- この記事は「センター試験対策用記事」です。共通テストの日本史勉強法はこちらの記事をチェック!
センター試験で毎年多くの人が受験する日本史B。配点が100点で低めではありますが、一定量の学習で安定して90点以上を狙える科目です。ですがその一方で日本史Bの平均点は例年60点前後です。
つまり日本史Bは少ない勉強量で、ほかの受験生に大きな差をつけられる科目なのです。このページでは、センター日本史Bで効率よく高得点を狙うための勉強手順を一から解説します。
- 案件
日本史、楽していい点数が取りたいんです!!
日本史、楽していい点数が取りたいんです!!
戦略01
やってはいけないセンター日本史対策
センター日本史の対策を進めるにあたって、必ず最初にやるべきことがあります。それはセンター日本史の問題傾向を分析し、目標点数を決めることです。皆さんは以下の質問にすべて明確に答えられますか?
・センター日本史Bで一番配点の高い時代は?
・センター日本史Bの第1問は、どんな形式の問題か?
・あなたのセンター日本史の目標点は?
この質問に1つでも答えられなかった皆さんは、センター日本史Bの勉強を効率的に勉強することは絶対できません!
大問の構成について知ろう
センター日本史Bは、全部で大問が6問。それぞれの内容と配点は以下の通りです。
基本的には時代の流れに沿う形で、すべての分野から出題されるのが特徴です。
大問1 テーマ史(古代史が中心)
古代を中心に特定のテーマについて、関連する問題を解く形式です。
上記のようなテーマをもとに行われる会話をもとに、問題が出題されます。
大問2 古代史
大問3 中世史
大問4 近世史
大問5 近代史(明治期が中心)
大問2から大問5までは古代・中世・近世・近代についてまんべんなく知識が問われます。
大問6 近現代史
近現代に関して、特定の人物に関連づけて問題が出題されます。
と思った皆さん。ご安心ください。特定の人物は、ほとんどの人が知らないようなマイナーな人物のこともあります。問題はその人物のことを知らなくても解けることがほとんどです。
時間配分を知ろう
センター日本史の場合、ほとんどの人は試験時間が余るかと思います。ですが試験を解く時間は【40分】を目安にしましょう。
と思った皆さん。皆さんは問題文をしっかり全文読んでいるでしょうか? きっと問題文を全部読んでから問題を解けば時間は40分前後に落ち着くはず。
問題文をしっかり読むことは非常に重要です。中には問題文を読んでおかないと正解が導けない問題もあります。問題文を読まずに失点してしまうのは、高得点勝負であるセンター日本史では命とりです。
志望校別目標点数は?
ここでは志望校別にセンター日本史の目標点の目安を設定します。ただし、この目標はあくまで目安です。私大はセンター利用入試をのぞき、センター試験の得点が合否に影響しません。またほかの教科でカバーすれば合格することも可能です。
ひとまず自分の目標点を置きたいという人は、下の表を参考にしてください。
※目標点のため、実際の合格者の平均より若干高めに点数を設定してあります。
その一方で私大の入試では、細かな知識も要求される。センター試験レベルの知識はすべて暗記しておきたいところだな。
戦略02 センター日本史Bの対策手順
最初にやるべきこと:過去問を解く
まず最初にやるべきことは、実際の試験問題を解くことです。なぜかというと、過去問を解くことで自分の現状の実力を知ることができ、自分に合った勉強法を実行できるから。
例えば点数が30点の人と、80点の人ではやるべき勉強は全く違いますよね? ですからまずはきちんと過去問を解くことで自分の現在地をつかむことが必要なのです!
自分の実力が分かったら、対策スタート!!
過去問を解き現状を把握したら、いよいよ対策が始まります。ですが繰り返すように、やるべき勉強は皆さんの実力によって変わるのです。まずは下の表を見て、自分が今やるべき勉強を確かめましょう!
59点以下の人
過去問演習で点数が60点に届かなかった皆さんが最初にやるべきことは、通史の復習です。
なぜならば通史で必要最低限のレベルを押さえられていれば、センター日本史Bで60点をきることはないからです。
そんなことはありません。皆さんが今まで学習してきた通史は、大まかな知識として頭の中にあるはず。ですから初めて通史を学習した時と違って、短い期間で復習ができます。
通史の復習の仕方の基本は、普段の通史の勉強と変わりません。以下のページに通史の勉強法が詳しく解説されているので、しっかり確認しましょう!
そして通史の復習をする際には、最低2週間に1回のペースで過去問を解きましょう。しっかり通史の知識が入ることで60点は安定して得点できるようになります。点数が60点を超えるようになったら、通史の復習はおしまいにして次のステップに進みましょう。
60点~84点の人
過去問を解いて60点を超えるようになってきた皆さんがやるべきは、圧倒的な過去問演習です。
過去問演習を積むことで得られるものは大きく2つです。
- センター特有の問題形式に慣れる
- あいまいな知識を復習できる
一見ただの選択肢問題に見えるセンター日本史ですが、実際に問題を解いてみると知識だけでは解けない問題があったり、逆にコツをつかむことで簡単に解ける問題があったりします。ですからしっかり過去問演習を積み、問題に慣れることで得点力のアップが大いに期待できます!
次の出来事を順番に並べ替えよ。
Ⅰ明治政府が戊申詔書を発表した。
Ⅱ日露戦争が勃発した。
Ⅲ与謝野晶子が雑誌『明星』で『君死にたまふことなかれ』を発表した。
そんなふうに思う方も多いのでは?
ですがこの問題は、年代を覚えていなくてもできるのです!
●戊申詔書は日露戦争後に国民の間に広がった、「もうこれで列国の仲間入りだ!」という高揚感にくぎを刺し、さらに殖産興業・軍備化を進めるという方針を示した詔書
⇒日清戦争の後に出された
●『君死にたまふことなかれ』は日露戦争に出兵した弟を心配する作品
⇒日清戦争中の作品
このようにセンター試験では、知識だけでは解けず、逆にコツさえつかんでしまえば解ける問題が多くあります。
また過去問演習を積むことで、問題に慣れるだけでなく、間違えた問題を通じて抜けている知識を復習することもできます。間違えた問題については、徹底的な復習を!
抜けていた知識については、しっかりこの機会に覚えられるように、ノートにまとめておくことをおすすめします。
ただし絶対にやってはいけないことがあります。ノートを作るのに時間をかけることです。単語の意味や、人物の来歴、などもノートにまとめるのは大きな時間の損失です。ノートには日本史用語集の索引に載っているような単語だけを書くようにしましょう!
そして作ったノートは過去問演習のたびに見直すと良いでしょう。
過去問演習におすすめな問題集
- センター試験過去問研究 日本史B
- 大学入試センター試験実践問題集 日本史B
センター日本史Bを演習するのに王道な問題集はこれです。25年分30回にわたる過去問及びその解説が載っています。25カ年をすべてこなせばセンター日本史Bの問題慣れ・復習は十分でしょう。25年分をこなすことで、センター試験の問題を解くコツがしっかり身につくはずです。
25カ年と言っても、慣れてくれば復習も合わせて1回1時間で終わりますので、しっかりこなしましょう。もちろん自分の目標点に達したら、それ以上の問題数を解く必要はありません。
過去問だけでは物足りない!というような皆さんには、こちらの問題集がおすすめです。駿台予備校が実施するセンター模試の過去問が7回分収録されていて、更なる問題演習を積むことができます! 問題のレベルは実際のセンター試験より若干むずかしめなので、これで高得点が取れれば本番でも高得点が期待できます。
ただし基本的に多くの人は過去問だけで十分なケースが多いので、こちらの問題集に手を付けるか否かは自分で判断しましょう。
85点以上の人
そして過去問演習で得点が85点を超えるようになった… そんな皆さんはいよいよセンター日本史Bの総仕上げです。
総仕上げでは知識の詰め込みをします。
詰め込みのやり方は自由です。ですがここではその中でも特に有効な2つの手段を紹介します。
- 過去問演習を積んだ多くの受験生が覚えているであろう単語を覚えていないことは大変不利な状況です。
- 「どの順番で」参考書に取り組めばいいかひと目でわかる!
- 「なぜこの参考書がおすすめなのか?」「かわりに使える参考書」もすべて紹介
また、問題を解く際には、必ず間違った問題にチェックを入れておくなどして、どの問題を間違えたのかがわかるようにしておきましょう。
この「解きなおし」でわからない問題が多いみなさんは要注意!! 過去問をやっただけで満足し、復習をおざなりにしている「典型的な勉強をしたつもり受験生」です。
ここで再び多くの間違いをしている受験生の皆さんはしっかり復習の方法を見直し、まとめノートにしっかり単語を書いておくなどして、本番で正解できるようにしましょう。
②知らなかった単語をまとめたノートを見返す
また今までの問題演習で見つけた、自分の知らない単語だけがまとまったノートを見直すのも有効な作戦でしょう。
繰り返しますが、このノートは自分の知らない必要最低限の単語だけを書いたノートを作ること!様々な関連事項や説明文が書いてあるノートは、自分の知っていることまで書かれており、無駄な情報が多いです。決して作らないようにしましょう。
このノートには、自分の覚えていなかった単語だけが羅列されているはず。ですから知識に穴がある分野に集中して学習を行うことができます。少ない時間で多くの単語を覚えることにつながるのです。
一問一答形式の問題集は効果的?
ここまでページを読んできて、
と思った人もいるかもしれません。確かに一問一答形式の問題集をやればさらに知識を詰め込むことが可能です。
ですが、その勉強は果たして本当にやる必要があるのでしょうか? 一問一答形式の問題集をこなすにはかなりの時間がかかるはずです。その時間を費やしてできる大切な勉強はありませんか??
基本的に「①今までに間違えたセンター試験の問題を解きなおす」「②知らなかった単語をまとめたノートを見返す」をこなせば、センター試験で満点を取ることが可能です。
センター試験を目標にした勉強では、一問一答に手を出すのではなく、①②の勉強を完璧にこなすことを優先しましょう!
まとめ
このページで抑えておいてほしいことはこれ!
✔対策を始める前に大問構成・目標点数をを知る!
✔対策は自分の現在の得点から最適なものを選ぶ!
もっと具体的に「このとおりに勉強すれば日本史の勉強は完璧、という参考書の流れが知りたい!」という方は、ぜひSTRUXの参考書マップを活用してください!
■ 参考書マップとは? ■
STRUXの「参考書マップ」は、受験までにやるべき勉強を「順番通りに」すべて洗い出したもの。「いつまでに」「どの順番で」勉強をすればいいかがひと目で分かるので、あとはこの通りに勉強するだけ!という状態になります。
STRUX参考書マップ公式LINEに登録することで、いつでも無料で見ることができます!
LINEに登録して参考書マップを見る