法政大学


法政大学 日本史の対策

*紹介している教材にはプロモーションを含みます

  • 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。

法政大学はGMARCHや東京六大学の一角として高い知名度を誇る難関私立大学。そんな法政大学の日本史は、一部難易度の高い問題が出題されることはあるものの、教科書レベルのオーソドックスな問題がほとんどで、基本問題を確実に解答すれば合格点を取ることが可能な試験となっています。

法政大学の一般選抜は、学部個別日程の「A方式」・全学部統一日程の「T日程」・「共通テスト利用入試」などの種類がありますが、日本史を選択できるのは「A方式」のみとなっています。学部によって入試傾向が異なるため、自分の志望する学部の傾向をきちんとつかんで、効率的に必要な入試対策を行いましょう。

この記事では、法政大学日本史の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。

法政大学・日本史の出題傾向

例年、法政大学の日本史は幅広い年代・分野から出題され、教科書レベルのスタンダードな問題がほとんどです。一部、史料問題などで難しい設問がありますが、これらは難易度が高すぎて全員解答できない問題になっていることもあるため、確実に取れる問題にフォーカスするとよいでしょう。

問題はスタンダードではありますが、さまざまな形式で歴史的な理解を問われます。教科書を満遍なく学習し、日本史の流れをしっかりとつかんでおくことが合格につながるポイントです。また、欄外の脚注や図表などすべてに目を通しておくようにしましょう。教科書に出てきた事件名・人名・その他の重要用語などを用語集で確認するときは、その背景や意義などもしっかりと理解しておくことが大切です。

2021年度に関しては解答形式はすべてマーク式ですが、それ以前はマーク式に加え、論述問題が出題されていました。求められる文字数は80字が多く、対策としてはがっつりと論述の対策をするというよりも、一問一答などの用語を自分の言葉で説明できるようになっておくことが求められていました。

史料問題が頻出で、空欄補充や史料の下線部に関する問題などが中心です。基本的な史料から初見の史料まで幅広く出題されるので、普段から史料集などを使って様々な史料に触れ、読解力を磨いておくようにしましょう。

法政大学日本史の各問題の特徴

大問構成はこのようになっています(2021年度)。
内容や難易度に大きな変化はありませんが、年度によって形式に変更があるので、参考程度にしてください。

文学部 哲学科・日本文学科・史学科
経営学部 経営学科
人間環境学部
(大問4問・小問50問)

  • 第1問 マーク式(12問)
  • 第2問 マーク式(13問)
  • 第3問 マーク式(13問)
  • 第4問 マーク式(12問)

法学部 法律学科・政治学科
国際文化学部 国際文化学科
キャリアデザイン学部 キャリアデザイン学科
(大問4問・小問50問)

  • 第1問 マーク式(13問)
  • 第2問 マーク式(12問)
  • 第3問 マーク式(12問)
  • 第4問 マーク式(13問)

経済学部 国際経済学科・現代ビジネス学科
社会学部 社会政策学科・メディア社会学科
現代福祉学部 福祉コミュニティ学科・臨床心理学科
(大問3問・小問67問)

  • 第1問 マーク式(26問)
  • 第2問 マーク式(21問)
  • 第3問 マーク式(20問)

経済学部 経済学科
社会学部 社会学科
スポーツ健康学部 スポーツ健康学科
(大問3問・小問65問)

  • 第1問 マーク式(24問)
  • 第2問 マーク式(23問)
  • 第3問 マーク式(18問)

マーク式問題

2021年度に関してはすべてマーク式問題でした。空欄補充・下線部に関する語句選択・正誤判定問題・写真問題・グラフ問題など多様な問題が出題されています。

正誤判定では、「誤っているもの」を選ぶ問題が多く、正確な知識が必要とされます。選択肢を「時代と内容が合っているか」「人物と事件が合っているか」「事件についての説明が合っているか」などに注意しながら読んでください。単なる語句の暗記ではなく、歴史の流れで理解しておくのが大切です。演習の際には安易な消去法でなく、きちんと根拠を考えたうえで解答するようにしましょう。

また、史料問題が頻出で、教科書・史料集に掲載されているものから初見の史料まで幅広く出題されますが、設問内容自体は標準的です。教科書・史料集に掲載されている史料に一通り目を通しておくのがおすすめです。初見の史料は、史料や設問中のキーワードから、史料がどの時代に出されたものなのか、どういった事件に関係があるものなのかを把握できるようにしておきましょう。

論述問題

2021年度に関しては論述問題は出題されませんでした。しかし、それ以前は一部の学部で出題されていたため、今後復活する可能性はあります。

文字数は80字が多く、内容は基本的で難易度は高くありませんでした。論述問題は単純な重要語句の暗記だけでは対処できないので、教科書で学習する際には歴史の流れを理解したうえで、事柄の背景・理由・因果関係などもしっかり把握しておくことが重要です。出題者の意図を把握して、必要なキーワードを過不足なく解答に盛り込む力が求められています。また、問題文中にある、「歴史的事項を漢字で解答する」や「算用数字二桁を一文字として記入する」といった指示に注意して、必ず従うようにしましょう。

法政大学日本史の時間配分の例

法大の日本史は、試験時間60分・大問数3~4問・小問数50~70問前後となっています(2021年度)。ある程度のスピード感をもって解答することが要求されますが、すべてマーク式のため、人物名などの用語の空欄補充問題など瞬時に解答できるものも多いです。焦ってケアレスミスをしてしまわないように落ち着いて解答しましょう。また、一部の難問に目を奪われて無駄に時間をかけてしまうのも危険です。その他の問題をきちんと押さえておけば十分に合格圏に達することができます。

2021年度の出題はありませんでしたが、論述問題が出題される場合はそちらに時間を割けるように時間配分に気を付けましょう。

時間配分の例

ここでは、文系の経営学部経営学科の2021年度入試における時間配分の例を挙げます。
経営学部経営学科は、試験時間60分、大問4問・小問数50問です。平均して1問を1分強で解くことになるため、分からないものにはなるべく時間をかけず、どんどん先に進んで点数を積み上げていきましょう。

00:15 第1問 マーク式(小問12問)(15)
00:30 第2問 マーク式(小問13問)(15)
00:45 第3問 マーク式(小問13問)(15)
00:60 第4問 マーク式(小問12問)(15)

一通り解答した後に、スキップした問題を再考する時間が少し残ると安心でしょう。過去問を解く際には、本番よりも少し時間を短めに設定して解くなど、スピードを意識して訓練を繰り返すのがおすすめです。

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法政大学日本史で必要な学力レベル

レーダーチャート

ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、法大の日本史に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。

法政大学のレーダーチャートはこのようになります。

(注)短文論述は2021年度は出題されず

法政大学の日本史のレーダーチャートはこのようになりました。
通史理解を最難関入試レベルまで仕上げる必要がありますが、単語暗記は共通テストと最難関入試レベルの中間程度まで仕上げられれば対応できます。短文論述は2021年度は出題がありませんでしたが、今後出題される可能性もあるので、その対策も頭の片隅に置いておきいてください。

合格を狙うには、比較的点数を伸ばしやすい日本史で7割5分取るのが目標です。もし他の入試科目を安定して得点できるか心配な人は、余裕を持たせて8割取れるようにしておくと安心でしょう。

通史理解

通史理解はレベル5。法大の日本史は出題範囲が古代から近現代までと広いうえに、多様な形式の問題が出題されるため、日本史の流れについての広く深い理解が求められます。正誤問題や年代配列の問題に対応するためには、出来事のきっかけ・結果・因果関係なども含めてしっかりと理解して覚えておくことが重要です。教科書の重要用語の意味と歴史の流れの関係性を掴むようにしましょう。

また、政治史・外交史・文化史・社会経済史などのテーマ史が満遍なく出題される傾向にあります。さまざまな切り口でテーマ別に通史を理解しておきましょう。史料問題が頻出なのでその対策も必要です。

単語暗記

単語暗記はレベル4。法大の日本史で合格点を取るには教科書レベルの知識で点数を落とさないことが大切です。教科書の欄外の脚注・写真・図表などの少し細かく感じられるような箇所にも目を通すなど、教科書を隅々まで精読するようにします。教科書と併せて用語集や史料集も参照しておけば確実です。難問に関してはできなくても悩まずに、頭を素早くリセットして次の問題に取り組みましょう。

短文論述

短文論述はレベル3。2021年度は出題がなかったため、今後どうなるか不明ですが、論述力はまったく対策せずに身に付くものではありません。問題演習に念のため取り組んでおくのがよいでしょう。共通テストの勉強を通じて知識を蓄え、参考書などで同程度の字数での論述訓練を行っておく程度で十分対応できるでしょう。

論述

法政大学では論述問題は出題されません。

法政大学日本史が解けるようになるためのレベル別勉強法

ここからは、法政大学の日本史で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから法政大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてください。

日本史の基本、歴史の流れ=通史を早く身につけるためのカリキュラム

日本史が「本当に苦手!」という場合は、まずその苦手を払拭するため、基礎の基礎レベルの問題集から取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず一番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。

  • 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
  • 日本史がそもそも苦手
  • 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ

これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。

この参考書は、「日本史を初めから学びたい」という人におすすめ。本格的な勉強は高校2年生の後半からのスタートでいいですが、それまでに通学時間などのスキマ時間に読んで日本史に親しんでおきましょう。

先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、スタディサプリに代表される映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。

「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、まずは歴史の流れ(通史)を学びます。映像授業は通史と用語を結びつけるための教材として非常におすすめです。また、入試本番に向けてスタートダッシュするには、なるべく夏休み前までに通史を一通り終わらせることが求められますが、現役生だとまだ高校の授業が最後まで進んでいないことがあります。教科書を読むだけでは内容が分かりにくい部分があるので、自主学習で先取りするには「スタディサプリ」などの映像授業を活用するのが効果的です。

全体像が理解できたら、穴埋め形式の問題集「詳説日本史ノート」で通史の復習も兼ねて簡単な単語を覚えていきましょう。量が多いですが、少しずつこつこつと解き進めていきます。夏休み期間中に単語を定着させ、夏~秋にかけて問題演習を積んで実践力を身につけていければ準備OKです。

次に進むポイント

  • 日本史の苦手意識が少し薄れてきた
  • 細かい単語は覚えていなくても、日本史の歴史の流れ全体や出来事はすべて把握できた
  • 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた

法政大学の入試問題を解けるようになるためにレベルを上げていこう

法大入試や共通テストレベルの問題を解けるようになるには、理解だけでなく理解したことを問題を解く際に実践できることが大前提です。ここからは頻出の解法を固めていくことで、まずは入試問題を解くための「武器」を身につけていきます。

まだ日本史の流れを完璧に理解できていないという人は「スタディサプリ」で最終確認をしておく必要があります。日本史においては通史理解が一番重要なポイントです。「山川日本史一問一答」を完成させれば、共通テストはOK。「実力をつける日本史100題」は、難関私立大学を受験する人には必須の参考書となっています。これを使って、一問一答で身につけた知識をアウトプットすることで定着させていきます。2021年度の出題はありませんでしたが、論述が心配な場合は「詳説日本史ガイドブック」で日本史における重要な流れをおさえなおしておくのがおすすめです。論述での頻出分野を固めることができます。

共通テストの問題はまだ少ないので、センター試験の過去問を使って演習量を増やします。

  • 単語暗記センター試験過去問

次に進むポイント

  • センターや共通テストの問題は8割以上正解できる

法政大学入試で合格点を勝ち取るための日本史の総仕上げ

定石問題は身についたので、あとは法大入試に向けて絞り込んでいくだけ。入試問題は定石問題の組み合わせで出題されます。実際の入試問題をどんどん演習していきましょう。

「日本史標準問題精講」を使って、難問にも十分に対応できる力を身につけます。法大日本史では史料問題が出題されるため、直前期に史料集を1冊読み込むのもおすすめです。史料についての知識が増えるのはもちろん、初見の史料に対して、自分の持つ関連する知識を活用しながら試験の場で考えて解答にたどり着く力を身につける訓練になります。

基本的な参考書をやり終えたら、最後は法大の過去問で仕上げていきます。特に特徴的な問題は実際に過去問を解いてみないと解くコツが掴めないので、その辺りを意識して解きましょう。

直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測りながら取り組みます。本番での時間感覚を知ることができるので、11月以降どんどん使って入試本番に備えましょう。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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