- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
筑波大学理系の数学では、極端な難問・奇問はほぼ出題されません。だからこそ、入試問題の傾向をつかんでしっかり対策し、標準的な問題を確実に正解する必要があります。
この記事では筑波大学理系数学の傾向から必要な勉強内容まで、攻略に必要な情報をまとめて解説します。
筑波大学理系の数学出題傾向
筑波大学理系数学の過去の出題傾向は表のとおり。頻出分野は、特に重点的に対策しておきましょう。
数学2Bの数列・図形問題、数学3の微積分・複素数からの出題が目立ちます。特に複素数と微積については毎年出題されているため、しっかり問題演習を積んでおく必要があります。市販の問題集で多くのパターンの問題に触れておき、標準レベルの問題は確実に解けるようにしておきましょう。
筑波大学理系数学の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 記述式設問
- 第2問 記述式設問
- 第3問 記述式設問
- 第4問 記述式設問
- 第5問 記述式設問
- 第6問 記述式設問
マーク問題はなく、すべて記述式。
6つの大問から計5問を選択して解く形式です。
大問1~3は数学1A2B、大問4~6は数学3の分野から出題される傾向にあります。
筑波大学理系数学の時間配分の例
試験時間は120分。大問を5つ解かなければならないため、大問1問あたり20~30分程度で解く必要があり、非常に厳しい時間制限となっています。
時間配分の例
00:00 | 第1問 記述式設問(20) |
00:20 | 第2問 記述式設問(20) |
00:40 | 第4問 記述式設問(25) |
01:05 | 第5問 記述式設問(25) |
01:30 | 第6問 記述式設問(30) |
大問3を除く計5問を解く場合、このような時間配分になります。
筑波大学理系の大問は独立した小問群ではなく、小問1の解答も使いつつ小問2を解く、といった誘導形式になっています。そのため後半の小問ほど難しくなる傾向があります。
大問の後半で時間がかかりそうなら他の大問に移り、比較的平易な前半の小問だけでも確実に解答しておく方がいいでしょう。
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筑波大理系数学で必要な学力レベル
筑波大学理系の数学の難易度は、共通テストほど簡単ではありませんが、最難関国立(阪大・京大・東大など)レベルほどは難しくない、といったところ。
ほとんどの受験生が解けないような難問はほぼ出題されず、標準レベルの問題が中心となります。共通テストや他科目の成績にもよりますが、少なくとも7割以上の点数は確保したいところです。
標準レベルということは受験生間であまり点数差がつかないと考えられるため、うっかりミスが命取りになりかねません。試験時間のわりに計算量も多いため、日々の学習で速く正確に計算を処理するトレーニングを積んでおきましょう。
筑波大学理系数学が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、筑波大学理系の数学で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから筑波大学に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
数学は苦手?教科書レベルの基本知識がきちんと身についているかのチェック
数学が「苦手!」という人は、まずその苦手意識を払拭する必要があります。そのためには、基礎の基礎レベルの問題集からじっくり腰を据えて取り組むべきです。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず一番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 数字がそもそも苦手
- 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ
これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
これらは基礎の基礎なので、なるべく早く終わらせましょう。
どんなに遅くても2年生のうちには終わらせておかないと、入試対策が間に合わなくなってしまいます。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
映像授業「スタディサプリ」を活用し、まずは教科書レベルの基本知識を完璧にしていきます。いきなり問題集に取りかからず、まずは映像授業の視聴と付属の問題を解くことで、基本を身につけていきましょう。
次に進むポイント
- 数学の苦手意識が少し薄れてきた
- 数学1A2Bにはどういう分野があって、どんな問題が出るのか把握している
- 教科書の例題レベルの問題はすべて解ける
入試問題を解くための「定石」パターンを把握する問題演習
数学の入試問題を解くためには、理解したことを問題を解く際に「使える」ことが大前提。数学には頻出の解法パターンがあるため、問題演習を通してそれらをしっかり使いこなせるようになる必要があります。
ここまでを2年生のうちに仕上げておきましょう。
ここで腕試しにセンター過去問を受けてみるのも良いでしょう。短時間で多くの問題を正確に処理するトレーニングとして最適ですし、自分の数学1A2Bの実力が入試本番でどの程度通用するか確認しておくことで、今後の学習方針を決める参考にもなります。
次に進むポイント
- 「青チャート」の「レベル3」までは完璧に解ける
- 「青チャート」の「レベル4・5」は7割以上解ける
- センター試験過去問は時間をかければ9割ほど解ける
筑波大理系に必須の「数学3」は予習がマスト。予習から演習を早めに仕上げよう
理系学部の場合必要になってくるのが数学3。1A2B以上に量が多いわりに、学校で習う時期が遅く対策が手薄になりがちなため、予習は必須です。
数学3は夏前までに「青チャート」のレベル3あたりまでは最低限進めておきたいところです。
そこから逆算し、「スタディサプリ」などで計画的に予習を進めましょう。高2後半~高3になる頃にはスタートできるといいですね。
次に進むポイント
- 「スタディサプリ」や学校の授業で数学3の教科書レベルの内容はすべて理解できた
- 「青チャート」のレベル3まですべて解ける
筑波大理系入試に向けた総仕上げ!入試形式の問題演習
青チャートで定石問題を身につけたら、入試形式の問題演習に取り組みましょう。入試問題では複数の分野にまたがった融合問題も多く出題されるため、これまで身につけた数学力を総動員する必要があります。実際の入試問題に多く触れることで、どんな問題にも対応できるようにしておきましょう。
誘導形式で難問が少ない筑波大学理系の数学では、計算ミスが命取りになりかねません。試験時間のわりに計算量が多いのも特徴なので、数学3の問題で計算演習を十分に行っておきましょう。
- 定石演習合格る計算 数学3
ここまでのテキストを高3夏~秋にかけて仕上げます。
高3秋以降は過去問中心の演習に切り替え、筑波大学理系数学の出題傾向をしっかりつかんでいきましょう。また筑波大学を受けるなら共通テストも必須なため、こちらも忘れずに対策しておく必要があります。ここまでの問題集を完璧にしているなら、共通テストレベルなら時間内に8~9割は取れる実力が身についているはず。センター過去問をやりこんで問題形式に慣れておきましょう。
- 過去問赤本(5〜10年分)
赤本を使って直近5~10年ほどの過去問に取り組みましょう。その際、初見のタイミングでは必ず時間を計って解いてください。初見の過去問を時間を計って解くことで、大問1問あたりどのくらい時間をかけれるのか、どの順番で解くのかといった感覚を養うことができ、本番でも落ち着いて実力を発揮できるはずです。
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