京都大学


京都大学の英語入試傾向と対策、カギは英作文と和訳問題!

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  • 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。

西日本の雄・京都大学の英語はその名にふさわしく総合力が問われる試験。そんな京都大学英語だからこそ、きちんと傾向をつかんで必要な対策に絞っていくことが重要です。

この記事では、京都大学英語の攻略に必要な情報を余すことなく、また読者の皆様のレベルごとにわかりやすくお伝えしていきます。

京都大学の英語出題傾向

京都大学の英語の入試は、「読む」「書く」ともにハイレベルな英語力が要求され、いかに正確に処理をしていくかが勝負の分かれ目となります。

京都大学英語の各問題の特徴

大問構成は次のようになっています。

  • 第1問 長文読解
  • 第2問 長文読解
  • 第3問 和文英訳
  • 第4問 自由英作文

第1問:長文読解(配点50/150)

500~600語程度からなる長文(2020年度は562語)の読解問題です。それぞれの小問では以下のような問題が出題されます。

(1)下線部の具体例として必要なエッセンスを本文から抽出して箇条書きにする問題
(2)下線部の語句が本文中でどのような意味で用いられているか説明する問題。本文の論旨や構成を崩さず答案に書き起こす必要があり、正確な読解能力が求められます。
(3)下線部和訳

第2問:長文読解(配点50/150)

600~700語程度からなる英文(2020年度は627語)の読解問題です。それぞれの小問では以下のような問題が出題されます。

(1)下線部の理由を要約する問題(ただし、”第◯段落の内容に基づいてまとめよ”と指示あり)
(2)(1)と同様の要約問題

第3問:和文英訳(配点25/150)

およそ5行程度の日本語の文章を英訳する問題です。京都大学の和文英訳の特徴として、ただ日本語を順番に英訳していくような考え方では到底太刀打ちできない、非常にハイレベルな文章が出題されます。

そのため主語を自分で補ったり、逐語訳に拘らず文章の主張を的確に把握して英語で表現する力を養っておく必要があります。

第4問 自由英作文(配点25/150)

ある特定のシチュエーションに置かれた人物の立場になって自由英作文を作成する問題です。

難しい単語を無理に使っても用法を間違えていれば減点されてしまうので、自分の言いたいことを平易な文章で表現できるように訓練しておくことが一番の近道です。

なお2020年度の問題は「留学を考えている大学生の立場になって、奨学金の問い合わせをする」という設定でした。

京都大学英語の時間配分の例

京都大学の英語は120分。本来解けていたはずの問題で取りこぼしてしまわないよう、計画的に解き進めることが非常に重要です。おおよそ10分刻みで解く方針を決めておくとよいでしょう。

方針としては、英作文や要約といった確実に得点できる分野を早めに解いておき、あとは自分の実力を考慮しながら得点に繋がりやすそうな問題から優先して解くことになります。

時間配分の例

05分 全体を概観
30分 第1問:長文読解
30分 第2問:長文読解
25分 第3問:和文英訳
25分 第4問:自由英作文

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京都大学英語で必要な学力レベル

ここまで見てきたように、京都大学英語では読む力・書く力とも非常に高いレベルで身につけておくことが求められます。

では具体的に、どのような参考書をどうやって使えば良いか、その方法をご紹介します。

レーダーチャート

ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、京都大学の英語に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。

京都大学英語のレーダーチャートはこのようになりました。長文読解や英作文を中心に全ての分野で高い完成度が求められています。なおリスニングは出題されません。
従来は英文和訳と和訳問題のみというかなり個性的な出題でした。
しかし近年は、自由英作文や長文の内容に関する説明問題も出題されるようになってきており、これまで以上に総合力を測ろうとする大学側の意図が伺えます。
『長文を素早く読み取れること』は大前提。そこからいかに文脈にふさわしい文章を導き出せるかが勝負の分かれ目です。問題演習を繰り返し、どの能力もしっかり上げていきましょう!

英単語

英単語はレベル4。特別に難しい単語が出てくるわけではありませんが、ただ単語を見て意味がわかるだけでは京都大学英語の攻略は難しいでしょう。

大量の英文を読み、用法や文脈を確認しながら理解する作業を通じて、実戦的な単語力をつけておく必要があります。

ほぼ英作文や長文読解しか出題されないので、単語そのものの勉強は早めに終わらせて問題演習に時間を使うのがベストでしょう。

ハイレベルな単語運用力は、ただ単語帳を眺めるのではなく実際に問題を解いていく中で身につくので安心して次に進みましょう。

英文法

英文法はレベル3。いわゆる文法単独問題は出題されません。それよりも、いかに文法知識を組み合わせて長文読解や英作文に対応できるかが大切です!

本番で必要十分レベルの知識を駆使できるよう、短期間で演習を繰り返して文法を定着させましょう。

英文解釈

英文解釈はレベル5。和訳や英作文の出題がメインというだけあって、非常に高いレベルの英文解釈能力が求められます。

英文解釈の力は長文を読む上でも不可欠なので、単語・文法の集中学習は高1の早い段階で済ませ、早い段階から英文解釈の演習を積んでおく必要があります!

長文読解

長文読解はレベル3。問題数はさほど多くありません。しかしほとんどが長文内容の和訳や英作文形式で出題されるため、長文全体を的確に把握し、文脈を捉えて早く正確に訳せた人が合格します。

前提として、長文読解力なしには手も足も出ない問題がほとんどなので、基礎的な問題集から演習を積んで正確性とスピードを身につけましょう!

英作文

英作文は文句なしのレベル5!英作文と和訳が配点の多くを占めるため、当然といえば当然ですね。

英作文の出題形式は『会話の流れにふさわしい文章を書く』というようなモノばかり。ただ日本語を順番に英訳すればいいというものではありません。
そのため演習を行う際は、『いかにして前後の文脈にふさわしい文章を作るか?』を意識して取り組みましょう。
また、ある程度のスピードで文章を理解する能力も必須となるので、数をこなして読み取りスピードを鍛えておきましょう!

リスニング

リスニングは出題されないためレベル0としています。とはいえ音声トレーニングがまったくの無意味というわけではありません。

英文を声に出して読むことで英語のリズムを聴覚的に習得し、処理スピードを向上させることも重要です。

京都大学英語が解けるようになるためのレベル別勉強法

ここからは、ズバリ京都大学英語で合格点を取るための勉強方法をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人は順番通り進めるのがセオリー。

ある程度基礎はできており、これから京都大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。

語学の初歩:単語と文法

京都大学を目指すからと言って、いきなり難しい長文や英作文からやりはじめても力はつきません。必ず基本から着実に進めていくことが重要です。まずは「英単語」「英文法」から始めましょう。

単語帳は3周やりきって7割以上覚えられている状態、英文法はスタサプをひと通り見て、問題集で8〜9割取れるようになっているレベルが目安です。

読解の基礎となる英文解釈についても、少し触れておけるといいですね。こちらは2周ほど読み進めていけばOKです。

このあたりまで、高校1年〜高校2年中盤を目処に習得できれば十分でしょう。

次に進むポイント

  • ターゲット1200の単語は8割くらい覚えている
  • 文法事項は一通り理解している
  • SVOCとはなにか、句と節の違いなど、英語の読み方の基本がわかっている

入試に必須の力:「英文解釈」と「長文読解」

単語と文法が身についただけでは京都大学入試で戦えません。共通テストや京都大学本番の問題は基本的に「英語長文」なので、まず前提として長文がしっかり読めるようになる必要があります。

とはいえいきなり長文を読んでも、「なんとなく」といった曖昧な読み方となってしまいます。

それでうまくいくこともあるかも知れませんが、そこに再現性を持たせるのは困難です。京都大学入試に求められるのは、安定した得点力なのです。

そこでまずは英語のルールを忠実に守りながら「英文解釈」をできるようにして、すらすらと正確に読めるようになりましょう。

「入試の基本」レベルとして、この本に取り組みます。文の構造がある程度把握できるようになったら、実際に長文を読んでいきます。

まずはこの本を最低でも2周やりきって、8割〜9割の正答率まで持っていきましょう。

足腰となる文法・語法・イディオムは「スタディサプリ」「Vintage」で身につけていきます。英文解釈や長文シリーズは、一つずつレベルを上げ入試に向けて対策を進めていきましょう。

ここまでやりきれば、共通テストレベルは7〜8割解けるようになっているはずです。まだ難しければ、共通テストの前身であるセンター試験の過去問や長文問題集を音読してみたり、あるいは単語や文法の復習をしてスピードと理解度をあげていきましょう。

高2冬〜高3の春辺りまでにこのレベルまで仕上がっていればOKです。

次に進むポイント

  • 「基礎英文解釈の技術100」がスラスラ読める
  • 500〜600語程度の長文問題が30分以内に解ける
  • 共通テスト過去問で7割以上取れる

入試問題に立ち向かうための「読解力」・「作文力」を習得

実際の入試レベルまで引き上げるべく、さらに読解演習をこなしていきましょう。

京都大学入試の英文和訳で確実に得点するには、あらゆる構文パターンに満遍なく触れておくことが近道。少なくとも「英文解釈の技術」まではやっておきましょう。

長文は記述問題が豊富に収録されている「ポラリス」シリーズも活用。慣れてきたら徐々に語数を増やしていき、長い文章・難しいテーマでも時間内に読めるようにしていきます。

京都大学英語の代名詞とも言われる英作文の力も少しずつ固めていきましょう。土台となる英単語・英文法はここまでのカリキュラムを通じて既に固めてあります。

あとは十分に演習をこなし、実際の英作文に必要な表現・英文の書き方を身につけていくのが狙いです。

これらの長文演習や英作文の基本が高3の夏前に仕上がっていれば非常にGOOD!この通り進まなくても悲観する必要はありませんが、遅くとも夏の終わりまでには済ませておきましょう。

次に進むポイント

  • センターや共通テストの長文問題はほとんど間違えない
  • 英作文の基本的な考え方、和文和訳の考え方がわかる
  • センターや共通テストで9割以上取れる

京都大学入試レベルまで引き上げる!仕上げの読解・英作文など

ここまでのカリキュラムをきっちりこなせば基本的な入試対応力は身についているはずなので、ここからは京都大学英語に絞って更なる得点力UPを目指します。

京都大学の長文はテーマこそ難解ですがものすごく長いということもありません。そのため本番での点の取り方からしても「ポラリス1」レベルまでしっかり読めれば十分。ここまでは参考書で仕上げて、残りは過去問に取り組むとよいでしょう。

英作文も、基本的な所作がつかめたら自由英作文の対策を進めます。学校の先生などに添削を依頼しながら、文章の構成などにも気を配っていきます。

  • 過去問京大の英語27カ年

基本的な参考書を終えたら、京都大学の過去問で仕上げていきます。京都大学英語の代表ともいえる和文英訳、自由英作文は実際に過去問を解いてみると一気にコツが掴める場合が多いので、特に意識していきましょう。

こういった仕上げの参考書は高3の夏から秋にかけてやりこむのが王道。

  • 過去問赤本(5〜10年分)

直近10年ほどの過去問は赤本で時間を測って取り組みましょう。本番で解く順番を意識できるので、11月の京大模試あたりから、本番に向けて仕上げに使っていきましょう。

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監修者|橋本拓磨

橋本拓磨

東京大学法学部を卒業。在学時から学習塾STRUXの立ち上げに関わり、教務主任として塾のカリキュラム開発を担当してきた。現在は塾長として学習塾STRUXの運営を行っている。勉強を頑張っている高校生に受験を通して成功体験を得て欲しいという思いから全国の高校生に勉強効率や勉強法などを届ける「ストマガ」の監修を務めている。

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