漢文勉強法


【漢文勉強法】ゼロからでも大丈夫!漢文を確実に身につける勉強法とコツ

*紹介している教材にはプロモーションを含みます

「漢文を共通テストに向けて勉強しているけど、いまひとつ点数が上がらない」「なんとなく読むことはできるんだけど、言っていることがわからない」と、漢文の勉強法について悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

共通テストでしか使わないという人は、どのくらい勉強するかも悩みますよね。実は漢文は、共通テスト国語の中でも得点源にしやすい分野なんです。
今回の記事では、共通テストや大学入試の個別試験に向けた漢文の勉強法について、勉強の手順から時期まですべてお伝えします。

漢文の勉強法で悩んでいる方は、こちらの動画も参考にしてください。

先生!漢文の勉強って何をすればいいんですか?とりあえず漢文の文章問題が解けないから、文章問題が乗っているような参考書でも買って練習しようかなって思ってるんですけど……。
マルオ君、それは絶対にやってはいけない勉強法だ。

漢文の勉強で悩んでいる人の中には、マルオ君のように「文章問題が解けないから、文章問題の対策をしよう!」と考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、その勉強法では、ほとんどの場合成績は上がりません。

なんで!?勉強しても成績上がらないなんでおかしいでしょ!

こんな風に思うかもしれませんが、もし、以下のチェックリストが一つでも当てはまればとっても危険。今すぐ漢文の勉強法を見直しましょう!

  • とりあえず問題演習を進めようと思っている。
  • 漢文の句法をまとめて勉強していない。
  • 「A為B所C」を書き下せない。
  • 「A且B」「安C乎」の意味がわからない。
  • 共通テスト漢文で安定して30点を超えられない。

漢文の正しい勉強法とおすすめ参考書

まずは漢文の勉強手順を確認して、さっそく勉強法を具体的に見ていくことにしましょう。

漢文は「句法→読解」で勉強する

漢文の勉強法は他の科目に比べてとてもシンプル。基本的には次の2つのステップのみです。

  • 漢文句法を覚える
  • 漢文読解の演習を繰り返す
たった2ステップなんだね!

漢文は「句法を押さえて」「問題演習をこなす」という2つのステップを行うだけで成績が上がります。しかし、漢文は暗記するべきことがらが少ないからこそ、きちんと暗記できているかどうかで大きな差がつきます。

でも、句法ってそんなに必要なんですか?特に勉強していなくても解けることもあるし…

たしかに、漢文は書き下し文にすることさえできれば、古文にも似た形なので「なんとなくで」読めることもありますよね。ほとんどが漢字なので、漢字の意味がわかっていればなんとなく意味がつかめる、ということもあります。

しかし、中にはなんとなくで読むと意味がわからないものもあります。

例えば「使」という漢字はほとんどの場合「誰々に〜させる」という「使役」の意味になります。

「況」という漢字が出てきたら「いわんや」と読み、決まって「ましてや〜はなおさら…」と訳さなければいけません。

こういった漢字は、きちんとそのことを覚えていないとパッと訳すことができませんよね。

これがいわゆる「句法」と呼ばれるもので、「こういう読み方で、こういう意味になる」と決まっている、文章の意味の鍵になる漢字のルールです。
この句法をきちんと覚えていることで、正確に、かつスムーズに漢文の意味がつかめるようになります。

句法を完璧にせずに入試に挑むと言うことは、漢文のルールを知らないのに入試問題を解こうとしているのと同じです。これではうまく読めなかったり、読めたつもりでも間違ってしまったりするのは当然なんです。

漢文句法の勉強法

漢文は必ず「句法」から勉強することになります。

学校ですでに習っていて完璧、と思っている人でも、改めて参考書などで抜け漏れがないか確かめてください。

学校の漢文の授業では、文章に出てきた句法しか扱わないこともあるから要注意だ!

句法を勉強するときには、『漢文ヤマのヤマ』などの問題集を1冊完璧にするつもりで取り組むのがおすすめです。

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「漢文ヤマのヤマ」はどのレベルでも使える参考書だ。この1冊に載っている句法を完璧にすれば、大学受験のすべてのレベルに対応できる!

句法を覚えるときのポイントは次の3つ。

  • 句法と例文を何度も唱えて覚える
  • 問題を解いて定着させる
  • 短い期間で何度も繰り返す

『漢文ヤマのヤマ』で勉強を進めるときも、もちろんこの3つを意識して取り組んでいくことになります。

漢文の句法は、英語で言う単語・文法に当たる大事な部分。必ず3周以上、なんども句法・例文を唱えて覚えながら、問題を解いて定着させていくことで、実際の文章を読むときにもスムーズに訳が出てくるようになります。

『漢文ヤマのヤマ』にもページごとに

  • 例文
  • 解説
  • 問題

がついているので、1周めは例文をなんども唱えて暗記しながら句法の読み・意味を理解し、2周めから問題演習で定着させていくようにしましょう。

漢文の句法については、こちらの記事でより詳しく説明しているので、漢文の勉強をスタートするときにはこちらの記事をチェックしてください。

動画のほうがわかりやすい、という人はこちらもチェックしてみてください。

漢文読解の勉強法

漢文の句法が完璧になった!という人は、いよいよ読解の勉強に進みます。

句法がしっかり覚えられていて、意味がスラスラ出てくるようになっていれば、文章を読んで意味を捉えること自体はそこまで苦戦しないはずです。

読解のときにポイントになるのは、他の古文や英語と同じく、どこに答えが書いてあるのかの根拠をはっきりさせることです。

なんとなくで問題を解いて解けるようになっても、次に似た問題を解いたときにうまく行かない可能性が高いので、必ずすべての問題について「どこに答えがあるか」確認しながら解いて、解き終わったら正解していた問題も全て解説を読むようにしましょう。

「たまたま合っていた」という問題をなるべく減らそう!

漢文読解については、実は「ちょうどいい」レベルの参考書があまりありません。

『漢文道場 基礎編』は『漢文ヤマのヤマ』より簡潔に句法がまとめられており、章ごとに読解問題で確認もできます。そのため、「共通テストレベルまでの対策ができればよい」という場合においては一番オススメです。

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もしくは、手軽に取り組めて、句法の確認もできる『漢文高校中級用43(発展30日完成シリーズ)』などに取り組んでから、実際の共通テスト・センター試験の過去問に取り組むのがおすすめです。

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漢文の演習用であれば、「センター試験」時代の過去問も使えるぞ!30年分以上あるから、自由に使うことができて難易度もちょうどいい!

いずれの場合も大事なのは、

  • 正解していた問題も解説を読んで、解答の根拠を確認する
  • わからなかった句法や単語・漢字の意味は必ずその場で覚える
  • 漢文の時代背景や常識、出典も確認する

の3点。

ほとんどの人の場合、漢文の勉強にたくさんの時間を割くことはできません。そのため、文章を読むたびに必ず抜けていた文法や単語を覚えてほしいです。

また、漢文はほとんどの場合古代中国が舞台の文章が出題されます。当時の時代背景や国の名前などは、別に時間を取って覚える時間は取れないため、これも出題されるごとに必ず確認するようにしましょう。

漢文の読解については、以下の記事や動画でも確認できます。「句法は覚えたけど点数がなかなか上がらない」という人は参考にしてみてください。

共通テストレベルまでであれば、これらの参考書で読解を繰り返せば大丈夫です。

時間がなければ『共通テスト漢文満点のコツ』などの共通テスト特化型の参考書を活用してもいいですね。

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逆に志望校で漢文が出題される難関国公立や早稲田・上智などの私立大学、私立文学部を受験する場合は、『漢文道場 入門から実戦まで』『得点奪取漢文』などで記述や長い文章にも対応できるようにしておきましょう。

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漢文はいつから勉強する?

ここまでで漢文の「句法」「読解」について具体的な勉強法を見てきましたが、どうしても漢文の勉強となると後回しになってしまうもの。
共通テスト対策なら多少後回しでも…と思ってしまう反面、間に合わなかったらどうしよう、と思っている方も多いのではないでしょうか。

ここでは漢文の勉強時期について触れておきましょう。

ポイントは「入試からの逆算」で考えることです。

共通テストでのみ漢文を使う場合

共通テストでしか漢文を使わない場合は、12月には過去問演習をどんどん進めるので、高3の9〜12月には読解ができる状態にすべきです。

そのためには、遅くとも高3の夏休みには句法の勉強を終わらせておく必要があります。

漢文の暗記事項はそこまで多くないため、高3の夏休みだけでも句法を覚えきることは可能です。
ただ、漢文以外に勉強することが多く、十分な時間を取れないまま2学期に入ってしまうことも多いため、できれば余裕を持たせて高3に入ってから少しずつ句法の勉強をしておくようにしましょう。

理系の人などで、漢文に時間を割けなくなりそうという高1・高2の人は、いまのうちに句法を覚えておくのもおすすめです。

短期間で身につけられる分、マーク模試の漢文などですぐに点が上がり、勉強のモチベーションを保ちやすくなります。

国公立・私大の個別試験で漢文を使う場合

国公立や私大の個別試験で漢文を使う場合は、共通テストのみで漢文を使う場合よりも早めに始める必要があります。

共通テスト対策が12月になるため、過去問演習はそれより前の10月〜11月に取り組むことになります。

ということは、9月ごろには入試レベルの問題演習に取り組んでおきたいため、高3に入るタイミングでは句法の勉強に取り掛かっている状態が目安になります。

こちらも余裕があれば高1・高2のうちに句法を覚えておいて、あとは共通テストやセンター試験の過去問などを使って読み慣れていき、夏休みに記述対策や私大レベルの問題演習に取り組むのがおすすめです。

漢文勉強法のお悩みを解決!

最後に、漢文の勉強についてのよくある疑問にお答えしていきましょう。

漢文にどの程度力を入れれば良いですか?

漢文ってどのくらい力を入れればいいですかね?他の科目も結構やばいんですけど。
漢文はコスパがいいが、多くの大学で配点は低い。漢文は早めに固めてしまって、受験直前で焦らないようにしよう!

一つ前の章でも触れたとおりですが、漢文は短時間で基礎を固めることができるため、なるべく早めに基礎を固めてしまうのがおすすめ。とはいえ、漢文の勉強に時間をかけすぎるのはあまりおすすめしません

例えば共通テストであれば、国語のうちの漢文の配点はたった50点。数学1A2Bが合わせて200点、英語もリスニング・リーディングを合わせると200点と考えると、漢文の50点のために時間をかけすぎて英語・数学の勉強の時間が減ると良くないことがわかります。

漢文の勉強は多くても1日1時間程度までにして、参考書も3〜4冊で完結できるようにするのがおすすめです。

出てきた漢字の意味や読みも覚えておくべきですか?

漢文って全部漢字ですけど、知らない読み方がいっぱい出てきて大変です…。

漢文で悩みがちなのが、句法以外の漢字をどこまで覚えるか。

日常では目にしないような漢字や熟語が注なしで出てくる事もあれば、普段使っている漢字であっても読み方が全く異なるということもあります。

すべてを完璧に覚える必要はないですが、

  • 問題を解いてきて出てきたわからない漢字の読み・意味は覚える
  • 『漢文ヤマのヤマ』などの漢字のページで覚える

の2つは最低限やっておきたいところです。

入試においては、頻出の漢字の読みを聞かれることもありますし、古代中国の国名や官位・身分の名前などの熟語がわかっていないと正確に読めないこともあります。

問題を解いている中でわからない漢字に当たったら、必ずその都度覚えてほしいですし、『漢文ヤマのヤマ』や『共通テスト漢文満点のコツ』などにまとめられている「覚えておきたい漢字」の「読み・意味」を両方覚えておくのも効率がよくおすすめです。

漢文常識や背景知識の勉強はすべきですか?

漢文の話の中身がいまいちよくわからないんですけど、中国の歴史とかも勉強すべきですか?
覚えておくに越したことはないが、別で時間を取って勉強する必要はない!

同じ古典の「古文」にも共通することですが、漢文は2000年近く昔の世界について触れられているものも多く、当然現代とは常識が異なります。

古代中国は戦国時代が長く続いていて、漢文の文献もそういった時代の政治の話やそれをもとにした訓話が多く扱われています。当時の時代背景を知っていたほうがもちろんスムーズに読むことはできますし、文章の解像度も高くなるでしょう。

とはいえ、この「漢文常識」がそのまま問題として出題されることはほとんどありませんし、すべてを覚えようとしても時間が足りません。

あくまで「知っていれば読みやすくなる」という内容なので、問題を解くときに出てきた時代背景や出典などを覚えておくようにするだけでも十分効果的です。

出てきた官名・国名はもちろん、どういう話だったか、どういう思想の話か、といったことも出てきたものは頭の片隅に入れておきましょう。

倫理や世界史を勉強している人は、中国史や「諸子百家」の思想などを重点的に覚えておくと解きやすい問題が多くなるぞ!入試でこれらの科目を使うなら相乗効果に期待したいな。

高1・高2であれば、学校で習う世界史・倫理(公共)を活用するのはアリ。
入試でこれらの科目を使わない場合でも、中国にまつわる内容を授業できちんと聞いておくことで、漢文の読解に役立てることができます。

漢文勉強法のまとめ

漢文の勉強法について解説してきましたが、正しい順番や効果的な勉強法はわかったでしょうか。

今回の漢文勉強法のまとめだ!
早めに句法を固めてしまおう!
漢文は句法を押さえることが一番大事!

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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