こんばんは!
学習塾STRUX塾長で、STRUX大学受験マガジンを監修している、橋本拓磨です。
11月ももう、折返しですね。受験生はセンターまで2ヶ月を切り、だいぶん焦ってきたのではないでしょうか?
そんな受験生を横目に「そろそろやばいかな……」と思い始めている高校1・2年生も少なくないはず。
そろそろ勉強を始めたいけど、何から始めよう……という人向けに、何をやるべきか「塾長目線で」お伝えしていきたいと思います!
似たような記事をついこの間の水曜日に公開したばかりですが(タイトルが過激)、こちらも合わせて読むといっそう「勉強しなきゃ」というふうに慣れるかなと思います。
勉強をこれから始める上で「やってはいけない」勉強とは?
これから勉強を始める人に意識してほしいのは、「この勉強法はやめよう!」ということ。
うちの前塾長・綱島が書いた「現役東大生が伝えたい やってはいけない勉強法」のタイトルにもなっているように、「やってはいけない」勉強をやらないことが重要です。
「やったほうがいい」勉強はいくらでもある反面、受験までの期間は限られています。この限られた時間で「やったほうがいいこと」をすべてやっていても、なかなかすべての範囲をやりきれず間に合わないという自体になってしまうんです。
それを防ぐために、あえて「やってはいけないこと」をしないように気をつけながら、どういう勉強をやっていくか絞っていく事が大事なわけです。
ここからかんたんにそれらの例を出していくので、「自分が当てはまってないか?」というのを確認してみてください。
やってはいけない勉強を始めることの危険性は以下の動画でも解説しています!
1. とりあえず学校から配られた参考書を使う
1つ目は、「学校で配られた参考書をとりあえずはじめてみる」こと。
学校が選んでるわけだし、なんとなく良さそうなものですが、実は案外そうでもないです。
というのも、学校で配られる教材は学校の授業を前提に作られたり配られたりしているため、以下の点において使いづらい場合が多いからです。
- 自分のレベルに合っていない(特に難しすぎる)場合が多い
- 解説が省略されていることが多く、自習に向いていない
多くの生徒を対象にして配るため、どうしても自分のレベルに合う合わないが出るのは仕方ないことですが、学校で配布される場合特に学校の授業はすべて理解している前提のレベルであったり後々まで使えるようにそもそもレベル高めの教材を利用していたりする場合が多いのです。
例えば英語学習で配られる王道「ターゲット1900」や「NextStage」などは、英語の基本がある程度完璧になっていないとそもそも難しい問題集・単語帳。いきなりこれを使い始めても基本が身につかないため、丸暗記になってしまったり挫折してしまったりと、逆効果になってしまいます。
また、これは数学教材にものすごく多いんですが、解説を学校の先生がする前提で作られている問題集も非常に多いです。数研出版に多いのですが、よく使われている「4STEP」「サクシード」「スタンダード」「メジアン」などなどは、解説が相当簡略化されており、ふつうであれば解答も配られにくいです。そのため自習に使うとしても間違った部分の体系的な復習がしづらく、自分で使うにはあまり向いていません。
人によってはヤ◯オクやメル◯リなどで答えを仕入れて使っている人もいるくらいですが、そうするくらいなら別で配られやすいチャート式やFocusシリーズを使うほうがよいでしょう。
2. 1日の勉強時間を決めていない
もうひとつ、はじめに陥りがちなのが「1日の勉強時間が決まっていない」という罠。
勉強時間が決まっていないと、まだまだ勉強に慣れていない初期は「とりあえずこのくらい」となってしまいがちです。
「とりあえず」というのは魔法の言葉で、その日の気分によって大きくぶれてしまうんですね。調子がいいときはたくさん勉強できるかもしれませんが、調子が悪かったり忙しかったりするといつの間にか勉強時間が0になっていることも。
そうなると、なかなか勉強が進まないだけでなく、気づいたら受験まで間に合わない……なんてことに。
3. 志望校を決めていない
志望校が仮にでも決まっていないと、勉強は詰まってしまいます。
今回の記事で言うことはそんなにないですが、他のいろんな記事を見てみてください。
志望校が決まっていると
- やるべき科目と目標のレベルが明確になる
- やらなくていい勉強がわかる
- やる気になる
などなどいいことがたくさん。特に最後の「やる気になる」というところはポイントで、人間目標がないこと・目的がないことはなかなか続けられない傾向にあります。
4. 勉強しない日がある
2番めにも近いのですが、勉強時間が0の日があるとなかなか勉強習慣が付きません。
「勉強しない」ほうが人間楽なので、一度その快楽を噛み締めてしまうとその翌日また勉強しよう!となるときに必要なエネルギーがものすごく大きくなります。
毎日少しでも勉強する習慣を作っていれば、そんな心配はなく少しずつ勉強に取り組めるというわけです。
5. 使う参考書や勉強計画を自分一人で決める
意外とこの罠にハマってしまう人も多いですし、この罠にハマってしまうと「今まで勉強したことが台無しに……」なんて展開もありうる恐怖も。
まずいです。
案外、自分で勉強を進めていると間違った勉強法やレベルの合っていない参考書に気づかないもの。
「もう買ってしまったし、つかわなきゃもったいない……」「せっかく始めたしやりきらなきゃわからないだろう」などの思考がどうしても働いてしまいます。
こうなってくると、なかなか自分ではコントロールできない状態に。
実際、「自分なりに勉強していたけど、なかなか成績が上がらず……」という理由で高3の7月〜9月に相談してくれる人もいるんですよね、意外とたくさん。
もちろん細かいやり方を改善するだけで修正できるところもあるんですが、逆に「もう2ヶ月早く言ってくれれば……」「始めに基礎の参考書からしっかり始めていれば……」という部分も少なくないのが実情です。
自分一人でなんとなく立てていると、どうしてもそういう罠にハマってしまいます。
また、それだけでなく自分で勉強計画や参考書を決めていると、途中でついつい変えてしまいがちです。
もちろん間違った勉強法やレベルの合わない参考書は変更すべきなのですが、「やっぱりこっちがいいかも……」というふうにコロコロ変えていてはなかなか身につきません。
自分だけで決めてしまうと、そういうリスクもはらんでいるんですね。
ほかにも、ネットの情報だけだと自分にあう参考書を適切に選べなかったり、勉強の進め方というところを見落としていたりと、いいことがありません。
今から勉強を始める上でやるべきこと
じゃあどうすればいいねんって話なんですが、要は「やってはいけない」の裏返しで進めていけばいいわけです。
使う参考書を決める
まずは、「どの参考書を使うのか?」をはじめに決めておきましょう。
このとき、参考書のレベルに注意する必要があります。
多くの場合学校教材はレベルが高すぎるので、まずはそれより基本を学べる参考書を使っていきます。
1日の勉強時間を決める
参考書が決まったらい1日の勉強時間も自ずと決まっていきます。
はじめはそんなに長い時間勉強する必要はありません。はじめから長い時間勉強しようと意気込んでも、いきなり長時間勉強するのはほぼ不可能です。
結局挫折してしまうので、まずは1日1時間単語だけ、とか、まずは2時間単語と数学だけ、などでもOKです。
そうしてたとえば「2週間毎日、1時間勉強を継続できた」というタイミングで2時間に増やすなど、タイミングを決めて少しずつ勉強時間を増やしていくのがコツです。
こうすることで無理なく勉強時間を増やしていくことができるので、まずは焦らず勉強習慣をつけるために「1日◯時間」というところを決めておくようにしましょう。
志望校を決める
勉強のモチベーションを高めるもう一つのことは「志望校を決める」こと。やる勉強が明確になるのはもちろん、志望校について調べていく中でだんだん大学に通う自分のイメージがついてくるので、そうした理想の大学生活のために勉強する、という考え方を取れるようになります。
まずは志望校を調べるだけでもOK。日々大学生活を思い描きながらいるだけで、勉強に対する意識はものすごく高まります。
30分でもよい。毎日勉強する
勉強習慣をつけることが勉強スタートでは一番大事です。この「習慣」をつけるためにはやはり「毎日少しでも勉強をする」ということが重要。部活の大会などものすごく忙しい日でも、「単語30分だけでもやる」「音読だけやる」のように、少しだけ勉強するような習慣をつけておくようにしましょう。
いちど怠けてしまうと味をしめてしまうので、気をつけましょう。
必ず「早めに」誰かに相談する
なにげにいちばん大事なのはここでしょうか。先程も話したように、せっかく勉強しているのに間違った勉強であまり意味がなかったなんて状況には陥りたくないはず。
でも、自分だけで決めているとどうしてもその内容にずれがでてきてしまうのは否めません。
学校の先生でも、塾の先生でもいいので、必ず計画を立てたら相談するようにしましょう。
学習塾STRUXの無料勉強計画作成会や無料体験、YouTubeライブを活用するのも手ですね。
迷ったらこれ!ゼロから始める勉強内容
それでもやる勉強に迷ってしまう……という場合は、必ず「英語」「数学」「国語」の「基本」から始めましょう。
英語
英語はどの受験生にも必須の科目。そのわりに身につくまでに時間がかかるので、早い段階から英単語や英文法についてしっかり押さえておく必要があります。
勉強のスタートであれば、ターゲット1200やスタディサプリなどから始めるのが良いでしょう。スタディサプリは基本どの生徒にもおすすめしていて、文法の基本で学校で見落としていた部分をさらい直す事ができます。
数学
2次試験で数学を使う人は、数学も早いうちからはじめましょう。特に理系の場合数3まで完璧にしないといけないため、非常に範囲も広く難易度も高くなるので早いうちに数1A2Bを完璧にしておく必要があります。
この場合も、学校の授業で不安な部分・先取りの部分をスタディサプリで仕上げつつ、並行して青チャートなどを使っていくようにします。
国語
数学を使わない!という人は早めに国語、特に古文や漢文に触れておきましょう。古文・漢文は覚えることが少ないため、はじめに取り組んで成果も出やすく、「勉強して成果が上がった!」という体験をしやすい科目です。
さっさと基本を固めて点数アップに繋げやすいので、余裕があるうちにまとめて取り組んでおきましょう。
その他の科目
ここに挙げた以外の科目については、頃合いを見て学習していきます。理系の場合の理科は早めに取り組んだほうが良い(高2の1月など)ですが、文系の社会などはもっと遅く、学年が変わる頃でもOK。共通テストでしか使わない科目はもっと遅くでもよいので、まずは必ず英語などを固めておきましょう。
いかがでしたか?自分の勉強の中で「あ、こんな勉強やっちゃってた……」というものがあったら一つ一つ直していきましょう。
毎週土曜のYouTubeライブや隔週の無料勉強計画作成会でも、こういった相談に乗っているのでぜひ!活用してくださいね。
ライター:橋本拓磨
東京大学法学部卒。学習塾STRUX塾長・STRUX大学受験マガジン監修。日本全国の高校生に、場所によらず正しい勉強を広めて、行きたい大学に行き、将来の選択肢を広げてほしい!という思いからSTRUXマガジンを監修。
詳しいプロフィール・サイトにかける思いはこちらから!
他の連載記事を見る!
Twitterはこちら
STRUXマガジンのYouTubeチャンネルはこちら