに使っていきましょう。