- 2025年度入試から学習指導要領の変更に伴い、各大学の入試配点や出題範囲の変更が予定されています。順次更新していますが、一部古い情報が含まれている可能性もあるので、記事の更新日を必ずご確認ください。
私大の最難関・慶應義塾大学商学部の世界史の試験は総合力が問われる試験でマーク・記述・論述の3つの形式で出題されます。また学部の性質上、経済や商業にまつわる問題が多く出題されるという特徴があります。そんな慶應大商学部の世界史だからこそ、きちんと傾向をつかんで必要な対策に絞っていくことが重要です。
この記事では、慶應大学商学部世界史の攻略に必要な情報をすべて、レベルごとにお伝えしていきます。
慶應義塾大学商学部・世界史の出題傾向
例年、慶應大商学部の世界史ではマーク式・記述式の他に短文の論述が出題されています。問われる知識は教科書レベルのものがほとんどですが、教科書に載っていないような時事問題もたびたび出題されています。時事問題にも対応できるように日頃から問題意識を持ってニュースを見ておくようにしましょう。地域としてはあまり偏りがありませんが、時代的には近現代史がやや多くなっています。経済・政治・商業に関する問題も多い傾向にあります。
慶應大学商学部世界史の各問題の特徴
大問構成はこのようになっています。
- 第1問 単答問題・論述問題
- 第2問 単答問題・論述問題
- 第3問 単答問題・論述問題
各大問に記号や語句で答える単答問題と短めの論述があります。
単答問題
マーク式は空欄補充、記述式は語句を答えさせる問題になっています。マーク式の問題は50個以上の選択肢から空欄に入る語句を選ぶ形になっているので、消去法で解くことはできません。短い時間で適当な選択肢を選ぶには基本知識をしっかり固めておくことが大切です。記述式では難易度の高い問題も出題されますが、まずは教科書レベルの問題を確実に押さえていくようにしましょう。
論述問題
例年20字~50字程度の短い論述が5問前後出題されています。内容としては教科書レベルのものがほとんどで、理由や語句の意味を説明させる問題が中心です。字数が少ないため、自分が持っている知識を簡潔にまとめなければなりません。
慶應大学商学部世界史の時間配分の例
慶應大商学部の世界史の試験時間は60分で、大問は3つあるので大問1つあたり20分のペースで解いていくことになります。
小問数はマークが60問前後、記述式が10問前後、論述が5問前後というように、数が非常に多くなっています。論述にかける時間を考えると、マーク問題は40秒から50秒程度のペースで解く必要があります。短文論述にもあまり時間はかけられません。すぐに何を書けば良いか思いつかないような場合には一旦飛ばして、最後の残った時間で解くようにしましょう。
大切なのは満点を取ることではなく、合格点をとることです。解けるレベルの問題を確実に正解していくようにしましょう。
時間配分の例
00:00 | 第1問 単答問題・論述問題(20) |
00:20 | 第2問 単答問題・論述問題(20) |
00:40 | 第3問 単答問題・論述問題(20) |
分からない問題を飛ばすときにはマークの回答欄がずれないように注意しましょう。
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慶應大商学部世界史で必要な学力レベル
レーダーチャート
ここでは、学習塾STRUXが使用しているレーダーチャート分析をもとに、慶応大商学部の世界史に必要な参考書・レベルをチェックしていきます。
商学部のレーダーチャートはこのようになります。
商学部の世界史のレーダーチャートはこのようになりました。通史理解と単語暗記で特に高い完成度が求められます。短文論述についてもしっかり対策をしておく必要があります。
教科書や参考書を活用すると同時に、過去問分析もしっかりしておきましょう。
通史理解
通史理解はレベル5。各地域から満遍なく出題されるのでそれぞれの地域の通史をしっかり頭に入れておくようにしましょう。また、経済や政治などのテーマに沿った問題も頻出なので各テーマごとの歴史も覚えておく必要があります。
教科書や資料集の年表を活用して通史理解を深めましょう。近現代史は特に重点的に勉強しておくとよいでしょう。
単語暗記
単語暗記はレベル5。基本的には教科書レベルの単語が中心になっていますが、用語集の中でもマイナーな単語が出題されることもあります。まずは教科書の単語をしっかり覚えたうえで、余裕があれば用語集の単語も覚えていきましょう。
経済や商業に関する単語は頻出です。
短文論述
短文論述はレベル2。問題の難易度自体はそれほど高くありませんが、書く練習をしておかないと本番で時間がかかってしまいます。
参考書を活用して短い時間で簡潔な答えを書く練習をしておきましょう。
慶應大学商学部世界史が解けるようになるためのレベル別勉強法
ここからは、慶應義塾大学商学部の世界史で合格点をとれるようになるための勉強内容をご紹介します。「これから勉強を始める!」という人ははじめから進めてほしいですし、ある程度基礎はできている!これから慶應商学部に特化していきたい!という人は途中から読み進めてもOKです。
世界史の基礎の基礎から学ぶステップ
世界史の全体像がいまいち頭に入っていない、世界史が苦手だという人はまず基礎からしっかり学ぶことが大切です。以下のチェックリストに当てはまる場合は、まず一番基本的な問題集から取り組むようにしましょう。
- 教科書に載っている内容や学校の授業を正直ほとんど理解できていない
- 世界史がそもそも苦手
- 学校の授業を全然聞いていなくて、テストでも赤点ギリギリ
これらに一つでも当てはまる場合は、以下の参考書からスタートしましょう。
この参考書は、中学と高校で学ぶ世界史の大まかな内容が分かりやすくまとめられているものです。何周か読むことで世界史の流れがしっかり頭に入ります。基礎レベルの参考書を使って高校2年生のうちに世界史の苦手は克服できると良いでしょう。
先程のチェックリストに当てはまらない場合は次のレベル、映像授業などを通した教科書レベルの内容理解と復習に進みましょう。
「スタディサプリ」などの映像授業を活用し、まずは世界史の重要事項を確認していきます。この段階で教科書の太字の語句はある程度理解できるようにしましょう。ただ講義の映像を見るだけでなくセットになっている確認問題を解くことで知識の定着が早まります。
また、はじめから一問一答で演習すると単語の丸暗記になってしまいます。歴史の流れの復習も兼ねて単語を覚えるには穴埋め形式の問題集がおすすめです。
次に進むポイント
- 世界史の苦手意識が少し薄れてきた
- 細かい単語は覚えていなくても、世界史の歴史の流れ全体や出来事はすべて把握できた
- 映像授業の内容を理解し、確認問題も解けた
慶應大商学部入試の問題を解けるようになるためにレベルを上げていこう
慶應大入試や共通テストレベルの問題を解けるようになるには、通史や単語を暗記しているだけでは不十分です。ここからは頻出問題を解くことで、知識の実践的な使い方を身に着けていきましょう。
高3の夏前には問題演習に取り掛かるようにしましょう。
論述問題は字数が少なめのものを選んで解いていきます。
センター試験の過去問も演習量を増やす上では最適です 。
- 単語暗記センター試験過去問
次に進むポイント
- 共通テストレベルの問題が解ける
- 短文論述の解き方が身についた
入試本番で合格点を取るための世界史の総仕上げ
実践練習で問題の解き方は身についたはずなので、いよいよ入試本番に備えて総仕上げをしていきましょう。問題を解く際には時間もしっかり意識しておくことが大切です。
基本的な参考書をやり終えたら、慶應大の過去問や慶應大の形式に似た問題で仕上げていきます。実際に問題を解いてみることで難易度や問題の形式を改めて確認することができます。
過去問を解くときには必ず時間を計るようにしましょう。慶應大商学部の試験は問題数が多いので時間配分が合格の鍵になります。