- 案件
日本史の単語は覚えるのをあきらめてもいいですか…?
なお、日本史の単語暗記については以下の動画でも解説しています。
戦略01
暗記のカギは「思い出す」にある!
きっと皆さんは、「日本史の単語を暗記したいのにできない…!!」という焦りや、「どうやったら日本史の単語を効率よく暗記できるんだろう?」という疑問を持ってこのページを見ていることでしょう。
そんな皆さんに質問です。皆さんはこんな勉強をしていませんか?
- さっきまで覚えようとしていた単語を思い出そうとしても思い出せない
- ひたすらまじめに教科書・資料集を読み進めている
上のような勉強をしていてはいつまでたっても日本史の単語暗記は進まないでしょう。それはなぜか。理由はそもそも単語のインプットの作業ができていないからです。
日本史の単語暗記が苦手、という人の多くが「あれ?さっきから教科書読んでるけど、さっきまで読んでいた部分がまったく思い出せない」という状況に陥りがちです。文字通り「字面だけを追っている」状態になっており、単語のインプットができていないのです。
さっきまで学習していた暗記事項すら思い出せないようでは、次の日に思い出せなくて当たり前ですよね。ですからまずは、しっかり単語をインプットする、ということが大切になってきます。
そしてしっかり単語をインプットするために効果的なのが、「先ほど暗記しようとした単語を思い出す」ことなのです。
暗記したことを直後に思い出すことで、今まで学習した単語をしっかり暗記できているかをチェックできます。また暗記した直後に思い出す、という目標を持つことで、「字面だけを追っている」という状況を防ぐことができます。さらにはアウトプットを行うことで、記憶の定着率もあがるのです。
- 暗記した単語を直後に「思い出す」ことで
- 今まで学習した単語をしっかり暗記できているかチェックできる
- 字面だけを追っていて、覚えられていない状況を防ぐ
戦略02
具体的な単語暗記の勉強の流れ
ここまでお読みいただいた皆さんは、「日本史の単語を暗記するのには『思い出す』作業が必要なのは分かった。でも具体的にどうやって勉強したらいいの?」と思っているかと思います。
ではここからはそんな皆さんに向けて、具体的な日本史の単語暗記をする方法を解説しましょう。
- 1)具体的な勉強方法
- 2)時系列でみた勉強法
- 3)おすすめ参考書
を踏まえて説明していきたいと思います。
1)具体的な勉強方法
皆さんは日本史の単語を暗記するときに、どのような教材を使っているでしょうか?
教科書? わかりやすい参考書? 一問一答?
これら、すべて正解です。受験生の多くが、「どの参考書・どの問題集がいいのだろう?」と悩みを抱えますが、参考書はあくまで道具に過ぎません。
肝心なことはどれを使うのではなく、どう使うかです。
ただし、特に強い思い入れが無ければ「一問一答」をおすすめします。なぜならば一問一答形式の問題集は、単語暗記に焦点を当てたテーマ設定になっているので効率よく学習することが可能だからです。
では、それを踏まえたうえで「日本史の単語暗記」の勉強の流れを説明します。基本的な勉強の流れは以下の通りです。
①教科書・参考書・一問一答を暗記する
②暗記した単語をできる限り思い出していく
③思い出せなかった単語については、もう一度確認しておく
④次の範囲に進む
以下具体的に説明していきます。
①教科書・参考書・一問一答を暗記する
まず知らない単語を暗記するためには、「知る」ことが必要です。ですからまずはしっかり教科書・参考書・一問一答を読みこみましょう。
ただしこのときには、「ただ字面だけをぼーっと追っていて、内容が全く入ってきていない」という状況にならないよう気をつけましょう。
またこのときは一定の量を一気に覚えるようにしましょう。具体的には教科書・参考書ならば1ページ、一問一答ならば10問を目安に一気にまとめて覚えると良いでしょう。一気にまとめて覚えることで脳に負荷がかかり、記憶が定着しやすくなります。
- 教科書・参考書⇒1ページ
- 一問一答⇒10問
②暗記した単語をできる限り思い出していく
そして、教科書・参考書・一問一答をしっかり一気にまとめて覚えたら、今度は「思い出す」作業に入ります。
と思っているかもしれません。思い出す作業は大きく2つの方法があります。
- 紙に書いて確認する方法
- 声に出して確認する方法
この2つです。この2つのうちどちらを選ぶかは、皆さん次第です。自分がより合っていると感じるもので、「思い出す」作業を行いましょう。
ただし1つ注意点としてあるのが、単語の漢字です。
結論から言いますと、志望大学・学部の過去問で用語の書き取り問題が出る、もしくは記述問題で細かい歴史用語が問われる問題が出る人は覚えてください。逆に選択問題などしか出ない志望大学・学部を受験する皆さんは覚える必要はありません。
漢字を覚える必要がある皆さんに関しては、「紙に書いて確認する」作業を通すことで自分が漢字までしっかり覚えられているか確認ができるのでお勧めです。
また、この記事を読んでいて「えー、そんな志望校なんて決まってないよ」という人や、「志望校の問題なんて見たことないからわかんない」と思った皆さん。皆さんはかなりの確率で無駄な勉強をしている可能性があります。
以下の記事をしっかり読んで、今一度自分の受験計画を見直しましょう。
志望校が決まっていない人、過去問を見たことをない人は、以下の記事を読んで過去問の重要性を知りましょう。
③思い出せなかった単語については、もう一度確認しておく
そして「思い出す」作業を終えてみると、自分が何を覚えられていなかったかが明確になります。裏を返せば、自分が覚えられていなかった単語についてしっかり暗記をすることで、日本史の単語暗記を効率よく行うことができます。
特におすすめなのが、「覚えられていなかった単語だけノートにリストを作っておく」という勉強法です。この際はただ覚えていなかった単語だけ(説明などはせず)書いておけば大丈夫です。
あとでこのノートを見直すことで、「自分が覚えられていない単語だけを見直す」ことができ、自分の知っている単語まで暗記を繰り返すタイムロスを防ぐことができるのです。
④次の範囲に進む
そして確認の作業が終わったら次の範囲に進みましょう。
このときにやってはいけないのは、忘れたからと言って今まで読んでいたページを繰り返し読むことです。日本史の勉強をやろうと思って、毎回教科書・参考書の一番最初を開いている…というような人は要注意です。
なぜか。それは冒頭で赤神が言っている「人間の脳は、前の日に暗記したことの70%以上を忘れてしまう」ということにかかわります。
もし前回の範囲に戻って学習するとしたら。前までに読んで覚えたことが100個あったとして、その次の日に覚えているのは30個。残り70個を覚えようとすると、3割をその次の日に覚えているから21個。合計30+21=51個の単語しか覚えられません。
でもそれが次の範囲に進んでいたら。前の範囲で覚えているのは30個。次の範囲を100個覚えようとすれば、3割をその次の日に覚えているから30個。合計30+30=60個の単語が覚えられます。
以前勉強した範囲を忘れてしまってやり直したくなる気持ちはわかります。ですがそれよりもまだ学習を進めていない範囲を学習しましょう。学習の進んでいない範囲を学習するほうがはるかに楽に点数があがるのです。
逆に前の分野に固執してしまうと、いつまでたってもまったく触れていない分野が出てきてしまいます。例年多く見られるのは、いつまでも古代・中世・近世の完成度をもとめるがあまり、太平洋戦争後の戦後史にほとんど触れることなく本番を迎えてしまうパターンです。入試では戦後史ももちろん出題されますから、大失点してしまうのです。
一定の分野で大失点するのを防ぐためにも、前に学習した範囲に戻るのではなく次の範囲に進むようにしましょう。
2)時系列でみた勉強法
ではここからは、皆さんの疑問をマルオが代表する形で、日本史の単語暗記の時間配分などについて述べていきます。
お悩み相談① 通史が終わってからやればいい?
お悩み相談② 何周すればいいの?
5周、と聞いて驚いた方もいるのではないでしょうか。ですが、上で強調したような一度学習した範囲を戻る学習をしなければ、以前とは比べ物にならないペースで学習が進められるはずです。
お悩み相談③ 1周どれくらいの時間でやればいい?
お悩み相談④ 一週間にどれくらい勉強すればいい?
一週間に2回、一回2時間ペースで学習を進めるとすると、一問一答形式の問題集では一時間に20ページを学習することで、「お悩み相談③」で述べたペースで学習できます!
- まとめ
- 単語暗記は5周する
- 一回の勉強時間:2時間
- ペース:週2回
3)おすすめ参考書
以上で「どうしたら日本史単語を効率的に暗記することができるか」が分かったかと思います。 ここからはそんな皆さんにおすすめ する教科書・参考書を紹介します。
●教科書で覚えたい人向け
・詳説日本史
単語のカバー率:★★☆
参考書で覚えたい人向け
単語のカバー率:★☆☆
●一問一答で覚えたい人向け
単語のカバー率:★★★
教科書・参考書・一問一答のどれがいいかは人にもよります。自分に合っていると思うものを準備し取り組むようにしましょう。
戦略03
受験生お悩みQ&A
さてここからは、日本史の単語暗記をする上で皆さんが抱きがちな疑問を、マルオが代表して質問するコーナーです。
お悩み相談① 日本史の単語暗記、ぶっちゃけ必要…?
日本史の単語暗記は果たして本当に重要じゃないのでしょうか? もし皆さんが、このような理由で「日本史の単語暗記は重要じゃない」と思っているならば危険です。
- 日本史は英数国ほど重要じゃないと周りが言うから
- 日本史の配点は低いから
そんな皆さんはまず自分にとって日本史の単語暗記が本当に重要ではないのか、しっかり分析する必要があります。
詳しくは下の記事で確認してください。
お悩み相談② 電車の中で単語暗記、したほうがいい?
こんな疑問を持った皆さんは、かなり危険な受験勉強をしているといえるでしょう。
受験において「やったほうがいい勉強」は無限にあります。<日本史の単語だって「★★★」だけじゃなくて「★★」まで覚えていたほうが「いい」し、「★」まで覚えていたほうがさらに「いい」でしょう。 電車の中でだって、英単語の勉強したほうが「いい」だろうし、リスニングやったほうが「いい」し、古文の文法を勉強したほうが「いい」でしょう。
ですが、受験勉強ができる時間は限られています。ですから「やったほうがいい」からと言ってやみくもに勉強をしているようでは、第一志望合格はかなり厳しいものになってしまいます。
マルオのように「電車の中で日本史の単語暗記をやったほうがいいのか?」という疑問を 持った皆さんは今一度、以下を自問してください。
- ①日本史の単語暗記は電車の中ですべきことなのか
- ②電車の中ですべきことはほかにはないのか
そのうえで、「電車の中で自分がやるべきなのは日本史の単語暗記だ!」という「やるべき理由」が見つかった人はぜひ電車の中で日本史の単語暗記をするようにしましょう。例えば電車の中では書かないと覚えられない英語より、「目で見て覚えられる」日本史単語暗記のほうが効率がいい、なんて人におすすめします。
お悩み相談③ 学校のペースとの両立はどうする?
一部の進学校を除いて多くの高校ではすべての範囲が終わるのは高校3年生の2学期・3学期です。ですがそれでは十分に単語暗記の時間を取ることはできません。
ですから多くの皆さんは自分で通史を高3の夏休みまでに終わらせ、2学期から単語の暗記に時間をさけるように学習を進めましょう 。
お悩み相談④ 日本史の単語はどこまで詳しく覚える?
とても大事なことを言います。それは「東大の日本史で高得点をとって合格する人 でも、一問一答の★★★の単語でも覚えていないこともある」。
全ての日本史の単語を覚えて受験会場に向かうことは「不可能」ですし、また覚えられるとしてもそれは「やったほうがいい」勉強に過ぎません。自分の志望校で自分が取りたい点数を取るために必要な最低限の単語だけ暗記すればいい。これを忘れないようにしましょう 。
まとめ
- 覚えた単語を「思い出す」作業を徹底する
- 前に学習したところを忘れたからと言って繰り返し学習しない
皆さんも正しい勉強法で、効率よく日本史の単語暗記をしていきましょう!
もっと具体的に「このとおりに勉強すれば日本史の勉強は完璧、という参考書の流れが知りたい!」という方は、ぜひSTRUXの参考書マップを活用してください!
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STRUXの「参考書マップ」は、受験までにやるべき勉強を「順番通りに」すべて洗い出したもの。「いつまでに」「どの順番で」勉強をすればいいかがひと目で分かるので、あとはこの通りに勉強するだけ!という状態になります。
- 「どの順番で」参考書に取り組めばいいかひと目でわかる!
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