古典文法といえば古典の勉強の核となる部分。古典文法ができないと、古典の入試問題はほぼ解くことができません。とはいえ、0から始めるとなると、「どうやって勉強したらいいの?」と思う人も多いはず。
この記事ではそんな人たちの悩みを解消すべく、「たった1ヶ月」で古典文法を覚えられる勉強法を紹介します。

- 案件02
古典文法ってどうやって勉強したらいいの?

古典文法ってどうやって勉強したらいいの?






戦略01
古典文法の覚え方をマスターしよう
1-1. 何を勉強すればいいの?


いや、わからないです。。というか、色々覚えなきゃいけないことが多そう、くらいにしか認識していないです。

古文文法の勉強と言われて何をしなきゃいけないのか、はっきりと認識していますか??
助動詞や敬語など、難しそうなことが多そうですが、古文は全ての文法事項において押さえるべきポイントがはっきりしています。
しかも古典文法は英語の文法事項に比べて、勉強しなければいけないことがとてもシンプルです。古文文法を勉強するときに押さえるべき三つのポイントを紹介しましょう!
古典文法で覚えるべきことはこの3つ!
- 識別
- 活用
- 意味

マルオ君のようによくわからない人が多いでしょう。1つ1つ、説明していきます。
その1 識別
識別とは、文章中のある単語が動詞なのか、形容詞なのかそれとも助動詞など他のものなのかを識別できることです。
古典では一見同じ文字を使っていても意味が違うことがあります。どの文法事項が使われているかを区別できないと、文章の意味を捉え違えてしまいます。正しく文章を読み解くために、きちんと識別できる力を身につけましょう。


この「識別」の方法は参考書でよく紹介されるトピックですので、参考書に書かれていることを覚えましょう。具体的な参考書の例として、『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル』をあげて解説します。
この参考書では26章から30章までは識別の解説がされていますが、その中でも特に注目して欲しいのが解説の中に書かれている、『判断するポイント』です。
例えば「る・れ」の識別では、「る・れ」のすぐ上の一字の音を見て判断する、と紹介されていますが、この判断するポイントをしっかり覚えるのです。



その2 活用

……と思う人もいることでしょう。まずは「活用とは何か?」から説明します。
たとえば、「書く」という動詞は、後に続く言葉によって、次のように形が変わります。
書かず / 書きて / 書く人
このように、まったく同じ単語でも、後ろに来る言葉で語尾の形が変わることを「活用」と言います。活用を覚えていないと文章が全く読めなくなってしまうので要注意!!古文を読み解くために、活用もしっかり覚えましょう。活用に関しては、以下の記事を参考にしてください。
その3 意味
意味がわからなかったら文章を理解できませんよね。言うまでもないと思います。
たとえば、先ほどの例で使った「書かず」の「ず」は“打ち消し”の意味を持っています。現代語に訳すと「〜ない」です。
それくらいはわかる、と思うかもしれませんが、古文の単語や助動詞の意味は、1つにつき2つ以上あるものが多く、しっかすべての意味を覚えないと対応できないのです。

1-2. どうやって勉強していけばいいの?
古典文法で何を勉強すればいいかわかったところで、具体的な勉強法を解説していきます。主な勉強法は、3つです。
- 声に出して音読する
- 歌に乗せて覚える
- 語呂合わせで覚える
これらの勉強法を実践して古典文法を自分のものにしていきましょう。
声に出して音読する
この勉強法は動詞や助動詞などの活用を覚えるのに最適です。動詞の四段活用を例に、実際にどうやって音読すればいいか説明しましょう。
動詞の四段活用の活用パターンは、未然形、連用形、終止形、連体形、已然形、命令形の順に、必ず「ア・イ・ウ・ウ・エ・エ」です。たとえば「書く」という四段活用の動詞は、「書か・書き・書く・書く・書け・書け」となるわけです。
さて、では何を音読するのかというと、活用パターンをひたすら音読してください。おもわず口ずさんでしまうくらい何度も何度も。この例で言うと「ア・イ・ウ・ウ・エ・エ」を何度も何度も繰り返しましょう!


歌に乗せて覚える
この勉強法は、助動詞の見極め方の中で大事になる「接続」を覚える上で有効です。


ある特定の助動詞の上にくる動詞や形容詞の活用形は、決まっています。たとえば、打消の助動詞「ず」の上にくる動詞は、必ず未然形になります。そのため、助動詞「ず」は未然形接続の助動詞、と呼ばれます。
もちろん、「ず」以外のすべての助動詞にも同じようなルールがあります。よって、どの助動詞が使われているか見極めるために、この「接続」は重要なヒントになります。
この助動詞の接続を一つ一つ覚えるのはかなり大変です。しかし、同じ接続の助動詞をセットにして歌に合わせて覚えてしまえば、グッと楽になります。

Youtubeには、助動詞の接続を歌にのせて覚えるためのさまざまな動画があがっています!ぜひ参照してみてください。たとえばこんな動画⇒ 鏡音リン先生が「古文の助動詞の歌」を歌います。
もちろん、時間に余裕があれば自分のオリジナルの歌をつくってもいいですよ。自分で作った歌の方が、より記憶に残りやすいですからね。

ゴロ合わせで覚える
ゴロ合わせは助動詞の「意味」を覚えるのに最適です。
たとえば、助動詞「む」の意味は、意志・推量・仮定・勧誘・婉曲・適当の6つがありますが、これをこのまま覚えるのは、大変そうですね……。
ですが、この6つの頭文字をとると、「す・い・か・と・め・て」となり、断然覚えやすくなりませんか?これが、語呂合わせのすごいところです。


1-3. とにかく継続が大事!
古典文法の勉強で特に大事なこと。それは、「継続」することです。
これまで説明した3つの勉強法は、すべて「継続」しないとあまり意味がありません。
加えて、古典文法はどれだけ暗記できるかが勝負です。助動詞の活用や接続を覚えていないと、解けない問題ばかりです。でも逆に言えば、覚えていれば、解ける問題がいとも簡単に増えます。だから、歌や語呂合わせを使って、とにかく覚えていきましょう。


戦略02
古典文法 オススメの参考書






さて、歌や語呂合わせで文法を覚えたら、実際に問題集を解いて定着をはかりましょう。以下の2つが、ぜひおすすめしたい参考書です。
古文文法ゴロゴ
文法のポイントや受験にとって大事なポイントが過不足なくまとめられています。実際の古文を使って問題演習できる優れものです。重要ポイントに絞ってしっかり学習したい人にオススメです。
ステップアップノート30古典文法基礎ドリル
書き込み式の参考書で、30ステップに分かれているので、体系的にコツコツ問題演習ができます。基礎の基礎から紹介しているので、初心者にもオススメです。

これらの古典文法の参考書は次の手順で使うことをおすすめします。
- Step1
- 文法の重要ポイントを確認
- Step2
- 実際の問題を解く
- Step3
- 解説を読み、わからないところ、覚えられてないところを復習
- Step4
- 間違えた問題、不安な問題をもう一度解く
1つずつみていきましょう。
Step1. 文法の重要ポイントを確認
特に勉強し始めの人は、必ず問題を解く前に重要ポイントを見て、一度頭の中で整理してから問題を解きましょう。
Step2. 実際に問題を解く
ここでのポイントは、なぜその答えになったのか、をしっかり考えながら解くことです。

マルオ君みたいに根拠がない解き方は絶対にダメです。
受験で出題される問題には必ず正解になる根拠があります。どうしてこれが正解なのか説明できるように、解答のプロセスにこだわりながら問題を解きましょう。
Step3. 解説を読み、わからないところ、覚えられてないところを復習
問題を解ききったら解説を読みます。このとき、Step2で考えた「なぜその答えになったのか」のプロセスまで合っていたかを確認しましょう。
ただ正解するだけではダメです。正解に至るまでのプロセスがわかっていないと、違う問題や実際の入試問題を解いた時に正解までたどり着けません。

Step4. 間違えた問題、不安な問題をもう一度解く
最後に間違えた問題をもう一度解きましょう。たとえ正解でも、プロセスまでが間違っていた問題も合わせて解きましょう。
解き直しの理想は翌日です。このように、繰り返し解くこと、なぜその正解になるのかをしっかり意識することでどんどん理解が深まりますよ。
まとめ


- 古典文法で覚えるべき3つのポイントは、「識別」「活用」「意味」。
- 古典文法の勉強はとにかく「継続する」
- 古典文法の参考書は必ず「正解へのプロセスを考えて」「繰り返し」をしよう!