京都大学


京都大学 日本史の対策

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  • 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。

西日本の最難関大学である京都大学の日本史は、試験時間あたりの問題数が多く、全範囲から偏りなく出題されるのが特徴です。論述問題もあることから、日本史全般についての広く深い理解が求められる試験となっています。そんな京大日本史だからこそ、きちんと傾向をつかんで必要な対策に絞っていくことが重要です。

この記事では、京都大学日本史の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。

京都大学・日本史の出題傾向

例年、京都大学の日本史は大問が4つ出題され、語句短答問題で3問70点、論述問題で1問30点という構成になっています。各大問で問われる時代は特に固定されておらず、全分野・全範囲からまんべんなく出題されるので、普段から日本史全体について均等に勉強しておくことが必要です。

語句短答問題では教科書の中の細かな知識まで問われ、論述では200字という少ない文字数の中で、多くの知識をコンパクトにまとめることが要求されます。そのため、高いレベルでの日本史の理解が必要であり、多くの演習量が求められます。ただし、基本的には教科書の内容を超えることはないため、教科書を中心とした体系的な学習を行えば、確実に点数を取り高得点を狙うことが可能です。完璧に歴史の流れを理解し、点数を取りこぼさないよう重要な用語はしっかりと覚えておきましょう。また、全て記述式の問題なので、歴史用語は正しい漢字で書けるようにしておく必要があります。

京都大学日本史の各問題の特徴

大問構成はこのようになっています。

  • 第1問 語句短答問題(史料問題)
  • 第2問 語句短答問題(空欄補充問題)
  • 第3問 語句短答問題(前提文問題)
  • 第4問 論述問題

第1問:語句短答問題(史料問題)

第1問は史料問題で、史料の空欄補充や短答形式の問題となっています。教科書や資料集に書いてある内容からだけでなく、初めて見る史料が出題されることも多いです。史料中のキーワードや出典の年代・設問などからヒントを得て、史料文を類推・読解する力が求められます。

第2問:語句短答問題(空欄補充問題)

第2問は空欄補充問題で、各問数行の短文に含まれる空欄を埋める形式です。原始・古代、中世、近世、近代・戦後の全時代における、政治・社会・文化などについて幅広く問われます。一部で難易度の高い出題が見られることもありますが、基本的には教科書レベルの知識がしっかりと身についていれば大丈夫。確実に得点したいところです。

第3問:語句短答問題(前提文問題)

第3問は前提文について、空欄補充と下線部設問への短答形式の問題となっています。傾向は第2問と同じで、教科書に沿った学習を丁寧に行っていれば解答できる問題がほとんどです。

第4問:論述問題

第4問は、200字以内で解答する論述問題が2つ出題されます。出題範囲に偏りがないため、全範囲を等しく網羅しておく必要があります。短い問題文から設問者の意図を読み取って、解答に盛り込むべき用語の取捨選択を行い、論理的に文章としてまとめる力が必要です。読解力と記述力は、受験直前の付け焼刃の学習では身に付きません。京大日本史は、論述問題で点数に差が付くことが特徴なので、普段から演習を積んでおきましょう。

時間配分の例

京大日本史の試験時間は90分です。語句短答問題が70問(70点)・200字の論述問題が2問(30点)とボリュームがあり、試験時間内に全て解答するのが難しい試験となっています。しかしながら、標準的な教科書レベルの知識問題が中心なので、焦らず落ち着いて解答していけば大丈夫。一部難易度の高い問題が出題されることもありますが、基礎をしっかり押さえておけば高得点を取ることは可能です。時間あたりの問題数が多いため、普段から入試本番での時間配分を考えながら演習を行いましょう。語句短答問題については、1問あたり1分弱で解くように意識しておくと良いでしょう。分からない問題があれば、そこに時間をかけずにどんどん先に進み、最後に時間が余れば戻って再度取り組むのがおすすめです。

00:20 第1問 語句短答問題(20)
00:35 第2問 語句短答問題(15)
00:60 第3問 語句短答問題(25)
00:90 第4問 論述問題(30)

京大日本史では、語句短答問題で60点以上を確保し、論述問題でどれだけ点数を稼ぐかがポイントとなります。テンポ良く解答して点数を積み上げ、なるべく記述問題に時間を割けるようにしましょう。

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京都大学日本史で必要な学力レベル

最難関大学の1つである京大の日本史は、歴史を体系的に捉えた上で、全範囲における深い知識と、史料問題に対する類推力、論述問題における読解力・記述力など、総合的に高いレベルの力が必要とされています。試験直前に付け焼刃の勉強をしても対応することは不可能なので、早い時期から演習を繰り返し行っておきましょう。

レーダーチャート

ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、京大の日本史に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。

京都大学の日本史のレーダーチャートはこのようになります。

京都大学の日本史は、一部の難関私立大学で見られるような、教科書で見たことがない知識の出題はほぼないものの、すべての分野において高い完成度が求められます。年度による難易度の変化が少なく、他の科目と比べて安定した得点が期待できる科目のため、比較的高い点数での勝負になります。漢字の間違いなどのケアレスミスが命取りになる可能性があるので、注意しましょう。第1問は必ず史料問題が出題されるのが特徴です。

通史理解

通史理解はレベル5。京大の日本史は出題範囲が広いうえに、多様な形式の問題が出されるため、日本史の流れ全体についての広く深い理解が求められます。教科書以外に用語集を使って背景や関連語を調べると、より知識を深めることができるでしょう。地理的な把握が必要となる問題が課されることもあるため、地図も頭に入れておくと安心です。

単語暗記

単語暗記はレベル5。特別に難しい単語が出てくるわけではないですが、高得点を取るためには教科書の本文だけでなく、欄外の脚注などの細かい知識も含めて覚えておきたいところです。

短文論述

短文論述はレベル3。共通テストと大きくレベルは変わらないので、教科書に沿った正攻法の学習を丁寧に行っていけば恐れる必要はありません。

論述

論述はレベル5。その時代や分野における重要なテーマが出題されたり、ある事件の推移や因果関係などを記述させる問題が出題されます。単語を覚えるだけでなく、出来事の背景なども含めて把握しておくことが必要です。また、設問が短くシンプルなため、設問者の意図を的確に見抜く読解力や、たくさんの知識を取捨選択して、少ない文字数の中で論理的に組み立てる文章作成能力が要求されます。そのためには繰り返し練習することが大切。論述問題で頻出のテーマは一通り解いておくと安心です。

京都大学日本史が解けるようになるためのレベル別勉強法

ここからは、京都大学の日本史で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから京大に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。

日本史の基本、歴史の流れ=通史をなるべく早く身につけるためのカリキュラム

高校3年生の夏休み前までに全ての歴史の流れ、重要な用語を定着させておくのが目標となります。学校の授業が終わっていなければ予習が必須です。夏以降は一問一答や論述の参考書などを見て練習を繰り返し、秋からは過去問を解くようにします。

日本史が「苦手!」という場合は、まずその苦手意識を払拭するため、基礎の基礎レベルの問題集から取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず1番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。

  • 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
  • 日本史がそもそも苦手
  • 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ

これらに1つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。

この参考書は、日本史が大の苦手、全くイメージが湧かないという人向けのものです。本格的な勉強は高校2年生の後半からのスタートでいいですが、簡単に日本史の全体像が学べるので、スキマ時間に読んで日本史に親しんでおきたいです。

全体像を軽く把握したら、簡単な単語も合わせて覚えていきましょう。この段階では、最も重要な星3の単語について勉強しておけば十分です。

先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。

テストは丸暗記で乗り越えているという人には、「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、まずは歴史の流れを把握することから始めます。日本史の勉強は、単語の丸暗記になってしまうと成績が伸びません。歴史の流れの勉強をしながら単語を覚えるのが重要になります。通史理解→単語暗記→問題演習という順番を守ることが、日本史力アップまでの近道です。京大日本史では論述が課されるので、「考える日本史論述」で論述の基本である知識の結び付け方を勉強しましょう!

次に進むポイント

  • 日本史の苦手意識が少し薄れてきた
  • 細かい単語は覚えていなくても、日本史の歴史の流れ全体や出来事はすべて把握できた
  • 映像授業や学校の授業の内容はすべて理解できた

京都大学入試や共通テストの問題を解けるようになるために、レベルアップを目指す

京大入試や共通テストレベルの問題を解けるようになるには、理解するだけでは不十分。理解したことを問題を解く際に実践できることが大前提です。ここからは頻出の解法を固めていくことで、まずは入試問題を解くための「武器」を身につけていきます。

「スタディサプリ」で通史理解の抜け漏れを防ぎ、完璧に理解することを目指してください。「山川日本史一問一答」は、これ一冊を完成させれば、共通テストや京大で出題される単語は基本的に攻略できる鉄板の参考書です。「実力をつける日本史100題」で「山川日本史一問一答」で身につけた知識をアウトプットして定着させてください。京大は論述問題が2つ出題されるため、「詳説日本史ガイドブック」で、日本史の中でも特に重要な流れを押さえなおして、論述での頻出分野を固めていきましょう。
共通テストでは、日本史の実力だけでなく、「時間内に、どう効率よく解けるか」のスキルが試されるため、問題傾向に慣れておく必要があります。共通テストの問題は少ないので、センター試験の過去問が演習量を増やす上では最適です。早い段階から積極的に解いていきましょう。

  • 単語暗記センター試験過去問

次に進むポイント

  • センターや共通テストの問題は8割以上正解できる

京都大学入試で合格点を取るための日本史の総仕上げ

定石問題は身についたので、あとは京大入試に向けて絞り込んでいくだけです。入試問題は定石問題の組み合わせで出題されますから、仕上げとして過去問レベルの問題集や実際の過去問でどんどん演習していきます。京大は史料問題や論述問題が課されるので、直前期になったら、例えば「東進日本史史料一問一答」などで史料の知識を増やしておくのもおすすめです。

「スタディサプリ」で通史理解を完成させます。まだ不安が残っている部分だけ活用する方法も有効でしょう。同時に「日本史標準問題精講」を使って、日本史の単語について最高レベルの演習を重ねていきます。論述に関しては、京大の傾向を踏まえつつ、論述の過去問で仕上げしていきましょう。

基本的な参考書をやり終えたら、京大の過去問や京大形式に似た問題で仕上げていきます。特に特徴的な問題に関しては、実際に過去問を解いてみないと解くコツが掴めないので、意識して解きましょう。

直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って、時間内にどう効率的に解くかを意識しながら取り組みます。11月にある京大模試以降、入試までの仕上げに使いましょう。

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橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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