慶應義塾大学医学部


慶應義塾大学医学部 生物の対策

私立最難関医学部として知られる慶応医学部の生物は、系統立てて体得してきた幅広い生物学の知見をもとに、最新の研究テーマに関する複雑な問題に対して、多角的な視点から考察する力を試されるハイレベルな試験となっています。そんな慶応医学部生物の得点力を向上させるには、試験本番での問題傾向を把握した上で、入念に対策をしていくことが必須となってきます。

この記事では、慶応医学部生物の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。

慶応義塾大学医学部の生物出題傾向

神経伝達物質の輸送・伝導手段や生体内で合成されるタンパク質の性質といった動物の生理に関する分野と生活環や異種群間での相互作用などを交えた生殖及び進化に関する分野から頻繁に出題されています。一方、他大学ではよく見られるようなホルモン及び酵素の代謝に関する分野や遺伝子の合成や変異にまつわる分野からの出題は少ない傾向にあります。

いずれにしても、単独分野からの出題ではなく、複数の分野を横断した出題が例年多くされています。そして、出題される問題は実験考察型の設問が中心となっており、教科書や参考書などで学習した内容だけでは対応することは難しいものが多くなっています。図表から得られる多くの情報を整理して、長いリード文から実験目的や作問者の意図を把握した上で、考察する必要があります。

慶応義塾大学医学部生物の各問題の特徴

大問構成はこのようになっています。

  • 第1問 マーク形式及び記述式混在型設問
  • 第2問 マーク形式及び記述式混在型設問
  • 第3問 マーク形式及び記述式混在型設問

記述式設問としては、用語穴埋め問題の出題もありますが、30字~80字程度の字数が求められる記述・論述問題がメインで出題されています。また、描図問題が出題されることもあり、近年は長めの字数が必要となる論述問題や描図問題が増え、反対に選択肢形式や穴埋め形式の設問は減少している傾向にあります。

慶応義塾大学医学部生物の時間配分の例

慶応医学部の生物の試験時間は、他の理科1科目と合わせて120分となっています。大問ごとに求められる記述量や読解量に若干ばらつきがありますが、大問1題につき20~25分の解答時間を要するとみておくと良いでしょう。

出題される小問数は30問前後とそこまで多くはないですが、各々の小問において幅広く深い考察が求められます。加えて、見慣れない話題の長いリード文や多くの図表にくまなく目を通さなければならないことを考えると、時間内に全問題を解答し終えるのはかなり難しいでしょう。一方で、試験全体で知識問題や標準レベルの考察問題もいくつか見られるため、そういった問題を確実に正答し、残りの時間で考察が必要となる難しい論述問題などを可能な範囲で解答する方針がおすすめです。

出題分野によって大問ごとの難易度が決まることは少なく、出題対象となった生物学のテーマによって大問の取りつきやすさが決まっている傾向があります。そのため、もし自分に馴染みのあるテーマに関する出題がされていたら、優先的に着手することをおすすめします。続いて、選択肢形式や用語穴埋め形式の小問が比較的多く含まれていそうな大問の解答に取り組んでみると良いでしょう。予想以上に手こずって、思い通りに解き進められなかった場合は、潔く他の小問や大問に目を向けることも視野に入れておいてください。自分の苦手分野で、記述・論述問題が多く含まれるために、時間がかかりそうな大問の解答は最後にすると良いでしょう。

時間配分の例

00:00 自分の予備知識がある程度あり、得点しやすそうな大問(22)
00:22 選択肢形式や穴埋め形式の小問が多く、手早く解答できそうな大問(20)
00:42 多くの記述問題で複雑な考察を要し、解答に時間がかかりそうな大問(15)
00:57 解答できた問題の見直し(3)

60分の試験時間で生物を解答し終える時間配分を示しました。この時間配分で全ての設問を解答するのは厳しいですが、他の大問の標準レベルの設問に時間を割くためにも、最初に目処をつけた時間配分は厳守するつもりで、試験に臨みましょう。また、試験時間に余裕はありませんが、解答した問題は確実にミスなく得点したいので、問題の見直しをする時間を設けたい所です。

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慶応義塾大学医学部生物で必要な学力レベル

慶応医学部の生物を解答するあたって、教科書に記載されているような標準レベルまでの全分野の知識を完璧にするのは勿論、図説や科学雑誌、ニュースなどを活用して、分野を問わない生物学の情報や知見を収集しておく必要があるでしょう。そして、実験考察型の問題演習を重点的に行い、難解な実験テーマが題材となった問題にも戸惑わず対応できる柔軟性を身に着けると良いです。考察力及び読解力、論述力の全てが高水準となるまで、描図問題も含めた多くの演習経験を積み、練度を高めていきましょう。

受験年度にもよりますが、基本的には6割5分程度正答することを目標とし、生物が苦手であっても最低6割弱、逆に生物を得点源にしたいのなら7割5分程度の正答率を目指しましょう。知識問題及び標準レベルの考察問題は確実に得点し、自分が正答できると感じた難しい考察問題を得点していくことが合格点に到達するカギとなります。

慶応義塾大学医学部生物が解けるようになるためのレベル別勉強法

ここからは、慶応医学部の生物で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人は初めから進めてください。基礎に自信があって、これから慶応医学部に特化していきたい!という人は途中からでもOKです。

生物の基本、教科書レベルがきちんと身についているかのチェック

学校の授業と並行して行えば、スムーズに生物の勉強をすすめることが出来ます。しかし、学習進度が遅い学校も多く、高3の冬入試ギリギリまで終わらないということもあり得ます。そのため、自発的に勉強を進めていき、高3の夏前には遅くとも一通りの学習を終えられるようにしましょう。

これまで習った範囲の復習も含め、以下の参考書で全範囲の知識の網羅と定着を並行して行います。

「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、教科書レベルの基本知識を盤石にしていきます。いきなり問題を解くことはできないため、まずは映像授業の視聴と付属の問題を解くことで身につけていきましょう。

「リードα」「セミナー」などは適宜学校で配布されたもので似たようなものを使っても構いません。学校で配布されない場合、中古のものの購入や市販の「エクセル生物」などを活用しましょう。問題数が多くレベルも幅広いため、知識の定着にも入試レベルへの飛躍にも最適です。

次に進むポイント

  • 生物の苦手意識が少し薄れてきた
  • 生物でどういう範囲があって、どんな問題が出るのか把握している
  • 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた

慶応医学部入試を解くための「定石」を把握する問題演習

慶應医学部入試問題が解けるようになるには、知識の習得を確実にしたうえで、高レベルの分析力や思考力を培っていき、理解した知識を活かせるようになることが求められます。ここからは多くの頻出解法を体得していくことで、まずは入試問題を解くにあたっての「武器」を身につけていきます。

夏休み中までに標準レベルの問題演習を終えて、より難度の高い問題や過去問を用いた演習への土台を固めておきましょう。

次に進むポイント

  • 「基礎問題精講」で8割以上は解ける
  • センター試験の過去問で80点くらいは取れる

慶応医学部入試レベルまで引き上げる!入試形式の問題で演習

定石問題の解法が身についたら、慶応医学部入試を見据えたスキルアップを図りましょう。定石問題の組み合わせで出題されることが多い実際の入試問題をどんどん演習していくことで、慶応医学部の入試問題での適応力をより一層高めます。

基本的な参考書をやり終えたら、慶応医学部の過去問や慶應医学部形式に似た問題で仕上げていきます。慶応医学部の生物で頻出される問題の傾向を身をもって知るためにも、過去問を多く解くことで、頻出問題の解答のコツを掴んでいきましょう。

  • 過去問赤本(5〜10年分)

直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組みましょう。10月から11月にかけてある全統医進模試や早慶オープンと併せて、秋以降の仕上げに使うのがベストです。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届けるSTRUXマガジンの監修を務めている。

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